有価証券報告書-第23期(2024/04/01-2025/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(以下「当期」といいます。)は、ディスプレイ市場における激しい競争状況が続く中で、エネルギー費の高止まりや部材費・加工費の上昇が継続し、事業環境は厳しさを増しました。
このような状況のもと、当社グループは引き続き業績改善と収益力向上に取り組みました。固定費削減に向けては、2024年4月に旧東浦工場(現・東浦エンジニアリングセンター、愛知県知多郡)の建物譲渡を完了し、2025年3月には鳥取工場(鳥取県鳥取市)でのパネル生産を終了しました。また、価格競争が厳しい液晶スマートフォン事業を戦略的に縮小し、そのエンジニアリングリソース等の経営資源を次世代製品にシフトしたほか、一部の車載用不採算製品からの撤退等を通じて製品ポートフォリオの改善に取り組みました。
2024年11月には、更なる改革のため、ディスプレイ専業メーカーから「BEYOND DISPLAY」への進化に向けた新たな戦略を公表し、高い成長が見込まれるセンサー事業の拡大と先端半導体パッケージング事業への参入を目指した取組みを開始しました。この取組みを加速するため、2025年2月に固定費負担が大きい茂原工場(千葉県茂原市、パネル基板サイズG6)でのパネル生産を2026年3月を目途に終了することを決定いたしました。国内の生産は、固定費がより低い石川工場(石川県能美郡、同G4.5)に集約し、高付加価値ディスプレイ、センサー、先端半導体パッケージの生産を行うMULTI-FAB工場として活用することといたしました。
当社が世界で初めてマスクレス蒸着及びフォトリソ方式による量産技術を確立した次世代OLED「eLEAP」については、中国の蕪湖経済技術開発区(中国安徽省蕪湖市)でのeLEAP事業の立ち上げに関する最終契約締結を2024年10月末までに完了することを目指しておりましたが、最終契約締結には至らず、同年10月に本プロジェクトに関する覚書の延長を行わないことを決定いたしました。また、2024年度中に茂原工場でのeLEAPの量産開始を目指しておりましたが、同工場での生産終了決定に伴い自社生産を停止いたしました。その一方で、eLEAPのファブレス事業展開とグローバルエコシステムの構築に向けて、委託生産先となるファウンドリーパートナーとの協議を進めました。
以上のような取組みを通じて、当社グループは厳しい事業環境に対応しつつ、業績の早期改善と持続可能な成長に向けた戦略を推進いたしました。
上記の結果、当期の売上高は、液晶スマートフォンからの戦略的撤退とスマートウォッチ・VR等の分野での需要減少により、前期比51,140百万円減少(21.4%減)の188,012百万円となりました。売上高の減少に伴う利益の減少は、上述の固定費削減や製品ポートフォリオ改善効果によりほぼ相殺できましたが、売上規模の縮小に伴う固定費率の上昇や部材費・加工費の上昇により、営業損失は37,068百万円(前期は34,145百万円の損失)となり、赤字が続きました。
経常損失は、営業外収益として為替差益1,027百万円を計上した一方、営業外費用として支払利息4,409百万円を計上したこと等により、40,415百万円(前期は33,188百万円の損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は78,220百万円(前期は44,313百万円の損失)となりました。これは、旧東浦工場の売却を主とした固定資産売却益1,830百万円の特別利益を計上した一方で、茂原工場のeLEAP生産設備を主とした減損損失21,563百万円、茂原工場の生産終了決定に伴う事業構造改善費用13,418百万円、及び鳥取工場の生産終了に伴う事業構造改善費用3,275百万円の特別損失の計上等によるものです。
キャッシュ収益指標であるEBITDAは、マイナス33,048百万円(前期はマイナス28,221百万円)となりました。
なお、当期の対米ドルの平均為替レートは152.6円(前年同期は144.7円)となりました。
アプリケーション分野別の売上高の状況は次のとおりです。
分野別売上高
(車載)
当分野には、計器クラスターやヘッドアップディスプレイ等の自動車用ディスプレイが含まれています。
当期の売上高は前期比5.5%減少の125,857百万円となりました。これは、収益改善を図るため低採算品からの撤退を進めた影響等によるものです。全売上高に占める割合は、前期の55.7%から66.9%に上昇しました。
(スマートウォッチ・VR等)
当分野には、スマートウォッチやデジタルカメラ、VR機器等の民生機器用ディスプレイ、医療用モニター等の産業用ディスプレイ、さらに特許収入等が含まれています。
当期の売上高は前期比27.1%減少の53,566百万円となりました。これは、主にスマートウォッチ用OLEDディスプレイの需要が下期に軟化したことと、VR用液晶ディスプレイの需要減少が続いたことによるものです。全売上高に占める割合は、前期の30.7%から28.5%に低下しました。
(液晶スマートフォン)
当分野は、価格競争の厳しい液晶スマートフォン用ディスプレイで構成されており、ノンコア事業と位置付けています。
当期の売上高は前期比73.5%減少の8,589百万円となりました。これは、エンジニアリングリソース等の経営資源をコア事業の次世代製品に集中させるため、戦略的にこの分野の縮小を進めた結果です。全売上高に占める割合は、前期の13.6%から4.6%に低下しました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、その性能、構造、形式、販売条件等は一様ではないこと、受注生産形態をとらない製品も多いこと等から、販売価格による生産額の集計は行っておりません。また、当社グループの生産体制は、主として国内の生産拠点で担っている前工程、海外の製造子会社による後工程に区分して管理されております。
そのため、前工程及び後工程の生産量の単純合計がそのまま連結ベースの生産量ともならないことから、生産実績を金額又は数量で示すことはしておりません。
