四半期報告書-第162期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)

【提出】
2022/11/10 9:09
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染対策の行動制限が解除されたことで社会経済活動の正常化が進んだものの、原燃料価格高騰の影響を受け緩やかな景気回復となりました。世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、世界的な資源価格の高騰、欧米での金利の引き上げ、中国の景気減速など、先行き懸念が強まりました。
このような環境の下、当社グループは2023年度を最終年度とする中期経営計画に基づき、持続可能な社会実現に向け、「環境・エネルギー」「デジタル化社会」「健康・安心・安全」に貢献するグローバル・ニッチ No.1を創造し続ける企業グループを目指しています。
当第2四半期連結累計期間では、原燃料価格高騰の影響を受けましたが、電子材料向けスペシャルガラスの販売増や為替効果などにより収益は前年比増となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は47,037百万円(前年同四半期比14.5%の増収)、営業利益は4,597百万円(前年同四半期比16.9%の増益)、経常利益は6,205百万円(前年同四半期比59.0%の増益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,474百万円(前年同四半期比219.1%の増益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
グラスファイバー事業部門
グラスファイバー事業部門に属する原繊材事業、機能材事業、設備材事業の状況と具体的な取組みです。
①原繊材事業
原繊材事業では、電子材料向けヤーンのスペシャルガラス(NEヤーン、Tヤーン)において生産・販売が伸長し、強化プラスチック用途の複合材では販売が前年同期を上回りましたが、原燃料価格高騰の影響が拡大し収益を圧迫しました。
この結果、当事業は売上高12,940百万円(前年同四半期比15.5%の増収)、営業利益は368百万円(前年同四半期比69.1%の減益)となりました。
②機能材事業
機能材事業では、高速大容量通信に資する電子材料向けスペシャルガラス(NEクロス、Tクロス)の堅調な販売成長が続きました。
この結果、当事業は売上高13,482百万円(前年同四半期比21.4%の増収)、営業利益は2,668百万円(前年同四半期比88.3%の増益)となりました。
③設備材事業
設備材事業では、原燃料価格高騰による影響を受けましたが、コロナ禍で低迷していた住宅向け断熱材及び設備・建設資材向けガラスクロスの販売が回復に向かいました。
この結果、当事業は売上高9,823百万円(前年同四半期比11.9%の増収)、営業利益は90百万円(前年同四半期比13.1%の増益)となりました。
④ライフサイエンス事業
ライフサイエンス事業のメディカル事業は、国内外とも順調な販売が継続しました。飲料事業においては、残暑に加えて行動制限解除による人流の増加で飲料生産受託の数量は堅調に推移しました。
この結果、当事業は売上高9,100百万円(前年同四半期比9.4%の増収)、営業利益は1,503百万円(前年同四半期比5.6%の増益)となりました。
⑤繊維事業
繊維事業では、衣料品の市況回復により芯地販売は好調に推移し収益に貢献しました。一方、原糸事業の販売終了により売上高は減少しました。
この結果、当事業は売上高1,159百万円(前年同四半期比7.9%の減収)、営業利益は65百万円(前年同四半期は営業損失47百万円)となりました。
⑥その他の事業
その他の事業は、産業機械設備関連事業等の収益確保に取り組みました。
この結果、当事業は売上高530百万円(前年同四半期比24.2%の増収)、営業利益は59百万円(前年同四半期比76.8%の減益)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は198,612百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,323百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の増加、棚卸資産の増加などであります。
負債は80,607百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,956百万円増加しました。主な要因は、借入金の増加などであります。
純資産は118,004百万円となり、自己資本比率は56.7%と前連結会計年度末に比べ0.2ポイント上昇しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、25,398百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,944百万円の資金が増加しました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益9,862百万円、減価償却費4,111百万円などによる増加、棚卸資産の増加3,197百万円による減少などにより6,280百万円の資金が増加(前年同四半期比2,760百万円資金の増加)しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出4,452百万円による減少、固定資産の売却による収入3,121百万円、投資有価証券の売却による収入2,516百万円による増加などにより1,012百万円の資金が増加(前年同四半期比11,009百万円資金の増加)しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入4,000百万円による増加、長期借入金の返済による支出2,550百万円、自己株式の取得による支出2,463百万円による減少などにより1,473百万円の資金が減少(前年同四半期比220百万円資金の増加)しました。
(3) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,424百万円であります。