有価証券報告書-第55期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和され、各種政策の効果などにより社会経済活動の正常化が進みました。一方、ウクライナ情勢の長期化等によるエネルギー価格や物価の高騰、原材料の供給制約や、世界的な金融引き締め等が続く中で、景気は不透明な状況が続いております。
設備工事業界においては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資も持ち直しの動きが見られました。しかしながら、国内外の景気動向が不透明な状況等から、お客様の投資判断は慎重な動きとなり、受注・価格競争は厳しい状況で推移しております。
このような状況下で、当社グループはお客様のニーズに合った設備の提案を積極的に行い、受注の確保・拡大に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,480百万円増加し、37,574百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ880百万円増加し、16,606百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,599百万円増加し、20,967百万円となりました。
b.経営成績
設備工事事業におきましては、当社グループの主要顧客である化学業界において半導体・EV材等の製造に関連する大型プラント建設工事、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事、定期修繕工事等を中心とした受注があり、前期を上回る受注高となりました。タイ国の表面処理事業は、HDD向け表面処理はHDD業界の販売低迷があり、不調でありました。また、自動車部品向けの表面処理はEV用の需要の高まりは期待できるものの横ばいの状況であり、表面処理事業全体では前期を若干下回りました。売上高は、国内においては新型コロナウイルス感染症による施工環境への影響は少なく、工事の進捗は概ね順調に推移したことや前期繰越工事の完成などから、前期並みとなりました。
この結果、受注高48,399百万円(前連結会計年度比5.0%増)、売上高42,944百万円(同1.0%増)となりました。
利益面につきましては、施工体制の確立、施工効率の改善、原価管理の徹底により売上総利益率が改善しましたが、カーボンニュートラル対応や業務のDX推進などの諸施策による販売費及び一般管理費の増加があり、営業利益2,732百万円(同2.9%減)、経常利益2,785百万円(同3.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,656百万円(同11.6%減)と前期を下回る結果となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(設備工事事業)
民間プラント・機械装置を主体としております産業プラント設備工事は、基本戦略に沿って大型EPC案件の需要を取り込むべく、営業・施工体制の確立を図ってまいりました。その結果、半導体・EV材等の製造に関連する大型プラントの建設工事、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事を中心とした受注があり、受注高25,227百万円(前期比11.5%増)と前期を上回りました。売上高は、工事の進捗は概ね順調でありましたが、翌期以降に進捗が予定されている工事もあり、20,407百万円(同0.8%減)と前期並みとなりました。
民間プラント保全工事を主体としております設備保全工事は、客先工場設備の生産性改善を目的とした設備更新や定修工事等の需要を取り込むべく、迅速で細やかな対応を図ってまいりました。その結果、工場設備の定期修繕工事を中心とした受注が堅調であり、受注高9,736百万円(同2.8%減)と前期を若干下回りました。売上高は工事の進捗が概ね順調であり9,996百万円(同8.2%増)と前期を上回りました。
電気計装工事は、産業プラント設備工事部門とのジョイントによる、プラント建設工事を中心とした受注があり、受注高8,795百万円(同3.2%増)となりました。売上高は翌期以降に進捗が予定されている工事もあり、7,796百万円(同0.8%減)と前期並みとなりました。
送電工事は、電力会社の設備保守等の受注が堅調であり、受注高2,434百万円(同9.4%増)、売上高2,364百万円(同8.3%増)ともに前期を上回りました。
管工事は、民間設備工事において前期のような大型物件の受注がなく、受注高1,039百万円(同30.0%減)、売上高1,207百万円(同16.7%減)ともに前期を下回りました。
設備工事事業合計では、受注高47,233百万円(同5.3%増)、売上高41,772百万円(同1.1%増)、セグメント利益3,807百万円(同3.6%増)となりました。
(表面処理事業)
タイ国で事業展開しております表面処理事業について、HDD向け表面処理はHDD業界の販売低迷があり不調でありました。また、自動車部品向けの表面処理はEV用の需要の高まりは期待できるものの横ばいの状況であり、受注高1,044百万円(前期比3.2%減)、売上高1,044百万円(同3.2%減)と前期を若干下回りました。また、原材料価格や燃料価格の上昇等により原価率は上昇し、セグメント損失85百万円(前期は48百万円の利益)となりました。
