四半期報告書-第123期第1四半期(令和2年1月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績
当第1四半期連結累計期間の業績は次のとおりです。
(単位:億円)
EBITDA:親会社株主に帰属する四半期純利益+法人税等合計+支払利息-受取利息+減価償却費+のれん償却額
当第1四半期連結累計期間(2020年1月~3月)における当社グループの業績は、売上高は前年同期比4.7%減の1,817億円でした。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により経済活動が制限され、景気の悪化が急速に進んだことから出版用インキや化粧品用顔料などの分野で出荷が落ち込みました。一方、生活必需品である食品包装分野や5Gに関連した半導体分野などは需要が高まったことから、関連する製品の出荷が堅調に推移しました。
営業利益は、前年同期比22.7%増の99億円でした。全般的に出荷が落ち込みましたが、原料価格の低下に加え、感染防止対策として活動を制限したことによる活動経費の減少や合理化を含めたコスト削減効果などにより、大幅な増益となりました。 経常利益は、前年同期比1.9%増の83億円でした。 親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比13.2%減の46億円でした。2019年8月29日に公表したBASF社の顔料事業取得に伴う買収関連の一時費用が発生しました。
EBITDAは、前年同期比6.4%減の144億円でした。
また、各セグメントの業績は次のとおりです。
[パッケージング&グラフィック]
売上高は、前年同期比3.9%減の993億円でした。食品包装分野では、新型コロナウイルスの感染拡大により家庭向けの食品需要が高まったことから、パッケージ用インキは米州や欧州などで、多層フィルムは国内を中心として増収となりました。出版や新聞を主用途とする出版用インキは、新型コロナウイルスの感染拡大による広告及びチラシの需要減少により商業用印刷が落ち込んだことで減収となりました。デジタル印刷で使用されるジェットインキも減収となりました。
営業利益は、前年同期比24.2%増の40億円でした。米州や欧州でのパッケージ用インキの出荷増や合理化の効果に加え、コストダウンが進んだことにより大幅な増益となりました。
[カラー&ディスプレイ]
売上高は、前年同期比4.6%減の295億円でした。色材分野では、食品包装需要の増加によりインキ用顔料を中心として一般顔料の出荷が堅調に推移しましたが、世界的な外出制限の影響により化粧品用顔料の出荷が低調に推移しました。ディスプレイ分野では、TFT液晶の出荷低調により減収となりました。
営業利益は、前年同期比5.4%減の27億円でした。コストダウン策に取り組みましたが、TFT液晶の出荷数量の減少のほか、化粧品用顔料の出荷低調により減益となりました。
[ファンクショナルプロダクツ]
売上高は、前年同期比5.9%減の612億円でした。半導体分野やスマートフォンを主用途とするエポキシ樹脂や工業用テープは出荷が好調でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により自動車など幅広く工業製品の需要が落ち込んだことから、UV硬化型樹脂以外のサステナブル樹脂の出荷が落ち込みました。自動車の軽量化や電装化に伴って用途が拡大しているPPSコンパウンドは顧客での在庫確保が進み、海外での出荷が堅調に推移しました。
営業利益は、前年同期比34.0%増の48億円でした。全般的な出荷の落ち込みにより減収となりましたが、エポキシ樹脂など高付加価値製品の出荷が好調であったことや原料価格の低下によるプラス影響を受けたことにより大幅な増益となりました。
(2)財政状態
(資産、負債及び純資産の状況に関する分析)
当第1四半期連結会計期間末の資産の部は、主にコマーシャル・ペーパーの発行に伴う現預金の増加により、前連結会計年度末と比べて616億円増加し、8,647億円となりました。負債の部は、主にコマーシャル・ペーパーの発行により、前連結会計年度末比746億円増の5,342億円となりました。また、純資産の部は、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方、配当金の支払や為替の影響などにより前連結会計年度末比130億円減の3,305億円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当四半期連結累計期間は第1四半期連結累計期間であり、四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成していません。このため、キャッシュ・フローの状況に関する分析について記載していません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は、2,884百万円であり、このほか、当社及びDICグラフィックス株式会社における製品の改良・カスタマイズなどに関わる技術関連費用は、3,544百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の体制及び方針に重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間の業績は次のとおりです。
(単位:億円)
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | 現地通貨ベース 前 年 同 期 比 | |
売上高 | 1,907 | 1,817 | △4.7% | △2.0% |
営業利益 | 81 | 99 | +22.7% | +27.3% |
経常利益 | 81 | 83 | +1.9% | - |
親会社株主に帰属 する四半期純利益 | 53 | 46 | △13.2% | - |
EBITDA | 153 | 144 | △6.4% | - |
US$/円(平均) | 110.17 | 108.72 | △1.3% | - |
EUR/円(平均) | 125.09 | 119.68 | △4.3% | - |
EBITDA:親会社株主に帰属する四半期純利益+法人税等合計+支払利息-受取利息+減価償却費+のれん償却額
当第1四半期連結累計期間(2020年1月~3月)における当社グループの業績は、売上高は前年同期比4.7%減の1,817億円でした。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により経済活動が制限され、景気の悪化が急速に進んだことから出版用インキや化粧品用顔料などの分野で出荷が落ち込みました。一方、生活必需品である食品包装分野や5Gに関連した半導体分野などは需要が高まったことから、関連する製品の出荷が堅調に推移しました。
