四半期報告書-第18期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当第3四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
[財政状態]
当第3四半期連結会計期間末の要約四半期連結財政状態計算書の概要及び前連結会計年度末からの主な変動は以下のとおりです。
総資産は2兆5,139億円 (前連結会計年度末比1,816億円増) となりました。
非流動資産は、1兆4,414億円 (同323億円増) となりました。有形固定資産は2,691億円 (同1億円増) となりました。のれんは3,241億円 (同210億円増) 、無形資産は6,165億円 (同69億円減) となりました。
流動資産は、1兆726億円 (同1,492億円増) となりました。現金及び現金同等物は3,818億円 (同658億円増) となりました。
資本合計は、1兆5,704億円 (同1,101億円増) となり、親会社所有者帰属持分比率は62.5%となりました。四半期利益1,448億円を計上した一方で、剰余金の配当1,004億円を実施しました。
負債合計は、9,435億円 (同714億円増) となりました。
非流動負債は、2,376億円 (同529億円増) となりました。その他の金融負債は、普通社債500億円を発行したことなどにより、1,487億円(同529億円増)となりました。
流動負債は、7,059億円 (同185億円増) となりました。その他の金融負債は1,804億円(同46億円減)となりました。そのうち、当第3四半期連結会計期間末の1年以内返済予定の長期借入金及びコマーシャル・ペーパーの残高は1,250億円(同150億円減)となりました。
[経営成績]
<連結業績 (コアベース) >当第3四半期連結累計期間の連結業績 (コアベース) は下表のとおりです。売上収益、コア営業利益、コア四半期利益はいずれも増加しました。
当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。また、基本的1株当たりコア四半期利益は、コア四半期利益をその期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。
売上収益
・主要製品の前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジ、尿路上皮がん治療剤パドセブ、急性骨髄性白血病治療剤ゾスパタの売上が拡大したほか、日本における骨粗鬆症治療剤イベニティの売上も拡大し、増収に貢献しました。
以上の結果により、売上収益は、1兆1,644億円 (前年同四半期連結累計期間比17.3%増) となりました。
コア営業利益/コア四半期利益
・売上総利益は、9,383億円 (同17.6%増) となりました。売上原価率は、前年同四半期連結累計期間に比べ0.1ポイント低下し、19.4%となりました。
・販売費及び一般管理費は、4,710億円 (同15.9%増) となりました。グローバルでのコマーシャル要員の最適化による費用減少(同約80億円減)、成熟製品における費用の削減(同約60億円減)があった一方で、新製品の立ち上げ・発売に向けた準備費用の増加(同約80億円増)や為替の影響(同641億円増)を受け、総額として増加しました。なお、XTANDIの米国での共同販促費用を除いた販売費及び一般管理費は、3,327億円(同11.8%増)となり、為替の影響を除くと前年同四半期連結累計期間と比べ減少しました。
・研究開発費は、2,061億円 (同16.0%増) となりました。為替の影響(同230億円増)に加え、第1四半期連結会計期間にfezolinetantの優先審査を目的にPriority Review Voucherを使用したことに伴う費用(138億円)を計上したことにより、総額として増加しました。売上収益研究開発費比率は、前年同四半期連結累計期間に比べ0.2ポイント低下し、17.7%となりました。
・無形資産償却費は、292億円 (同44.1%増) となりました。
以上の結果、コア営業利益は2,337億円 (同6.2%増) 、コア四半期利益は1,889億円 (同11.3%増) となりました。
<連結業績 (フルベース) >当第3四半期連結累計期間の連結業績 (フルベース) は下表のとおりです。売上収益、営業利益、税引前四半期利益、四半期利益はいずれも増加しました。
フルベースの業績には、コアベースの業績で除外される「その他の収益」、「その他の費用」等が含まれます。当第3四半期連結累計期間における「その他の収益」は25億円 (前年同四半期連結累計期間:42億円) 、「その他の費用」は549億円 (同:549億円) となりました。
〈主要製品の売上〉
(注) プログラフ:アドバグラフ、グラセプター、アスタグラフXLを含む
・全ての地域で売上が拡大しました。
・特にドイツやイタリア、カナダを中心に「転移性ホルモン感受性前立腺がん(M1 HSPC)」でのシェアが拡大し、売上に貢献しました。
<パドセブ>・販売している全ての地域で売上が拡大しました。
・2022年4月に承認を取得した欧州において、発売国が計20ヵ国と着実に増加し、売上に貢献しました。
<ゾスパタ>・全ての地域で前年同四半期連結累計期間と比べて売上が拡大しました。
<エベレンゾ>・欧州において、発売国が増加したことに伴い売上が拡大した一方で、日本では引き続き市場の競合激化の影響を受け売上が減少しました。
<ベタニス/ミラベトリック/ベットミガ>・日本では売上が減少しましたが、それ以外の地域では売上が拡大しました。
<プログラフ>・日本以外の地域で売上が伸長し、グローバルの売上は拡大しました。
〈地域別売上収益の状況〉
地域別の売上収益は下表のとおりです。全ての地域において、売上収益が増加しました。
(注) 当第3四半期連結会計期間から、オーストラリアのコマーシャル区分をエスタブリッシュドマーケットからインターナショナルマーケットに変更しています。前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間の金額は当該変更を反映しています。
エスタブリッシュドマーケット:欧州、カナダ
グレーターチャイナ:中国、香港、台湾
インターナショナルマーケット:ロシア、中南米、中東、アフリカ、東南アジア、南アジア、韓国、
オーストラリア、輸出売上等
[セグメント情報]
当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しています。
② キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは、2,122億円 (前年同四半期連結累計期間比33億円増) となりました。
