訂正有価証券報告書-第17期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2020/04/13 16:53
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の中小型ディスプレイ業界では、主要アプリケーションであるスマートフォン市場において、成長を牽引してきた中国経済の減速や、買い替えサイクルの長期化等により市場の世界的な成長が鈍化したことにより、ディスプレイ製品の出荷数は伸び悩みました。加えて、中国の競合ディスプレイメーカーの生産拡大やスマートフォンメーカーによる有機EL(OLED)の採用拡大など、競合他社との競争環境が激化し、厳しい市場環境が続きました。
そのような環境の中、当社グループではモバイル分野における減収を主要因として、売上高は前連結会計年度比で減少となりました。
以下は売上高のアプリケーション分野別の状況です。
(モバイル分野)
当分野には、スマートフォン、タブレット等のディスプレイが含まれます。当連結会計年度のモバイル分野の売上高は、売上高全体の73.3%を占める466,873百万円(前連結会計年度比17.5%減)となりました。
当連結会計年度は、狭額縁液晶ディスプレイFULL ACTIVE™の本格出荷を開始し、下半期より売上高の回復が見られたものの、その出荷数量は当初想定していた規模には届きませんでした。また、顧客におけるOLEDディスプレイを採用したスマートフォンのラインナップ拡大やスマートフォン市場の中国における減速及び世界的な成長鈍化、ディスプレイ市場での競争環境の激化等を受け、欧米・中国・中国以外のアジア地域向けの売上高が前連結会計年度比で減収となりました。
(車載分野)
当分野には車載用ディスプレイの売上高を示しています。当連結会計年度の車載分野の売上高は、売上高全体の17.7%を占める112,313百万円(前連結会計年度比4.3%増)となりました。
当連結会計年度は、欧州における排気ガス規制による影響や中国経済の減速等を受け、自動車販売台数の伸び悩みが見られたものの、車載用ディスプレイの販売については車両へのディスプレイ搭載枚数の増加やサイズの大型化を背景に前連結会計年度比で増収となりました。
(ノンモバイル分野)
当分野には、デジタルカメラやウェアラブル機器、ハイエンドノートPC用ディスプレイ等の民生機器用、医療用モニター等の産業用のディスプレイのほか、特許収入等が含まれます。当連結会計年度のノンモバイル分野の売上高は、売上高全体の9.0%を占める57,475百万円(前連結会計年度比25.7%増)となりました。
当連結会計年度のノンモバイル分野の売上高は、デジタルカメラ用やゲーム機用ディスプレイの減少があったものの、ウェアラブル機器やハイエンドノートPC用ディスプレイ等の増加により前連結会計年度比で増収となりました。
上記の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は636,661百万円(前連結会計年度比11.5%減)となりました。利益につきましては、昨年度実施した構造改革等により固定費の削減は進んだものの、売上高の減少及び評価損の計上等により、営業損失は27,230百万円(前連結会計年度は営業損失55,081百万円)となりました。経常損失については、営業外費用として持分法適用関連会社である株式会社JOLEDに係る持分法による投資損失8,862百万円、782百万円の減価償却費の計上等により40,367百万円(前連結会計年度は経常損失85,880百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、減損損失76,128百万円を特別損失として計上した結果、106,585百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失239,656百万円)となりました。
財務面におきましては、当社グループは2018年度第1四半期に、第三者割当による新株式の発行及び能美工場に係る資産の譲渡により総額約550億円の資金調達を実施いたしました。当該調達は、顧客からのFULL ACTIVE™への強い需要に応えるための増産に伴う運転資金の確保及び増産に必要となる設備投資資金の調達を目的としたものです。しかしながら、前述のとおりFULL ACTIVE™の出荷数量は当初想定していた規模には届かず、当社グループの財務状況改善には至りませんでした。
当連結会計年度末における流動資産は290,618百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,983百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が11,877百万円減少した一方、売掛金が9,362百万円、未収入金が6,933百万円、商品及び製品が11,672百万円、原材料が5,253百万円それぞれ増加したことによるものです。固定資産は247,884百万円となり、前連結会計年度末に比べ89,404百万円減少いたしました。これは主に、能美工場に係る資産の譲渡及び白山工場に係る資産の減損損失計上等により有形固定資産が92,771百万円減少したことによるものです。
この結果、総資産は、538,502百万円となり、前連結会計年度末に比べ66,420百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における流動負債は452,914百万円となり、前連結会計年度末に比べ28,857百万円増加いたしました。これは主に、リース債務が13,980百万円、前受金が26,364百万円それぞれ減少した一方、買掛金が57,762百万円、短期借入金が31,761百万円それぞれ増加したことによるものです。固定負債は84,725百万円となり、前連結会計年度末に比べ23,102百万円減少いたしました。これは主に、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債のうち20,000百万円相当分を買入消却したことによるものです。
この結果、負債合計は、537,639百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,755百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は862百万円となり、前連結会計年度末に比べ72,176百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失106,585百万円を計上したことによるものです。
