有価証券報告書-第2期(令和1年9月1日-令和2年8月31日)
1.経営成績等の状況の概要
(1) 経営成績の状況
当社は、2019年3月1日に単独株式移転により株式会社ヒト・コミュニケーションズの完全親会社として設立されましたが、連結の範囲に実質的な変更はないため、前年同期と比較を行っている項目については、株式会社ヒト・コミュニケーションズ(連結)の2018年9月1日から2019年2月28日までの業績を加味して比較しております。
当連結会計年度(2019年9月1日から2020年8月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大とそれに対応する企業活動の自粛や緊急事態宣言の発令により、緩やかな回復傾向から一変して、急速な悪化が続く厳しい状況となりました。先行きについては、緊急事態宣言解除後も新規感染者が再び増加する一方で、Go To キャンペーンの開始など経済活性化に向けた政策の後押しもあり、経済活動に段階的な再開の動きが見られはじめたことから緩やかに持ち直していくことが期待されます。
このような環境のもと、当社グループは、リアル(実店舗)とバーチャル(EC等無店舗)における「オムニチャネル営業支援」の可能性を追求するとともに、進展著しいデジタルトランスフォーメーション等の要素を加えながら、これまでにない「マーケティングの未来創造企業グループ」として事業領域の拡大と各事業会社が持つ専門性を高めることに注力いたしました。
その実践として、成長ドライバーであるデジタル営業支援分野において、ECプラットフォーム活用支援・受託事業やインサイドセールス事業を中心に、新型コロナウイルス感染症拡大による消費行動の変化を捉え、既存クライアントとの関係強化や新規クラインアントの開拓に取り組みました。販売系営業支援については、新型コロナウイルス感染症による一部クライアントの店舗休業等の影響があったものの、モバイル分野において全国を対象とした業務運営事務局を展開するなど事業を拡大し、アウトソーシング市場における存在感を高めました。
一方、新型コロナウイルス感染症の拡大後は、人の移動制限等を受けてツーリズムやイベント関連市場が大きく縮小し、当社グループの業績もその影響を受けました。
その結果、当連結会計年度の売上高においては、デジタル営業支援分野の事業拡大に加え、販売系営業支援が好調に推移したことなどにより、71,499百万円(前年同期比12.0%増)となりました。
営業利益及び経常利益においては、主に増収効果により、それぞれ3,149百万円(前年同期比5.3%増)、3,361百万円(前年同期比11.9%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益においては、コロナ禍における市場環境の見通しが不透明であることを踏まえ、グループ会社ののれんや固定資産の一部を減損処理したことなどにより、1,370百万円(前年同期比20.5%減)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産の残高は、前連結会計年度末に比較して2,945百万円増加して、27,475百万円(前連結会計年度末比12.0%増)となりました。
流動資産の残高は前連結会計年度末に比較して3,712百万円増加して、18,679百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加2,002百万円、受取手形及び売掛金の増加1,959百万円等があったことによるものであります。
また、固定資産の残高は、前連結会計年度末に比較して766百万円減少して、8,795百万円となりました。主な要因は、関係会社株式の減少876百万円があったこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末に比較して1,959百万円増加して、15,066百万円(前連結会計年度末比15.0%増)となりました。
流動負債の残高は、前連結会計年度末に比較して2,753百万円増加して、10,547百万円となりました。主な要因は、買掛金の増加1,668百万円、未払法人税等の増加381百万円等があったことによるものであります。
また、固定負債の残高は、前連結会計年度末に比較して793百万円減少して、4,518百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少821百万円等があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比較して985百万円増加して、12,408百万円(前連結会計年度末比8.6%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加980百万円等があったことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を上回ったため、前年度末比1,938百万円増加し、8,734百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの主な増減事由については、以下のとおりです。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益2,941百万円から、加算項目の主なものとして、営業債務の増加額1,582百万円、のれん償却額586百万円等、減算項目の主なものとして、売上債権の増加額1,708百万円、法人税等の支払額1,217百万円等を計上したことによるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
主に、投資有価証券の取得による支出210百万円、無形固定資産の取得による支出184百万円等を計上したことによるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
主に、長期借入金の返済による支出1,274百万円を計上したこと等によるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループの行う事業は、販売業務受託を中心としたアウトソーシング事業、人材派遣事業、EC・TC支援事業、ホールセール事業、その他であり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
② 受注状況
生産実績の記載と同様に、受注状況の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 その他には、ECサイトによる商品の販売、社会福祉サービス、富裕層向けリムジンサービス、教育研修及びシステム開発関連サービス等が含まれます。