(その他)
鋳造用工業炉は、受注高121百万円(前期比9.4%減)、売上高126百万円(同14.3%減)、セグメント損失2百万円(前期は20百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,049百万円増加し、6,174百万円(前連結会計年度末比20.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が2,635百万円、減価償却費717百万円、未成工事受入金の増加891百万円などの収入がありましたが、売上債権の増加1,269百万円等の支出もあり、営業活動によるキャッシュ・フローは1,829百万円の収入(前連結会計年度末比40.0%減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に建物・構築物等の有形固定資産の取得による支出等により、647百万円の支出(前連結会計年度末比52.1%減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加があったものの、長期借入金の返済による支出等により、196百万円の支出(前連結会計年度末比83.4%減)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める設備工事事業(産業プラント設備工事、設備保全工事、電気計装工事、送電工事、管工事)では生産実績を定義することが困難であり、設備工事事業においては請負形態を取っているため販売実績という定義は実態にそぐいません。
従って、生産、受注及び販売の実績については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」における各セグメントの状況に関連付けて記載しております。
なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。
(1)受注工事高、完成工事高、繰越工事高
第54期(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
第55期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって当期完成工事高にもかかる増減額が含まれています。
2.第54期の当期完成工事高と次期繰越工事高は「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用したことによる累積的影響額を反映したものとなっております。
(2)受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は特命と競争に大別されます。
(注) 百分比は請負金額比であります。
(3)完成工事高
第54期の完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりであります。
第55期の完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりであります。
完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
(4)手持工事高(2023年3月31日現在)
手持工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は27,608百万円(前連結会計年度末25,269百万円)となり、2,339百万円増加しました。これは、主に現金預金が1,049百万円、受取手形・完成工事未収入金等が1,360百万円増加したことによるものと分析しております。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は9,965百万円(同9,824百万円)となり、140百万円増加しました。これは、主に建物・構築物が796百万円、機械、運搬具及び工具器具備品が168百万円増加したことによるものと分析しております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は15,051百万円(同13,841百万円)となり、1,210百万円増加しました。これは主に電子記録債務が532百万円、短期借入金が500百万円、未成工事受入金が893百万円増加したことによるものと分析しております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,554百万円(同1,885百万円)となり、330百万円減少しました。これは、主に長期借入金が300百万円減少したことによるものと分析しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は20,967百万円(同19,367百万円)となり、1,599百万円増加しました。これは、主に利益剰余金が1,303百万円増加したことによるものと分析しております。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、半導体・電子材・EV材等の製造に関連する大型プラントの建設工事をはじめ、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事、定期修繕工事等の受注が堅調に推移し、前連結会計年度の42,526百万円に対し418百万円増(前連結会計年度比1.0%増)の42,944百万円となりました。