有価証券報告書-第101期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況の概要
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内外の社会経済活動が著しく制約され、宿泊・飲食などのサービス業を中心に非常に厳しい状況が続きました。一方で、輸出や生産活動の回復により製造業を中心に改善の動きがみられ、企業業績の二極化が鮮明になりました。
建設産業におきましては、公共投資は底堅く推移しているものの、民間投資は新型コロナウイルス感染症の影響により企業の景況感が悪化したため、減少傾向で推移いたしました。
このような中、当社グループは2020年度を初年度とする新たな3ヵ年の中期経営計画に基づき、レジリエント企業へ変貌するために、基軸(原点)を持ち、人を育て、問題に向き合い、付加価値生産性を高める取り組みを進めております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
総資産は、受取手形・完成工事未収入金等の増加などから、前連結会計年度末に比べ134億36百万円増加し、1,489億53百万円となりました。
負債は、未成工事受入金の増加などから、前連結会計年度末に比べ48億90百万円増加し、830億77百万円となりました。
純資産は、期末配当の実施及び当期純利益の計上などから、前連結会計年度末に比べ85億46百万円増加し、658億75百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の41.3%から43.1%となり、1.8ポイント上昇いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、前期比1.0%減の1,729億76百万円となり、営業利益は前期比53.8%増の142億59百万円、経常利益は前期比53.8%増の141億3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比59.1%増の91億76百万円となり、連結会計年度の業績として営業利益、経常利益及び親会社に帰属する当期純利益において過去最高を更新いたしました。
事業セグメント別の実績は以下のとおりであります。
(国内土木事業)
国内土木事業におきましては、柱である官庁海上土木、民間事業、再生可能エネルギー事業、河川改修等の官庁陸上土木への取り組み強化及び今後のマーケットを意識した技術開発等に努めてまいりました。当連結会計年度の売上高は、繰越工事数件で大型の設計変更を獲得したこと及び手持工事の順調な進捗により前期比15.3%増の1,085億53百万円、セグメント利益は上記に伴う工事採算の改善などにより前期比167.1%増の115億48百万円となりました。
(国内建築事業)
国内建築事業におきましては、ストック市場を含めた多様な分野の計画的育成、組織営業力の強化、強い競争力の育成・保持及びBIM-DPX®の推進による設計・施工の効率化等に努めてまいりました。当連結会計年度の売上高は、繰越工事の減少や受注時期のずれ込みによる工事進捗の遅れなどにより前期比13.9%減の485億19百万円、セグメント利益は前期比28.9%減の29億26百万円となりました。
(BIM-DPX®:BIM-Digital Process Transformationの略。BIMによるデジタルプロセスの浸透により、建設業の取り組みをあらゆる面でより良い方向に変化させようと当社が新たに定義したもの)
(海外建設事業)
海外建設事業におきましては、地域に根差した事業展開を基本とし、コスト競争力強化、リスクコントロール、人財育成及び協力会社との連携強化により、各拠点が補完しあえる安定した事業体制の確立等に努めてまいりました。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う進出国のロックダウンにより、施工を中断せざるを得ない期間が長期化したことなどから、売上高は前期比36.3%減の151億円、セグメント利益は▲5億12百万円となりました。
なお、現在は全ての工事で施工を再開しております。
(不動産事業)
当連結会計年度の売上高は前期比44.6%増の5億11百万円、セグメント利益は前期比21.4%増の2億36百万円となりました。
(その他事業)
保険代理店業、物品の販売・リース事業などであり、当連結会計年度の売上高は前期比2.3%増の2億91百万円、セグメント利益は前期比96.5%増の61百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加などから、65億48百万円の支出超過となりました。(前期は2億69百万円の支出超過)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などから、9億61百万円の支出超過となりました。(前期は29億66百万円の支出超過)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済、配当金の支払などから、20億95百万円の支出超過となりました。(前期は26億32百万円の支出超過)
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、166億70百万円となりました。(前期末残高は261億81百万円)
キャッシュ・フロー指標の推移
※自己資本比率:自己資本(純資産-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払
①各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
②株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。
③キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち短期借入金、長期借入金を対象としております。また、利払は連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④キャッシュ・フローがマイナスである場合は、当該年度の記載を省略しております。