3 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表を作成するにあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものとして固定資産及びのれんの減損があります。
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準に従い、固定資産及びのれんのうち減損の兆候がある資産または資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する会計処理を適用しております。固定資産及びのれんにおける回収可能価額の評価の前提条件となる将来キャッシュフローの見積りは、決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断しています。ただし、長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境の変化による収益性や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
当連結会計年度における減損損失の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りに関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(2) 財政状態の分析
「1.経営成績等の状況の概要 (2)財政状態の状況」に記載のとおりであります。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 基本方針・資金需要の主な内容
当社グループは、「マーケティングの未来創造企業」を展望し、中長期的な高収益体制の確立・企業価値向上を図るべく、事業構造の構築を推進しております。これまでのBtoBtoCマーケティング支援を中心としたビジネスモデルの進化に加え、IT・AIを活用したBtoBマーケティング支援機能を拡充すべく、新規事業の開発およびM&Aの検討を継続的に行っております。
② 資金調達
当社グループの所要運転資金は、収支ズレ0.5か月程度で推移していることから、手元現預金にて十分に賄うことが可能です。また、設備投資につきましてはソフトウェア開発等に限定され、営業キャッシュ・フローを源泉とする自己資金の範囲内で対応しております。
比較的大型のM&A実行に際しては、必要に応じ外部資金を活用しておりますが、現状は金融環境等勘案のうえ銀行借入による資金調達を中心としております。主要取引金融機関とは良好な取引関係を維持しており、また健全な財務体質を維持しておりますことから、必要な資金調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。
なお、当社グループの2020年8月末時点における有利子負債が5,336百万円であるのに対し、現金及び現金同等物は8,734百万円と有利子負債を上回る水準となっております。
③ 経営資源の配分・株主還元に関する考え方
手元現預金水準については厳密な目標水準は定めておりませんが、安定した運転資金の確保、及び十分なイベントリスクに対応するためには、売上高の1か月から2か月分が適正な手元現預金水準と考えております。それを超える分については、企業価値向上に資する適切な経営資源の配分に努めます。
株主還元については、連結業績・財務状況、M&A等の戦略的投資に備える内部留保などを勘案したうえで、業績拡大に応じた配当の増額を図りたいと考えております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)1 各指標の算出基準は以下のとおりであります。
2 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2018年8月期以前の期につきましては株式会社ヒト・コミュニケーションズの連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は(期末株価終値)×(期末発行済株式総数(自己株式控除後))により計算しております。
4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている有利子負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象にしております。
5 キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
6 利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 経営成績の分析
① 売上高、売上総利益
(A) セグメント別の売上高
セグメント別の業績は、次の通りであります。
(アウトソーシング事業)
アウトソーシング事業につきましては、通信分野において、2020年6月末時点の携帯電話契約数は1億8,352万件(前年同期比3.6%増(注)1)であり、当該分野における販売支援に対する需要は引き続き底堅い状況が続いております。
当連結会計年度においては、コロナ禍による一部クライアントの店舗休業、時短営業等の影響があったものの、5G需要の高まり等を受け通信・モバイル分野の取組みを強化したことに加え、モバイル分野における全国を対象とした業務運営事務局の展開により事業を拡大しました。また、非対面型営業ニーズの高まりを捉え、前連結会計年度において新規連結したSALES ROBOTICS株式会社のインサイドセールス事業を強化しました。
その結果、売上高は22,106百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益は2,027百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
(人材派遣事業)
人材派遣事業につきましては、労働市場において新型コロナウイルス感染症による雇用環境の悪化により、休業者等の増加など厳しい状況が継続しております。
当連結会計年度においては、同一労働同一賃金に関連した法改正に伴う収益構造の見直しを図ったものの、特にツーリズム業界における添乗派遣需要が大幅に減少したことに加え、その他の分野においてもクライアントの店舗休業、時短営業等の影響により業務が縮小いたしました。
その結果、売上高は7,329百万円(前年同期比18.9%減)、営業利益は350百万円(前年同期比34.2%減)となりました。
(EC・TC支援事業)
EC・TC支援事業につきましては、日本国内における消費者向け電子商取引の市場規模(2019年)は19兆3,609億円(前年同期比7.65%増(注)2)、EC化率(物販系分野)は6.76%(前年同期比0.54%増(注)2)となっており、当社グループがサービス提供を行う消費者向け電子商取引の市場は拡大を続けております。