この結果、自己資本比率は△0.2%(前連結会計年度末は11.8%)となりました。
上記状況から、当社グループは、財務面における運転資金の確保、キャッシュ・フローの正常化、今後の成長投資資金の獲得及び安定的な事業継続を目的とした純資産の確保等、事業面においては、世界的なサプライチェーンマネジメント機能や幅広い顧客基盤を組み合わせたビジネスの改善、蒸着方式OLEDディスプレイの事業化、及びコスト構造の改善等を早期に実現するべく、2019年4月12日にSuwaコンソーシアム(注)を当社のスポンサーとして選定することを決定し、①Suwa Investment Holdings, LLC(以下「Suwa」といいます。)とのCAPITAL AND BUSINESS ALLIANCE AGREEMENT(以下「本資本業務提携契約」といいます。)、②TPK Holding Co., Ltd.(以下「TPK」といいます。)との液晶ディスプレイビジネスに関する業務提携に向けたLCD Business Alliance Basic Agreement、③Harvest Tech Investment Management Co., Ltd.(以下「Harvest Tech」といいます。)との蒸着方式OLEDディスプレイの量産計画に関する業務提携の策定及び実行に向けたMemorandum of Understanding(以下、上記①及び②の契約と併せて「Suwaコンソーシアムとの提携」といいます。)をそれぞれ締結いたしました。同日付の取締役会において、本資本業務提携契約に基づき、Suwaに対する第三者割当による普通株式及び新株予約権付社債の発行による資金調達を実施すること、並びに、それに伴う発行可能株式総数に関する定款変更を実施することを決議いたしました。加えて同日付で、Suwaコンソーシアムとの提携の実施に合わせ、当社の筆頭株主である株式会社INCJ(以下「INCJ」といいます。)及びSuwaとの間でも、INCJとの既存契約に係るチェンジ・オブ・コントロール条項を行使しないこと、既存の負債性資金の一部を資本性資金に切り替える形の新規貸付及び優先株式の引受けによるリファイナンスを行うこと等につき、Memorandum of Understandingを締結いたしました。
(注) Suwaコンソーシアムは、当社の戦略的パートナー選定手続に参加することを目的に、台湾証券取引所に上場しているタッチパネル大手であるTPK、北京に本社を持ち中国最大の資産運用会社グループの一つであるHarvestグループに属するプライベートエクイティ投資を行う運用会社であるHarvest Tech、及び台湾に拠点を置くTsai一族(台湾の大手金融持株会社であるFubon Financial Holding Co., Ltdの創業一族)のファミリーオフィスが運用・管理する投資会社であるCosgrove Global Limited(以下「CGL」といいます。)によって組成された共同体です。また、Suwaは、SuwaコンソーシアムがSuwaコンソーシアムとの提携のために設立した会社であり、スポンサーとして選定したSuwaへの第三者割当の実行までに、TPK、Harvest Techが組成するファンド、CGL及びCGL同様、台湾に拠点を置くTsai一族のファミリーオフィスが運用・管理する投資会社であるTopnotch Corporate LimitedがSuwaの出資者となる予定でありましたが、Suwaの出資予定者のうちTPK(出資予定金額230百万米ドル)につきましては、出資予定者から離脱する旨の通知を受けました。当該離脱を受け、TPKとの液晶ディスプレイビジネスに関する業務提携の取扱いについては、当事者間で協議の上、決定する予定です。また、CGL及びTopnotch Corporate Limited(Cosgrove Global Limitedと併せて以下「CGLグループ」といいます。)(出資予定金額合計130百万米ドル)からは、2019年6月17日時点において内部の機関決定の内容の通知を受けておりません。内部の機関決定の具体的時期の目処は立っておりませんが、引き続きCGLグループに対して状況の確認を行っております。
Suwaの出資予定者のうちHarvest Techからは、同社が組成するファンド(以下「Harvest Fund」といいます。)による、当社が発行する普通株式及び株式会社ジャパンディスプレイ第2回無担保転換社債型新株予約権付社債に係る出資予定金額190百万米ドルを200百万米ドルに変更した上で、2019年6月27日までに出資の実行に必要とされる内部の機関決定に諮る旨の報告を受けました。また、Harvest Techからは、Harvest Fundによる、当社が発行する株式会社ジャパンディスプレイ第3回無担保転換社債型新株予約権付社債に係る出資予定金額200億円についても、2019年6月27日までに出資の実行に必要とされる内部の機関決定に諮る旨の報告を受けました。加えて、Suwaの新たな出資予定候補者として、Oasis Management Company Ltd.から同社が運用又は助言するファンドから150百万米ドルの出資について、2019年6月27日までに出資の実行に必要とされる内部の機関決定に諮る旨の報告を受けました。
さらに、上記の状況を受けて、Harvest TechのGeneral ManagerであるWinston Henry Lee氏からは、Suwaに対する出資予定額の一部(200百万米ドル)について、出資予定者又は出資予定候補者からの出資確約に不足がある場合には、2019年6月27日までにHarvest Fundから当該不足額を出資するために必要とされる内部の機関決定に諮る旨の報告を受けております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は68,988百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,877百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは6,604百万円の支出(前連結会計年度は128百万円の支出)となりました。これは非資金項目の減価償却費41,756百万円及び減損損失76,128百万円、仕入債務の増加64,285百万円等の増加要因及び税金等調整前当期純損失103,839百万円、たな卸資産の増加16,436百万円、未収入金の増加10,152百万円、前受金の減少26,344百万円、持分変動利益12,656百万円等の減少要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは36,614百万円の支出(前連結会計年度は52,185百万円の支出)となりました。