③生産、受注及び販売の実績
(2)売上実績 (単位 百万円)
(注)1.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の実績」は記載しておりません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
なお、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
受注工事高(契約高)及び施工高の状況
①受注工事高、完成工事高、繰越工事及び施工高
(注)1.前事業年度以前に受注したもので、契約の変更により請負金額に増減のあるものについては、当期受注工事高にその増減を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2.次期繰越高の施工高は、支出金により手持高の施工高を推定したものであります。
3.次期繰越高(手持工事高)は、不動産事業を除き(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。
4.前期繰越工事高の上段( )内表示額は、前事業年度における次期繰越高であり、下段は当該事業年度の外国為替相場の変動及び工事契約解除等による増減額を反映させたものであります。
②受注工事高の受注方法別比率
(注)算出は請負金額比によります。
③完成工事高
(Ⅰ)完成工事高 (単位 百万円)
(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
第100期 請負金額10億円以上の主なもの
第101期 請負金額10億円以上の主なもの
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりであります。
第100期 国土交通省 25,267百万円 16.2%
第101期 国土交通省 28,037百万円 18.2%
(注)手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
受注高 1,582億円(前期比399億円増)※当社個別
・国内土木事業は、特に陸上工事においてJVサブ(構成員)に参画する大型工事の設計変更及び新規受注が寄与したほか、海上工事は国土交通省発注工事に加え、エネルギー関連などの民間工事の受注が伸びたことから338億円の増加、国内建築事業は、注力分野である環境関連施設、物流倉庫の受注が堅調であったことから71億円の増加、海外建設事業は、フィリピンにおける大型案件の契約交渉が長期化したことなどから新規受注はありませんでした。
連結売上高 1,729億円(前期比18億円減)
・前期からの繰越工事の減少及び海外建設事業の一部工事において、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う進出国のロックダウンにより、施工中断期間が長期化したことにより微減となりました。
連結売上総利益 232億円(前期比51億円増)
・国内土木事業では、JVサブ(構成員)に参画する大型陸上工事の設計変更等の獲得のほか、海上工事も順調に進捗したことなどから大幅な増益、国内建築事業では、完成工事高の減少の影響により微減、海外建設事業では、新型コロナウイルス感染症による売上高の大幅な減少に加え、中断中のスタンバイ費用などを計上した結果、大幅な減益となりました。
連結営業利益 142億円(前期比49億円増)
・変動要因としては、売上総利益51億円の増加(国内土木事業の売上総利益74億円の増加、国内建築事業の売上総利益10億円及び海外建設事業の売上総利益13億円の減少)によるものであります。
② 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの事業活動における資金需要は主に大きく分けて運転資金と設備資金の2つがあります。季節的変動の影響を受けやすい建設業の事業特性を踏まえ、運転資金調達についてはコミットメントライン(特定融資枠)設定契約によるものとし、2020年9月に金融機関7行と総額100億円、期間3年のシンジケーション方式によるコミットメントライン設定契約を締結しております。また、2021年3月に金融機関1行と総額50億円、期間1年のコミットメントライン設定契約を締結しております。
上記の他に、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う、工事休止時の作業所維持費用等、不測の資金需要に対応するため、2020年6月に金融機関7行と総額150億円、期間1年のシンジケーション方式によるコミットメントライン設定契約を締結しております。
設備資金調達については、主要借入行を中心とした調達を行っております。
c.財務政策
当社グループの事業活動の推進、運営に必要な運転資金及び設備資金の調達を安定的に確保するため、金融機関からの借入による資金調達を行っております。
当連結会計年度末における長期借入金は27億52百万円、短期借入金は78億41百万円となり、有利子負債総額は前連結会計年度末比5億57百万円減の105億94百万円となっております。また引き続き、資金調達コスト低減にも取り組んでまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたっての重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、完成工事高及び完成工事原価の計上、販売用不動産の評価、貸倒引当金・完成工事補償引当金・工事損失引当金等の重要な引当金の計上、退職給付に係る負債の計上、繰延税金資産の計上等に関して、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果を連結貸借対照表及び連結損益計算書の金額に反映しております。但し、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。また、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が当社グループの業績に重要な影響を及ぼすと考えております。
a.工事進行基準適用工事における完成工事高の計上
