四半期報告書-第119期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/10 9:40
【資料】
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【項目】
38項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況の分析
①経営成績
当第2四半期連結累計期間の日本経済は,新型コロナウイルス感染症の影響が続く中,個人消費や輸出に持ち直しの動きがみられたものの,企業収益は依然として低水準で推移するなど,厳しい状況が続きました。
建設業界においては,官公庁工事の受注が堅調に推移した一方,民間工事の受注は感染症の影響による設備投資の低迷等により減少傾向が続きました。
当社においては,社員・作業員の生命・安全を最優先事項とする感染拡大防止対策の一環として,日本政府による緊急事態宣言下で指定された「特定警戒都道府県」に所在する作業所において,一時閉所措置を講じました。現在,国内作業所では関係省庁のガイドライン及び当社が設定した安全ルールに則り工事を進めております。海外の作業所においても,感染防止体制が確立され,発注者との協議が調い次第,順次工事を再開しております。
このような状況のもと,当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は,完成工事高及び開発事業等売上高の減少により,前年同期に比べ18.2%減少し6,832億円となりました。
利益については,完成工事高の減少による完成工事総利益の減少などにより,営業利益は前年同期に比べ26.2%減少し460億円,経常利益は24.9%減少し489億円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は,特別損益に保有株式の売却に伴う固定資産売却益や感染症関連損失などを計上した結果,19.6%減少し383億円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメントごとの経営成績については,セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。また,報告セグメントの利益は,四半期連結財務諸表の作成にあたって計上した引当金の繰入額及び取崩額を含んでおりません。なお,セグメント利益は,四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。)
(当社建設事業)
当社建設事業の当第2四半期連結累計期間の売上高は,前年同期に比べ16.1%減少し5,679億円となり,セグメント利益は前年同期に比べ14.5%減少し518億円となりました。
(当社投資開発事業)
当社投資開発事業の当第2四半期連結累計期間の売上高は,前年同期に比べ20.2%減少し198億円となり,セグメント利益は前年同期に比べ31.0%減少し59億円となりました。
(その他)
当社が営んでいるエンジニアリング事業,LCV事業及び子会社が営んでいる各種事業の当第2四半期連結累計期間の売上高は,前年同期に比べ27.1%減少し1,932億円となり,セグメント利益は前年同期に比べ45.5%減少し44億円となりました。
②財政状態
(資産の部)
当第2四半期連結会計期間末の資産の部は,受取手形・完成工事未収入金等の減少などにより,前連結会計年度末に比べ723億円減少し1兆8,325億円となりました。
なお,現金及び現金同等物の残高は3,815億円で,新型コロナウイルス感染症拡大の影響による工事代金の入金遅延等の不測の事態に引き続き備えております。
(負債の部)
当第2四半期連結会計期間末の負債の部は,支払手形・工事未払金等や未成工事受入金の減少などにより,前連結会計年度末に比べ947億円減少し1兆738億円となりました。
なお,連結有利子負債の残高は4,585億円となり,前連結会計年度末に比べ172億円の増加となりました。
(純資産の部)
当第2四半期連結会計期間末の純資産の部は,親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加などにより,前連結会計年度末に比べ223億円増加し7,587億円となりました。また,自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.8ポイント増加し41.1%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については,投資活動により338億円資金が減少しましたが,営業活動により612億円,財務活動により21億円それぞれ資金が増加した結果,現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末の残高は,前連結会計年度末に比べ288億円増加し3,815億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは,税金等調整前四半期純利益561億円を計上したことに加え,売上債権の回収などにより612億円の資金増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは,賃貸事業をはじめとする事業用固定資産の取得などにより338億円の資金減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは,コマーシャル・ペーパーを償還しましたが,社債の発行や借入金の増加などにより21億円の資金増加となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において,当社グループが定めている経営方針・経営戦略等並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費は61億円であります。なお,当第2四半期連結累計期間において,当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。