訂正有価証券報告書-第16期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2020/04/13 16:44
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の中小型ディスプレイ業界では、海外メーカの生産能力拡大や有機EL(OLED)採用拡大などを背景に、スマートフォン用ディスプレイの価格低下圧力が強まりました。また、スマートフォン市場において、普及率の上昇や保有期間長期化なども影響し、世界的な市場の成長鈍化が見られ、中小型ディスプレイ業界の成長にも影響を与えました。
当社グループにおいては、主要な事業分野であるモバイル分野で主要顧客がOLEDディスプレイ採用のスマートフォンをラインナップに加えたことや、中小型ディスプレイ業界における競争激化の影響から、売上高が前連結会計年度比で減少いたしました。車載・ノンモバイル分野においては、民生機器用ディスプレイの販売減少があったものの、車載用ディスプレイの販売が増加したことにより売上高は前連結会計年度と同水準となりました。
以下はアプリケーション分野別の状況です。
(モバイル分野)
当分野には、スマートフォン、タブレット等のディスプレイが含まれます。当連結会計年度のモバイル分野の売上高は、売上高全体の78.7%を占める565,581百万円(前年同期比22.2%減)となりました。
当連結会計年度は、主要顧客がOLEDディスプレイを採用したスマートフォンをラインナップに加えたことや中国スマートフォン市場の減速、スマートフォン市場の世界的な成長鈍化、ディスプレイ市場での競争環境の激化等を受け、欧米地域・中国向けの売上高は前連結会計年度比で減少しました。中国以外のアジア地域においては、上期に顧客からの需要増があったこと等から、前年同期比で売上高が増加いたしました。
(車載・ノンモバイル分野)
当分野には車載用、デジタルカメラやウェアラブル機器等の民生機器用、医療用モニター等の産業用のディスプレイの他、特許収入等が含まれます。当連結会計年度の車載・ノンモバイル分野の売上高は、売上高全体の21.3%を占める153,410百万円(前年同期比1.5%減)となりました。
当連結会計年度は、車載用ディスプレイの売上高は大型化や出荷数量の増加などを背景に増加し、またウェアラブル機器向けディスプレイの売上高も市場の拡大に伴い増加しましたが、前連結会計年度に実施した茂原工場V3ライン閉鎖の影響などから民生機器用ディスプレイとしては販売が減少し、当分野の売上高は前年同期比で同水準となりました。
当社グループでは、上記の厳しい事業環境の中、平成31年3月期以降の業績改善を実現すべく中期経営計画を策定し、その骨子を平成29年8月9日に発表いたしました。本中期経営計画においては、当連結会計年度に抜本的な構造改革を実施して大幅な固定費の圧縮を図ることといたしました。具体的には、前工程(液晶セルの製造工程)製造ラインである能美工場の閉鎖や海外後工程(ディスプレイモジュール組立工程)製造子会社の統廃合、事業用資産及び遊休資産の減損損失計上、石川工場OLED試作ラインの茂原工場OLED試作ラインへの統合、人員の削減などを実施すると共に、財務体質改善に向け、たな卸資産の評価減を行いました。これら施策の実施により、平成31年3月期には年間約500億円の固定費削減(内、200億円は非資金費用である減価償却費)効果を得ることが可能となり、業績改善に向けた基礎固めとすることができました。なお、本事業構造改革の費用として、平成30年3月期に事業構造改善費用143,134百万円を特別損失として計上いたしました。構造改革に加え、本中期経営計画では当社グループの開発したディスプレイ4辺のすべてを狭額縁化した液晶ディスプレイ「FULL ACTIVE™」の早期収益貢献、OLEDの早期事業化、成長領域事業における経営リソースの強化を推進し、持続的に利益とキャッシュ・フローを稼げる企業体質への変革を目指しております。
また、当社グループでは平成30年3月30日に、第三者割当による新株の発行及び能美工場に係る資産の譲渡による総額約550億円の資金調達を発表いたしました。当社では、平成31年3月期下期に、FULL ACTIVE™の出荷の急増を見込んでおり、本件資金調達は、出荷増に向けた運転資金の確保及び、増産に必要となる設備投資資金の調達を目的として実施したものです。当社グループでは、本件資金調達によりFULL ACTIVE™の需要増を最大限取り込み、売上高・利益の成長を実現すると共に、資金面、資本面の拡充を図り、事業構造改革の成果と合わせ業績の大幅な回復を目指す所存です。
上記の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は718,991百万円(前年同期比18.6%減)となりました。営業損失については、売上高の減少、白山工場の減価償却費及びOLED開発に係る研究開発費等の固定費等の対前期比増などから55,081百万円(前年同期は営業利益10,677百万円)となりました。経常損失については、営業外費用として持分法適用会社である株式会社JOLEDに係る持分法による投資損失14,162百万円を計上したこと及び9,036百万円の減価償却費を計上したこと等により85,880百万円(前年同期は経常損失15,287百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、事業構造改善費用143,134百万円を特別損失として計上した結果、239,656百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失35,503百万円)となりました。
当連結会計年度末における流動資産は267,890百万円となり、前連結会計年度末に比べ139,157百万円減少いたしました。これは主に、売掛金が44,288百万円、未収入金が49,233百万円、商品及び製品が15,316百万円、仕掛品が17,465百万円減少したことによるものです。固定資産は337,080百万円となり、前連結会計年度末に比べ155,877百万円減少いたしました。これは主に、減損損失計上により有形固定資産が147,638百万円減少したことによるものです。
この結果、総資産は、604,971百万円となり、前連結会計年度末に比べ295,035百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における流動負債は424,140百万円となり、前連結会計年度末に比べ46,357百万円減少いたしました。これは主に買掛金が83,186百万円、前受金が51,109百万円それぞれ減少し、短期借入金が73,382百万円、その他が23,728百万円それぞれ増加したことによるものです。固定負債は107,791百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,213百万円減少いたしました。これは主に、リース債務が13,980百万円減少したことによるものです。
この結果、負債合計は、531,932百万円となり、前連結会計年度末に比べ57,571百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は73,039百万円となり、前連結会計年度末に比べ237,463百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失239,656百万円を計上したことによるものです。
この結果、自己資本比率は11.8%(前連結会計年度末は34.3%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は80,866百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,381百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは128百万円の支出(前連結会計年度は110,652百万円の収入)となりました。これは減価償却費88,178百万円、事業構造改善費用143,134百万円、売上債権の減少41,527百万円、たな卸資産の減少37,624百万円、未収入金の減少50,690百万円等の増加要因及び税金等調整前当期純損失230,482百万円、仕入債務の減少82,305百万円、前受金の減少51,108百万円等の減少要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは52,185百万円の支出(前連結会計年度は141,240百万円の支出)となりました。これは、主に固定資産の取得による支出48,517百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは51,261百万円の収入(前連結会計年度は55,663百万円の収入)となりました。これは、短期借入金の増加73,383百万円及びリース債務の返済による支出20,519百万円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、その性能、構造、形式、販売条件などは一様ではないこと、受注生産形態をとらない製品も多いことなどから、販売価格による生産額の集計は行っておりません。また、当社グループの生産体制は、主として国内の生産拠点で担っている前工程、中国、台湾及びフィリピンの製造子会社による後工程に区分して管理されております。
そのため、前工程及び後工程の生産量の単純合計がそのまま連結ベースの生産量ともならないことから、生産実績を金額又は数量で示すことはしておりません。
b. 受注実績
当社グループは顧客から提示された生産計画に基づく見込生産を行っているため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社のグループは単一セグメントであるため、アプリケーション分野別に記載を行っております。
アプリケーション分野当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
モバイル(百万円)565,581△22.2
車載・C&I・その他(百万円)153,410△1.5
合計(百万円)718,991△18.6

