四半期報告書-第160期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続き、一部で回復の動きがみられるものの、依然として厳しい状況にあります。世界経済は、同ウイルス感染症の蔓延が止まらず、貿易摩擦などの米中対立の深刻化も相まって、先行きの不透明感が継続しております。
このような環境の下、当社の各事業セグメントは引き続き新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けているものの、第2四半期連結会計期間に底を脱し、当第3四半期連結会計期間では緩やかながら回復傾向にあります。コロナ禍に対処すべくコスト削減等の施策を続ける中、繊維事業及びグラスファイバー事業部門複合材事業について事業構造改革を打ち出しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は58,377百万円(前年同四半期比8.9%の減収)、営業利益は4,272百万円(前年同四半期比18.5%の減益)、経常利益は4,175百万円(前年同四半期比22.1%の減益)となりました。また、固定資産売却益及び投資有価証券売却益などの特別利益を計上し、一方、事業構造改善費用、災害による損失などの特別損失を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,966百万円(前年同四半期比108.1%の増益)となりました。事業構造改善費用の内容については「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (四半期連結損益計算書関係)」をご覧ください。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①繊維事業
繊維事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛、新しい生活様式へのシフトによる衣料品に対する消費マインドの低下は変わらず、販売が大きく減少しました。
この結果、売上高は1,717百万円(前年同四半期比41.6%の減収)、営業損失は564百万円(前年同四半期は営業損失130百万円)となりました。
グラスファイバー事業部門
原繊材事業、機能材事業、設備材事業では、前年度に実施したスペシャルガラス生産設備増強による投資効果が発現しておりますが、高速大容量通信向け市場は緩やかな成長となりました。グラスファイバー事業部門に属する各事業の状況と具体的な取り組みは以下のとおりです。
②原繊材事業
原繊材事業では、基盤強化施策に伴う人件費及び減価償却費の増加がありましたが、電子材料向けスペシャルガラス(NEヤーン、Tヤーン)の製造及びNEヤーンの外部への販売が伸長し、増益に寄与しました。汎用品の電子材料向けヤーン及び強化プラスチック用途の複合材は、需要は回復に転じたものの収益面では厳しい状況が継続し、売上高が減少しました。
この結果、売上高は17,072百万円(前年同四半期比9.7%の減収)、営業利益は1,857百万円(前年同四半期比8.3%の増益)となりました。
③機能材事業
機能材事業では、前年度下期より稼働したスペシャルガラス新溶融炉のヤーン増産により、高速大容量通信に資する電子材料向けスペシャルガラス・クロスの販売が前年比増加しました。また、前第2四半期連結会計期間に連結子会社となったBaotek Industrial Materials Ltd.が、売上高の増加に寄与しました。なお、ガラスクロスを生産する福島第2工場で2020年7月に発生した火災について、生産設備は復旧しましたが、損益への影響が残りました。
この結果、売上高は14,844百万円(前年同四半期比4.7%の増収)、営業利益は1,927百万円(前年同四半期比0.9%の減益)となりました。
④設備材事業
設備材事業では、設備・建設資材向けガラスクロス及び住宅向け断熱材が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から販売が減少しました。
この結果、売上高は13,946百万円(前年同四半期比13.2%の減収)、営業利益は279百万円(前年同四半期比13.2%の減益)となりました。
⑤ライフサイエンス事業
ライフサイエンス事業のメディカル事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により低迷した販売が、国内は前年並みまで回復しましたが、海外は引き続き厳しい状況が続き、収益が悪化しました。また、飲料事業においても、外出自粛等により飲料生産受託の数量が減少しました。
この結果、売上高は10,072百万円(前年同四半期比11.5%の減収)、営業利益は1,543百万円(前年同四半期比25.9%の減益)となりました。
⑥その他の事業
その他の事業は、産業機械設備関連事業等の収益確保に取り組みました。
この結果、売上高は723百万円(前年同四半期比24.6%の増収)、営業利益は180百万円(前年同四半期比60.0%の減益)となりました。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は186,590百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,765百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の増加などであります。
負債は84,311百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,191百万円増加しました。主な要因は、長期借入金の増加などであります。
純資産は102,279百万円となり、自己資本比率は52.0%(前連結会計年度末は54.2%)となりました。
(2) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,565百万円であります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、前年同期比で、繊維事業セグメントにおける生産及び販売の実績に著しい減少がありました。その内容については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間において、変更があったものは、次のとおりであります。
(注)1. 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
2. 当初の計画に比べ、完了予定年月を2020年8月から2020年12月に変更し、完成しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続き、一部で回復の動きがみられるものの、依然として厳しい状況にあります。世界経済は、同ウイルス感染症の蔓延が止まらず、貿易摩擦などの米中対立の深刻化も相まって、先行きの不透明感が継続しております。