なお、セグメント別の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度の6,937百万円に対し、289百万円増(同4.2%増)の7,227百万円となりました。また、売上総利益率は16.8%となりました。競争が厳しさを増し、資材費の高騰等もあるなか、施工体制の確立、施工効率の改善、原価管理の徹底等の取り組みにより、前連結会計年度に比べ0.5ポイント増加したものと分析しております。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の4,123百万円に対し、371百万円増(同9.0%増)の4,494百万円となりました。カーボンニュートラル等の社会課題への対応、受注拡大や新規雇用の獲得に向けた広告宣伝、業務のDX推進などの諸施策等が194百万円、従業員給料手当が71百万円増加したこと等によるものと分析しております。
(営業利益)
以上により、営業利益は前連結会計年度の2,814百万円に対し、81百万円減(同2.9%減)の2,732百万円となりました。
(営業外損益)
営業外損益(純額)は、前連結会計年度の83百万円の収入に対し、31百万円減(同37.9%減)の52百万円となりました。
(経常利益)
経常利益は、前連結会計年度の2,898百万円に対し、113百万円減(同3.9%減)の2,785百万円となりました。
これは、主に営業利益の減少によるものと分析しております。
(特別損益)
特別損益(純額)は、前連結会計年度の104百万円の損失に対し、149百万円の損失となりました。
これは、主に特別利益が前連結会計年度より28百万円減少したことによるものと分析しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の1,872百万円に対し、216百万円減(同11.6%減)の1,656百万円となりました。
1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の175円02銭に対し、20円24銭減少し154円78銭となりました。
当社グループの経営に影響を与える要因として、当社グループの属する設備工事業界は受注産業であり、国内外の経済動向や国際情勢の影響を受けやすく、景気の変動により公共投資や民間設備投資の大幅な抑制が続くと、当社グループの業績に与える影響が大きいと認識しております。
現状の見通しとして、日本国内においては、ウィズコロナの下、各種政策の効果などにより景気の持ち直しが期待されます。一方、世界的な金融引き締めが続く中、海外景気の下振れが国内経済を下押しするリスクもあり、先行きは予断を許さない厳しい状況が続くものと思われます。
当社グループにおきましては、お客様のニーズを的確に捉え、当社グループの特色である、「技術力」、「機動力」、「総合力」を活かし、独立系エンジニアリングメーカーとしての柔軟な対応力を強みに、同業他社との差別化を図り「ものづくり」に関するあらゆる産業分野を網羅すべく、広範囲な事業フィールドで事業を推進する所存です。
このような状況のもと、当社グループは2020年度から新たな中期経営計画(ローリング方式により定め)に従い、「成長促進」の時期として位置付け、連結売上高50,000百万円以上、連結営業利益8%以上、ROE10%以上、海外比率15%以上を目標としております。
2024年3月期の連結業績見通しは、連結売上高は前期からの繰越工事が多いこともあり47,000百万円(前連結会計年度比9.4%増)と予想しております。利益面では、連結営業利益2,950百万円(同7.9%増)、連結経常利益3,000百万円(同7.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,900百万円(同14.7%増)と予想しております。
経営者の問題意識と今後の方針について、現在の事業環境及び入手可能な情報を基に環境変化にスピード感を持って柔軟に対応すべく、最善の経営方針を立案し、諸対策を実着に実行してまいります。
今後は不透明な市場環境ではありますが、優先的に対処すべき事業上の課題に記載のとおり、まずは、安定収益を確保すべく、足下の受注案件の獲得及び業績見通し達成に全力を挙げていくとともに、中長期的な成長に向け、確実に「手を打つ」、両面での経営が重要であると認識し、最適な経営資源の配分を行いつつ「世の中から必要とされ、存続する企業」として、次世代の社会・産業に貢献する会社を目指します。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、安定的な外部資金調達能力の維持及び向上が重要であると認識しており、主要な取引先金融機関との良好な取引関係の維持に努めております。加えて、健全な財務状態の維持も重要であると認識しており、自己資本比率を50%以上に維持することを、経営目標の一つとして掲げております。
この様な基本的な考え方に沿って諸施策を進めることにより、当社グループの成長を維持するために必要とされる運転資金及び設備資金の調達に、何らの支障も生じないものと認識しております。
次に経営資源の配分に関する考え方として、営業活動により得た収益を事業活動の財源と捉え、その効率的な運用を最重点課題としております。運用先として、運転資金、更なる経営基盤の充実に備えるための人材育成・教育、設備及び研究開発への投資、財務基盤強化に繋がる有利子負債削減を企図した借入金返済がございます。
