有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 15:01
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150項目
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態
当事業年度末における総資産は、前事業年度末の28,357百万円に比べて1,334百万円増加し、29,691百万円となりました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末の17,002百万円に比べて455百万円増加し、17,458百万円となりました。これは、未成工事支出金が780百万円減少しましたが、現金及び預金が404百万円、完成工事未収入金及び契約資産が540百万円、また満期までの期間が1年以内となった投資有価証券を流動資産へ区分変更したことにより有価証券が298百万円増加したことが、主な要因であります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末の11,355百万円に比べて878百万円増加し、12,233百万円となりました。
当事業年度末における固定資産のうち有形固定資産は、前事業年度末の6,160百万円に比べて187百万円減少し、5,972百万円となりました。これは、建物及び構築物を一部取得したものの、減価償却、除却により137百万円減少したことが、主な要因であります。
無形固定資産は、前事業年度末の477百万円に比べて89百万円減少し、387百万円となりました。主な要因は減価償却によるソフトウェアの減少によるものです。
投資その他の資産は、前事業年度末の4,718百万円に比べて1,155百万円増加し、5,873百万円となりました。これは、保有株式の時価評価額の上昇および、新たに取得した債券の計上により、投資有価証券が1,146百万円増加したことが、主な要因であります。
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末の9,487百万円に比べて424百万円増加し、9,911百万円となりました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末の8,940百万円に比べて81百万円増加し、9,021百万円となりました。これは、未払法人税等が153百万円減少しましたが、工事未払金が227百万円増加したことが、主な要因であります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末の547百万円に比べて342百万円増加し、890百万円となりました。これは、繰延税金負債が312百万円増加したことが、主な要因であります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末の18,869百万円に比べて910百万円増加し、19,779百万円となりました。これは、配当金に係る利益剰余金が457百万円、自己株式の取得により567百万円減少しましたが、当期純利益を1,194百万円計上したことに加え、その他有価証券評価差額金が716百万円増加したことが、主な要因であります。
(2) 経営成績
当事業年度におけるわが国の経済は、緩やかな持ち直しの動きが続きました。食料品を中心とした物価高による家計の節約志向が根強く、個人消費の回復テンポには鈍さも見られましたが、雇用・所得環境の改善に伴い、年度後半にかけて持ち直しの動きが見られました。設備投資についても、企業の底堅い投資意欲や、省力化・デジタル投資を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の通商政策を巡る動向や中東情勢の緊迫化の影響により、海外経済の不透明感が続く中、資源価格や物価動向、人手不足に伴う人件費の上昇、資機材価格の高止まりなどが、景気を下押しするリスクとして引き続き懸念されております。
このような状況の中、不動産・建設業界におきましては、「国土強靭化基本計画」に基づくインフラ設備の老朽化対策や、予防保全型インフラメンテナンス、防災・減災関連の取り組みが引き続き堅調に推移いたしました。また、事務所等の非住宅分野においても、設備投資の持ち直しを背景に、概ね堅調な動きとなりました。しかしながら、住宅分野につきましては、省エネ基準適合義務化等に伴う駆け込み需要の反動減を受け、3年連続の減少となりました。また、慢性的な技術者不足や資機材価格・労務費の上昇も相まって、採算面への影響が懸念される状況が続いております。こうした環境下、事業環境や需要動向を的確に捉えつつ、生産性向上や施工体制の確保を進め、柔軟な対応を図っていくことが引き続き重要となっております。
エネルギー業界におきましては、エネルギー事業者間の競争激化に伴い、電力・ガスともにコスト削減の動きが継続しており、取引先の事業運営方針の変化等に伴う受注環境の変化に関するリスクも、引き続き懸念されております。一方で、世界情勢が緊迫化する中、エネルギーの安定供給確保や脱炭素化の実現に向けた取り組みが進められており、グリーントランスフォーメーションを背景とした関連投資は引き続き底堅く推移しております。
このような経済環境のもと当社におきましては、ガス導管事業において、一部の取引先における設備投資計画に伴う工事の受注が低調に推移したことや、前事業年度と比べ大規模物件の完成が減少したことなどにより、売上高が減少いたしました。一方で、建築設備事業およびガス・機器設備事業においては、給排水、空調、給湯・暖房等の設備工事を中心に受注が堅調に推移し、工事の完成も増加いたしました。この結果、売上高は39,384百万円(前年同期比5.3%増)となりました。
利益面では、ガス導管事業、電設・土木事業の一部の工事において利益率の低い物件の完成が多かったことに加え、販売費および一般管理費の増加などもあり、営業利益1,369百万円(同7.7%減)、経常利益1,627百万円(同2.8%減)、当期純利益1,194百万円(同5.4%増)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
当事業年度より、報告セグメントの区分方法を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) 1 報告セグメントの概要 (報告セグメントの変更)」をご参照ください。
① 建築設備事業
集合住宅等における給排水衛生設備工事や学校等のGHP工事(ガスヒートポンプエアコン工事)において、受注が非常に好調に推移したことに加え、工場における営繕工事では大規模物件の完成が増加いたしました。また、GHPメンテナンス事業では大規模な修繕工事が完成したほか、リノベーション工事も順調に推移いたしました。この結果、売上高は6,132百万円(前年同期比46.6%増)、経常利益337百万円(前年同期は6百万円の経常損失)となりました。