当連結会計年度においては、コロナ禍による消費行動の変化を捉え、強みとするファッション・スポーツ領域に加え、食品分野など新たな業界へのECサイトの運営受託の取組みを強化し、既存・新規サイトの取引がともに拡大いたしました。
その結果、売上高は31,533百万円(前年同期比17.4%増)、営業利益は726百万円(前年同期比51.4%増)となりました。
(ホールセール事業)
ホールセール事業につきましては、日本国内における衣料品小売販売の市場規模が、2020年1月から6月までの半年間で3,564億円(前年同期比21.7%減(注)3)となっており、当社グループの対象市場である衣料品の卸売分野においては、厳しい状況が継続しております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響による中国での生産・物流に一部混乱が見られたものの、国内大手小売店向けの営業活動強化に加え、新規取引先の開拓により、持続的な成長基盤の構築に取り組みました。また、保有するライセンスを活かした商品企画・製造を強化して売上の拡大を図るとともに、企画力を活かした高利益率商品の提案営業の強化及び物流倉庫の集約等のコスト効率化に取り組みました。
その結果、売上高は7,706百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は319百万円(前年同期比9.7%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、新型コロナウイルス感染症等の影響により訪日外国人旅行者数の推計値は2020年8月度時点で396万人(前年同月比82.1%減(注)4)と前年度を大きく下回っており、当社グループの対象市場である訪日外国人旅行者に対するサービスや富裕層向けリムジンサービスを取り巻く環境は非常に厳しい状況となっております。
当連結会計年度においては、足元はインバウンド需要の大幅な減少などにより厳しい事業環境であるものの、2019年9月に新規連結した株式会社トライアングル及び株式会社LOWCALの業績が売上の増加に寄与いたしました。また、当社グループが第1四半期会計期間中に運営したスポーツイベント向けECサイトの商品販売が好調であったことに加え、社会福祉サービスも堅調に推移いたしました。一方、新規に連結したグループ会社に伴うのれん償却額等の増加により営業損失を計上いたしました。
その結果、売上高は2,823百万円(前年同期比311.5%増)、営業損失は256百万円(前年同期は1百万円の営業利益)となりました。
(注)1 (出典):(一社)電気通信事業者協会「事業者別契約数」(2020年6月)より
2 (出典):経済産業省「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」より
3 (出典):日本チェーンストア協会「チェーンストア販売統計」(令和2年上期販売概況)より
4 (出典):日本政府観光局「訪日外客数」(2020年8月推計値)より
(B) セクター別の売上高
なお、当連結会計年度におけるセクター別の売上高の概況は以下のとおりであります。
(a)販売系営業支援
販売系営業支援につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による一部クライアントの店舗休業、時短営業等の影響があったものの、大手通信キャリアから受託した全国エリアでの業務運営事務局の展開に加え、5G需要等の高まりを背景に通信・モバイル分野の活動を強化いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は22,140百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
(b)デジタル営業支援
デジタル営業支援につきましては、EC・TC支援事業においてコロナ禍による消費行動の変化を捉え、既存ECサイトに加え、食品分野など新たな業界におけるECサイトの新規立ち上げも拡大いたしました。またEC需要の拡大により、売上も増加いたしました。更に2019年6月に新規連結したSALES ROBOTICS株式会社によるインサイドセールスの展開拡大、2019年9月に新規連結した株式会社LOWCALの業績が売上の増加に寄与いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は33,106百万円(前年同期比21.6%増)となりました。
(c)ツーリズム・スポーツ
ツーリズム・スポーツにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大前となる2019年9月から2020年2月において、訪日外国人旅行者向けの空港やホテルでの人材サービスが好調に推移したほか、スポーツイベント運営等の受注が大幅に増加いたしました。また、2019年9月に新規連結した株式会社トライアングルの業績が売上の増加に寄与いたしました。2020年3月以降は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるツーリズム市場の大幅な縮小の影響を受けました。
その結果、当連結会計年度の売上高は5,637百万円(前年同期比6.6%増)となりました。
なお、当第3四半期連結会計期間より、セクター名称を「インバウンド・ツーリズム」から変更しておりますが、集計数値に変更はありません。
(d)ホールセール
ホールセールにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大により中国での生産・物流に一部混乱が見られたものの、新規取引先の開拓に加え、保有ライセンスを活用した提案営業を強化いたしました。
その結果、当連結累計会計年度の売上高は7,706百万円(前年同期比5.4%増)となりました。
(e)セールスビジネス支援
セールスビジネス支援につきましては、キャッシュレス決済サービスの普及に伴い、クライアントによる外訪型営業の需要が一巡いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は755百万円(前年同期比36.3%減)となりました。
(f)その他
その他につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による訪日外国人旅行者の減少に伴い、多言語コールセンター等の規模縮小の影響を受けましたが、コロナ禍における企業及び個人の支援を目的とした各種の政府経済施策の運営業務を受託いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は2,152百万円(前年同期比11.0%増)となりました。
