四半期報告書-第160期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた緊急事態宣言の発令により経済活動が大幅な制限を受け、緊急事態宣言解除後は回復がみられるものの、そのスピードは緩やかで、依然として厳しい状況が続いております。世界経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から回復基調にありますが、新型コロナウイルス感染症拡大の第二波の到来や、貿易摩擦や香港問題を巡る米中対立の深刻化により、先行きの不透明感が継続しております。
このような環境の下、当社の各事業セグメントに新型コロナウイルス感染症拡大による影響が現れています。また、本年7月に発生した福島第2工場の火災により、機能材セグメントにおけるスペシャルガラス・クロスの生産が落ち込みました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は38,280百万円(前年同四半期比10.5%の減収)、営業利益は2,904百万円(前年同四半期比14.4%の減益)、経常利益は2,818百万円(前年同四半期比16.9%の減益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8,788百万円(前年同四半期比325.5%の増益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①繊維事業
繊維事業では、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言下の百貨店等の営業自粛の影響を受け、緊急事態宣言解除後も、新しい生活様式へのシフトにより衣料品に対する消費マインド低下があり、売上高が大きく減少しました。
この結果、売上高は1,066百万円(前年同四半期比46.9%の減収)、営業損失は419百万円(前年同四半期は営業損失115百万円)となりました。
グラスファイバー事業部門
原繊材事業、機能材事業、設備材事業では、前年度に実施したスペシャルガラス生産設備増強による投資効果が発現しておりますが、本年7月に発生した福島第2工場火災によるガラスクロスの出荷調整や、汎用品を中心とした市況悪化の影響を受けました。グラスファイバー事業部門に属する各事業の状況と具体的な取り組みは以下のとおりです。
②原繊材事業
原繊材事業では、基盤強化施策に伴う人件費及び減価償却費の増加がありましたが、電子材料向けスペシャルガラス(NEヤーン、Tヤーン)の製造及びNEヤーンの外部への販売が伸長し、増益に寄与しました。一方、汎用品の電子材料向けヤーン及び強化プラスチック用途の複合材は非常に厳しい状況が継続し、売上高が減少しました。
この結果、売上高は10,806百万円(前年同四半期比17.6%の減収)、営業利益は1,376百万円(前年同四半期比30.4%の増益)となりました。
③機能材事業
機能材事業では、福島第2工場で本年7月に発生した火災の影響を受けましたが、前年度下期より稼働したスペシャルガラス新溶融炉のヤーン増産により、高速大容量通信に資する電子材料向けスペシャルガラス・クロスの販売が前年比増加しました。また、前第2四半期連結会計期間に連結子会社となったBaotek Industrial Materials Ltd.が、売上高の増加に寄与しました。なお、当第2四半期連結会計期間末では、福島第2工場の生産設備は火災発生前の状態に復旧しております。
この結果、売上高は10,055百万円(前年同四半期比14.8%の増収)、営業利益は1,429百万円(前年同四半期比16.5%の増益)となりました。
④設備材事業
設備材事業では、設備・建設資材向けガラスクロス及び住宅向け断熱材の販売減がありましたが、前第1四半期の大型修繕による一時的な損益悪化の解消により、損益は改善しました。
この結果、売上高は9,036百万円(前年同四半期比15.2%の減収)、営業利益は62百万円(前年同四半期比15.3%の減益)となりました。
⑤ライフサイエンス事業
ライフサイエンス事業のメディカル事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による来院患者の通院控えや企業・学校等の定期健康診断の延期が続いていることから、収益が悪化しました。また、飲料事業においても、外出自粛等により飲料生産受託の数量が減少しました。
この結果、売上高は6,854百万円(前年同四半期比12.6%の減収)、営業利益は1,080百万円(前年同四半期比34.4%の減益)となりました。
⑥その他の事業
その他の事業は、産業機械設備関連事業等の収益確保に取り組みました。
この結果、売上高は461百万円(前年同四半期比22.5%の増収)、営業利益は86百万円(前年同四半期比69.4%の減益)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は180,759百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,934百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の増加、投資有価証券の減少などであります。
負債は77,660百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,539百万円増加しました。主な要因は、未払法人税等の増加などであります。
純資産は103,099百万円となり、自己資本比率は54.2%(前連結会計年度末は54.2%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、34,997百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,301百万円の資金が増加しました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益12,229百万円による増加、投資有価証券売却損益6,568百万円による減少などにより6,370百万円の資金が増加(前年同四半期比1,589百万円資金の増加)しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入8,411百万円、固定資産の取得による支出6,580百万円などにより5,070百万円の資金が増加(前年同四半期比16,054百万円資金の増加)しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入5,150百万円、長期借入金の返済による支出2,875百万円などにより935百万円の資金が増加(前年同四半期比14,940百万円資金の減少)しました。
(3) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,022百万円であります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、前年同期比で、繊維事業セグメントにおける生産及び販売の実績に著しい減少がありました。その内容については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第2四半期連結累計期間において、変更があったものは、次のとおりであります。
(注)1. 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