営業利益は、前年同期比22.7%増の99億円でした。全般的に出荷が落ち込みましたが、原料価格の低下に加え、感染防止対策として活動を制限したことによる活動経費の減少や合理化を含めたコスト削減効果などにより、大幅な増益となりました。 経常利益は、前年同期比1.9%増の83億円でした。 親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比13.2%減の46億円でした。2019年8月29日に公表したBASF社の顔料事業取得に伴う買収関連の一時費用が発生しました。
EBITDAは、前年同期比6.4%減の144億円でした。
また、各セグメントの業績は次のとおりです。
(単位:億円) | ||||||||
セグメント | 売 上 高 | 営 業 利 益 | ||||||
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 前年 同期比 | 現地通貨 ベース 前年同期比 | 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 前年 同期比 | 現地通貨 ベース 前年同期比 | |
パッケージング& グラフィック | 1,033 | 993 | △3.9% | △0.2% | 32 | 40 | 24.2% | 32.6% |
カラー&ディスプレイ | 310 | 295 | △4.6% | △2.0% | 29 | 27 | △5.4% | △3.6% |
ファンクショナル プロダクツ | 650 | 612 | △5.9% | △5.0% | 36 | 48 | 34.0% | 35.1% |
その他、全社・消去 | △86 | △84 | - | - | △16 | △16 | - | - |
計 | 1,907 | 1,817 | △4.7% | △2.0% | 81 | 99 | 22.7% | 27.3% |
[パッケージング&グラフィック]
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | 現地通貨ベース 前 年 同 期 比 | |||
売 上 高 | 1,033 | 億円 | 993 | 億円 | △3.9% | △0.2% |
営 業 利 益 | 32 | 億円 | 40 | 億円 | +24.2% | +32.6% |
売上高は、前年同期比3.9%減の993億円でした。食品包装分野では、新型コロナウイルスの感染拡大により家庭向けの食品需要が高まったことから、パッケージ用インキは米州や欧州などで、多層フィルムは国内を中心として増収となりました。出版や新聞を主用途とする出版用インキは、新型コロナウイルスの感染拡大による広告及びチラシの需要減少により商業用印刷が落ち込んだことで減収となりました。デジタル印刷で使用されるジェットインキも減収となりました。
営業利益は、前年同期比24.2%増の40億円でした。米州や欧州でのパッケージ用インキの出荷増や合理化の効果に加え、コストダウンが進んだことにより大幅な増益となりました。
[カラー&ディスプレイ]
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | 現地通貨ベース 前 年 同 期 比 | |||
売 上 高 | 310 | 億円 | 295 | 億円 | △4.6% | △2.0% |
営 業 利 益 | 29 | 億円 | 27 | 億円 | △5.4% | △3.6% |
売上高は、前年同期比4.6%減の295億円でした。色材分野では、食品包装需要の増加によりインキ用顔料を中心として一般顔料の出荷が堅調に推移しましたが、世界的な外出制限の影響により化粧品用顔料の出荷が低調に推移しました。ディスプレイ分野では、TFT液晶の出荷低調により減収となりました。
営業利益は、前年同期比5.4%減の27億円でした。コストダウン策に取り組みましたが、TFT液晶の出荷数量の減少のほか、化粧品用顔料の出荷低調により減益となりました。
[ファンクショナルプロダクツ]
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | 現地通貨ベース 前 年 同 期 比 | |||
売 上 高 | 650 | 億円 | 612 | 億円 | △5.9% | △5.0% |
営 業 利 益 | 36 | 億円 | 48 | 億円 | +34.0% | +35.1% |
売上高は、前年同期比5.9%減の612億円でした。半導体分野やスマートフォンを主用途とするエポキシ樹脂や工業用テープは出荷が好調でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により自動車など幅広く工業製品の需要が落ち込んだことから、UV硬化型樹脂以外のサステナブル樹脂の出荷が落ち込みました。自動車の軽量化や電装化に伴って用途が拡大しているPPSコンパウンドは顧客での在庫確保が進み、海外での出荷が堅調に推移しました。
営業利益は、前年同期比34.0%増の48億円でした。全般的な出荷の落ち込みにより減収となりましたが、エポキシ樹脂など高付加価値製品の出荷が好調であったことや原料価格の低下によるプラス影響を受けたことにより大幅な増益となりました。
(2)財政状態
(資産、負債及び純資産の状況に関する分析)
当第1四半期連結会計期間末の資産の部は、主にコマーシャル・ペーパーの発行に伴う現預金の増加により、前連結会計年度末と比べて616億円増加し、8,647億円となりました。負債の部は、主にコマーシャル・ペーパーの発行により、前連結会計年度末比746億円増の5,342億円となりました。また、純資産の部は、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方、配当金の支払や為替の影響などにより前連結会計年度末比130億円減の3,305億円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当四半期連結累計期間は第1四半期連結累計期間であり、四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成していません。このため、キャッシュ・フローの状況に関する分析について記載していません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は、2,884百万円であり、このほか、当社及びDICグラフィックス株式会社における製品の改良・カスタマイズなどに関わる技術関連費用は、3,544百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の体制及び方針に重要な変更はありません。