株主に対する利益還元につきましては、株主還元の安定的拡大を目指し、配当性向の目安を将来的に30%以上とすることを目指しております。
上記の考え方に基づき、次のとおり、資金需要に応じた資金調達を行っております。
まず当社グループの資金需要について、運転資金需要の主なものは、工事施工に係る材料費及び外注費の他、人件費であります。また、設備資金需要の主なものは、事業領域拡大に向けた拠点の設立や、生産性向上に向けた機械の購入であります。
上記の運転資金及び設備資金の調達に当たっては、内部資金及び国内金融機関からの借入を活用しております。
運転資金の調達につきましては、当社において取引先金融機関3行とコミットメントライン契約(50億円)を締結し、機動的な資金調達を行っております。設備資金の調達につきましては、取引先金融機関からの長期借入金により賄うことを基本的な方針としております。また、緊急時の資金需要への備えとして、当社において複数の取引先金融機関と当座貸越契約を締結しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和され、各種政策の効果などにより社会経済活動の正常化が進みました。一方、ウクライナ情勢の長期化等によるエネルギー価格や物価の高騰、原材料の供給制約や、世界的な金融引き締め等が続く中で、景気は不透明な状況が続いております。
設備工事業界においては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資も持ち直しの動きが見られました。しかしながら、国内外の景気動向が不透明な状況等から、お客様の投資判断は慎重な動きとなり、受注・価格競争は厳しい状況で推移しております。
このような状況下で、当社グループはお客様のニーズに合った設備の提案を積極的に行い、受注の確保・拡大に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,480百万円増加し、37,574百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ880百万円増加し、16,606百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,599百万円増加し、20,967百万円となりました。
b.経営成績
設備工事事業におきましては、当社グループの主要顧客である化学業界において半導体・EV材等の製造に関連する大型プラント建設工事、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事、定期修繕工事等を中心とした受注があり、前期を上回る受注高となりました。タイ国の表面処理事業は、HDD向け表面処理はHDD業界の販売低迷があり、不調でありました。また、自動車部品向けの表面処理はEV用の需要の高まりは期待できるものの横ばいの状況であり、表面処理事業全体では前期を若干下回りました。売上高は、国内においては新型コロナウイルス感染症による施工環境への影響は少なく、工事の進捗は概ね順調に推移したことや前期繰越工事の完成などから、前期並みとなりました。
この結果、受注高48,399百万円(前連結会計年度比5.0%増)、売上高42,944百万円(同1.0%増)となりました。
利益面につきましては、施工体制の確立、施工効率の改善、原価管理の徹底により売上総利益率が改善しましたが、カーボンニュートラル対応や業務のDX推進などの諸施策による販売費及び一般管理費の増加があり、営業利益2,732百万円(同2.9%減)、経常利益2,785百万円(同3.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,656百万円(同11.6%減)と前期を下回る結果となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(設備工事事業)
民間プラント・機械装置を主体としております産業プラント設備工事は、基本戦略に沿って大型EPC案件の需要を取り込むべく、営業・施工体制の確立を図ってまいりました。その結果、半導体・EV材等の製造に関連する大型プラントの建設工事、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事を中心とした受注があり、受注高25,227百万円(前期比11.5%増)と前期を上回りました。売上高は、工事の進捗は概ね順調でありましたが、翌期以降に進捗が予定されている工事もあり、20,407百万円(同0.8%減)と前期並みとなりました。
民間プラント保全工事を主体としております設備保全工事は、客先工場設備の生産性改善を目的とした設備更新や定修工事等の需要を取り込むべく、迅速で細やかな対応を図ってまいりました。その結果、工場設備の定期修繕工事を中心とした受注が堅調であり、受注高9,736百万円(同2.8%減)と前期を若干下回りました。売上高は工事の進捗が概ね順調であり9,996百万円(同8.2%増)と前期を上回りました。
電気計装工事は、産業プラント設備工事部門とのジョイントによる、プラント建設工事を中心とした受注があり、受注高8,795百万円(同3.2%増)となりました。売上高は翌期以降に進捗が予定されている工事もあり、7,796百万円(同0.8%減)と前期並みとなりました。
