四半期報告書-第5期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/13 15:18
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グル-プ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、極めて厳しい状況にありました。その後、欧米の経済は回復に向かいましたが、回復のペ-スは鈍く、先行き不透明な状況が続いています。一方、中国では経済活動を再開したため、景気回復が持続しております。我が国経済におきましては、緊急事態宣言解除後に持ち直しの動きが見られましたが、設備投資や企業収益、雇用は、弱含みとなり、本格的な回復までに時間を要する見込みです。
このような環境下、当社グル-プでは、コンベヤ設備の仕様変更による納入遅れ、新型コロナウイルス感染症の影響による立体駐車装置保全工事の受注遅れ等により、売上高は5,752,818千円(前年同四半期比5.8%減)となりました。損益面につきましては、引き続きコスト削減、経費の圧縮などを推進しましたが、生産高減少による操業差損の発生等により営業利益は14,398千円(前年同四半期比95.3%減)、受取配当金等の計上により経常利益は66,872千円(前年同四半期比81.1%減)、繰延税金資産計上による法人税等調整額の発生により親会社株主に帰属する四半期純利益は66,324千円(前年同四半期比73.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来の「太陽光発電システム関連」の名称を「再生エネルギ-関連」に変更しております。
[コンベヤ関連]
コンベヤ関連では、石炭火力発電所向設備、石灰石運搬設備、保守部品の納入等があったものの、土木用設備の納入遅れにより、売上高は2,271,921千円(前年同四半期比7.4%減)、セグメント利益は152,225千円(前年同四半期比43.2%減)となりました。
[立体駐車装置関連]
立体駐車装置関連では、新設工事の減少、保全工事の先送り等により売上高は2,142,978千円(前年同四半期比33.0%減)、セグメント利益は217,733千円(前年同四半期比56.6%減)となりました。
[情報サービス関連]
情報サービス関連は、売上高は187,024千円(前年同四半期比8.5%増)となりましたが、コロナウイルス感染拡大による技術者の稼働率低下によりセグメント損失は22,193千円(前年同四半期セグメント損失13,426千円)となりました。
[再生エネルギー関連]
再生エネルギー関連は、関西電機工業株式会社が当社グル-プに加わったことにより売上高は1,150,893千円(前年同四半期比307.4%増)、セグメント利益92,477千円(前年同四半期セグメント損失31,504千円)となりました。
当第2四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度と比較して876,460千円減少の15,006,503千円となりました。主な内訳は、投資有価証券が711,023千円増加しましたが、現金及び預金が759,304千円、受取手形及び売掛金が787,028千円、流動資産その他が336,607千円減少したことによるものです。負債は、前連結会計年度と比較して1,427,798千円減少の6,705,502千円となりました。主な内訳は、支払手形及び買掛金が723,498千円減少したことによるものです。純資産は、前連結会計年度と比較して551,337千円増加の8,301,000千円となりました。主な内訳は、有価証券評価差額金が504,368千円増加したことによるものです。
(2) キャッシュ・フロ-の状況の分析
当第2四半期連結累計期間において現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ788,742千円減少し、4,424,840千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フロ-の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動の結果使用した資金は、442,755千円(前年同四半期は449,592千円の使用)となりました。これは主に、売上債権の減少による収入はありましたが、棚卸資産の増加、仕入債務の減少による支出などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動の結果使用した資金は、116,051千円(前年同四半期は119,735千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動の結果使用した資金は、229,813千円(前年同四半期は105,387千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出、配当金の支払いによるものです。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロ-の状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症に伴う会計上の見積に用いた仮定につきましては、「第4 経理の状況1 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グル-プの事業及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費は、66,641千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グル-プの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第2四半期連結累計期間は、設備投資や建設需要が底堅さを維持したものの、新型コロナウイルス感染拡大により先行き不透明な状況が続きました。コンベヤ関連事業においては設計・製作・調達・工事でのコスト低減、経費の圧縮などを行いましたが、受注採算の悪化、工事の先送り等により、営業利益は前第2四半期連結累計期間に比べ大幅に悪化しました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響としては、コンベヤ関連、立体駐車装置関連ともに、購入品価格の上昇、納期遅延、工事関係の労務費の値上がり、工事遅れ、発注の遅れ等の可能性があり、収益に重要な影響を及ぼす可能性が有ります。
コンベヤ事業においては、運搬機メ-カ-として培った技術を活かしながら、顧客第一主義のもと提案営業力の強化を図り、そのニ-ズに即した新機種投入、付加価値の高い商品提供や新サービスの開発、販売展開を推進してまいります。安定的な事業としての部品販売を維持、強化させながら、新商品開発、新販売ル-トの構築により事業を発展させてまいります。引き続きコスト削減努力により価格競争力を強化させます。
都市部における地下トンネルにおいて掘削土砂を地上に垂直搬送する「スネ-クベルコン」、トンネル工事の掘削ずり出し設備としての需要増が見込まれる「延伸コンベヤ」を開発、販売し、今後予想される大規模案件に積極的に提案していく方針です。
従来から販売している、プラント設備向けコンベヤについては部品販売にも注力してまいります。
立体駐車装置事業においては、商品レパ-トリ-と販売ル-ト増加による受注拡大に注力しております。また、新機種の開発、調達コスト削減と工場操業度改善と固定費負担軽減によるコスト競争力強化、メンテナンス網の強化とリフレッシュ工事等のソリュ-ション営業展開によるメンテナンス事業の充実、発展を図っております。会社の機能を充実させ、期待通りの成果が出せるよう注力し、立駐業界でのリ-ディングカンパニーを目指します。
再生エネルギ-関連事業においては、前連結会計年度にグル-プに加わった関西電機工業株式会社と連携し機器の販売、太陽光発電所ディベロップ事業から機器の販売、太陽光発電所保守メンテ事業に転換を図ってまいります。
積極的に行動し、最大限の能力発揮できる企業風土構築と人材能力向上・育成により、当社グル-プの持続的な成長を果たせるよう経営基盤の強化に努めます。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、当第2四半期連結会計期間の現金及び預金の残高は、4,896,187千円、借入金、社債の残高は、1,266,977千円であり、資金の流動性は維持しております。
(8) 経営者の問題認識と今後の方針について
厳しい経営環境にありますが、2020年4月に策定した経営方針に基づいて、より強力に経営構造の改革を推進し、安定的な収益体制を確立し、持続的な成長を果たすことを目指します。売上確保とともに利益を重視することを基本方針とし、事業規模に合わせた体質改善と経営基盤の強化に努めてまいります。