また、当連結会計年度の売上総利益につきましては、通信・モバイル分野を中心とした業務運営事務局の展開が堅調に推移したことに加え、コロナ禍における消費行動の変化を捉えデジタル営業支援分野が拡大したこと等により、売上総利益額が増加し12,607百万円(前年同期比12.6%増)となりました。
② 販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、9,457百万円(前年同期比15.2%増)となりました。主な要因は、人件費の増加に加え、SALES ROBOTICS株式会社を前第3四半期連結会計期間から、また株式会社トライアングル、株式会社LOWCALを当連結会計年度から連結の対象にしたことに伴う販売費及び一般管理費の増加等によるものであります。
この結果、営業利益については3,149百万円(前年同期比5.3%増)となりました。
③ 営業外収益及び営業外費用、経常利益
営業外収益は699百万円(前年同期比2,265.7%増)となりました。主な要因は、受取補償金の増加によるものであります。
また、営業外費用は487百万円(前年同期比2,691.9%増)となりました。主な要因は、支払補償費の増加によるものであります。
この結果、経常利益については3,361百万円(前年同期比11.9%増)となりました。
④ 特別利益及び特別損失、税金等調整前当期純利益
特別利益の実績はありません。
また、特別損失は419百万円(前年同期比9,281.6%増)となりました。主な要因は、減損損失の増加によるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益については2,941百万円(前年同期比2.0%減)となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
上記の諸要因により親会社株主に帰属する当期純利益は、1,370百万円(前年同期比20.5%減)となりました。
(5) 経営戦略の現状と見通し
当社グループは「マーケティングの未来創造企業へ」をテーマに、ヒト力とITを掛け合わせたオムニチャネル営業支援体制を強化するとともに、先端テクノロジーを取り入れた高付加価値なソリューション提供能力に磨きをかけることで、変化する社会の要請に対応し自らが事業創造を行い、マーケティングパートナーとしてクライアントのニーズに成果で応える「成果追求型営業支援」の実践を継続してまいります。
セグメント別の経営戦略につきましては、以下のとおりです。
(アウトソーシング事業)
アウトソーシング事業につきましては、5G需要の高まりを受け、通信・モバイル分野を中心とした業務運営事務局の運営力強化・収益改善に取り組むとともに、今後拡大が見込まれるインサイドセールスや先端テクノロジーを有するスタートアップ企業との資本・業務提携によるデジタルマーケティング分野の事業拡大を推進してまいります。また、オムニチャネル営業支援体制を強みに、パブリックビジネスなど新たな事業領域の開拓に取り組んでまいります。
(人材派遣事業)
人材派遣事業につきましては、スタッフの確保に努めるとともに研修制度の更なる充実により、スタッフの質的、量的な充実を図り、家電分野、ストアサービス分野、物流分野を中心に展開してまいります。Go Toキャンペーンにより徐々に回復の傾向が見られる国内ツーリズム業界においては、添乗派遣、事務派遣及びコールセンター業務への対応を強化してまいります。
(EC・TC支援事業)
EC・TC支援事業につきましては、強みであるファッション分野以外の新規領域の受託・支援拡大により、事業基盤の強化に取り組んでまいります。また、当社グループ間における事業シナジーを一層強化し、オムニチャネル営業支援体制を活かした新たな事業創造に取り組んでまいります。
(ホールセール事業)
ホールセール事業につきましては、保有ライセンスを活用した営業を強化し、新規卸売先の開拓、自社企画商品のラインナップの充実に取り組んでまいります。
(その他)
その他につきましては、システムエンジニアリングサービスを強化するとともに、グループ間でのシナジー創出に向けた取り組みを継続してまいります。
これらの取り組みにより、次年度の見通しといたしましては、売上高73,000百万円、営業利益3,500百万円、経常利益3,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,880百万円を見込んでおります。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因や、当該要因への対応について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当社は、2019年3月1日に単独株式移転により株式会社ヒト・コミュニケーションズの完全親会社として設立されましたが、連結の範囲に実質的な変更はないため、前年同期と比較を行っている項目については、株式会社ヒト・コミュニケーションズ(連結)の2018年9月1日から2019年2月28日までの業績を加味して比較しております。
当連結会計年度(2019年9月1日から2020年8月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大とそれに対応する企業活動の自粛や緊急事態宣言の発令により、緩やかな回復傾向から一変して、急速な悪化が続く厳しい状況となりました。先行きについては、緊急事態宣言解除後も新規感染者が再び増加する一方で、Go To キャンペーンの開始など経済活性化に向けた政策の後押しもあり、経済活動に段階的な再開の動きが見られはじめたことから緩やかに持ち直していくことが期待されます。
このような環境のもと、当社グループは、リアル(実店舗)とバーチャル(EC等無店舗)における「オムニチャネル営業支援」の可能性を追求するとともに、進展著しいデジタルトランスフォーメーション等の要素を加えながら、これまでにない「マーケティングの未来創造企業グループ」として事業領域の拡大と各事業会社が持つ専門性を高めることに注力いたしました。
その実践として、成長ドライバーであるデジタル営業支援分野において、ECプラットフォーム活用支援・受託事業やインサイドセールス事業を中心に、新型コロナウイルス感染症拡大による消費行動の変化を捉え、既存クライアントとの関係強化や新規クラインアントの開拓に取り組みました。販売系営業支援については、新型コロナウイルス感染症による一部クライアントの店舗休業等の影響があったものの、モバイル分野において全国を対象とした業務運営事務局を展開するなど事業を拡大し、アウトソーシング市場における存在感を高めました。
一方、新型コロナウイルス感染症の拡大後は、人の移動制限等を受けてツーリズムやイベント関連市場が大きく縮小し、当社グループの業績もその影響を受けました。
