有価証券報告書-第34期(2024/07/01-2025/06/30)

【提出】
2025/09/30 14:52
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142項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
経営成績については、以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な情勢不安の影響による先行きの不透明感が続くなか、インバウンド需要の拡大、企業収益や雇用環境の改善を受け、景気は緩やかな回復基調にありました。一方で、物価上昇の影響で個人消費の一部には足踏みが見られ、景気悪化の兆候も出始めました。
このような環境の下、当社グループはJMAMグループ2030ビジョン『2030年、一人ひとりの「自分らしさ」と歩むJMAMグループへ』の実現に向け、新商品・サービスの開発や市場の開拓に取り組みました。学びのデザイン事業では、新たなリーダーシップ教育の体系化や、DX人材の育成サービスや検定サービスの拡大、さらにAI技術を活用した採用支援や対話スキルの向上支援サービスの開発に取り組みました。時間〈とき〉デザイン事業では、「カバー」「手帳」「ノート」の3つを自由に組み合わせて自分好みにカスタマイズできる手帳『NOLTY TiO(ノルティ ティオ)』の販売促進や、店頭における販売促進ツールの充実化やEC強化、海外販売については中国に加え、北米市場へ販路を拡大しました。この結果、当連結会計年度の売上高は16,924,425千円(前年同期比1.0%増)となりました。
一方で、業務システム開発に伴う費用の増加等により営業利益は399,298千円(前年同期比16.3%減)、経常利益は419,402千円(前年同期比14.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は232,212千円(前年同期比58.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。以下におけるセグメント利益は営業利益ベースの数値であります。
<学びのデザイン事業>[人材育成支援サービス等]
組織内学習型サービス(研修ならびにアセスメント)は、企業の人材育成需要の拡大を受けて受注件数の増加、1案件あたりの大型化が進み好調に推移いたしました。個人学習型サービス(通信教育ならびにeラーニング)は、通信教育の販売が前年を下回りましたが、eラーニングの販売は前年と同水準に推移いたしました。交流型サービス(公開セミナー、越境学習、官公庁)は、公開セミナーの販売が前年を上回りましたが、官公庁は前年の大型受注案件が完了したため低調に推移いたしました。この結果、人材育成サービス等の売上高は、前年同期を上回りました。
[書籍]
資格・検定試験関連書の販売は堅調に推移したものの、ビジネスパーソン向け単行本の新刊販売が低調に推移し、前年業績を牽引した児童書販売の反動減により、書籍の売上高は前年同期を下回りました。
この結果、学びのデザイン事業の当連結会計年度の売上高は9,927,791千円(前年同期比0.9%増)、セグメント利益は2,027,184千円(前年同期比3.5%減)となりました。
今後の施策につきまして、企業の人材育成投資は引き続き活発に推移するという認識のもと、学びのデザイン事業においては、AI技術を活用した各種サービスやDX分野の各種サービスの販売強化に取り組むことで売上高の向上を図ってまいります。
書籍においては、マーケティング施策の強化により新刊・既刊単行本の販売を伸ばし、あわせて返品の適切な管理を実施することで、売上高の向上を図ってまいります。
<時間⦅とき⦆デザイン事業>[手帳関連商品]
一般消費者向け2025年1月始まり手帳・カレンダーは、手帳については「書きやすさ」「フラットな開き」「鉄道路線図付き」といった顧客の便益を前面に出した販売促進策が功を奏し、カレンダーの販売についても堅調に推移しました。2025年4月始まり手帳・カレンダーは、消費者の購買時期が遅くなる傾向がありましたが、2025年4月以降は堅調に推移しました。その結果、一般消費者向け手帳関連商品の売上高は前年同期を上回りました。販売チャネル別では、書店の閉店が相次いだこともあり店頭での販売は低調な一方で、ECでの販売は好調に推移しました。また、海外向けの販売も好調に推移しました。
法人向け手帳について、企業向けは既存顧客の継続、新規受注ともに堅調に推移しました。一方、学校向けはAI技術を活用し進路志望理由書の作成をサポートするサービス『NOLTYスコラ 副担任mirAI(ミライ) 志望理由書作成サポート』は順調に立ち上がりましたが、手帳を使った自己管理育成プログラムが低調に推移し売上高は前年同期をわずかに下回りました。
この結果、時間⦅とき⦆デザイン事業の当連結会計年度の売上高は6,996,634千円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益は337,503千円(前年同期比48.4%増)となりました。
今後の施策につきまして、時間⦅とき⦆デザイン事業では、一般消費者向け手帳について、海外事業への取り組みを一層強化する方針のもと、海外向けECでの売上高向上を図ってまいります。国内においては、インバウンド向け商品の展開を通じて新たな需要開拓に取り組みます。法人向け手帳においては、学校向けについて、AI技術を活用した『NOLTYスコラ 副担任mirAI(ミライ) 志望理由書作成サポート』の販売を強化し売上高向上を図ってまいります。企業向けについて、業容拡大による販路開拓に取り組むことで売上高向上を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ186,886千円減少し、当連結会計年度末には2,421,133千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、576,072千円(前年同期450,411千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益359,307千円、減価償却費556,314千円、賞与引当金の増加額165,861千円、退職給付に係る負債の減少額180,993千円、売上債権の増加額87,363千円、仕入債務の減少額160,746千円、法人税等の支払額85,853千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、724,528千円(前年同期541,748千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出43,485千円、無形固定資産の取得による支出669,759千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、37,459千円(前年同期は337,639千円の支出)となりました。これは主に短期借入れによる収入1,050,000千円、短期借入金の返済による支出950,000千円、配当金の支払額62,650千円によるものです。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
学びのデザイン事業3,089,120103.3
時間⦅とき⦆デザイン事業4,134,457111.1
合計7,223,577107.6