なお、2026年度の期初手持工事高は5,781百万円(前年同期比102.3%増)となりました。住宅着工戸数における省エネ基準適合義務化等に伴う駆け込み需要の反動減からの回復や企業の底堅い設備投資意欲を背景に、集合住宅等に関連した給排水衛生設備工事や工場における営繕工事を中心として、概ね堅調に推移するものと見込んでおります。一方で、2025年度はGHP工事(ガスヒートポンプエアコン工事)において比較的大規模な工事の完成があったことから、2026年度は当該工事の反動減を見込んでおります。受注・施工体制の強化に向けては、積算要員や現場代理人の継続的な増員および育成を図るとともに、ベテラン社員から若手社員への技術伝承を促進し、より安定した施工体制の構築に取り組んでまいります。また、資材価格の高騰や労務単価の上昇など、建設コストを取り巻く環境は引き続き厳しい状況が見込まれることから、適正な原価の把握に努めるとともに収支管理を徹底し、業務の効率化や生産性の向上に努めてまいります。
② ガス・機器設備事業
主力のガス設備工事や集合住宅の給湯・暖房工事において、受注が好調に推移したことに加え、前事業年度は取引先の着工数減少の影響を受けておりました戸建住宅の給排水設備工事が回復基調で推移いたしました。また、環境商材の拡販等により戸建住宅における給湯・暖房工事も堅調に推移いたしました。この結果、売上高は14,251百万円(前年同期比10.8%増)、経常利益642百万円(同81.3%増)となりました。
なお、2026年度の期初手持工事高は6,547百万円(同5.4%減)となりました。住宅着工戸数の回復が見込まれていることもあり、ガス設備工事や給湯・暖房工事を中心として、概ね堅調に推移するものと見込んでおります。また、脱炭素社会へ向け、引き続き太陽光発電・蓄電池等の環境商材の需要が見込まれるほか、戸建住宅における給排水設備工事や電気工事についても一定の需要を見込んでおり、体制の整備を進めながら受注拡大に努めてまいります。旺盛な工事量に対し、若手社員の育成と施工体制の効率化を推進し、品質向上にも努めてまいります。
③ ガス導管事業
当事業年度後半より、東京ガスネットワーク株式会社における経年管取替工事において新たな管種の工事が主流となり、工事内容や施工エリアの特性が変化したことなどを背景として、同社の設備投資計画に伴う工事の受注が減少いたしました。また、静岡ガス株式会社や北海道ガス株式会社の設備投資計画に伴う工事についても受注が低調に推移いたしました。この結果、売上高は16,931百万円(前年同期比7.3%減)となりました。利益面につきましては、売上高の減少に加え、一部の工事において利益率の低い件名が複数完成したことにより、経常利益603百万円(同49.3%減)となりました。
なお、2026年度の期初手持工事高は6,989百万円(同10.7%減)となりました。2025年度後半より首都圏の経年管入取替工事において新たな管種の工事が主流となり、工事内容や施工エリアの特性が変化してきておりますが、東京ガスネットワーク株式会社の設備投資計画に基づく工事の受注水準については、概ね2025年度並みを見込んでおります。一方、静岡・北海道エリアにおきましては、各ガス事業者の設備投資計画に基づく工事の受注は2025年度と比べて若干低調に推移するものと見込んでおります。需要動向の変化に応じて施工体制を柔軟に見直し・再構築しながら、効率的かつ機動的な施工体制の維持・強化に努めるとともに、各工事における採算管理を徹底し、施工品質の確保・向上に努めてまいります。
④ 電設・土木事業
ゴルフ場のイリゲーション工事においては、コース散水設備工事等を中心に、ゴルフ場における設備投資が堅調に推移し、複数の大規模物件が完成したほか、東京電力パワーグリッド株式会社の設備投資計画に伴う管路埋設工事の受注も堅調に推移いたしました。一方で、東京都水道局関連工事の受注が低調に推移した結果、売上高は2,003百万円(前年同期比1.2%減)となりました。利益面につきましては、進捗中の管路埋設工事において先行して工事原価が発生したことなどにより、経常利益44百万円(同67.6%減)となりました。
なお、2026年度の期初手持工事高は1,392百万円(同124.6%増)となりました。東京電力パワーグリッド株式会社の設備投資計画に伴う管路埋設工事の期初手持工事は十分な水準を確保しており、堅調に推移することが見込まれております。加えて、イリゲーション工事も、引き続き主要取引先における設備の更新計画が見込まれております。利益面につきましては、管路埋設工事において発注者側の徹底したコスト管理施策が続くことが予想されますが、各工事における採算管理を徹底し、綿密な工事計画と適切な要員配置による効率的な施工体制の整備を推進してまいります。
(3)キャッシュ・フローの状況
(現金及び現金同等物)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、7,182百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末の営業活動による資金は1,958百万円の収入(前年同期は1,108百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、税引前当期純利益1,623百万円、減価償却費369百万円、未成工事支出金の減少780百万円、仕入債務の増加227百万円などであり、主なマイナス要因は、売上債権の増加512百万円、法人税の支払額580百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末の投資活動による資金は516百万円の支出(前年同期は1,035百万円の支出)となりました。主なプラス要因は投資有価証券の売却による収入300百万円であり、主なマイナス要因は投資有価証券の取得による支出709百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末の財務活動による資金は1,037百万円の支出(前年同期は1,221百万円の支出)となりました。これは、自己株式の取得による支出567百万円、配当金の支払額455百万円などが主な要因であります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
資本の財源については、収益力及び資産効率の向上によることを基本としており、健全な財務基盤、営業活動で生み出されるキャッシュ・フローにより、通常に必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。資金の流動性については、活動に伴う資金の需要に応じた現金及び現金同等物の適正額を維持することとしております。また、突発的な資金需要に対しては、主要取引銀行と締結しているコミットメントライン契約を活用することで手許流動性を確保しております。なお、当事業年度末の借入実行残高はありません。
当社のキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
第74期第75期第76期第77期第78期
自己資本比率(%)67.166.865.666.566.6
時価ベースの自己資本比率(%)57.360.649.851.747.19
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.20.00.00.00.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)424.94,483.80.00.00.0

