有価証券報告書-第24期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/26 15:19
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、国際情勢の不安定により先行きが不透明な状況が続きましたが、企業収益の回復や雇用・所得環境の改善傾向が継続するなど、政府による様々な経済政策の効果を背景に緩やかな回復基調で推移致しました。
当社グループを取り巻くインターネット領域については、その主たる指標である国内インターネット広告市場が、2019年に前年比19.7%増の2兆1,048億円と引き続き高い成長を維持しております。(注1)
また、もう一つの対面市場であるEC市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及・進化に伴い、企業のECビジネス展開が加速しており、2018年国内BtoC-EC市場は前年比8.96%増の17.9兆円と、こちらも高い成長を維持しております。(注2)
さらに、当社グループが注力する国内Fintech市場は2018年に前年比42.7%増の2,145億円と、こちらも高い成長を維持しております。(注3)
(注1) 出所:株式会社電通「2019年日本の広告費」
(注2) 出所:経済産業省「平成30年我が国経済におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する
市場調査)報告書」
(注3) 出所:株式会社矢野経済研究所「Fintech系ベンチャー企業の国内市場規模推進予測」
これに伴い、当社グループはオンラインビジネスのコンバージョン率(成約率)UPを実現する、Webマーケティング支援を中心とした事業展開を行っております。具体的には、特許技術(国内外)を活用したクラウド型のWebサイト最適化サービス「ナビキャストシリーズ」の提供や、Webサイトにおける不正アクセスなどに対するセキュリティ強化を目的とした「ProTech(プロテック)シリーズ」の提供をしております。また、より精度の高いマーケティング施策を可能とするデータ解析サービスの提供と運用型広告事業を展開しております。その他、スマートフォンアプリサービスや最新テクノロジーを取り込んだサービスの開発と提供を行うことで、Webマーケティングの課題を統合的に解決する価値の高いサービスを提供しております。
また、連結子会社はHR事業をコア事業とする株式会社レーザービームと投資事業を行う株式会社Showcase Capitalの2社となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度に比べ307,079千円減少し、2,228,744千円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度に比べ75,049千円減少し、1,279,299千円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度に比べ232,029千円減少し、949,445千円となりました。
(b) 経営成績
当連結会計年度における売上高は1,508,711千円(前年同期比24.7%減)、営業利益は92,853千円(前年同期比73.7%減)、経常損失は14,206千円(前年同期は経常利益323,937千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は183,166千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益16,817千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
<マーケティングSaaS事業>(ナビキャストシリーズ&ProTechシリーズ)
「ナビキャストシリーズ」については、入力フォームの最適化サービス「フォームアシスト」を中心に順調に売上を拡大しております。特に「フォームアシスト」においては、高い改善効果が確認されている様々なオプション機能の提案を、金融機関の顧客を中心に積極展開したことによって売上拡大に大きく貢献いたしました。
「ProTechシリーズ」については、第3四半期にリリースしたオンライン本人確認/e-KYCシステム「ProTech ID Checker(プロテック アイディー チェッカー)」が「日経×TECH EXPO AWARD 2019 準グランプリ セキュリティ賞」を受賞するなど、成長性の高いプロダクトの開発を行い、既に複数社への導入決定をしております。
以上の結果、マーケティングSaaS事業全体における売上高は1,041,237千円(前年同期比0.4%増)、セグメント利益は709,537千円(前年同期比7.4%増)となりました。
<広告・メディア事業>(オウンドメディア)
スマートフォン関連ニュース系メディア「bitWave」が2019年9月末時点で月間850万PVを突破しました。その結果、新型iPhoneのオンライン販売による売上を大幅に伸ばし、広告メディア事業の売上に大きく貢献いたしました。また、新たにお金に関わる情報をわかりやすくお伝えする金融関連情報メディア「金融Lab.」をスタートいたしました。今後の売上貢献に期待しております。
(広告関連サービス)
広告関連サービスについては、従来から提供してきた「ナビキャストAd」など運用広告関連サービスに加え、顧客のニーズに合わせたSNS広告、スマートフォンアプリ対応の動画プラットフォーム「SHOWCASE Ad」などを積極的に販売を開始し、売上に貢献いたしました。
以上の結果、広告メディア事業全体における売上高は377,033千円(前年同期比85.1%増)、セグメント利益は118,009千円(前年同期はセグメント損失14,842千円)となりました。
政府が推進する「働き方改革」の流れや、人手不足時代の到来による企業の人材獲得ニーズの高まりを受け、デジタル人材紹介業が堅調に推移いたしました。
以上の結果、HR事業全体における売上高は31,607千円(前年同期比8.7%増)、セグメント損失4,024千円(前年同期はセグメント利益6,951千円)となりました。
なお、2019年12月13日にお知らせしました通り、HR事業を行っていた株式会社レーザービームは目指した役割を終えたために、2019年12月31日をもちまして解散いたしました。
<投資事業>ベンチャーキャピタル事業を手掛ける「株式会社Showcase Capital」は、当連結会計年度においては、カンボジア初となるAI小口資金融資を展開するSpean Luy Co.,Ltdの親会社であるDigicro Pet.Ltdへ出資を行いました。
以上の結果、投資事業全体における売上高は-千円(前年同期は351,186千円)、セグメント損失は69,715千円(前年同期はセグメント利益236,773千円)となりました。
<その他事業>不動産Webサイト管理システムである「仲介名人」及びクラウド型多言語オーディオガイドアプリシステム「Audio guide Q」は、安定的に売上に貢献しております。
以上の結果、その他事業全体における売上高は58,833千円(前年同期比84.6%減)、セグメント利益は31,762千円(前年同期比62.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、1,428,663千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、239,213千円(前年同期は450,589千円の獲得)となりました。主な減少要因は、税金等調整前当期純損失71,703千円、法人税等の支払額59,945千円であります。主な増加要因は、投資有価証券評価損71,811千円、減価償却費65,487千円、持分法による投資損失63,910千円、営業投資有価証券の減少額48,479千円、貸倒引当金の増加額39,674千円、法人税等の還付額36,790千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、204千円(前年同期は336,811千円の使用)となりました。無形固定資産の取得による支出92,257千円により資金を使用した一方で、投資有価証券の売却による収入41,353千円、事業譲渡による収入18,518千円、投資事業組合からの分配による収入16,500千円、貸付金の回収による収入14,939千円により資金を獲得したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、218,073千円(前年同期は152,187千円の獲得)となりました。短期借入金の純増加額100,000千円により資金を獲得した一方で、長期借入金の返済による支出262,352千円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出48,007千円により資金を使用したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注実績
