有価証券報告書-第30期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)

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2021/09/29 13:21
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
経営成績については、以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症の感染拡大により停滞していた経済活動が持ち直しの兆しを見せていたものの、感染者数の急増により東京ならびに大阪を中心とした緊急事態宣言が繰り返し発令され、そのたびに経済活動の回復が鈍化する等、先行き不透明な状況で推移しました。
このように環境が厳しさを増す中、当社グループは企業理念「Enjoy Your Growth!」を軸に、「成長に、寄り添う。」というミッションの実現に向けて事業変革を加速させるとともに、新たな事業領域に挑戦するための新事業開発を進めてまいりました。同時に、販売費及び一般管理費を見直し、利益確保に努めました。
この結果、当連結会計年度の売上高は15,451,752千円(前年同期比0.2%増)、営業利益は461,203千円(前年同期は営業損失107,388千円)、経常利益は542,766千円(前年同期は経常損失88,127千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は482,292千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失346,314千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。以下におけるセグメント利益は営業利益ベースの数値であります。
[手帳関連商品]
当連結会計年度において、一般消費者向け手帳について、1月および4月始まり手帳は、リモートワークによりメモページの充実を求めるビジネスパーソンのニーズを捉えた大判サイズのダイアリーの販売が好調となりました。また、郊外の中小型店舗での販売が好調となった他、当社EC(インターネット通販)サイトのリニューアル、Amazon・楽天市場等のEC事業者や大手書店・文具店のECサイトへの商品掲載の充実ならびに広告展開等に注力した結果、ECでの販売が好調に推移いたしました。さらに、『NOLTY』ブランドの顧客ロイヤリティ向上を目指して制作したメッセージ動画「白紙から、立ち上がれ」を12月より公開したところ、SNSを通じて100万回以上再生され、大きな反響が寄せられました。一方、感染拡大および緊急事態宣言発令による消費者の外出自粛の影響を受け、来店客数の減少により東京・大阪など都心部大型店舗での販売が低調に推移いたしました。これにより、一般消費者向け手帳関連商品全体として売上高は前年同期を下回りました。
法人向け手帳について、学校向け手帳は、『NOLTYスコラプログラム』の活用優秀者を選ぶ大会「第9回手帳甲子園」をオンライン開催し、既存顧客との交流や新規採用校の獲得に努めました。また、新学習指導要領で求められる「総合的な探求の時間」の実践に役立つ新商品『NOLTYスコラ探求プログラム』の販売が好調に推移いたしました。一方、企業向け手帳は、感染拡大の影響を受けた顧客企業の販売促進費等が抑制されたことで、制作数の削減あるいは制作の中止が増加し、販売は低調に推移いたしました。これにより、法人向け手帳全体として売上高は前年同期を下回りました。
[書籍]
当連結会計年度において、新刊書籍累計106点を刊行いたしました。単行本については、感染拡大による環境変化に伴う人材育成等の社会的ニーズの高まりに対応したテーマを企画し、新刊発売前からオンラインでの著者セミナーを開催する等の販促活動を行ったことで、9月発売の『心理的安全性のつくりかた』が累計発行部数5万5千部を超え、2月発売の『ジョブ型人事制度の教科書』がすぐに重版となる等、販売は好調に推移いたしました。各種資格・検定試験関連書については、感染拡大の影響で一時期は検定試験が中止されたものの徐々に再開され、10月の菅首相による脱炭素社会宣言の影響もありSDGsや環境保護への意識の高まりから『環境社会検定試験Eco検定 公式テキスト』関連書籍が売れ筋となった他、個人のキャリア形成意識の高まりや転職活動の増加から『2021年版 ビジネス能力検定ジョブパス3級 公式テキスト』が売上を牽引し、好調に推移いたしました。これにより、書籍全体として売上高は前年同期を上回りました。
この結果、T&LD事業の当連結会計年度の売上高は7,803,599千円(前年同期比3.7%減)、セグメント利益は337,349千円(前年同期比6.2%減)となりました。
[人材育成サービス等]
当連結会計年度において、通信教育ならびにeラーニングについては、コロナ禍においてテレワークあるいは在宅勤務などの柔軟な働き方が拡大したことを背景に、時間も場所も選ばず学習できるという特長が改めて評価され、受注が増加しました。管理職に求められる知識・スキルを1年間定額で学べるWeb学習サービス『マネジメント・ビュッフェ』、その新入社員版の『フレッシャーズ・ビュッフェ』、従業員の健康リテラシーの向上を促し健康経営の実践をサポートする『健康経営ライブラリ』、SDGsの基本を映像とイラストで学べる『SDGs超入門コース』などの新サービス、新コースも順調に売上を伸ばし、売上高は前年同期を上回りました。
研修ならびにアセスメントについては、研修プログラムのオンライン化や講師のオンライン研修技術養成、他に類を見ないオンラインでの作業検査法による新アセスメント商品『Q-DOG(キュードッグ)』の発売等、オンライン化へのニーズに対応してまいりました。その結果、ほとんどの研修が開催延期あるいは中止となった昨年の緊急事態宣言発令時と異なり、1月以降、東京・大阪など都市部を中心に緊急事態宣言が繰り返し発令される状況下であっても、オンライン開催に切り替えることで実施の延期あるいは中止を回避することができ売上高は前年同期を上回りました。
検定サービスについては、第18回・第19回・第20回『生産マイスター検定』を実施いたしました。感染拡大ならびに1月の緊急事態宣言発令の影響を受けて直前のキャンセルも発生しましたが、追試の開催ならびに第20回検定を東京2020オリンピック対応のため6月に前倒し開催したことから受検者数が増加し、売上高は前年同期を上回りました。
新たな取り組みとして、当連結会計年度においては、4県6地域のラーニングワーケーションプログラムに参加できる会員制サービス『here there(ヒアゼア)』のモニターツアーならびにオンラインイベントを10月より開始いたしました。しかし、感染拡大ならびに1月以降の緊急事態宣言の断続的な発令により都市と地域の往来を自粛する状況が続き、販売は低調に推移いたしました。
この結果、HRM事業の当連結会計年度の売上高は7,648,152千円(前年同期比4.6%増)、セグメント利益は1,848,766千円(前年同期比39.8%増)となりました。
なお、セグメント利益の調整額として1,724,911千円があり、セグメント間取引消去及び全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