その結果、当連結会計年度の売上高においては、デジタル営業支援分野の事業拡大に加え、販売系営業支援が好調に推移したことなどにより、71,499百万円(前年同期比12.0%増)となりました。
営業利益及び経常利益においては、主に増収効果により、それぞれ3,149百万円(前年同期比5.3%増)、3,361百万円(前年同期比11.9%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益においては、コロナ禍における市場環境の見通しが不透明であることを踏まえ、グループ会社ののれんや固定資産の一部を減損処理したことなどにより、1,370百万円(前年同期比20.5%減)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産の残高は、前連結会計年度末に比較して2,945百万円増加して、27,475百万円(前連結会計年度末比12.0%増)となりました。
流動資産の残高は前連結会計年度末に比較して3,712百万円増加して、18,679百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加2,002百万円、受取手形及び売掛金の増加1,959百万円等があったことによるものであります。
また、固定資産の残高は、前連結会計年度末に比較して766百万円減少して、8,795百万円となりました。主な要因は、関係会社株式の減少876百万円があったこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末に比較して1,959百万円増加して、15,066百万円(前連結会計年度末比15.0%増)となりました。
流動負債の残高は、前連結会計年度末に比較して2,753百万円増加して、10,547百万円となりました。主な要因は、買掛金の増加1,668百万円、未払法人税等の増加381百万円等があったことによるものであります。
また、固定負債の残高は、前連結会計年度末に比較して793百万円減少して、4,518百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少821百万円等があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比較して985百万円増加して、12,408百万円(前連結会計年度末比8.6%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加980百万円等があったことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 当連結会計年度累計 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3,663 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △531 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △1,297 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △8 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 1,825 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 6,796 |
| 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 | 112 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 8,734 |
当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を上回ったため、前年度末比1,938百万円増加し、8,734百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの主な増減事由については、以下のとおりです。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益2,941百万円から、加算項目の主なものとして、営業債務の増加額1,582百万円、のれん償却額586百万円等、減算項目の主なものとして、売上債権の増加額1,708百万円、法人税等の支払額1,217百万円等を計上したことによるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
主に、投資有価証券の取得による支出210百万円、無形固定資産の取得による支出184百万円等を計上したことによるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
主に、長期借入金の返済による支出1,274百万円を計上したこと等によるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループの行う事業は、販売業務受託を中心としたアウトソーシング事業、人材派遣事業、EC・TC支援事業、ホールセール事業、その他であり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
② 受注状況
生産実績の記載と同様に、受注状況の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) | 前年同期比(%) |
| アウトソーシング事業 | 22,106 | 110.9 |
| 人材派遣事業 | 7,329 | 81.1 |
| EC・TC支援事業 | 31,533 | 117.4 |
| ホールセール事業 | 7,706 | 105.4 |
| 計 | 68,675 | 108.8 |
| その他 | 2,823 | 411.5 |
| 合計 | 71,499 | 112.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 その他には、ECサイトによる商品の販売、社会福祉サービス、富裕層向けリムジンサービス、教育研修及びシステム開発関連サービス等が含まれます。
3 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表を作成するにあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものとして固定資産及びのれんの減損があります。
