訂正有価証券報告書-第116期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/07/02 16:25
【資料】
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【項目】
122項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の売上高は,前連結会計年度に比べ3.1%減少し1兆5,194億円となった。
利益については,営業利益は前連結会計年度に比べ5.8%減少し1,213億円,経常利益は5.4%減少し1,241億円,親会社株主に帰属する当期純利益は14.1%減少し849億円となった。
セグメントの業績は,以下のとおりである。(セグメントの業績については,セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。また,報告セグメントの利益は,連結財務諸表の作成にあたって計上した引当金の繰入額及び取崩額を含んでいない。なお,セグメント利益は,連結損益計算書の営業利益と調整を行っている。)
(当社建設事業)
当社建設事業の売上高は,前連結会計年度に比べ3.6%減少し1兆2,075億円となり,セグメント利益は,前連結会計年度に比べ6.2%減少し1,058億円となった。
(当社投資開発事業)
当社投資開発事業の売上高は,前連結会計年度に比べ217億円増加し399億円となり,セグメント利益は,前連結会計年度に比べ56億円増加し109億円となった。
(その他)
当社が営んでいるエンジニアリング事業や子会社が営んでいる各種事業の売上高は,前連結会計年度に比べ0.8%減少し4,690億円となり,セグメント利益は,前連結会計年度に比べ4.8%減少し180億円となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローの状況については,投資活動により309億円資金が減少し(前連結会計年度は346億円の資金減少),財務活動により261億円資金が減少したが(前連結会計年度は653億円の資金減少),営業活動により828億円資金が増加した結果(前連結会計年度は1,436億円の資金増加),現金及び現金同等物の当連結会計年度末の残高は,前連結会計年度末に比べ253億円増加し,3,411億円となった。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業及び開発事業では,「生産」を定義することが困難であり,また,子会社が営んでいる事業には,「受注」生産形態をとっていない事業もあるため,当該事業においては生産実績及び受注実績を示すことはできない。
また,当社グループの主な事業である建設事業では,請負形態をとっているので,「販売」という概念には適合しないため,販売実績を示すことはできない。
このため,「生産、受注及び販売の状況」については,記載可能な項目を「① 経営成績の状況」においてセグメントの業績に関連付けて記載している。
なお,参考のため当社単体の事業の状況は次のとおりである。
a. 受注(契約)高,売上高,及び次期繰越高
期別種類別前期
繰越高
(百万円)
当期
受注(契約)高
(百万円)

(百万円)
当期
売上高
(百万円)
次期
繰越高
(百万円)
第115期



28

4

1



29

3

31
建設事業
建築工事891,7771,112,6872,004,465956,3871,048,078
土木工事464,928311,666776,595288,644487,950
1,356,7061,424,3532,781,0601,245,0311,536,028
開発事業等26,50560,70787,21246,51840,694
合計1,383,2121,485,0612,868,2731,291,5501,576,722
第116期



29

4

1



30

3

31
建設事業
建築工事1,048,0781,151,9992,200,078912,6551,287,422
土木工事487,950289,842777,793284,751493,041
1,536,0281,441,8422,977,8711,197,4061,780,464
開発事業等40,69463,735104,42965,14739,281
合計1,576,7221,505,5773,082,3001,262,5541,819,746

(注) 1 前期以前に受注したもので,契約の更改により請負金額に変更のあるものについては,当期受注(契約)
高にその増減額を含む。したがって当期売上高にもかかる増減額が含まれる。
2 開発事業等は,投資開発事業及びエンジニアリング事業等である。
b. 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は,特命と競争に大別される。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
第115期(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
建築工事36.563.5100
土木工事15.584.5100
第116期(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
建築工事37.162.9100
土木工事10.589.5100

(注) 百分比は請負金額比である。
c. 売上高
期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)
第115期



28

4

1



29

3

31
建設事業
建築工事129,144827,242956,387
土木工事197,34791,297288,644
326,491918,5401,245,031
開発事業等24346,27546,518
合計326,734964,8151,291,550
第116期



29

4

1



30

3

31
建設事業
建築工事113,968798,686912,655
土木工事195,45989,292284,751
309,428887,9781,197,406
開発事業等12265,02465,147
合計309,551953,0031,262,554