(注) 金額は、製造原価によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)
時間⦅とき⦆デザイン事業2,128,081101.8
合計2,128,081101.8

(注) 当社グループにおいて(株)NOLTYプランナーズおよび(株)新寿堂の2社において受注生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
学びのデザイン事業9,927,791100.9
時間⦅とき⦆デザイン事業6,996,634101.1
合計16,924,425101.0

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日本出版販売株式会社1,637,6579.71,576,5409.3
株式会社トーハン1,853,03711.01,853,68111.0


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析したものであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表及び当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表等の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や将来の予測などの合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、これらの見積りに基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②財政状態の分析
財政状態については、以下のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ、71,616千円減少し、11,699,925千円となりました。
流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ106,165千円減少し、6,793,600千円となりました。これは主に、現金及び預金185,671千円減少、原材料及び貯蔵品102,953千円減少の一方、売掛金55,780千円増加、仕掛品71,290千円増加によるものです。
固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ34,548千円増加し、4,906,324千円となりました。これは主に、ソフトウエア134,244千円増加の一方、繰延税金資産31,122千円減少、機械装置及び運搬具28,962千円減少によるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ、240,497千円減少し、7,867,229千円となりました。
流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ203,741千円減少し、4,953,944千円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金146,881千円減少、短期借入金100,000千円増加、1年以内返済予定の長期借入金193,880千円減少、契約負債73,307千円減少、賞与引当金165,861千円増加によるものです。
固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ36,755千円減少し、2,913,284千円となりました。これは主に、長期借入金151,160千円増加、退職給付に係る負債180,993千円減少によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、168,880千円増加し、3,832,696千円となりました。これは主に、利益剰余金169,562千円増加によるものです。
③経営成績の分析
(売上高)
売上高は、16,924,425千円(前年同期比1.0%増)となりました。主な要因は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
(売上総利益)
学びのデザイン事業、時間⦅とき⦆デザイン事業ともに原価率が上昇し、売上高が増加した一方で9,804,987千円(前年同期比0.1%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、9,405,688千円(前年同期比0.7%増)となりました。主な内訳は、給料手当2,541,436千円、賞与引当金繰入483,159千円、外注費584,396千円です。
(営業利益)
以上の結果、営業利益は、399,298千円(前年同期比16.3%減)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、32,747千円(前年同期比24.8%増)となりました。主な内訳は、受取賃貸料11,276千円、再生売払金6,323千円です。営業外費用は、12,643千円(前年同期比10.0%増)となりました。主な内訳は支払利息6,033千円、震災復興支援金6,000千円です。
以上の結果、経常利益は、419,402千円(前年同期比14.7%減)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
特別損失は、60,094千円(前年同期比13.8%減)となりました。主な内訳は、減損損失48,855千円です。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、359,307千円(前年同期比20.2%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金費用は127,095千円(前年同期△127,647千円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、232,212千円(前年同期比58.2%減)となりました。
なお、セグメント別の経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。
④キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。
⑤当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、委託販売制度(返品条件付販売)があります。委託販売制度とは、出版業界における特殊な慣行であり、当社グループが取次及び書店に配本した出版物について、配本後、約定期間内に限り返品を受け入れることを条件とする販売制度です。当社グループではそのような返品による損失に備えるため、返品損失見込額に対し、返金負債を流動負債に計上するとともに、返品量を低減させるための対策として、制作数量や配本の適正化により対応していく所存です。
⑥資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の購入費用及び原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

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