(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2 キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
3 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4 有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この財務諸表の作成にあたり、決算日における資産、負債の報告数値及び報告期間における収入、費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。
経営陣は、貸倒債権、棚卸資産、投資、引当金、退職給付債務、繰延税金資産、資産除去債務、法人税等及び財務活動等に関する見積り及び判断に対して継続して評価を行っております。また、過去の実績や状況に応じて合理的だと考えられる見積りおよび判断を行いますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
重要な会計上の見積りについては、第5 [経理の状況]1 [財務諸表等](1)[注記事項](重要な会計方針)」に記載しております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
建設業を営んでいる当社は、生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。
受注高、売上高、繰越高及び施工高
種類別前期繰越高
(千円)
当期受注高
(千円)

(千円)
当期売上高
(千円)
次期繰越高当期施工高
(千円)
手持高
(千円)
うち施工高
割合(%)金額
(千円)
第77期
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
建築設備事業2,798,8244,242,1767,041,0004,182,9702,858,03010.6303,5014,345,678
ガス・機器設備事業6,259,55713,521,09419,780,65112,862,9396,917,71214.0965,19812,897,434
ガス導管事業9,126,49816,974,93826,101,43618,272,3997,829,03612.2957,66718,013,943
電設・土木事業855,8221,792,7192,648,5412,028,497620,04417.8110,4122,062,041
その他-69,80969,80969,809---69,809
合計19,040,70336,600,73755,641,44037,416,61618,224,82312.82,336,77937,388,908
第78期
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
建築設備事業2,858,0309,055,61211,913,6426,132,5045,781,1371.585,3895,914,392
ガス・機器設備事業6,917,71213,880,84220,798,55514,251,0706,547,48412.6826,35214,112,225
ガス導管事業7,829,03616,092,39123,921,42816,931,9146,989,51410.1706,96216,681,210
電設・土木事業620,0442,775,7343,395,7782,003,2031,392,5751.723,1581,915,948
その他-66,30666,30666,306---66,306
合計18,224,82341,870,88760,095,71039,384,99920,710,7117.91,641,86338,690,082

(注) 1 前期以前に受注した工事で契約の更改により請負額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。従って、当期売上高にも当該増減額が含まれています。
2 次期繰越高の施工高は手持工事高における支出金により推定したものです。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
4 その他の売上は、工材販売手数料等であります。
5 主な相手先別の売上実績及び割合
相手先前事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
東京ガスグループ21,563,41957.6321,229,88053.90

6 上記のほか売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

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