当社グループのサービスは、受注から納品までの期間がきわめて短いため、記載を省略しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
マーケティングSaaS事業1,041,2370.4%増
広告・メディア事業377,03385.1%増
HR事業31,6078.7%増
投資事業--
その他 (注)158,83384.6%減
合計1,508,71124.7%減

(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産向けサービス事業、スマートフォンアプリ事業等を含んでおります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産・負債の報告数値、並びに報告期間における収益・費用の報告数値は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断を行う必要があります。経営者は、これらの見積りについての過去実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(資産)
当連結会計期間末における資産合計は、2,228,744千円(前連結会計年度末比307,079千円の減少)となりました。これは主に、現金及び預金が20,935千円、受取手形及び売掛金が21,067千円増加した一方で、投資有価証券が91,310千円、繰延税金資産が70,330千円、敷金及び保証金が20,746千円、その他の投資その他の資産が85,952千円減少したこと及び投資その他の資産の貸倒引当金が40,015千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計期間末における負債合計は、1,279,299千円(同75,049千円の減少)となりました。これは主に、短期借入金が100,000千円、リース債務が63,714千円増加した一方で、長期借入金(1年内返済予定含む)が262,352千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計期間末における純資産合計は、949,445千円(同232,029千円の減少)となりました。これは主に、資本剰余金が45,910千円、利益剰余金が183,166千円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は42.6%(前連結会計年度は46.5%)となりました。
(b)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、連結グループ会社の減少や不採算事業等の停止により1,508,711千円(前連結会計年度比24.7%減)となりました。
(営業利益)
売上原価は、396,456千円(同24.3%減)、販売費及び一般管理費は1,019,401千円(同9.4%減)となりました。売上原価の主な減少要因は、前連結会計年度第一四半期に実施した、不採算サービスの停止をしたことによるものであります。また、販売費及び一般管理費の主な減少要因は、人件費の減少によるものであります。この結果、営業利益は92,853千円(前年同期比73.7%減)となりました。
(経常利益)
経常利益は、投資事業組合運用益があった一方で貸倒引当金繰入額や持分法投資損失などがあり、経常損失は14,206千円(前年同期は経常利益323,937千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、事業における減損損失や子会社株式取得時に計上したのれんの一括償却などがあり、親会社株主に帰属する当期純損失は183,166千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益16,817千円)となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー状況」をご参照ください。
② 資金需要
当社グループの主な運転資金需要は、今後の成長基盤となる開発人員・営業人員に対する投資及び開発に係る業務委託や広告宣伝費などであります。また、主な投資資金需要は、外部リソースを積極的にグループに取り入れるためのM&Aやベンチャーキャピタル投資における新規案件への投資にかかるものであります。
③ 財務政策
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保すること、将来の不確実性に備えて比較的厚めのキャッシュポジションとすることを基本方針としております。そのうえで、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を、投資資金や長期運転資金の調達につきましては金融機関からの長期借入や第三者割当増資による調達を行う方針であります。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、外部要因と内部要因に大別されます。
外部要因としては、自然災害によるサーバ停止、インターネット関連市場の新たな規制や技術革新、競合他社との競争激化、法的規制の変化等により影響を受ける可能性がありますが、このような環境下において、当社グループの売上は堅調に推移しております。
内部要因としては、システム障害、コア事業であるマーケティングSaaS事業への依存、特定人物への依存、優秀な人材の確保や育成、情報漏洩による情報セキュリティの管理等の影響を受ける可能性がありますが、組織体制の整備及び内部管理体制の強化により、これらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。
(5)経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、収益拡大のためには既存事業の拡大及び知名度の向上のための広報活動、新規事業及び新商品の開発や投資事業によるシナジー創出が必要不可欠であると認識しております。そのためには、優秀な人材の確保や組織体制の整備をこれまで以上に強化し、これらの課題に対して企業価値向上を図るべく、当社グループ経営陣は最善の事業戦略を立案するよう努めてまいります。
(6)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、2019年12月期を「第二創業」と位置付け、新経営執行体制のもと「おもてなしテクノロジーで人を幸せに」をコアバリューに掲げ、中期的企業価値の向上と株主還元を中心とした経営戦略を立て、本業回帰を行い、収益性・成長性の高い事業への集中投資を実施いたしました。
2020年12月期は、全社員一丸となり、さらなる成長を目指すために「TAKE OFF(テイクオフ)」をスローガンに掲げ、中核事業の高収益領域の拡大と新サービスのシェア拡大、そして、新規事業では当社グループの強みを活かした事業領域の拡大を経営戦略にし、企業価値向上を目指して参ります。

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