四半期報告書-第161期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/09 9:40
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1四半期連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご確認ください。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかに持ち直しつつあるものの、緊急事態宣言の長期化による経済活動の抑制や個人消費の低迷により厳しい状況が続きました。世界経済も、半導体不足や原油価格の上昇に加え、経済活動再開による需給のミスマッチや物流網の混乱が相まって、依然として先行き不透明な状況にあります。
このような環境の下、当社グループは本年4月に新中期経営計画をスタートさせ、持続可能な社会実現のために、「環境・エネルギー」「デジタル化社会」「健康・安心・安全」に貢献するグローバル・ニッチ No.1を創造し続ける企業グループを目指し、成長戦略の実践と経営基盤の強化に取り組んでおります。
当第2四半期連結累計期間では、新型コロナウイルス感染症拡大による収益への影響は残りましたが、一部の事業を除き販売は回復に向かったほか、新中期経営計画の重点取組みにある台湾スペシャルガラスの工場新設、繊維事業・グラスファイバー複合材の事業構造改革等を遂行しました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は41,086百万円(前年同四半期比7.3%の増収)、営業利益は3,932百万円(前年同四半期比35.4%の増益)、経常利益は3,902百万円(前年同四半期比38.4%の増益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,342百万円(前年同四半期比73.3%の減益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
グラスファイバー事業部門
グラスファイバー事業部門に属する原繊材事業、機能材事業、設備材事業の状況と具体的な取り組みは、以下のとおりです。
①原繊材事業
原繊材事業では、強化プラスチック用途の複合材で販売が回復しましたが、第1四半期連結会計期間に実施した国内大型溶融炉の定期修繕など一過性の収益マイナス要因が影響しました。
この結果、売上高は11,202百万円(前年同四半期比3.7%の増収)、営業利益は1,190百万円(前年同四半期比13.5%の減益)となりました。
②機能材事業
機能材事業では、高速大容量通信に資する電子材料向けスペシャルガラス・クロスが伸長したほか、ミドルグレードガラスクロスの販売が増加した一方、基盤強化費用等の増加がありました。
この結果、売上高は11,102百万円(前年同四半期比10.4%の増収)、営業利益は1,417百万円(前年同四半期比0.8%の減益)となりました。
③設備材事業
設備材事業では、住宅向け断熱材の販売が前第2四半期連結累計期間を上回ったものの、設備・建設資材向けガラスクロスの販売が低迷しました。
この結果、売上高は8,777百万円(前年同四半期比2.9%の減収)、営業利益は80百万円(前年同四半期比28.4%の増益)となりました。
④ライフサイエンス事業
ライフサイエンス事業のメディカル事業では、国内外とも前第2四半期連結累計期間の販売を上回りました。飲料事業においては、外出自粛等の影響は残るも、飲料生産受託の数量は堅調に推移しました。
この結果、売上高は8,317百万円(前年同四半期比21.3%の増収)、営業利益は1,423百万円(前年同四半期比31.8%の増益)となりました。
⑤繊維事業
繊維事業では、衣料品への消費マインドの低迷により厳しい環境が続いているものの、前第1四半期連結累計期間に受けた店舗休業による影響が軽減し販売が増加しました。また、本年7月より接着芯地等の開発・製造・販売を一体運営する新子会社、日東紡アドバンテックス株式会社が事業運営を開始し、構造改革を計画通り進捗させました。
この結果、売上高は1,259百万円(前年同四半期比18.1%の増収)、営業損失は47百万円(前年同四半期は営業損失419百万円)となりました。
⑥その他の事業
その他の事業は、産業機械設備関連事業等の収益確保に取り組みました。
この結果、売上高は427百万円(前年同四半期比7.4%の減収)、営業利益は258百万円(前年同四半期比199.3%の増益)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は184,110百万円となり、前連結会計年度末に比べ541百万円減少しました。主な要因は、有形固定資産の増加、現金及び預金の減少、流動資産その他に含まれる未収入金の減少などであります。
負債は76,572百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,690百万円減少しました。主な要因は、未払法人税等の減少などであります。
純資産は107,537百万円となり、自己資本比率は55.4%と前連結会計年度末に比べ1.7ポイント上昇しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、22,209百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,953百万円の資金が減少しました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益3,502百万円、減価償却費3,278百万円などによる増加、法人税等の支払額2,539百万円による減少などにより3,519百万円の資金が増加(前年同四半期比2,851百万円資金の減少)しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出9,531百万円などにより9,996百万円の資金が減少(前年同四半期比15,067百万円資金の減少)しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額2,282百万円による増加、長期借入金の返済による支出2,871百万円、配当金の支払額872百万円による減少などにより1,693百万円の資金が減少(前年同四半期比2,628百万円資金の減少)しました。
(3) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,145百万円であります。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第2四半期連結累計期間において、変更があったものは、次のとおりであります。
会社名事業所名
(所在地)
セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達
方法
着手年月完了予定
年月
完成後の
増加能力
総額
(百万円)
Nittobo America Inc.カリフォルニア工場
(米国
カリフォルニア州)
ライフサイエンス事業抗血清の
製造設備
2,000
(注)
自己資金等2019年
3月
2022年秋生産能力
約2倍

(注)当初の計画に比べ、投資予定額総額を1,200百万円から2,000百万円に変更しております。