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準に従い、固定資産及びのれんのうち減損の兆候がある資産または資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する会計処理を適用しております。固定資産及びのれんにおける回収可能価額の評価の前提条件となる将来キャッシュフローの見積りは、決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断しています。ただし、長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境の変化による収益性や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
当連結会計年度における減損損失の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りに関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(2) 財政状態の分析
「1.経営成績等の状況の概要 (2)財政状態の状況」に記載のとおりであります。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 基本方針・資金需要の主な内容
当社グループは、「マーケティングの未来創造企業」を展望し、中長期的な高収益体制の確立・企業価値向上を図るべく、事業構造の構築を推進しております。これまでのBtoBtoCマーケティング支援を中心としたビジネスモデルの進化に加え、IT・AIを活用したBtoBマーケティング支援機能を拡充すべく、新規事業の開発およびM&Aの検討を継続的に行っております。
② 資金調達
当社グループの所要運転資金は、収支ズレ0.5か月程度で推移していることから、手元現預金にて十分に賄うことが可能です。また、設備投資につきましてはソフトウェア開発等に限定され、営業キャッシュ・フローを源泉とする自己資金の範囲内で対応しております。
比較的大型のM&A実行に際しては、必要に応じ外部資金を活用しておりますが、現状は金融環境等勘案のうえ銀行借入による資金調達を中心としております。主要取引金融機関とは良好な取引関係を維持しており、また健全な財務体質を維持しておりますことから、必要な資金調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。
なお、当社グループの2020年8月末時点における有利子負債が5,336百万円であるのに対し、現金及び現金同等物は8,734百万円と有利子負債を上回る水準となっております。
③ 経営資源の配分・株主還元に関する考え方
手元現預金水準については厳密な目標水準は定めておりませんが、安定した運転資金の確保、及び十分なイベントリスクに対応するためには、売上高の1か月から2か月分が適正な手元現預金水準と考えております。それを超える分については、企業価値向上に資する適切な経営資源の配分に努めます。
株主還元については、連結業績・財務状況、M&A等の戦略的投資に備える内部留保などを勘案したうえで、業績拡大に応じた配当の増額を図りたいと考えております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2016年8月期 | 2017年8月期 | 2018年8月期 | 2019年8月期 | 2020年8月期 | |
| 自己資本比率 (%) | 69.9 | 49.8 | 48.1 | 43.9 | 42.4 |
| 時価ベースの自己資本比率 (%) | 224.8 | 187.4 | 166.4 | 116.8 | 71.4 |
| キャッシュ・フロー 対有利子負債比率 (%) | 7.3 | 151.7 | 223.9 | 244.4 | 147.1 |
| インタレスト・ カバレッジ・レシオ (倍) | 639.4 | 561.1 | 223.9 | 227.2 | 222.3 |
(注)1 各指標の算出基準は以下のとおりであります。
| 自己資本比率 | = | (自己資本)÷(総資産) |
| 時価ベースの自己資本比率 | = | (株式時価総額)÷(総資産) |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | = | (有利子負債)÷(キャッシュ・フロー) |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | = | (キャッシュ・フロー)÷(利払い) |
2 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2018年8月期以前の期につきましては株式会社ヒト・コミュニケーションズの連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は(期末株価終値)×(期末発行済株式総数(自己株式控除後))により計算しております。
4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている有利子負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象にしております。
5 キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
6 利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 経営成績の分析
① 売上高、売上総利益
(A) セグメント別の売上高
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 構成比(%) |
| アウトソーシング事業 | 22,106 | 110.9 | 30.9 |
| 人材派遣事業 | 7,329 | 81.1 | 10.3 |
| EC・TC支援事業 | 31,533 | 117.4 | 44.1 |
| ホールセール事業 | 7,706 | 105.4 | 10.8 |
| 計 | 68,675 | 108.8 | 96.1 |
| その他 | 2,823 | 411.5 | 3.9 |
| 合計 | 71,499 | 112.0 | 100.0 |
セグメント別の業績は、次の通りであります。
(アウトソーシング事業)
アウトソーシング事業につきましては、通信分野において、2020年6月末時点の携帯電話契約数は1億8,352万件(前年同期比3.6%増(注)1)であり、当該分野における販売支援に対する需要は引き続き底堅い状況が続いております。
当連結会計年度においては、コロナ禍による一部クライアントの店舗休業、時短営業等の影響があったものの、5G需要の高まり等を受け通信・モバイル分野の取組みを強化したことに加え、モバイル分野における全国を対象とした業務運営事務局の展開により事業を拡大しました。また、非対面型営業ニーズの高まりを捉え、前連結会計年度において新規連結したSALES ROBOTICS株式会社のインサイドセールス事業を強化しました。
