四半期報告書-第14期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当第1四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
[財政状態]
総資産は1兆8,666億円(対前連結会計年度末比83億円増)となりました。
非流動資産は1兆218億円(同92億円増)となりました。のれんは2,192億円(同63億円増)、その他の無形資産は4,090億円(同79億円減)となりました。
流動資産は8,447億円(同9億円減)となりました。現金及び現金同等物は3,097億円(同220億円減)となりました。
資本合計は、1兆2,759億円(同76億円増)となり、親会社所有者帰属持分比率は68.4%となりました。四半期純利益546億円を計上した一方で、剰余金の配当356億円に加え、自己株式の取得278億円を実施しました。在外営業活動体の換算差額が資本の増加方向に89億円変動しました。なお、2018年5月31日に自己株式の消却1,304億円(8,900万株)を実施しました。
負債の合計は、5,906億円(同7億円増)となりました。非流動負債は1,520億円(同163億円減)となりました。流動負債は4,386億円(同170億円増)となりました。
[経営成績]
<連結業績(コアベース)>当第1四半期連結累計期間の連結業績(コアベース)は下表のとおりです。売上高、コア営業利益、コア四半期純利益はいずれも増加しました。
当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。
売上高
連結売上高は3,291億円(対前年同四半期連結累計期間比2.0%増)となりました。
・前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジのほか、ベシケアとベタニス/ミラベトリック/ベットミガを合わせた過活動膀胱(OAB)治療剤、免疫抑制剤プログラフ等、主力品の売上が拡大しました。
・日本において2018年4月に実施された薬価改定の影響に加え、高血圧治療剤ミカルディスなどの長期収載品が後発医薬品の影響を受けましたが、グローバルで主力品が成長したことなどにより増収となりました。
コア営業利益/コア四半期純利益
・売上総利益は2,583億円(同6.2%増)となりました。売上原価率は、製品構成の変化等により前年同四半期連結累計期間に比べ3.1ポイント低下し、21.5%となりました。
・販売費及び一般管理費は、XTANDIに係る米国での共同販促費用が増加しましたが、経費の効率的な使用やリソース配分の最適化を推進したことにより、前年同四半期連結累計期間とほぼ同水準の1,129億円(同0.5%増)となりました。
・研究開発費は、新たな領域・技術への投資拡充に伴う費用が増加した一方、2018年3月までにアジェンシス社の研究活動を終了したことなどに伴い、521億円(同7.7%減)となりました。売上高研究開発費比率は、前年同四半期連結累計期間に比べ1.7ポイント減少し、15.8%となりました。
・無形資産償却費は、90億円(同0.8%増)となりました。
以上の結果、コア営業利益は840億円(同29.0%増)、コア四半期純利益は704億円(同35.5%増)となりました。
<連結業績(フルベース)>当第1四半期連結累計期間の連結業績(フルベース)は下表のとおりです。売上高、営業利益、税引前四半期利益、四半期純利益はいずれも増加しました。
フルベースの業績には、コアベースの業績で除外される「その他の収益」、「その他の費用」(減損損失、為替差損等)等が含まれます。
当第1四半期連結累計期間において、「その他の収益」としてアジェンシス社保有資産の譲渡に伴う有形固定資産売却益を計上しました。一方で、「その他の費用」として国内事業再編等に伴うリストラクチャリング費用のほか、訴訟関係費用や開発プロジェクトの中止に伴う減損損失等を計上しました。これらの結果、「その他の収益」は42億円(前年同四半期連結累計期間:97億円)、「その他の費用」は247億円(前年同四半期連結累計期間:313億円)となりました。
〈主要製品の売上高〉
(単位:億円)
(注)プログラフ:アドバグラフ、グラセプター、アスタグラフXLを含む
◇XTANDI/イクスタンジ
・売上高は812億円(対前年同四半期連結累計期間比19.6%増)となりました。日本、米州、EMEA(欧州、中東及びアフリカ)及びアジア・オセアニアの全ての地域で売上が拡大しました。
◇泌尿器OAB製品
・ベタニス/ミラベトリック/ベットミガの売上高は344億円(同26.3%増)となりました。日本、米州、EMEA及びアジア・オセアニアの全ての地域で売上が増加しました。また、ベシケアの売上高は249億円(同1.4%増)となりました。
◇プログラフ
・売上高は522億円(同5.7%増)となりました。米州、EMEA及びアジア・オセアニアで伸長しました。
◇その他の新製品・主要品の状況
・日本市場では、2型糖尿病治療剤スーグラは2018年5月に発売したスージャヌ配合錠と合わせて売上が増加しました。また、成人関節リウマチ治療剤シムジアのほか、新製品である高コレステロール血症治療剤レパーサ、便秘型過敏性腸症候群治療剤リンゼスが引き続き伸長しました。
・米州では、アゾール系抗真菌剤クレセンバの売上が拡大しました。
〈地域別売上高の状況〉
地域別の売上高は下表のとおりです。日本は減少、米州、EMEA、アジア・オセアニアは増加しました。
このうち日本市場は、2018年4月に実施された薬価改定の影響に加え、高血圧治療剤ミカルディス等の長期収載品が後発医薬品の影響を受けたことなどにより減収となりました。
(単位:億円)
※地域別売上高については売上元会社の所在地に基づき集計しています。