財政状態については、以下のとおりであります。
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ、456,845千円減少し、12,371,056千円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ、907,973千円減少し、9,043,791千円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、451,128千円増加し、3,327,264千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ411,807千円減少し、当連結会計年度末には4,185,353千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、898,478千円(前年同期638,480千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期純損失(△)528,400千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、600,632千円(前年同期646,239千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得35,146千円、無形固定資産の取得542,648千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、709,389千円(前年同期は714,549千円の収入)となりました。これは主に短期借入れによる収入230,000千円、短期借入金の返済による支出730,000千円によるものです。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
生産高(千円)
前年同期比(%)
T&LD事業4,648,17494.8
HRM事業1,931,06896.7
合計6,579,24295.3

(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
受注高(千円)
前年同期比(%)
T&LD事業2,200,12384.2
合計2,200,12384.2

(注) 1 当社グループにおいて(株)NOLTYプランナーズおよび(株)新寿堂の2社において受注生産を行っております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
販売高(千円)
前年同期比(%)
T&LD事業7,803,59996.2
HRM事業7,648,152104.6
合計15,451,752100.2

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
日本出版販売株式会社1,972,28712.71,808,72611.7


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析したものであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表及び当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表等の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績などの合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、これらの見積りに基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ615,821千円減少し、7,605,978千円となりました。これは主に、現金及び預金410,606千円の減少によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ158,975千円増加し、4,765,077千円となりました。これは主に、機械装置及び運搬具92,777千円の減少、繰延税金資産21,492千円の増加によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ419,857千円減少し、5,058,236千円となりました。これは主に、短期借入金500,000千円の減少によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ488,116千円減少し、3,985,555千円となりました。これは主に、長期借入金239,840千円の減少、退職給付に係る負債252,480千円の減少によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ451,128千円増加し、3,327,264千円となりました。これは主に、利益剰余金450,967千円の増加によるものであります。
③経営成績の分析
(売上高)
売上高は、上期は堅調に推移したものの下期にはT&LD事業、HRM事業ともに新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受け、15,451,752千円(前年同期比0.2%増)となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、売上高の減少に伴い8,792,444千円(前年同期比2.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、給料手当の増加と賞与の減少、外注費の増加と旅費交通費の減少により、8,331,240千円(前年同期比4.1%減)となりました。
(営業利益及び営業損失)
以上の結果、営業利益は、461,203千円(前連結会計年度は営業損失107,388千円)となりました。
(経常利益及び経常損失)
営業外収益は、主に受取賃貸料の計上及び助成金収入の発生により99,770千円(前年同期比229.2%増)となりました。営業外費用は、前連結会計年度と比べ大きな変動がなく18,208千円(前年同期比64.8%増)となりました。
以上の結果、経常利益は、542,766千円(前連結会計年度は経常損失88,127千円)となりました。
(税金等調整前当期純利益及び税金等調整前当期純損失)
特別損失は、主に減損損失の計上により14,422千円となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、528,400千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失135,126千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純損失)
税金費用は45,888千円(前期比78.3%減)となり、非支配株主に帰属する当期純利益が219千円となりました結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、482,292千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失346,314千円)となりました。
なお、セグメント別の経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。
④キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。
⑤当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、委託販売制度(返品条件付販売)があります。委託販売制度とは、出版業界における特殊な慣行であり、当社グループが取次及び書店に配本した出版物について、配本後、約定期間内に限り返品を受け入れることを条件とする販売制度であります。当社グループではそのような返品による損失に備えるため、返品損失見込額に対し、返品引当金を流動負債に計上するとともに、返品量を低減させるための対策として、制作数量や配本の適正化により対応していく所存であります。
⑥資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の購入費用及び原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

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