このような環境の下、当社の各事業セグメントは引き続き新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けているものの、第2四半期連結会計期間に底を脱し、当第3四半期連結会計期間では緩やかながら回復傾向にあります。コロナ禍に対処すべくコスト削減等の施策を続ける中、繊維事業及びグラスファイバー事業部門複合材事業について事業構造改革を打ち出しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は58,377百万円(前年同四半期比8.9%の減収)、営業利益は4,272百万円(前年同四半期比18.5%の減益)、経常利益は4,175百万円(前年同四半期比22.1%の減益)となりました。また、固定資産売却益及び投資有価証券売却益などの特別利益を計上し、一方、事業構造改善費用、災害による損失などの特別損失を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,966百万円(前年同四半期比108.1%の増益)となりました。事業構造改善費用の内容については「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (四半期連結損益計算書関係)」をご覧ください。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①繊維事業
繊維事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛、新しい生活様式へのシフトによる衣料品に対する消費マインドの低下は変わらず、販売が大きく減少しました。
この結果、売上高は1,717百万円(前年同四半期比41.6%の減収)、営業損失は564百万円(前年同四半期は営業損失130百万円)となりました。
グラスファイバー事業部門
原繊材事業、機能材事業、設備材事業では、前年度に実施したスペシャルガラス生産設備増強による投資効果が発現しておりますが、高速大容量通信向け市場は緩やかな成長となりました。グラスファイバー事業部門に属する各事業の状況と具体的な取り組みは以下のとおりです。
②原繊材事業
原繊材事業では、基盤強化施策に伴う人件費及び減価償却費の増加がありましたが、電子材料向けスペシャルガラス(NEヤーン、Tヤーン)の製造及びNEヤーンの外部への販売が伸長し、増益に寄与しました。汎用品の電子材料向けヤーン及び強化プラスチック用途の複合材は、需要は回復に転じたものの収益面では厳しい状況が継続し、売上高が減少しました。
この結果、売上高は17,072百万円(前年同四半期比9.7%の減収)、営業利益は1,857百万円(前年同四半期比8.3%の増益)となりました。
③機能材事業
機能材事業では、前年度下期より稼働したスペシャルガラス新溶融炉のヤーン増産により、高速大容量通信に資する電子材料向けスペシャルガラス・クロスの販売が前年比増加しました。また、前第2四半期連結会計期間に連結子会社となったBaotek Industrial Materials Ltd.が、売上高の増加に寄与しました。なお、ガラスクロスを生産する福島第2工場で2020年7月に発生した火災について、生産設備は復旧しましたが、損益への影響が残りました。
この結果、売上高は14,844百万円(前年同四半期比4.7%の増収)、営業利益は1,927百万円(前年同四半期比0.9%の減益)となりました。
④設備材事業
設備材事業では、設備・建設資材向けガラスクロス及び住宅向け断熱材が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から販売が減少しました。
この結果、売上高は13,946百万円(前年同四半期比13.2%の減収)、営業利益は279百万円(前年同四半期比13.2%の減益)となりました。
⑤ライフサイエンス事業
ライフサイエンス事業のメディカル事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により低迷した販売が、国内は前年並みまで回復しましたが、海外は引き続き厳しい状況が続き、収益が悪化しました。また、飲料事業においても、外出自粛等により飲料生産受託の数量が減少しました。
この結果、売上高は10,072百万円(前年同四半期比11.5%の減収)、営業利益は1,543百万円(前年同四半期比25.9%の減益)となりました。
⑥その他の事業
その他の事業は、産業機械設備関連事業等の収益確保に取り組みました。
この結果、売上高は723百万円(前年同四半期比24.6%の増収)、営業利益は180百万円(前年同四半期比60.0%の減益)となりました。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は186,590百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,765百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の増加などであります。
負債は84,311百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,191百万円増加しました。主な要因は、長期借入金の増加などであります。
純資産は102,279百万円となり、自己資本比率は52.0%(前連結会計年度末は54.2%)となりました。
(2) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,565百万円であります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、前年同期比で、繊維事業セグメントにおける生産及び販売の実績に著しい減少がありました。その内容については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間において、変更があったものは、次のとおりであります。
会社名 | 事業所名 (所在地) | セグメントの名称 | 設備の内容 | 着手年月 | 完了予定 年月 | 完成後の 増加能力 |
提出会社及びニットーボーメディカル㈱ | 富久山事業センター(福島県郡山市) | ライフサイエンス事業等 | 体外診断用医薬品の製造設備 | 2018年9月 | 2020年12月(注)2 | 生産エリアの面積2倍 |
(注)1. 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
2. 当初の計画に比べ、完了予定年月を2020年8月から2020年12月に変更し、完成しております。