送電工事は、電力会社の設備保守等の受注が堅調であり、受注高2,434百万円(同9.4%増)、売上高2,364百万円(同8.3%増)ともに前期を上回りました。
管工事は、民間設備工事において前期のような大型物件の受注がなく、受注高1,039百万円(同30.0%減)、売上高1,207百万円(同16.7%減)ともに前期を下回りました。
設備工事事業合計では、受注高47,233百万円(同5.3%増)、売上高41,772百万円(同1.1%増)、セグメント利益3,807百万円(同3.6%増)となりました。
(表面処理事業)
タイ国で事業展開しております表面処理事業について、HDD向け表面処理はHDD業界の販売低迷があり不調でありました。また、自動車部品向けの表面処理はEV用の需要の高まりは期待できるものの横ばいの状況であり、受注高1,044百万円(前期比3.2%減)、売上高1,044百万円(同3.2%減)と前期を若干下回りました。また、原材料価格や燃料価格の上昇等により原価率は上昇し、セグメント損失85百万円(前期は48百万円の利益)となりました。
(その他)
鋳造用工業炉は、受注高121百万円(前期比9.4%減)、売上高126百万円(同14.3%減)、セグメント損失2百万円(前期は20百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,049百万円増加し、6,174百万円(前連結会計年度末比20.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が2,635百万円、減価償却費717百万円、未成工事受入金の増加891百万円などの収入がありましたが、売上債権の増加1,269百万円等の支出もあり、営業活動によるキャッシュ・フローは1,829百万円の収入(前連結会計年度末比40.0%減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に建物・構築物等の有形固定資産の取得による支出等により、647百万円の支出(前連結会計年度末比52.1%減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加があったものの、長期借入金の返済による支出等により、196百万円の支出(前連結会計年度末比83.4%減)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める設備工事事業(産業プラント設備工事、設備保全工事、電気計装工事、送電工事、管工事)では生産実績を定義することが困難であり、設備工事事業においては請負形態を取っているため販売実績という定義は実態にそぐいません。
従って、生産、受注及び販売の実績については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」における各セグメントの状況に関連付けて記載しております。
なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。
(1)受注工事高、完成工事高、繰越工事高
第54期(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
| 工事別 | 前期繰越工事高 (千円) | 当期受注工事高 (千円) | 計(千円) | 当期完成工事高 (千円) | 次期繰越工事高(千円) |
| 産業プラント設備工事 | 8,055,967 | 22,263,116 | 30,319,084 | 18,743,199 | 11,357,385 |
| 設備保全工事 | 1,200,629 | 10,014,602 | 11,215,231 | 9,241,562 | 1,774,016 |
| 電気計装工事 | 5,358,457 | 8,521,953 | 13,880,411 | 7,858,262 | 5,999,248 |
| 送電工事 | 156,991 | 2,224,306 | 2,381,298 | 2,182,996 | 197,984 |
| 管工事 | 497,151 | 1,486,292 | 1,983,444 | 1,449,489 | 533,954 |
| 鋳造用工業炉 | 27,941 | 134,424 | 162,365 | 147,689 | 14,592 |
| 計 | 15,297,139 | 44,644,696 | 59,941,835 | 39,623,200 | 19,877,182 |
第55期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
| 工事別 | 前期繰越工事高 (千円) | 当期受注工事高 (千円) | 計(千円) | 当期完成工事高 (千円) | 次期繰越工事高(千円) |
| 産業プラント設備工事 | 11,357,385 | 24,248,343 | 35,605,728 | 19,248,019 | 16,357,708 |
| 設備保全工事 | 1,774,016 | 9,736,317 | 11,510,334 | 9,996,959 | 1,513,374 |
| 電気計装工事 | 5,999,248 | 8,795,486 | 14,794,735 | 7,796,443 | 6,998,292 |