(注) 完成工事のうち主なものは,次のとおりである。
第115期
京橋二丁目西地区市街地再開発組合京橋二丁目西地区第一種市街地再開発事業施設建築物
(再開発棟)新築工事
埼玉県埼玉県立小児医療センター新病院建設工事
東京建物(株)
三井不動産レジデンシャル(株)
三菱地所レジデンス(株)
東急不動産(株)
住友不動産(株)
野村不動産(株)
ベイズタワー&ガーデン新築工事
国土交通省平成23-27年度 鹿野川ダムトンネル洪水吐新設工事
首都高速道路(株)(高負)YK13工区(2)~YK23工区(1)
下部・半地下・トンネル・土工・街路築造工事
(首都高神奈川7号横浜北線新横浜出入口)

第116期
メープルツリー・ビジネス・シティ社メープルツリー・ビジネス・シティ新築工事第2期
(シンガポール)
東京団地冷蔵(株)東京団地冷蔵株式会社再整備事業
東急不動産(株)OCEAN GATE MINATO MIRAI
新築工事
松戸市松戸市立総合医療センター
国土交通省宮古盛岡横断道路 手代森トンネル工事

d. 次期繰越高(平成30年3月31日現在)
区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)
建設事業
建築工事216,6331,070,7891,287,422
土木工事335,334157,706493,041
551,9671,228,4961,780,464
開発事業等11439,16739,281
合計552,0821,267,6641,819,746

(注) 次期繰越工事のうち主なものは,次のとおりである。
森トラスト(株)東京ワールドゲート新築工事
東京ガス(株)(仮称)TGMM芝浦プロジェクトB棟Ⅱ期新築工事
ミトラ・パンチャ・プルサダ社ジャカルタ・MPPオフィスタワープロジェクト(仮称)
東日本高速道路(株)東京外かく環状道路本線トンネル(南行)大泉南工事
国土交通省八ッ場ダム本体建設工事

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績の分析
平成29年度の日本経済は,企業収益や雇用・所得環境の着実な改善を背景に,個人消費は持ち直し,設備投資は増加基調をたどるなど,緩やかな回復傾向が続いた。
建設業界においては,官公庁工事・民間工事ともに堅調に推移し,安定した受注環境が継続した。
このような状況のもと,当社グループの売上高は,完成工事高の減少などにより,前連結会計年度に比べ3.1%減少し1兆5,194億円となった。
利益については,完成工事高の減少による完成工事総利益の減少などから,営業利益は前連結会計年度に比べ5.8%減少し1,213億円,経常利益は5.4%減少し1,241億円,親会社株主に帰属する当期純利益は14.1%減少し849億円となった。
セグメントの業績は,以下のとおりである。(セグメントの業績については,セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。また,報告セグメントの利益は,連結財務諸表の作成にあたって計上した引当金の繰入額及び取崩額を含んでいない。なお,セグメント利益は,連結損益計算書の営業利益と調整を行っている。)
(当社建設事業)
当社建設事業の売上高は,前連結会計年度に比べ3.6%減少し1兆2,075億円となり,セグメント利益は,売上高の減少などにより,前連結会計年度に比べ6.2%減少し1,058億円となった。
(当社投資開発事業)
当社投資開発事業の売上高は,大型開発物件を売上計上したことなどから,前連結会計年度に比べ217億円増加し399億円となり,セグメント利益は,前連結会計年度に比べ56億円増加し109億円となった。
(その他)
当社が営んでいるエンジニアリング事業や子会社が営んでいる各種事業の売上高は,前連結会計年度に比べ0.8%減少し4,690億円となり,セグメント利益は,前連結会計年度に比べ4.8%減少し180億円となった。
② 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産の部は,受取手形・完成工事未収入金等の増加に加え,株式相場の上昇に伴う当社保有株式(投資有価証券)の含み益の増加などにより1兆7,963億円となり,前連結会計年度末に比べ1,081億円増加した。
当連結会計年度末の負債の部は,未成工事受入金の増加などにより1兆1,400億円となり,前連結会計年度末に比べ286億円増加した。連結有利子負債の残高は3,382億円となり,前連結会計年度末に比べ17億円減少した。
当連結会計年度末の純資産の部は,親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加に加え,株式相場の上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加などにより6,563億円となり,前連結会計年度末に比べ794億円増加した。また,自己資本比率は36.2%となり,前連結会計年度末に比べ2.3ポイント増加した。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローの状況については,投資活動により309億円,財務活動により261億円それぞれ資金が減少したが,営業活動により828億円資金が増加した結果,現金及び現金同等物の当連結会計年度末の残高は,前連結会計年度末に比べ253億円増加し3,411億円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは,税金等調整前当期純利益1,283億円の計上などにより828億円の資金増加となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは,当社における賃貸事業用資産の取得などにより309億円の資金減少となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは,配当金の支払などにより261億円の資金減少となった。