その結果、売上高は22,106百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益は2,027百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
(人材派遣事業)
人材派遣事業につきましては、労働市場において新型コロナウイルス感染症による雇用環境の悪化により、休業者等の増加など厳しい状況が継続しております。
当連結会計年度においては、同一労働同一賃金に関連した法改正に伴う収益構造の見直しを図ったものの、特にツーリズム業界における添乗派遣需要が大幅に減少したことに加え、その他の分野においてもクライアントの店舗休業、時短営業等の影響により業務が縮小いたしました。
その結果、売上高は7,329百万円(前年同期比18.9%減)、営業利益は350百万円(前年同期比34.2%減)となりました。
(EC・TC支援事業)
EC・TC支援事業につきましては、日本国内における消費者向け電子商取引の市場規模(2019年)は19兆3,609億円(前年同期比7.65%増(注)2)、EC化率(物販系分野)は6.76%(前年同期比0.54%増(注)2)となっており、当社グループがサービス提供を行う消費者向け電子商取引の市場は拡大を続けております。
当連結会計年度においては、コロナ禍による消費行動の変化を捉え、強みとするファッション・スポーツ領域に加え、食品分野など新たな業界へのECサイトの運営受託の取組みを強化し、既存・新規サイトの取引がともに拡大いたしました。
その結果、売上高は31,533百万円(前年同期比17.4%増)、営業利益は726百万円(前年同期比51.4%増)となりました。
(ホールセール事業)
ホールセール事業につきましては、日本国内における衣料品小売販売の市場規模が、2020年1月から6月までの半年間で3,564億円(前年同期比21.7%減(注)3)となっており、当社グループの対象市場である衣料品の卸売分野においては、厳しい状況が継続しております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響による中国での生産・物流に一部混乱が見られたものの、国内大手小売店向けの営業活動強化に加え、新規取引先の開拓により、持続的な成長基盤の構築に取り組みました。また、保有するライセンスを活かした商品企画・製造を強化して売上の拡大を図るとともに、企画力を活かした高利益率商品の提案営業の強化及び物流倉庫の集約等のコスト効率化に取り組みました。
その結果、売上高は7,706百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は319百万円(前年同期比9.7%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、新型コロナウイルス感染症等の影響により訪日外国人旅行者数の推計値は2020年8月度時点で396万人(前年同月比82.1%減(注)4)と前年度を大きく下回っており、当社グループの対象市場である訪日外国人旅行者に対するサービスや富裕層向けリムジンサービスを取り巻く環境は非常に厳しい状況となっております。
当連結会計年度においては、足元はインバウンド需要の大幅な減少などにより厳しい事業環境であるものの、2019年9月に新規連結した株式会社トライアングル及び株式会社LOWCALの業績が売上の増加に寄与いたしました。また、当社グループが第1四半期会計期間中に運営したスポーツイベント向けECサイトの商品販売が好調であったことに加え、社会福祉サービスも堅調に推移いたしました。一方、新規に連結したグループ会社に伴うのれん償却額等の増加により営業損失を計上いたしました。
その結果、売上高は2,823百万円(前年同期比311.5%増)、営業損失は256百万円(前年同期は1百万円の営業利益)となりました。
(注)1 (出典):(一社)電気通信事業者協会「事業者別契約数」(2020年6月)より
2 (出典):経済産業省「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」より
3 (出典):日本チェーンストア協会「チェーンストア販売統計」(令和2年上期販売概況)より
4 (出典):日本政府観光局「訪日外客数」(2020年8月推計値)より
(B) セクター別の売上高
| セクター別 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 構成比(%) |
| 販売系営業支援 | 22,140 | 106.1 | 31.0 |
| デジタル営業支援 | 33,106 | 121.6 | 46.3 |
| スポーツ・ツーリズム | 5,637 | 106.6 | 7.9 |
| ホールセール | 7,706 | 105.4 | 10.8 |
| セールスビジネス支援 | 755 | 63.7 | 1.1 |
| その他 | 2,152 | 111.0 | 3.0 |
| 計 | 71,499 | 112.0 | 100.0 |
なお、当連結会計年度におけるセクター別の売上高の概況は以下のとおりであります。
(a)販売系営業支援
販売系営業支援につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による一部クライアントの店舗休業、時短営業等の影響があったものの、大手通信キャリアから受託した全国エリアでの業務運営事務局の展開に加え、5G需要等の高まりを背景に通信・モバイル分野の活動を強化いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は22,140百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
(b)デジタル営業支援
デジタル営業支援につきましては、EC・TC支援事業においてコロナ禍による消費行動の変化を捉え、既存ECサイトに加え、食品分野など新たな業界におけるECサイトの新規立ち上げも拡大いたしました。またEC需要の拡大により、売上も増加いたしました。更に2019年6月に新規連結したSALES ROBOTICS株式会社によるインサイドセールスの展開拡大、2019年9月に新規連結した株式会社LOWCALの業績が売上の増加に寄与いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は33,106百万円(前年同期比21.6%増)となりました。
(c)ツーリズム・スポーツ