| 送電工事 | 197,984 | 2,434,337 | 2,632,322 | 2,364,210 | 268,111 |
| 管工事 | 533,954 | 1,039,886 | 1,573,840 | 1,207,438 | 366,402 |
| 鋳造用工業炉 | 14,592 | 121,789 | 136,381 | 126,574 | 9,807 |
| 計 | 19,877,182 | 46,376,160 | 66,253,343 | 40,739,645 | 25,513,697 |
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって当期完成工事高にもかかる増減額が含まれています。
2.第54期の当期完成工事高と次期繰越工事高は「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用したことによる累積的影響額を反映したものとなっております。
(2)受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は特命と競争に大別されます。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
| 第54期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 産業プラント設備工事 | 22.0 | 78.0 | 100 |
| 設備保全工事 | 33.1 | 66.9 | 100 | |
| 電気計装工事 | 26.8 | 73.2 | 100 | |
| 送電工事 | 21.8 | 78.2 | 100 | |
| 管工事 | 26.6 | 73.4 | 100 | |
| 鋳造用工業炉 | 100.0 | 0.0 | 100 | |
| 第55期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 産業プラント設備工事 | 21.4 | 78.6 | 100 |
| 設備保全工事 | 45.8 | 54.2 | 100 | |
| 電気計装工事 | 38.7 | 61.3 | 100 | |
| 送電工事 | 30.1 | 69.9 | 100 | |
| 管工事 | 15.4 | 84.6 | 100 | |
| 鋳造用工業炉 | 100.0 | 0.0 | 100 |
(注) 百分比は請負金額比であります。
(3)完成工事高
| 期別 | 区分 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 合計(千円) |
| 第54期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 産業プラント設備工事 | 171,991 | 18,571,208 | 18,743,199 |
| 設備保全工事 | 50,703 | 9,190,858 | 9,241,562 | |
| 電気計装工事 | 337,632 | 7,520,629 | 7,858,262 | |
| 送電工事 | 2,610 | 2,180,386 | 2,182,996 | |
| 管工事 | 251,252 | 1,198,237 | 1,449,489 | |
| 鋳造用工業炉 | - | 147,689 | 147,689 | |
| 計 | 814,190 | 38,809,009 | 39,623,200 | |
| 第55期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 産業プラント設備工事 | 199,988 | 19,048,031 | 19,248,019 |
| 設備保全工事 | 32,826 | 9,964,133 | 9,996,959 | |
| 電気計装工事 | 583,176 | 7,213,266 | 7,796,443 | |
| 送電工事 | 3,500 | 2,360,710 | 2,364,210 | |
| 管工事 | 229,590 | 977,847 | 1,207,438 | |
| 鋳造用工業炉 | - | 126,574 | 126,574 | |
| 計 | 1,049,082 | 39,690,563 | 40,739,645 |
第54期の完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりであります。
| AGC㈱ | 単極式電解槽(F2)更新 EPC |
| 旭化成㈱ | DFR3機械工事 |
| ㈱ダイセル | レジスト新技術①パイロット設備工事 |
| 東洋合成工業㈱ | 先端パイロット棟建設工事 |
第55期の完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりであります。
| 亀田製菓㈱ | 白根工場 糯第1工場2階、第2工場3階天井不燃化工事 |
| デンカ㈱ | SN粉第Ⅴ期増強工事 |
| ソーダニッカ㈱ | 広島大野ケミカルセンター能力増強工事 1期工事 |
| セントラル硝子㈱ | 1233Z増能工事(二期) |