完成工事高の計上にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における工事進捗度を合理的に見積る必要があります。
工事はその仕様や作業内容等による個別性が強く、さらに工事進行途上における設計変更、予定外の費用の発生、工期の変更等の不確実性があることから、当該見積りを継続的に見直しております。
よって、当該見積りに変更が発生した場合には、翌連結会計年度の完成工事高及び完成工事原価の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に関する会計上の見積りに関しては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」及び「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」の箇所に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度における計画達成状況
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況の概要
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内外の社会経済活動が著しく制約され、宿泊・飲食などのサービス業を中心に非常に厳しい状況が続きました。一方で、輸出や生産活動の回復により製造業を中心に改善の動きがみられ、企業業績の二極化が鮮明になりました。
建設産業におきましては、公共投資は底堅く推移しているものの、民間投資は新型コロナウイルス感染症の影響により企業の景況感が悪化したため、減少傾向で推移いたしました。
このような中、当社グループは2020年度を初年度とする新たな3ヵ年の中期経営計画に基づき、レジリエント企業へ変貌するために、基軸(原点)を持ち、人を育て、問題に向き合い、付加価値生産性を高める取り組みを進めております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
総資産は、受取手形・完成工事未収入金等の増加などから、前連結会計年度末に比べ134億36百万円増加し、1,489億53百万円となりました。
負債は、未成工事受入金の増加などから、前連結会計年度末に比べ48億90百万円増加し、830億77百万円となりました。
純資産は、期末配当の実施及び当期純利益の計上などから、前連結会計年度末に比べ85億46百万円増加し、658億75百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の41.3%から43.1%となり、1.8ポイント上昇いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、前期比1.0%減の1,729億76百万円となり、営業利益は前期比53.8%増の142億59百万円、経常利益は前期比53.8%増の141億3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比59.1%増の91億76百万円となり、連結会計年度の業績として営業利益、経常利益及び親会社に帰属する当期純利益において過去最高を更新いたしました。
事業セグメント別の実績は以下のとおりであります。
(国内土木事業)
国内土木事業におきましては、柱である官庁海上土木、民間事業、再生可能エネルギー事業、河川改修等の官庁陸上土木への取り組み強化及び今後のマーケットを意識した技術開発等に努めてまいりました。当連結会計年度の売上高は、繰越工事数件で大型の設計変更を獲得したこと及び手持工事の順調な進捗により前期比15.3%増の1,085億53百万円、セグメント利益は上記に伴う工事採算の改善などにより前期比167.1%増の115億48百万円となりました。
(国内建築事業)
国内建築事業におきましては、ストック市場を含めた多様な分野の計画的育成、組織営業力の強化、強い競争力の育成・保持及びBIM-DPX®の推進による設計・施工の効率化等に努めてまいりました。当連結会計年度の売上高は、繰越工事の減少や受注時期のずれ込みによる工事進捗の遅れなどにより前期比13.9%減の485億19百万円、セグメント利益は前期比28.9%減の29億26百万円となりました。
(BIM-DPX®:BIM-Digital Process Transformationの略。BIMによるデジタルプロセスの浸透により、建設業の取り組みをあらゆる面でより良い方向に変化させようと当社が新たに定義したもの)
(海外建設事業)
海外建設事業におきましては、地域に根差した事業展開を基本とし、コスト競争力強化、リスクコントロール、人財育成及び協力会社との連携強化により、各拠点が補完しあえる安定した事業体制の確立等に努めてまいりました。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う進出国のロックダウンにより、施工を中断せざるを得ない期間が長期化したことなどから、売上高は前期比36.3%減の151億円、セグメント利益は▲5億12百万円となりました。
なお、現在は全ての工事で施工を再開しております。
(不動産事業)
当連結会計年度の売上高は前期比44.6%増の5億11百万円、セグメント利益は前期比21.4%増の2億36百万円となりました。
(その他事業)
保険代理店業、物品の販売・リース事業などであり、当連結会計年度の売上高は前期比2.3%増の2億91百万円、セグメント利益は前期比96.5%増の61百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加などから、65億48百万円の支出超過となりました。(前期は2億69百万円の支出超過)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などから、9億61百万円の支出超過となりました。(前期は29億66百万円の支出超過)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済、配当金の支払などから、20億95百万円の支出超過となりました。(前期は26億32百万円の支出超過)
