有価証券報告書-第62期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/29 15:18
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118項目

(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国においては、賃金の伸び悩みはあったものの、雇用の拡大により個人消費が増加し、設備投資も堅調に増加しました。欧州では、英国の欧州連合(EU)離脱問題を抱えながらも内需を中心に緩やかに景気が回復し、雇用情勢が堅調で、失業率が低水準に推移しました。中国においては、消費が伸び悩んだものの、輸出が増加し、政府の財政出動による投資拡大と製造業への波及効果により経済成長が持続しました。
わが国経済では、海外経済の持ち直しによる輸出の増加等により生産が増加し、失業率が低水準に推移しました。また、人手不足感が強まる中、省力化等の設備投資が増加し、個人消費も底堅く推移して内需にも回復が見られましたが、賃金の上昇にまでは波及せず緩やかな景気回復に留まりました。
当社グループの主要な取引先であるアパレル業界におきましては、個人消費が底堅く推移しておりますが、所得に対する不透明感から消費者は低価格志向・選別消費の傾向が続いております。国内市場の拡大が望めない中で業界各企業の損益の好調不調の波が鮮明であり、全般としては厳しい状況が続いております。
このような状況の中、当社グループでは顧客の個別のニーズの把握に努め、売上高につきましては特定の大手SPA等向け、インナーウェアや生地加工、その他国内販売等が全体的に堅調に推移しました。
当社グループが展開する国ごとの生産状況は以下のとおりであります。
(中国)
特定の大手SPA等への販売が順調で生産が増加しました。また、撥水性に優れた生地等の特殊加工の需要が高まり、生地加工も増加しました。
(バングラデシュ)
インナーウェアの生産が堅調に推移しました。ワーキングウェア等のオーダーも前期並みに推移し生産が順調に進みました。
(ミャンマー)
カジュアルウェアやワーキングウェアの生産が進み、ファン式作業服や白衣の生産も順調でした。
(ベトナム)
フート工場(PHU THO MATSUOKA CO.,LTD)の第1期工場が通年稼働し、生産が増加しました。また、平成29年5月に同社の第2期工場の完成、平成29年7月にはJDTベトナム工場(JDT VIETNAM CO.,LTD)が完成した他、平成29年8月にはVINA BIRZ CO.,LTDを子会社化して生産拠点の拡大に努めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は578億30百万円(前期比11.7%増)、中国の人件費の増加に伴う加工費の上昇や新工場稼働に伴う費用の発生、販売費及び一般管理費の増加により営業利益は37億76百万円(同8.4%減)、経常利益は為替差損の計上等により35億25百万円(同13.4%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は特別利益として固定資産売却益等の計上、特別損失として減損損失及び特別退職金等を計上したことにより21億75百万円(同14.8%減)となりました。
総資産は、前連結会計年度末に比べて74億27百万円増加し、431億19百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べて15億70百万円増加し、218億26百万円となり、純資産は前連結会計年度末に比べて58億56百万円増加し、212億92百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー8億98百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フロー20億90百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フロー24億1百万円の増加となった結果、前連結会計年度末に比べて11億69百万円増加し、84億87百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは8億98百万円の増加となりました。主な要因としては、たな卸資産の増加21億52百万円、売上債権の増加20億56百万円、法人税等の支払10億78百万円等があったものの、税金等調整前当期純利益34億32百万円の計上、仕入債務の増加11億35百万円、減価償却費9億96百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは20億90百万円の減少となりました。主な要因としては、有形固定資産の取得による支出22億92百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは24億1百万円の増加となりました。主な要因としては、長期借入金の返済による支出19億15百万円等があったものの、上場に伴う自己株式の売却による収入28億73百万円、短期借入金の純増額10億32百万円等があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループは、アパレルOEM事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)
金額(百万円)前期比(%)
アパレルOEM事業52,232122.1
合計52,232122.1

(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは、アパレルOEM事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)
受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
アパレルOEM事業60,54225,216112.1
合計60,54225,216112.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社は当連結会計年度より受注高の集計を開始しておりますので、受注高の前期比は記載しておりません。
c.販売実績
生産国別の販売実績は次のとおりであります。
国名当連結会計年度
(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)
販売高(百万円)前期比(%)
中国38,736101.9
バングラデシュ13,244132.3
ベトナム2,981302.8
ミャンマー2,849104.1
その他1889.1
合計57,830111.7

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
東レインターナショナル株式会社13,35725.814,13124.4
Toray Industries(H.K.)Ltd.8,18515.811,33619.6
株式会社ユニクロ10,42520.18,97915.5