② 受注実績
当社グループは顧客から提示された生産計画に基づく見込生産を行っているため、記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社のグループは単一セグメントであるため、アプリケーション分野別に記載を行っております。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末(2024年3月末)比75,957百万円減少し、148,031百万円となりました。これは主に、eLEAP用生産設備の減損に伴う建設仮勘定19,787百万円の減少に加え、棚卸資産19,875百万円、未収入金10,546百万円、現金及び預金8,265百万円及び売掛金6,464百万円の減少、旧東浦工場の売却等による建物及び構築物6,391百万円の減少等によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末比2,813百万円増加し、141,141百万円となりました。これは主に、短期借入金26,000百万円の増加及び茂原工場の生産終了決定等に伴う事業構造改善引当金12,717百万円の増加、買掛金17,842百万円及び未払金10,973百万円の減少によるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末比78,771百万円減少し、6,890百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金78,220百万円の減少によるものです。
上記の結果、自己資本比率は4.5%となり、前連結会計年度末比で33.6ポイント低下いたしました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、減損損失や事業構造改善費用の計上や棚卸資産の減少による収入増加等の一方で、税金等調整前当期純損失77,062百万円の計上により、25,450百万円の支出(前期は17,576百万円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、旧東浦工場を含む固定資産の売却による5,946百万円の収入と、固定資産の取得による10,514百万円の支出、投資有価証券の取得による3,018百万円の支出等により8,161百万円の支出(前期は13,433百万円の支出)となりました。
この結果、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと固定資産の取得による支出の合計)は、35,965百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加26,000百万円を主な要因とし、25,693百万円の収入(前期は32,901百万円の収入)となりました。
これらの結果及び為替の影響により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は20,432百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,292百万円減少いたしました。
② 資金需要及び資金調達の状況
当社グループの主な資金需要は、生産、販売活動に必要な運転資金、先端技術の開発や生産性及び品質の向上を目的とした研究開発費及び設備投資です。他方、当社グループでは、過年度に実施した大規模な設備投資や事業環境の急速な変化等の結果、当期純損失の計上が継続していることから、これらの資金需要が自社グループのキャッシュ・フローで賄えておらず、当連結会計年度まで長期にわたりフリー・キャッシュ・フローの赤字が継続しております。そのため、当社グループは、後述の財務戦略の基本的な考え方に沿って、適宜資金調達を検討してまいります。
③ 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、将来の成長のための設備投資等の資金需要に対応しつつ、流動性リスクを軽減し、経営の安定化を図るため一定の手許流動性を維持することが肝要だと考えており、手許流動性の水準を考慮するにあたっては、連結売上高1.0か月分を目安に、手許現預金及び追加ファイナンスによって賄う方針です。
また、事業活動を支える資金調達及び資金管理に関しては、安定的に資金確保し、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)改善によるキャッシュ・フロー創出、グループ内CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)等による資金効率化によって財務体質を強化することを目標として取り組んでいます。また、世界的なインフレ高進やサプライチェーンにおけるリスクの継続に備えた手許資金確保の重要性に鑑み、今後も資金需要に応じた機動的な借入実施、低効率資産の売却及び営業債権等の流動化のほか、いちごトラストによる第13回新株予約権の行使要請も含め、引き続き適時適切な資金調達策を講じてまいります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(以下「当期」といいます。)は、ディスプレイ市場における激しい競争状況が続く中で、エネルギー費の高止まりや部材費・加工費の上昇が継続し、事業環境は厳しさを増しました。
このような状況のもと、当社グループは引き続き業績改善と収益力向上に取り組みました。固定費削減に向けては、2024年4月に旧東浦工場(現・東浦エンジニアリングセンター、愛知県知多郡)の建物譲渡を完了し、2025年3月には鳥取工場(鳥取県鳥取市)でのパネル生産を終了しました。また、価格競争が厳しい液晶スマートフォン事業を戦略的に縮小し、そのエンジニアリングリソース等の経営資源を次世代製品にシフトしたほか、一部の車載用不採算製品からの撤退等を通じて製品ポートフォリオの改善に取り組みました。