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、166億70百万円となりました。(前期末残高は261億81百万円)
キャッシュ・フロー指標の推移
2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
自己資本比率(%) | 29.9 | 30.7 | 36.8 | 41.3 | 43.1 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 27.2 | 29.7 | 28.6 | 30.4 | 36.3 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 1.3 | 1.3 | 1.3 | - | - |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 45.5 | 41.5 | 59.9 | - | - |
※自己資本比率:自己資本(純資産-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払
①各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
②株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。
③キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち短期借入金、長期借入金を対象としております。また、利払は連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④キャッシュ・フローがマイナスである場合は、当該年度の記載を省略しております。
③生産、受注及び販売の実績
(1)受注実績 | (単位 百万円) |
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
国内土木事業 国内建築事業 | 113,199 55,524 | 48.7 14.1 |
海外建設事業 不動産事業 その他事業 | 3,583 511 291 | △65.1 44.6 2.3 |
合計 | 173,110 | 27.6 |
(2)売上実績 (単位 百万円)
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
国内土木事業 国内建築事業 | 108,553 48,519 | 15.3 △13.9 |
海外建設事業 不動産事業 その他事業 | 15,100 511 291 | △36.3 44.6 2.3 |
合計 | 172,976 | △1.0 |
(注)1.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の実績」は記載しておりません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
なお、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
受注工事高(契約高)及び施工高の状況
①受注工事高、完成工事高、繰越工事及び施工高
第100期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | (単位 百万円) |
種類別 | 前期繰越 工事高 | 当期受注 工事高 | 計 | 当期完成 工事高 | 次期繰越高 | 当期施工高 | ||
手持工事高 | うち施工高 | |||||||
建設事業 | % | |||||||
海上土木 | (60,067) 60,345 | 52,430 | 112,775 | 71,777 | 40,997 | 1.3 | 551 | 71,703 |
陸上土木 | (43,235) 43,287 | 17,950 | 61,238 | 29,318 | 31,920 | 1.0 | 316 | 28,366 |
建 築 | 58,149 | 47,567 | 105,716 | 55,249 | 50,467 | 1.5 | 734 | 55,539 |
計 | (161,452) 161,782 | 117,947 | 279,730 | 156,345 | 123,385 | 1.3 | 1,602 | 155,609 |
不動産事業 | - | 343 | 343 | 343 | - | - | - | - |
合計 | (161,452) 161,782 | 118,291 | 280,074 | 156,689 | 123,385 | - | - | - |
第101期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | (単位 百万円) |
種類別 | 前期繰越 工事高 | 当期受注 工事高 | 計 | 当期完成 工事高 | 次期繰越高 | 当期施工高 | ||
手持工事高 | うち施工高 | |||||||
建設事業 | % | |||||||
海上土木 | (40,997) 40,862 | 59,235 | 100,098 | 64,023 | 36,075 | 1.4 | 522 | 63,994 |
陸上土木 | (31,920) 32,070 | 43,799 | 75,870 | 42,706 | 33,163 | 0.5 | 162 | 42,553 |
建 築 | 50,467 | 54,685 | 105,153 | 47,574 | 57,579 | 1.4 | 833 | 47,673 |
計 | (123,385) 123,401 | 157,721 | 281,122 | 154,304 | 126,818 | 1.2 | 1,518 | 154,220 |
不動産事業 | - | 494 | 494 | 494 | - | - | - | - |
合計 | (123,385) 123,401 | 158,215 | 281,617 | 154,798 | 126,818 | - | - | - |
(注)1.前事業年度以前に受注したもので、契約の変更により請負金額に増減のあるものについては、当期受注工事高にその増減を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2.次期繰越高の施工高は、支出金により手持高の施工高を推定したものであります。