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、特定の大手SPA向け、インナーウェアや生地加工その他国内販売等が全体的に堅調に推移したことにより、前連結会計年度に比べて60億71百万円増加の578億30百万円(前期比11.7%増)となりました。また、為替レートが前期より円安に推移し、海外での売上高が前期より円安の為替レートで換算されて円ベースでは増加したことも要因の一つに挙げられます。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べて59億42百万円増加の499億37百万円(同13.5%増)となりました。売上高の増加の他、中国の人件費の増加に伴う加工賃の上昇や新工場稼働に伴う先行費用の発生により売上原価が増加しました。また、当社グループは生産を海外で行っているため、前期より円安の為替レートで換算されたことにより、円ベースでの売上原価が増加したことも影響しております。この結果、売上総利益は78億93百万円(同1.7%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて4億75百万円増加の41億17百万円(同 13.1%増)となりました。これは主にベトナム子会社での工場新設に伴う費用や営業等に係る人件費等の増加による増加であります。 この結果、営業利益は37億76百万円(同8.4%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べて2億70百万円増加の5億49百万円となりました。 これは主に受取報奨金2億50百万円等によるものです。 当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べて4億69百万円増加の8億円となりました。 これは主に為替差損が当期は4億57百万円(前期は為替差益1百万円)となったこと等によるものです。 この結果、経常利益は35億25百万円(同13.4%減)となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べて92百万円増加の97百万円となりました。 これは主に固定資産売却益84百万円等によるものです。 当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べて3億35百万円減少の1億90百万円となりました。 これは主に減損損失93百万円(前期は4億56百万円)等によるものです。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は21億75百万円(同14.8%減)となりました。
b.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて74億27百万円増加し、431億19百万円となりました。 主な要因としては、受取手形及び売掛金の増加23億87百万円、有形固定資産の増加15億6百万円、仕掛品の増加 13億70百万円、現金及び預金の増加10億81百万円、原材料及び貯蔵品の増加9億68百万円等があったことによるものです。
受取手形及び売掛金が増加したのは、納品がお客様の希望等により期末に多くなったことが挙げられます。また、仕掛品の増加や原材料及び貯蔵品の増加についてはビジネスの拡大や製品の納期に連動しております。納期はお客様の希望等に沿っており、仕掛品や原材料及び貯蔵品の期末金額は毎年変動いたします。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて15億70百万円増加し、218億26百万円となりました。主な要因としては、長期借入金の減少17億14百万円等があったものの、支払手形及び買掛金の増加15億38百万円、 短期借入金の増加11億60百万円、その他流動負債の増加5億9百万円等があったことによるものです。
支払手形及び買掛金が増加については、ビジネスの拡大や製品の納期に対応した資材調達の量に連動しております。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて58億56百万円増加し、212億92百万円となりました。 主な要因としては、上場等により資本剰余金の増加22億97百万円、資本金の増加3億30百万円及び自己株式の減少7億57百万円があったこと、ならびに親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加21億 74百万円等があったことによるものです。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
内容につきましては本書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローが前連結会計年度では44億16百万円増加したのに対して当連結会計年度では8億98百万円の増加に留まっていることにつきましては、ビジネスの拡大や製品の納期の関係によるたな卸資産が21億52百万円増加、納品がお客様の希望等により期末に多くなったこと等による売上債権の20億56百万円増加が要因であります。
(3) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、施策の実施に努めております。特に日本のアパレル市場は、人口減少及び少子高齢化による人口構成の構造的な変化の中、長期的には縮小傾向になると言われております。しかしながら、世界全体のアパレル市場の規模は増加しており、世界経済の発展、中間所得層の増加及び人口増加等を背景に今後も拡大が続くものと推測されています。
今後の当社グループを取り巻く事業環境は、世界規模で、より一層早いスピードで変化していくものと考えております。日々刻々と変化する事業環境に対し、将来起こるであろう様々な変化をビジネスチャンスと捉える柔軟な経営戦略の構築は当然のことであり、その中でも積極的な新規投資による生産キャパシティの更なる増強を通してグローバルな工場展開及び最適地化を図ることを最優先課題として取り組んでおります。
当社グループは、特定取引先への依存度が相当に高い事業構造となっております。生産キャパシティの拡大は、特定取引先との関係をより強固にすると同時に、特定取引先以外の販路拡大と新たな市場開拓に繋がるものと考えており、安定的生産体制の持続と生産キャパシティの増強を継続的に行い、更なる事業活動の展開に取り組んでまいります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資本需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は86億44百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は84億87百万円となっております。

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