2. 当初の計画に比べ、完了予定年月を2020年8月から2020年12月に変更しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた緊急事態宣言の発令により経済活動が大幅な制限を受け、緊急事態宣言解除後は回復がみられるものの、そのスピードは緩やかで、依然として厳しい状況が続いております。世界経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から回復基調にありますが、新型コロナウイルス感染症拡大の第二波の到来や、貿易摩擦や香港問題を巡る米中対立の深刻化により、先行きの不透明感が継続しております。
このような環境の下、当社の各事業セグメントに新型コロナウイルス感染症拡大による影響が現れています。また、本年7月に発生した福島第2工場の火災により、機能材セグメントにおけるスペシャルガラス・クロスの生産が落ち込みました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は38,280百万円(前年同四半期比10.5%の減収)、営業利益は2,904百万円(前年同四半期比14.4%の減益)、経常利益は2,818百万円(前年同四半期比16.9%の減益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8,788百万円(前年同四半期比325.5%の増益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①繊維事業
繊維事業では、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言下の百貨店等の営業自粛の影響を受け、緊急事態宣言解除後も、新しい生活様式へのシフトにより衣料品に対する消費マインド低下があり、売上高が大きく減少しました。
この結果、売上高は1,066百万円(前年同四半期比46.9%の減収)、営業損失は419百万円(前年同四半期は営業損失115百万円)となりました。
グラスファイバー事業部門
原繊材事業、機能材事業、設備材事業では、前年度に実施したスペシャルガラス生産設備増強による投資効果が発現しておりますが、本年7月に発生した福島第2工場火災によるガラスクロスの出荷調整や、汎用品を中心とした市況悪化の影響を受けました。グラスファイバー事業部門に属する各事業の状況と具体的な取り組みは以下のとおりです。
②原繊材事業
原繊材事業では、基盤強化施策に伴う人件費及び減価償却費の増加がありましたが、電子材料向けスペシャルガラス(NEヤーン、Tヤーン)の製造及びNEヤーンの外部への販売が伸長し、増益に寄与しました。一方、汎用品の電子材料向けヤーン及び強化プラスチック用途の複合材は非常に厳しい状況が継続し、売上高が減少しました。
この結果、売上高は10,806百万円(前年同四半期比17.6%の減収)、営業利益は1,376百万円(前年同四半期比30.4%の増益)となりました。
③機能材事業
機能材事業では、福島第2工場で本年7月に発生した火災の影響を受けましたが、前年度下期より稼働したスペシャルガラス新溶融炉のヤーン増産により、高速大容量通信に資する電子材料向けスペシャルガラス・クロスの販売が前年比増加しました。また、前第2四半期連結会計期間に連結子会社となったBaotek Industrial Materials Ltd.が、売上高の増加に寄与しました。なお、当第2四半期連結会計期間末では、福島第2工場の生産設備は火災発生前の状態に復旧しております。
この結果、売上高は10,055百万円(前年同四半期比14.8%の増収)、営業利益は1,429百万円(前年同四半期比16.5%の増益)となりました。
④設備材事業
設備材事業では、設備・建設資材向けガラスクロス及び住宅向け断熱材の販売減がありましたが、前第1四半期の大型修繕による一時的な損益悪化の解消により、損益は改善しました。
この結果、売上高は9,036百万円(前年同四半期比15.2%の減収)、営業利益は62百万円(前年同四半期比15.3%の減益)となりました。
⑤ライフサイエンス事業
ライフサイエンス事業のメディカル事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による来院患者の通院控えや企業・学校等の定期健康診断の延期が続いていることから、収益が悪化しました。また、飲料事業においても、外出自粛等により飲料生産受託の数量が減少しました。
この結果、売上高は6,854百万円(前年同四半期比12.6%の減収)、営業利益は1,080百万円(前年同四半期比34.4%の減益)となりました。
⑥その他の事業
その他の事業は、産業機械設備関連事業等の収益確保に取り組みました。
この結果、売上高は461百万円(前年同四半期比22.5%の増収)、営業利益は86百万円(前年同四半期比69.4%の減益)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は180,759百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,934百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の増加、投資有価証券の減少などであります。
負債は77,660百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,539百万円増加しました。主な要因は、未払法人税等の増加などであります。
純資産は103,099百万円となり、自己資本比率は54.2%(前連結会計年度末は54.2%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、34,997百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,301百万円の資金が増加しました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益12,229百万円による増加、投資有価証券売却損益6,568百万円による減少などにより6,370百万円の資金が増加(前年同四半期比1,589百万円資金の増加)しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入8,411百万円、固定資産の取得による支出6,580百万円などにより5,070百万円の資金が増加(前年同四半期比16,054百万円資金の増加)しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入5,150百万円、長期借入金の返済による支出2,875百万円などにより935百万円の資金が増加(前年同四半期比14,940百万円資金の減少)しました。
(3) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,022百万円であります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、前年同期比で、繊維事業セグメントにおける生産及び販売の実績に著しい減少がありました。その内容については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第2四半期連結累計期間において、変更があったものは、次のとおりであります。
会社名 | 事業所名 (所在地) | セグメントの名称 | 設備の内容 | 投資予定額 | 資金調達 方法 | 着手年月 | 完了予定 年月 | 完成後の 増加能力 |
総額 (百万円) | ||||||||
提出会社及びニットーボーメディカル㈱ | 富久山事業センター(福島県郡山市) | ライフサイエンス事業等 | 体外診断用医薬品の製造設備 | 3,000 | 自己資金等 | 2018年9月 | 2020年12月(注)2 | 生産エリアの面積2倍 |
(注)1. 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
2. 当初の計画に比べ、完了予定年月を2020年8月から2020年12月に変更しております。