[セグメント情報]
当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しています。
②キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは、372億円(対前年同四半期連結累計期間比223億円減)となりました。
・法人所得税の支払額が243億円となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは、24億円(同585億円支出減)となりました。
・アジェンシス社保有資産の譲渡等に伴い、有形固定資産の売却による収入143億円等がありました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは、△633億円(同271億円支出増)となりました。
・配当金の支払額は356億円(同5億円増)となりました。また、自己株式の取得による支出278億円(同271億円増)等がありました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、3,097億円(対前連結会計年度末比220億円減)となりました。
(2)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は521億円(対前年同四半期連結累計期間比7.7%減)となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
[財政状態]
総資産は1兆8,666億円(対前連結会計年度末比83億円増)となりました。
非流動資産は1兆218億円(同92億円増)となりました。のれんは2,192億円(同63億円増)、その他の無形資産は4,090億円(同79億円減)となりました。
流動資産は8,447億円(同9億円減)となりました。現金及び現金同等物は3,097億円(同220億円減)となりました。
資本合計は、1兆2,759億円(同76億円増)となり、親会社所有者帰属持分比率は68.4%となりました。四半期純利益546億円を計上した一方で、剰余金の配当356億円に加え、自己株式の取得278億円を実施しました。在外営業活動体の換算差額が資本の増加方向に89億円変動しました。なお、2018年5月31日に自己株式の消却1,304億円(8,900万株)を実施しました。
負債の合計は、5,906億円(同7億円増)となりました。非流動負債は1,520億円(同163億円減)となりました。流動負債は4,386億円(同170億円増)となりました。
[経営成績]
<連結業績(コアベース)>当第1四半期連結累計期間の連結業績(コアベース)は下表のとおりです。売上高、コア営業利益、コア四半期純利益はいずれも増加しました。
[連結業績(コアベース)] | (単位:百万円) |
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減額 (増減率) | |
売上高 | 322,571 | 329,085 | 6,514 (2.0%) |
売上原価 | 79,272 | 70,736 | △8,536 (△10.8%) |
販売費及び一般管理費 | 112,335 | 112,888 | 553 (0.5%) |
研究開発費 | 56,477 | 52,132 | △4,345 (△7.7%) |
無形資産償却費 | 8,971 | 9,039 | 68 (0.8%) |
持分法による損益 | △392 | △252 | 140 (-) |
コア営業利益 | 65,124 | 84,038 | 18,914 (29.0%) |
コア四半期純利益 | 51,914 | 70,350 | 18,436 (35.5%) |
基本的1株当たり コア四半期純利益(円) | 25.14 | 35.70 | 10.55 (42.0%) |
当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。
売上高
連結売上高は3,291億円(対前年同四半期連結累計期間比2.0%増)となりました。
・前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジのほか、ベシケアとベタニス/ミラベトリック/ベットミガを合わせた過活動膀胱(OAB)治療剤、免疫抑制剤プログラフ等、主力品の売上が拡大しました。
・日本において2018年4月に実施された薬価改定の影響に加え、高血圧治療剤ミカルディスなどの長期収載品が後発医薬品の影響を受けましたが、グローバルで主力品が成長したことなどにより増収となりました。
コア営業利益/コア四半期純利益
・売上総利益は2,583億円(同6.2%増)となりました。売上原価率は、製品構成の変化等により前年同四半期連結累計期間に比べ3.1ポイント低下し、21.5%となりました。
・販売費及び一般管理費は、XTANDIに係る米国での共同販促費用が増加しましたが、経費の効率的な使用やリソース配分の最適化を推進したことにより、前年同四半期連結累計期間とほぼ同水準の1,129億円(同0.5%増)となりました。
・研究開発費は、新たな領域・技術への投資拡充に伴う費用が増加した一方、2018年3月までにアジェンシス社の研究活動を終了したことなどに伴い、521億円(同7.7%減)となりました。売上高研究開発費比率は、前年同四半期連結累計期間に比べ1.7ポイント減少し、15.8%となりました。
・無形資産償却費は、90億円(同0.8%増)となりました。
以上の結果、コア営業利益は840億円(同29.0%増)、コア四半期純利益は704億円(同35.5%増)となりました。