ツーリズム・スポーツにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大前となる2019年9月から2020年2月において、訪日外国人旅行者向けの空港やホテルでの人材サービスが好調に推移したほか、スポーツイベント運営等の受注が大幅に増加いたしました。また、2019年9月に新規連結した株式会社トライアングルの業績が売上の増加に寄与いたしました。2020年3月以降は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるツーリズム市場の大幅な縮小の影響を受けました。
その結果、当連結会計年度の売上高は5,637百万円(前年同期比6.6%増)となりました。
なお、当第3四半期連結会計期間より、セクター名称を「インバウンド・ツーリズム」から変更しておりますが、集計数値に変更はありません。
(d)ホールセール
ホールセールにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大により中国での生産・物流に一部混乱が見られたものの、新規取引先の開拓に加え、保有ライセンスを活用した提案営業を強化いたしました。
その結果、当連結累計会計年度の売上高は7,706百万円(前年同期比5.4%増)となりました。
(e)セールスビジネス支援
セールスビジネス支援につきましては、キャッシュレス決済サービスの普及に伴い、クライアントによる外訪型営業の需要が一巡いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は755百万円(前年同期比36.3%減)となりました。
(f)その他
その他につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による訪日外国人旅行者の減少に伴い、多言語コールセンター等の規模縮小の影響を受けましたが、コロナ禍における企業及び個人の支援を目的とした各種の政府経済施策の運営業務を受託いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は2,152百万円(前年同期比11.0%増)となりました。
また、当連結会計年度の売上総利益につきましては、通信・モバイル分野を中心とした業務運営事務局の展開が堅調に推移したことに加え、コロナ禍における消費行動の変化を捉えデジタル営業支援分野が拡大したこと等により、売上総利益額が増加し12,607百万円(前年同期比12.6%増)となりました。
② 販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、9,457百万円(前年同期比15.2%増)となりました。主な要因は、人件費の増加に加え、SALES ROBOTICS株式会社を前第3四半期連結会計期間から、また株式会社トライアングル、株式会社LOWCALを当連結会計年度から連結の対象にしたことに伴う販売費及び一般管理費の増加等によるものであります。
この結果、営業利益については3,149百万円(前年同期比5.3%増)となりました。
③ 営業外収益及び営業外費用、経常利益
営業外収益は699百万円(前年同期比2,265.7%増)となりました。主な要因は、受取補償金の増加によるものであります。
また、営業外費用は487百万円(前年同期比2,691.9%増)となりました。主な要因は、支払補償費の増加によるものであります。
この結果、経常利益については3,361百万円(前年同期比11.9%増)となりました。
④ 特別利益及び特別損失、税金等調整前当期純利益
特別利益の実績はありません。
また、特別損失は419百万円(前年同期比9,281.6%増)となりました。主な要因は、減損損失の増加によるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益については2,941百万円(前年同期比2.0%減)となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
上記の諸要因により親会社株主に帰属する当期純利益は、1,370百万円(前年同期比20.5%減)となりました。
(5) 経営戦略の現状と見通し
当社グループは「マーケティングの未来創造企業へ」をテーマに、ヒト力とITを掛け合わせたオムニチャネル営業支援体制を強化するとともに、先端テクノロジーを取り入れた高付加価値なソリューション提供能力に磨きをかけることで、変化する社会の要請に対応し自らが事業創造を行い、マーケティングパートナーとしてクライアントのニーズに成果で応える「成果追求型営業支援」の実践を継続してまいります。
セグメント別の経営戦略につきましては、以下のとおりです。
(アウトソーシング事業)
アウトソーシング事業につきましては、5G需要の高まりを受け、通信・モバイル分野を中心とした業務運営事務局の運営力強化・収益改善に取り組むとともに、今後拡大が見込まれるインサイドセールスや先端テクノロジーを有するスタートアップ企業との資本・業務提携によるデジタルマーケティング分野の事業拡大を推進してまいります。また、オムニチャネル営業支援体制を強みに、パブリックビジネスなど新たな事業領域の開拓に取り組んでまいります。
(人材派遣事業)
人材派遣事業につきましては、スタッフの確保に努めるとともに研修制度の更なる充実により、スタッフの質的、量的な充実を図り、家電分野、ストアサービス分野、物流分野を中心に展開してまいります。Go Toキャンペーンにより徐々に回復の傾向が見られる国内ツーリズム業界においては、添乗派遣、事務派遣及びコールセンター業務への対応を強化してまいります。
(EC・TC支援事業)
EC・TC支援事業につきましては、強みであるファッション分野以外の新規領域の受託・支援拡大により、事業基盤の強化に取り組んでまいります。また、当社グループ間における事業シナジーを一層強化し、オムニチャネル営業支援体制を活かした新たな事業創造に取り組んでまいります。
(ホールセール事業)
ホールセール事業につきましては、保有ライセンスを活用した営業を強化し、新規卸売先の開拓、自社企画商品のラインナップの充実に取り組んでまいります。
(その他)
その他につきましては、システムエンジニアリングサービスを強化するとともに、グループ間でのシナジー創出に向けた取り組みを継続してまいります。
これらの取り組みにより、次年度の見通しといたしましては、売上高73,000百万円、営業利益3,500百万円、経常利益3,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,880百万円を見込んでおります。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因や、当該要因への対応について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。