2024年11月には、更なる改革のため、ディスプレイ専業メーカーから「BEYOND DISPLAY」への進化に向けた新たな戦略を公表し、高い成長が見込まれるセンサー事業の拡大と先端半導体パッケージング事業への参入を目指した取組みを開始しました。この取組みを加速するため、2025年2月に固定費負担が大きい茂原工場(千葉県茂原市、パネル基板サイズG6)でのパネル生産を2026年3月を目途に終了することを決定いたしました。国内の生産は、固定費がより低い石川工場(石川県能美郡、同G4.5)に集約し、高付加価値ディスプレイ、センサー、先端半導体パッケージの生産を行うMULTI-FAB工場として活用することといたしました。
当社が世界で初めてマスクレス蒸着及びフォトリソ方式による量産技術を確立した次世代OLED「eLEAP」については、中国の蕪湖経済技術開発区(中国安徽省蕪湖市)でのeLEAP事業の立ち上げに関する最終契約締結を2024年10月末までに完了することを目指しておりましたが、最終契約締結には至らず、同年10月に本プロジェクトに関する覚書の延長を行わないことを決定いたしました。また、2024年度中に茂原工場でのeLEAPの量産開始を目指しておりましたが、同工場での生産終了決定に伴い自社生産を停止いたしました。その一方で、eLEAPのファブレス事業展開とグローバルエコシステムの構築に向けて、委託生産先となるファウンドリーパートナーとの協議を進めました。
以上のような取組みを通じて、当社グループは厳しい事業環境に対応しつつ、業績の早期改善と持続可能な成長に向けた戦略を推進いたしました。
上記の結果、当期の売上高は、液晶スマートフォンからの戦略的撤退とスマートウォッチ・VR等の分野での需要減少により、前期比51,140百万円減少(21.4%減)の188,012百万円となりました。売上高の減少に伴う利益の減少は、上述の固定費削減や製品ポートフォリオ改善効果によりほぼ相殺できましたが、売上規模の縮小に伴う固定費率の上昇や部材費・加工費の上昇により、営業損失は37,068百万円(前期は34,145百万円の損失)となり、赤字が続きました。
経常損失は、営業外収益として為替差益1,027百万円を計上した一方、営業外費用として支払利息4,409百万円を計上したこと等により、40,415百万円(前期は33,188百万円の損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は78,220百万円(前期は44,313百万円の損失)となりました。これは、旧東浦工場の売却を主とした固定資産売却益1,830百万円の特別利益を計上した一方で、茂原工場のeLEAP生産設備を主とした減損損失21,563百万円、茂原工場の生産終了決定に伴う事業構造改善費用13,418百万円、及び鳥取工場の生産終了に伴う事業構造改善費用3,275百万円の特別損失の計上等によるものです。
キャッシュ収益指標であるEBITDAは、マイナス33,048百万円(前期はマイナス28,221百万円)となりました。
なお、当期の対米ドルの平均為替レートは152.6円(前年同期は144.7円)となりました。
アプリケーション分野別の売上高の状況は次のとおりです。
分野別売上高
| (単位:百万円) | ||||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比 | ||||
| 金額 | 割合 | 金額 | 割合 | 金額 | 増減率 | |
| 車載 | 133,216 | 55.7% | 125,857 | 66.9% | △7,359 | △5.5% |
| スマートウォッチ・VR等 | 73,522 | 30.7% | 53,566 | 28.5% | △19,956 | △27.1% |
| 液晶スマートフォン | 32,414 | 13.6% | 8,589 | 4.6% | △23,824 | △73.5% |
(車載)
当分野には、計器クラスターやヘッドアップディスプレイ等の自動車用ディスプレイが含まれています。
当期の売上高は前期比5.5%減少の125,857百万円となりました。これは、収益改善を図るため低採算品からの撤退を進めた影響等によるものです。全売上高に占める割合は、前期の55.7%から66.9%に上昇しました。
(スマートウォッチ・VR等)
当分野には、スマートウォッチやデジタルカメラ、VR機器等の民生機器用ディスプレイ、医療用モニター等の産業用ディスプレイ、さらに特許収入等が含まれています。
当期の売上高は前期比27.1%減少の53,566百万円となりました。これは、主にスマートウォッチ用OLEDディスプレイの需要が下期に軟化したことと、VR用液晶ディスプレイの需要減少が続いたことによるものです。全売上高に占める割合は、前期の30.7%から28.5%に低下しました。
(液晶スマートフォン)
当分野は、価格競争の厳しい液晶スマートフォン用ディスプレイで構成されており、ノンコア事業と位置付けています。
当期の売上高は前期比73.5%減少の8,589百万円となりました。これは、エンジニアリングリソース等の経営資源をコア事業の次世代製品に集中させるため、戦略的にこの分野の縮小を進めた結果です。全売上高に占める割合は、前期の13.6%から4.6%に低下しました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、その性能、構造、形式、販売条件等は一様ではないこと、受注生産形態をとらない製品も多いこと等から、販売価格による生産額の集計は行っておりません。また、当社グループの生産体制は、主として国内の生産拠点で担っている前工程、海外の製造子会社による後工程に区分して管理されております。
そのため、前工程及び後工程の生産量の単純合計がそのまま連結ベースの生産量ともならないことから、生産実績を金額又は数量で示すことはしておりません。
② 受注実績
当社グループは顧客から提示された生産計画に基づく見込生産を行っているため、記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社のグループは単一セグメントであるため、アプリケーション分野別に記載を行っております。