3.次期繰越高(手持工事高)は、不動産事業を除き(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。
4.前期繰越工事高の上段( )内表示額は、前事業年度における次期繰越高であり、下段は当該事業年度の外国為替相場の変動及び工事契約解除等による増減額を反映させたものであります。
②受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されます。 | (単位 %) |
期別 | 区分 | 特命 | 競争 | 計 |
第100期 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 海上土木工事 | 34.0 | 66.0 | 100 |
陸上土木工事 | 58.9 | 41.1 | 100 | |
建築工事 | 20.1 | 79.9 | 100 | |
第101期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 海上土木工事 | 7.5 | 92.5 | 100 |
陸上土木工事 | 8.3 | 91.7 | 100 | |
建築工事 | 34.0 | 66.0 | 100 |
(注)算出は請負金額比によります。
③完成工事高
(Ⅰ)完成工事高 (単位 百万円)
期別 | 区分 | 国内 | 海外 | 計 (B) | ||
官公庁 | 民間 | (A) | (A)/(B) (%) | |||
第100期 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 海上土木工事 | 44,261 | 15,682 | 11,834 | 16.5 | 71,777 |
陸上土木工事 | 23,009 | 4,174 | 2,133 | 7.3 | 29,318 | |
建築事業 | 3,810 | 51,339 | 98 | 0.2 | 55,249 | |
計 | 71,081 | 71,196 | 14,066 | 9.0 | 156,345 | |
第101期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 海上土木工事 | 43,299 | 13,684 | 7,039 | 11.0 | 64,023 |
陸上土木工事 | 33,898 | 6,857 | 1,949 | 4.6 | 42,706 | |
建築事業 | 3,249 | 44,224 | 99 | 0.2 | 47,574 | |
計 | 80,447 | 64,767 | 9,089 | 5.9 | 154,304 |
(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
第100期 請負金額10億円以上の主なもの
ミャンマー港湾公社 | ティラワ港開発工事 |
国土交通省 | 茨城港常陸那珂港区中央ふ頭地区廃棄物埋立護岸築造工事 (その2) |
岩手県 | 赤前地先海岸災害復旧(23災456号)その3工事 |
沖縄総合事務局 | 那覇空港滑走路増設南側進入灯橋梁工事 |
東京都 | 平成27年度海の森水上競技場整備工事 |
エスフーズ株式会社 | (仮称)エスフーズ㈱新船橋工場新築工事 |
第101期 請負金額10億円以上の主なもの
フィリピン公共事業道路省 | パッシグ・マリキナ河川改修Phase3(円借)(マリキナ工区) |
国土交通省 | 横浜港新本牧地区岸壁(-18m)(耐震)海上地盤改良工事 |
東京都 | 六郷ポンプ所ほか1か所耐震補強及び設備再構築に伴う建設工事 |
川崎市 | 塩浜3丁目地区内土地造成工事 |
横浜冷凍株式会社 | (仮称)ヨコレイアイランドシティ物流センター新築工事(建築工事) |
センコー株式会社 | センコー㈱岐阜羽島PDセンター新築工事 |
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりであります。
第100期 国土交通省 25,267百万円 16.2%
第101期 国土交通省 28,037百万円 18.2%
(Ⅱ)不動産事業売上高 | (単位 百万円) |
期別 | 区分 | 金額 |
第100期 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 土地建物販売収入 | 50 |
賃貸収入 | 293 | |
計 | 343 | |
第101期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 土地建物販売収入 | 106 |
賃貸収入 | 387 | |
計 | 494 |
④手持工事高(2021年3月31日現在) | (単位 百万円) |
区分 | 国内 | 海外 | 計 | |
官公庁 | 民間 | |||
海上土木工事 | 21,791 | 7,702 | 6,580 | 36,075 |
陸上土木工事 | 23,656 | 7,457 | 2,050 | 33,163 |
建築工事 | 6,363 | 51,215 | - | 57,579 |
計 | 51,811 | 66,375 | 8,631 | 126,818 |
(注)手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。
ケニア港湾公社 | モンバサ港コンテナターミナル開発工事(2期)(STEP案件) | 2022年5月完成予定 |
国土交通省 | 東京国際空港C滑走路他地盤改良工事(その2) | 2022年2月完成予定 |
宮城県 | 平成29年度県債311地震災1464-001号 野々島地区海岸災害復旧工事 | 2022年3月完成予定 |
関西エアポート株式会社 | 関西国際空港1期島消波ブロック設置工事(1工区) | 2021年12月完成予定 |
国立療養所沖縄愛楽園 | 国立療養所沖縄愛楽園第2センター新築整備工事 | 2023年1月完成予定 |