完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 第54期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 第55期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 完成工事高に対する割合(%) | 金額(千円) | 完成工事高に対する割合(%) | |
| デンカ㈱ | 6,842,315 | 17.3 | 7,673,508 | 18.8 |
| AGC㈱ | 4,568,209 | 11.5 | - | - |
| 計 | 11,410,524 | 28.8 | 7,673,508 | 18.8 |
(4)手持工事高(2023年3月31日現在)
| 区分 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 合計(千円) |
| 産業プラント設備工事 | 11,551 | 16,346,157 | 16,357,708 |
| 設備保全工事 | - | 1,513,374 | 1,513,374 |
| 電気計装工事 | 323,884 | 6,674,407 | 6,998,292 |
| 送電工事 | - | 268,111 | 268,111 |
| 管工事 | 640 | 365,762 | 366,402 |
| 鋳造用工業炉 | - | 9,807 | 9,807 |
| 計 | 336,075 | 25,177,621 | 25,513,697 |
手持工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
| ㈱カネカ | コンパウンドプラント設置工事 | 2023年 10月 完成予定 |
| AGC㈱ | 上中工場E系増設工事 | 2023年 11月 完成予定 |
| 旭化成㈱ | D6Z P1-7、8建設工事 機電計一括工事 | 2024年 5月 完成予定 |
| デンカ㈱ | 先端球状フィラー工場新設工事 | 2024年 8月 完成予定 |
| 東日本高速道路㈱ | 北陸自動車道 子不知トンネルラジオ再放送設備更新工事 | 2025年 1月 完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は27,608百万円(前連結会計年度末25,269百万円)となり、2,339百万円増加しました。これは、主に現金預金が1,049百万円、受取手形・完成工事未収入金等が1,360百万円増加したことによるものと分析しております。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は9,965百万円(同9,824百万円)となり、140百万円増加しました。これは、主に建物・構築物が796百万円、機械、運搬具及び工具器具備品が168百万円増加したことによるものと分析しております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は15,051百万円(同13,841百万円)となり、1,210百万円増加しました。これは主に電子記録債務が532百万円、短期借入金が500百万円、未成工事受入金が893百万円増加したことによるものと分析しております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,554百万円(同1,885百万円)となり、330百万円減少しました。これは、主に長期借入金が300百万円減少したことによるものと分析しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は20,967百万円(同19,367百万円)となり、1,599百万円増加しました。これは、主に利益剰余金が1,303百万円増加したことによるものと分析しております。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、半導体・電子材・EV材等の製造に関連する大型プラントの建設工事をはじめ、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事、定期修繕工事等の受注が堅調に推移し、前連結会計年度の42,526百万円に対し418百万円増(前連結会計年度比1.0%増)の42,944百万円となりました。なお、セグメント別の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度の6,937百万円に対し、289百万円増(同4.2%増)の7,227百万円となりました。また、売上総利益率は16.8%となりました。競争が厳しさを増し、資材費の高騰等もあるなか、施工体制の確立、施工効率の改善、原価管理の徹底等の取り組みにより、前連結会計年度に比べ0.5ポイント増加したものと分析しております。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の4,123百万円に対し、371百万円増(同9.0%増)の4,494百万円となりました。カーボンニュートラル等の社会課題への対応、受注拡大や新規雇用の獲得に向けた広告宣伝、業務のDX推進などの諸施策等が194百万円、従業員給料手当が71百万円増加したこと等によるものと分析しております。
(営業利益)
以上により、営業利益は前連結会計年度の2,814百万円に対し、81百万円減(同2.9%減)の2,732百万円となりました。
(営業外損益)
