有価証券報告書-第16期(令和2年5月1日-令和3年4月30日)
(1) 経営成績等の状況の概況
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
販売高前年同期比
(単位:千円)
| 販売実績 | 前事業年度 (自 2019年5月1日 至 2020年4月30日) | 当事業年度 (自 2020年5月1日 至 2021年4月30日) | 前年同期比(%) |
| クラウドサービス月額利用料等 | 1,549,842 | 1,851,638 | 119.5 |
| クラウドサービス関連機器販売等 | 1,685,120 | 1,462,794 | 86.8 |
| その他 | 15,022 | 10,019 | 66.7 |
| 合計 | 3,249,986 | 3,324,452 | 102.3 |
当事業年度(2020年5月1日から2021年4月30日まで)においては、企業収益や雇用、所得環境の改善が続く中、各種政策を背景とし、三度にわたる緊急事態宣言の影響を受けながらも、緩やかな回復傾向が続きました。国内外の経済の先行きについては、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大によるリスクや、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があり、依然として不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社は顧客ニーズを満たすための新たな施策として、スマレジ・アプリマーケットを軸に、アプリコンテストを開催したり、従来とは異なった視点から当社サービスの充実を図ってきました。また、コロナ禍においてもオンライン商談はもちろん、感染予防策を講じた上での対面商談を充実させ、主要都市へ低コスト型のショールームを展開し、顧客の獲得に努めてきました。その結果、当事業年度末には当社主力サービス「スマレジ」の登録店舗数が96,000店舗を突破いたしました。
他方、当社は第4四半期会計期間において、当社サービスとシナジー効果を得られる可能性を秘めたサービスを展開する企業に対し、「スマレジ ベンチャーズ」として資本業務提携を行いました。提携先が提供するサービスとの連携によって、当社サービスの機能向上や、投資先企業の事業成長を加速させることが期待されます。
また、2021年3月には、「長期ビジョン・中期経営計画VISION2031」を発表しました。当社主力サービス「スマレジ」のサービス開始から10周年を迎え、広告宣伝費の投下、アプリマーケットの活性化、当社サービス「スマレジ・タイムカード」の更なる成長及びクリエイティブ人材の育成を軸に、当社事業の拡大のみならず、我が国の経済発展に寄与してゆく所存です。
以上の結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は3,324百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は845百万円(前年同期比12.6%増)、経常利益は846百万円(前年同期比12.6%増)、当期純利益は583百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
なお、当社はクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて441百万円増加
し、3,611百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は772百万円(前事業年度は730百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益846百万円を計上、法人税等の支払額287百万円及び未払金91百万円の減少等による資金の減少があったものの、減価償却費122百万円の計上、売上債権106百万円の減少等による資金の増加があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は103百万円(前事業年度は190百万円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出99百万円及び投資有価証券の取得による支出20百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は228百万円(前事業年度は91百万円の使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出315百万円があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、受注生産形態をとる事業を行っていないため、生産規模及び受注規模を金額及び数量で示す記載をしておりません。
また、販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく見込み数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
また、当社の財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載されているとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当事業年度における売上高は、前事業年度に比べて74百万円増加し、3,324百万円(前年同期比2.3%増)となりました。この主な要因は、新型コロナウイルスが蔓延している状況下においても、クラウドサービス事業が継続的な成長を果たし、当社サービス「スマレジ」のユーザー数が増加したこと及び「スマレジ」等導入に伴うクラウドサービス関連機器販売が増加したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べて67百万円減少し、1,262百万円(前年同期比5.0%減)となりました。この主な要因は、クラウドサービス関連機器販売等の売上に伴う機器仕入高が減少したことによるものであります。また、売上原価が低い自社サービス「スマレジ」の利用料「クラウドサービス月額利用料」の売上が比較的売上原価が高い「クラウドサービス関連機器販売等」を上回っております。
この結果、当事業年度における売上総利益は、前事業年度に比べて141百万円増加し、2,061百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べて47百万円増加し、1,216百万円(前年同期比4.0%増)となりました。この主な要因は、前事業年度と比べ、広告宣伝費は減少したものの、事業の拡大に伴う人件費の増加、東京オフィス移転後の地代家賃の増加及び附属設備等の減価償却が増加したこと等によるものであります。
この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べて94百万円増加し、845百万円(前年同期比12.6%増)となりました。
また、当社では売上高営業利益率を重要な経営指標の一つとしており、当事業年度においては25.4%となりました。本業における競争力を示す収益性指標である売上高営業利益率は、売上高の増加に伴い向上しており一定水準の効率を維持することができております。
(経常利益)
当事業年度における経常利益は、前事業年度に比べて94百万円増加し、846百万円(前年同期比12.6%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度における当期純利益は、前事業年度に比べて36百万円増加し、583百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
③ 財政状態の分析
(総資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて444百万円増加し、4,499百万円(前年同期比10.9%増)となりました。この主な要因は、現金及び預金が441百万円及び前渡金が50百万円増加したこと等によるものであります。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べて466百万円増加し、3,943百万円(前年同期比13.4%増)となりました。この主な要因は、現金及び預金が441百万円及び前渡金が50百万円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べて22百万円減少し、556百万円(前年同期比3.9%減)となりました。この主な要因は、無形固定資産が53百万円増加したものの、有形固定資産が63百万円、敷金が33百万円減少したこと等によるものであります。
(負債合計)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べて88百万円増加し、822百万円(前年同期比12.1%増)となりました。この主な要因は、未払金が89百万円減少したものの、前受金が148百万円増加したこと等によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べて94百万円増加して741百万円(前年同期比14.6%増)となりました。この主な要因は、未払金が89百万円減少したものの、前受金が148百万円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べて5百万円減少して81百万円(前年同期比6.6%減)となりました。この主な要因は、資産除去債務が5百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて355百万円増加して3,676百万円(前年同期比10.7%増)となりました。これは主に資本金及び資本剰余金がそれぞれ43百万円増加したこと、当期純利益を583百万円計上したこと等によるものであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性について
当社の資金需要のうち主なものは、商品仕入やソフトウエア開発に係る人件費の他、販売費及び一般管理費(主に、人件費とそれに伴う営業経費等)であります。
当社は、経常的な運転資金や事業規模拡大による設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により調達された資金を財源としております。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(5) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社では、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営戦略を立案し、実行するよう努力しておりますが、当社の属するクラウドサービス事業は、開発技術のライフサイクルが早く、内容も多様化しております。また、提供するサービスについても、先端技術や市況の変化を捉え柔軟な事業展開が必要となり、競合他社との競争が激化することも予想されます。
そのような事業環境の中で、当社は、優秀な人材の確保と育成、商品力の強化等をもって、提供先数を拡大するとともに、サービスのクオリティも向上させるよう努力してまいります。