<連結業績(フルベース)>当第1四半期連結累計期間の連結業績(フルベース)は下表のとおりです。売上高、営業利益、税引前四半期利益、四半期純利益はいずれも増加しました。
フルベースの業績には、コアベースの業績で除外される「その他の収益」、「その他の費用」(減損損失、為替差損等)等が含まれます。
当第1四半期連結累計期間において、「その他の収益」としてアジェンシス社保有資産の譲渡に伴う有形固定資産売却益を計上しました。一方で、「その他の費用」として国内事業再編等に伴うリストラクチャリング費用のほか、訴訟関係費用や開発プロジェクトの中止に伴う減損損失等を計上しました。これらの結果、「その他の収益」は42億円(前年同四半期連結累計期間:97億円)、「その他の費用」は247億円(前年同四半期連結累計期間:313億円)となりました。
[連結業績(フルベース)] | (単位:百万円) |
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減額 (増減率) | |
売上高 | 322,571 | 329,085 | 6,514 (2.0%) |
営業利益 | 43,529 | 63,548 | 20,019 (46.0%) |
税引前四半期利益 | 48,471 | 64,495 | 16,024 (33.1%) |
四半期純利益 | 42,468 | 54,559 | 12,092 (28.5%) |
基本的1株当たり 四半期純利益(円) | 20.57 | 27.68 | 7.11 (34.6%) |
四半期包括利益 | 83,520 | 70,861 | △12,659 (△15.2%) |
〈主要製品の売上高〉
(単位:億円)
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減率 | |
XTANDI/イクスタンジ | 679 | 812 | 19.6% |
泌尿器OAB製品 | 518 | 593 | 14.5% |
ベシケア | 246 | 249 | 1.4% |
ベタニス/ミラベトリック /ベットミガ | 272 | 344 | 26.3% |
プログラフ | 494 | 522 | 5.7% |
(注)プログラフ:アドバグラフ、グラセプター、アスタグラフXLを含む
◇XTANDI/イクスタンジ
・売上高は812億円(対前年同四半期連結累計期間比19.6%増)となりました。日本、米州、EMEA(欧州、中東及びアフリカ)及びアジア・オセアニアの全ての地域で売上が拡大しました。
◇泌尿器OAB製品
・ベタニス/ミラベトリック/ベットミガの売上高は344億円(同26.3%増)となりました。日本、米州、EMEA及びアジア・オセアニアの全ての地域で売上が増加しました。また、ベシケアの売上高は249億円(同1.4%増)となりました。
◇プログラフ
・売上高は522億円(同5.7%増)となりました。米州、EMEA及びアジア・オセアニアで伸長しました。
◇その他の新製品・主要品の状況
・日本市場では、2型糖尿病治療剤スーグラは2018年5月に発売したスージャヌ配合錠と合わせて売上が増加しました。また、成人関節リウマチ治療剤シムジアのほか、新製品である高コレステロール血症治療剤レパーサ、便秘型過敏性腸症候群治療剤リンゼスが引き続き伸長しました。
・米州では、アゾール系抗真菌剤クレセンバの売上が拡大しました。
〈地域別売上高の状況〉
地域別の売上高は下表のとおりです。日本は減少、米州、EMEA、アジア・オセアニアは増加しました。
このうち日本市場は、2018年4月に実施された薬価改定の影響に加え、高血圧治療剤ミカルディス等の長期収載品が後発医薬品の影響を受けたことなどにより減収となりました。
(単位:億円)
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減率 | |
日本 | 1,142 | 1,002 | △12.3% |
米州 | 1,016 | 1,129 | 11.2% |
EMEA | 834 | 908 | 8.9% |
アジア・オセアニア | 234 | 252 | 7.5% |
※地域別売上高については売上元会社の所在地に基づき集計しています。
[セグメント情報]
当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しています。
②キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは、372億円(対前年同四半期連結累計期間比223億円減)となりました。
・法人所得税の支払額が243億円となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは、24億円(同585億円支出減)となりました。
・アジェンシス社保有資産の譲渡等に伴い、有形固定資産の売却による収入143億円等がありました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは、△633億円(同271億円支出増)となりました。
・配当金の支払額は356億円(同5億円増)となりました。また、自己株式の取得による支出278億円(同271億円増)等がありました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、3,097億円(対前連結会計年度末比220億円減)となりました。
(2)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は521億円(対前年同四半期連結累計期間比7.7%減)となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。