営業外損益(純額)は、前連結会計年度の83百万円の収入に対し、31百万円減(同37.9%減)の52百万円となりました。
(経常利益)
経常利益は、前連結会計年度の2,898百万円に対し、113百万円減(同3.9%減)の2,785百万円となりました。
これは、主に営業利益の減少によるものと分析しております。
(特別損益)
特別損益(純額)は、前連結会計年度の104百万円の損失に対し、149百万円の損失となりました。
これは、主に特別利益が前連結会計年度より28百万円減少したことによるものと分析しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の1,872百万円に対し、216百万円減(同11.6%減)の1,656百万円となりました。
1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の175円02銭に対し、20円24銭減少し154円78銭となりました。
当社グループの経営に影響を与える要因として、当社グループの属する設備工事業界は受注産業であり、国内外の経済動向や国際情勢の影響を受けやすく、景気の変動により公共投資や民間設備投資の大幅な抑制が続くと、当社グループの業績に与える影響が大きいと認識しております。
現状の見通しとして、日本国内においては、ウィズコロナの下、各種政策の効果などにより景気の持ち直しが期待されます。一方、世界的な金融引き締めが続く中、海外景気の下振れが国内経済を下押しするリスクもあり、先行きは予断を許さない厳しい状況が続くものと思われます。
当社グループにおきましては、お客様のニーズを的確に捉え、当社グループの特色である、「技術力」、「機動力」、「総合力」を活かし、独立系エンジニアリングメーカーとしての柔軟な対応力を強みに、同業他社との差別化を図り「ものづくり」に関するあらゆる産業分野を網羅すべく、広範囲な事業フィールドで事業を推進する所存です。
このような状況のもと、当社グループは2020年度から新たな中期経営計画(ローリング方式により定め)に従い、「成長促進」の時期として位置付け、連結売上高50,000百万円以上、連結営業利益8%以上、ROE10%以上、海外比率15%以上を目標としております。
2024年3月期の連結業績見通しは、連結売上高は前期からの繰越工事が多いこともあり47,000百万円(前連結会計年度比9.4%増)と予想しております。利益面では、連結営業利益2,950百万円(同7.9%増)、連結経常利益3,000百万円(同7.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,900百万円(同14.7%増)と予想しております。
経営者の問題意識と今後の方針について、現在の事業環境及び入手可能な情報を基に環境変化にスピード感を持って柔軟に対応すべく、最善の経営方針を立案し、諸対策を実着に実行してまいります。
今後は不透明な市場環境ではありますが、優先的に対処すべき事業上の課題に記載のとおり、まずは、安定収益を確保すべく、足下の受注案件の獲得及び業績見通し達成に全力を挙げていくとともに、中長期的な成長に向け、確実に「手を打つ」、両面での経営が重要であると認識し、最適な経営資源の配分を行いつつ「世の中から必要とされ、存続する企業」として、次世代の社会・産業に貢献する会社を目指します。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、安定的な外部資金調達能力の維持及び向上が重要であると認識しており、主要な取引先金融機関との良好な取引関係の維持に努めております。加えて、健全な財務状態の維持も重要であると認識しており、自己資本比率を50%以上に維持することを、経営目標の一つとして掲げております。
この様な基本的な考え方に沿って諸施策を進めることにより、当社グループの成長を維持するために必要とされる運転資金及び設備資金の調達に、何らの支障も生じないものと認識しております。
次に経営資源の配分に関する考え方として、営業活動により得た収益を事業活動の財源と捉え、その効率的な運用を最重点課題としております。運用先として、運転資金、更なる経営基盤の充実に備えるための人材育成・教育、設備及び研究開発への投資、財務基盤強化に繋がる有利子負債削減を企図した借入金返済がございます。
株主に対する利益還元につきましては、株主還元の安定的拡大を目指し、配当性向の目安を将来的に30%以上とすることを目指しております。
上記の考え方に基づき、次のとおり、資金需要に応じた資金調達を行っております。
まず当社グループの資金需要について、運転資金需要の主なものは、工事施工に係る材料費及び外注費の他、人件費であります。また、設備資金需要の主なものは、事業領域拡大に向けた拠点の設立や、生産性向上に向けた機械の購入であります。
上記の運転資金及び設備資金の調達に当たっては、内部資金及び国内金融機関からの借入を活用しております。
運転資金の調達につきましては、当社において取引先金融機関3行とコミットメントライン契約(50億円)を締結し、機動的な資金調達を行っております。設備資金の調達につきましては、取引先金融機関からの長期借入金により賄うことを基本的な方針としております。また、緊急時の資金需要への備えとして、当社において複数の取引先金融機関と当座貸越契約を締結しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。