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
Apple Inc.グループ475,86853.9393,84754.8
Huawei グループ114,13012.9

(注) Huaweiグループの当連結会計年度の販売高については当該販売高の割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。これらの連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は718,991百万円(前年同期比18.6%減)となりました。営業損失については、売上高の減少、白山工場の減価償却費及びOLED開発に係る研究開発費等の固定費等の対前期比増などから55,081百万円(前年同期は営業利益10,677百万円)となりました。経常損失については、営業外費用として持分法適用会社である株式会社JOLEDに係る持分法による投資損失14,162百万円を計上したこと及び9,036百万円の減価償却費を計上したこと等により85,880百万円(前年同期は経常損失15,287百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、事業構造改善費用143,134百万円を特別損失として計上した結果、239,656百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失35,503百万円)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、中小型ディスプレイ事業を展開しています。当社グループが製造する中小型ディスプレイを採用する主要な完成品(スマートフォン端末等)の需要は、景気の変動等による個人消費のほか、人気モデルの販売時期や新モデルの発表や成否に大きく左右される傾向にあります。そのため、当社グループの業績についても、中小型ディスプレイ市況に大きく左右され、予期せぬ市況の悪化は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの経営成績に影響を与える他の要因については、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a. キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、80,866百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,381百万円減少いたしました。
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが128百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローが52,185百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが51,261百万円の収入となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b. 資金需要
当社グループの主な資金需要は、原材料の購入及び製造費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用及び設備投資によるものであり、営業活動により獲得した資金、借入金、前受金によりまかなわれております。
⑤ 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、「2 事業等のリスク (26) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、資金調達、資金繰りの安定を図るための財務施策を実行することによりキャッシュ・フローの改善を図っております。また、生産体制の見直し及び固定費の圧縮、事業の選択と捨象、組織体制の再構築等の施策により、柔軟で筋肉質な企業体質への変革等、抜本的構造改革を実施することで経営の合理化を行い、今後の収益の改善を図っております。併せて、OLEDの量産技術の確立と事業化、成長領域事業への経営リソース増強を加速し収益構造の転換を推進しております。

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