これは、主に固定資産の取得による支出43,793百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは30,968百万円の収入(前連結会計年度は51,261百万円の収入)となりました。これは、社債の一部償還による支出20,000百万円及びリース債務の返済による支出13,980百万円があった一方、短期借入金の増加31,776百万円、株式の発行による収入34,999百万円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、その性能、構造、形式、販売条件などは一様ではないこと、受注生産形態をとらない製品も多いことなどから、販売価格による生産額の集計は行っておりません。また、当社グループの生産体制は、主として国内の生産拠点で担っている前工程、中国、台湾及びフィリピンの製造子会社による後工程に区分して管理されております。
そのため、前工程及び後工程の生産量の単純合計がそのまま連結ベースの生産量ともならないことから、生産実績を金額又は数量で示すことはしておりません。
b. 受注実績
当社グループは顧客から提示された生産計画に基づく見込生産を行っているため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社のグループは単一セグメントであるため、アプリケーション分野別に記載を行っております。
アプリケーション分野当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
モバイル(百万円)466,873△17.5
車載(百万円)112,3134.3
ノンモバイル(百万円)57,47525.7
合計(百万円)636,661△11.5

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
Apple Inc.グループ393,84754.8385,65960.6


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。これらの連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は636,661百万円(前連結会計年度比11.5%減)となりました。経営上の目標としている車載分野及びノンモバイル分野へのビジネスポートフォリオ変革につきましては、車載分野における売上高が対前連結会計年度比4.3%増の112,313百万円、ノンモバイル分野における売上高が対前連結会計年度比25.7%増の57,475百万円となり、目標の達成に向けた一定の進展が見られました。しかしながら、当社の主たる事業であるモバイル分野の売上高は前連結会計年度比17.5%減の466,873百万円と大きく減少しており、未だ車載分野及びノンモバイル分野が当社のビジネスを支えられる規模には達していないものと認識しています。
また、利益につきましては、昨年度実施した構造改革等により固定費の削減は進んだものの、売上高の減少及び評価損の計上等により、営業損失は27,230百万円(前連結会計年度は営業損失55,081百万円)となりました。経常損失については、営業外費用として持分法適用関連会社である株式会社JOLEDに係る持分法による投資損失8,862百万円、782百万円の減価償却費の計上等により40,367百万円(前連結会計年度は経常損失85,880百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、減損損失76,128百万円を特別損失として計上した結果、106,585百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失239,656百万円)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、中小型ディスプレイ事業を展開しています。当社グループが製造する中小型ディスプレイを採用する主要な完成品(スマートフォン端末等)の需要は、景気の変動等による個人消費のほか、人気モデルの販売時期や新モデルの発表や成否に大きく左右される傾向にあります。そのため、当社グループの業績についても、中小型ディスプレイ市況に大きく左右され、予期せぬ市況の悪化は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの経営成績に影響を与える他の要因については、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a. キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、68,988百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,877百万円減少いたしました。
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが6,604百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローが36,614百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが30,968百万円の収入となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b. 資金需要
当社グループの主な資金需要は、原材料の購入及び製造費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用及び設備投資によるものであり、営業活動により獲得した資金、増資、借入金によりまかなわれております。
⑤ 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、「2 事業等のリスク (26) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
当該状況を解消するための当社グループの取り組みについては、「2 事業等のリスク (26) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおりであります。

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