オリックス不動産株式会社 | 加須ロジスティクスセンターPJ新築工事 | 2023年1月完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
受注高 1,582億円(前期比399億円増)※当社個別
・国内土木事業は、特に陸上工事においてJVサブ(構成員)に参画する大型工事の設計変更及び新規受注が寄与したほか、海上工事は国土交通省発注工事に加え、エネルギー関連などの民間工事の受注が伸びたことから338億円の増加、国内建築事業は、注力分野である環境関連施設、物流倉庫の受注が堅調であったことから71億円の増加、海外建設事業は、フィリピンにおける大型案件の契約交渉が長期化したことなどから新規受注はありませんでした。
連結売上高 1,729億円(前期比18億円減)
・前期からの繰越工事の減少及び海外建設事業の一部工事において、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う進出国のロックダウンにより、施工中断期間が長期化したことにより微減となりました。
連結売上総利益 232億円(前期比51億円増)
・国内土木事業では、JVサブ(構成員)に参画する大型陸上工事の設計変更等の獲得のほか、海上工事も順調に進捗したことなどから大幅な増益、国内建築事業では、完成工事高の減少の影響により微減、海外建設事業では、新型コロナウイルス感染症による売上高の大幅な減少に加え、中断中のスタンバイ費用などを計上した結果、大幅な減益となりました。
連結営業利益 142億円(前期比49億円増)
・変動要因としては、売上総利益51億円の増加(国内土木事業の売上総利益74億円の増加、国内建築事業の売上総利益10億円及び海外建設事業の売上総利益13億円の減少)によるものであります。
② 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの事業活動における資金需要は主に大きく分けて運転資金と設備資金の2つがあります。季節的変動の影響を受けやすい建設業の事業特性を踏まえ、運転資金調達についてはコミットメントライン(特定融資枠)設定契約によるものとし、2020年9月に金融機関7行と総額100億円、期間3年のシンジケーション方式によるコミットメントライン設定契約を締結しております。また、2021年3月に金融機関1行と総額50億円、期間1年のコミットメントライン設定契約を締結しております。
上記の他に、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う、工事休止時の作業所維持費用等、不測の資金需要に対応するため、2020年6月に金融機関7行と総額150億円、期間1年のシンジケーション方式によるコミットメントライン設定契約を締結しております。
設備資金調達については、主要借入行を中心とした調達を行っております。
c.財務政策
当社グループの事業活動の推進、運営に必要な運転資金及び設備資金の調達を安定的に確保するため、金融機関からの借入による資金調達を行っております。
当連結会計年度末における長期借入金は27億52百万円、短期借入金は78億41百万円となり、有利子負債総額は前連結会計年度末比5億57百万円減の105億94百万円となっております。また引き続き、資金調達コスト低減にも取り組んでまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたっての重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、完成工事高及び完成工事原価の計上、販売用不動産の評価、貸倒引当金・完成工事補償引当金・工事損失引当金等の重要な引当金の計上、退職給付に係る負債の計上、繰延税金資産の計上等に関して、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果を連結貸借対照表及び連結損益計算書の金額に反映しております。但し、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。また、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が当社グループの業績に重要な影響を及ぼすと考えております。
a.工事進行基準適用工事における完成工事高の計上
完成工事高の計上にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における工事進捗度を合理的に見積る必要があります。
工事はその仕様や作業内容等による個別性が強く、さらに工事進行途上における設計変更、予定外の費用の発生、工期の変更等の不確実性があることから、当該見積りを継続的に見直しております。
よって、当該見積りに変更が発生した場合には、翌連結会計年度の完成工事高及び完成工事原価の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に関する会計上の見積りに関しては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」及び「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」の箇所に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度における計画達成状況
連結 | 計画 | 実績 | 達成状況 | |
業績指標 | 売上高 | 1,750億円 | 1,729億円 | (達成率 98.8%) |
営業利益 | 81億円 | 142億円 | (達成率 176.0%) | |
営業利益率 | 4.6% | 8.2% | (目標値 +3.6ポイント) | |
経常利益 | 77億円 | 141億円 | (達成率 183.2%) | |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 50億円 | 91億円 | (達成率 183.5%) | |
財務指標 | 純資産(非支配株主持分除く) | 593億円 | 642億円 | (達成率 108.4%) |
自己資本比率 | 42.0% | 43.1% | (目標値 +1.1ポイント) | |
ROE | 8.2% | 15.3% | (目標値 +7.1ポイント) |