| (単位:百万円) | ||
| アプリケーション分野 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 車載 | 125,857 | △5.5 |
| スマートウォッチ・VR等 | 53,566 | △27.1 |
| 液晶スマートフォン | 8,589 | △73.5 |
| 合計 | 188,012 | △21.4 |
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| (単位:百万円) | ||||
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
| 金額 | 割合(%) | 金額 | 割合(%) | |
| 株式会社デンソー | 25,441 | 10.6 | 31,599 | 16.8 |
| Apple Inc.グループ | 66,443 | 27.8 | 30,587 | 16.3 |
| 日本精機株式会社 | 26,648 | 11.1 | 21,651 | 11.5 |
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末(2024年3月末)比75,957百万円減少し、148,031百万円となりました。これは主に、eLEAP用生産設備の減損に伴う建設仮勘定19,787百万円の減少に加え、棚卸資産19,875百万円、未収入金10,546百万円、現金及び預金8,265百万円及び売掛金6,464百万円の減少、旧東浦工場の売却等による建物及び構築物6,391百万円の減少等によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末比2,813百万円増加し、141,141百万円となりました。これは主に、短期借入金26,000百万円の増加及び茂原工場の生産終了決定等に伴う事業構造改善引当金12,717百万円の増加、買掛金17,842百万円及び未払金10,973百万円の減少によるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末比78,771百万円減少し、6,890百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金78,220百万円の減少によるものです。
上記の結果、自己資本比率は4.5%となり、前連結会計年度末比で33.6ポイント低下いたしました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、減損損失や事業構造改善費用の計上や棚卸資産の減少による収入増加等の一方で、税金等調整前当期純損失77,062百万円の計上により、25,450百万円の支出(前期は17,576百万円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、旧東浦工場を含む固定資産の売却による5,946百万円の収入と、固定資産の取得による10,514百万円の支出、投資有価証券の取得による3,018百万円の支出等により8,161百万円の支出(前期は13,433百万円の支出)となりました。
この結果、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと固定資産の取得による支出の合計)は、35,965百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加26,000百万円を主な要因とし、25,693百万円の収入(前期は32,901百万円の収入)となりました。
これらの結果及び為替の影響により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は20,432百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,292百万円減少いたしました。
② 資金需要及び資金調達の状況
当社グループの主な資金需要は、生産、販売活動に必要な運転資金、先端技術の開発や生産性及び品質の向上を目的とした研究開発費及び設備投資です。他方、当社グループでは、過年度に実施した大規模な設備投資や事業環境の急速な変化等の結果、当期純損失の計上が継続していることから、これらの資金需要が自社グループのキャッシュ・フローで賄えておらず、当連結会計年度まで長期にわたりフリー・キャッシュ・フローの赤字が継続しております。そのため、当社グループは、後述の財務戦略の基本的な考え方に沿って、適宜資金調達を検討してまいります。
③ 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、将来の成長のための設備投資等の資金需要に対応しつつ、流動性リスクを軽減し、経営の安定化を図るため一定の手許流動性を維持することが肝要だと考えており、手許流動性の水準を考慮するにあたっては、連結売上高1.0か月分を目安に、手許現預金及び追加ファイナンスによって賄う方針です。
また、事業活動を支える資金調達及び資金管理に関しては、安定的に資金確保し、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)改善によるキャッシュ・フロー創出、グループ内CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)等による資金効率化によって財務体質を強化することを目標として取り組んでいます。また、世界的なインフレ高進やサプライチェーンにおけるリスクの継続に備えた手許資金確保の重要性に鑑み、今後も資金需要に応じた機動的な借入実施、低効率資産の売却及び営業債権等の流動化のほか、いちごトラストによる第13回新株予約権の行使要請も含め、引き続き適時適切な資金調達策を講じてまいります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。