・法人所得税の支払額は582億円 (同243億円増) となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは、△618億円 (同142億円支出増) となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは、△911億円 (同501億円支出減) となりました。
・普通社債を発行したことにより、社債の発行及び長期借入れによる収入が500億円ありました。
・配当金の支払額は1,004億円(同151億円増)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、3,818億円 (前連結会計年度末比658億円増) となりました。
(2) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は2,061億円 (前年同四半期連結累計期間比16.0%増) となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
[財政状態]
当第3四半期連結会計期間末の要約四半期連結財政状態計算書の概要及び前連結会計年度末からの主な変動は以下のとおりです。
総資産は2兆5,139億円 (前連結会計年度末比1,816億円増) となりました。
非流動資産は、1兆4,414億円 (同323億円増) となりました。有形固定資産は2,691億円 (同1億円増) となりました。のれんは3,241億円 (同210億円増) 、無形資産は6,165億円 (同69億円減) となりました。
流動資産は、1兆726億円 (同1,492億円増) となりました。現金及び現金同等物は3,818億円 (同658億円増) となりました。
資本合計は、1兆5,704億円 (同1,101億円増) となり、親会社所有者帰属持分比率は62.5%となりました。四半期利益1,448億円を計上した一方で、剰余金の配当1,004億円を実施しました。
負債合計は、9,435億円 (同714億円増) となりました。
非流動負債は、2,376億円 (同529億円増) となりました。その他の金融負債は、普通社債500億円を発行したことなどにより、1,487億円(同529億円増)となりました。
流動負債は、7,059億円 (同185億円増) となりました。その他の金融負債は1,804億円(同46億円減)となりました。そのうち、当第3四半期連結会計期間末の1年以内返済予定の長期借入金及びコマーシャル・ペーパーの残高は1,250億円(同150億円減)となりました。
[経営成績]
<連結業績 (コアベース) >当第3四半期連結累計期間の連結業績 (コアベース) は下表のとおりです。売上収益、コア営業利益、コア四半期利益はいずれも増加しました。
[連結業績 (コアベース) ] | (単位:百万円) | ||
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減額 (増減率) | |
売上収益 | 992,293 | 1,164,365 | 172,072 (17.3%) |
売上原価 | 194,094 | 226,073 | 31,979 (16.5%) |
販売費及び一般管理費 | 406,420 | 470,977 | 64,557 (15.9%) |
研究開発費 | 177,648 | 206,052 | 28,404 (16.0%) |
無形資産償却費 | 20,247 | 29,174 | 8,927 (44.1%) |
無形資産譲渡益 | 24,130 | 208 | △23,923 (△99.1%) |
持分法による投資損益 | 2,032 | 1,371 | △660 (△32.5%) |
コア営業利益 | 220,047 | 233,668 | 13,622 (6.2%) |
コア四半期利益 | 169,677 | 188,922 | 19,246 (11.3%) |
基本的1株当たりコア四半期利益 (円) | 91.57 | 103.61 | 12.03 (13.1%) |
当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。また、基本的1株当たりコア四半期利益は、コア四半期利益をその期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。
売上収益
・主要製品の前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジ、尿路上皮がん治療剤パドセブ、急性骨髄性白血病治療剤ゾスパタの売上が拡大したほか、日本における骨粗鬆症治療剤イベニティの売上も拡大し、増収に貢献しました。
以上の結果により、売上収益は、1兆1,644億円 (前年同四半期連結累計期間比17.3%増) となりました。
コア営業利益/コア四半期利益
・売上総利益は、9,383億円 (同17.6%増) となりました。売上原価率は、前年同四半期連結累計期間に比べ0.1ポイント低下し、19.4%となりました。
・販売費及び一般管理費は、4,710億円 (同15.9%増) となりました。グローバルでのコマーシャル要員の最適化による費用減少(同約80億円減)、成熟製品における費用の削減(同約60億円減)があった一方で、新製品の立ち上げ・発売に向けた準備費用の増加(同約80億円増)や為替の影響(同641億円増)を受け、総額として増加しました。なお、XTANDIの米国での共同販促費用を除いた販売費及び一般管理費は、3,327億円(同11.8%増)となり、為替の影響を除くと前年同四半期連結累計期間と比べ減少しました。
・研究開発費は、2,061億円 (同16.0%増) となりました。為替の影響(同230億円増)に加え、第1四半期連結会計期間にfezolinetantの優先審査を目的にPriority Review Voucherを使用したことに伴う費用(138億円)を計上したことにより、総額として増加しました。売上収益研究開発費比率は、前年同四半期連結累計期間に比べ0.2ポイント低下し、17.7%となりました。
・無形資産償却費は、292億円 (同44.1%増) となりました。
以上の結果、コア営業利益は2,337億円 (同6.2%増) 、コア四半期利益は1,889億円 (同11.3%増) となりました。
<連結業績 (フルベース) >当第3四半期連結累計期間の連結業績 (フルベース) は下表のとおりです。売上収益、営業利益、税引前四半期利益、四半期利益はいずれも増加しました。
フルベースの業績には、コアベースの業績で除外される「その他の収益」、「その他の費用」等が含まれます。当第3四半期連結累計期間における「その他の収益」は25億円 (前年同四半期連結累計期間:42億円) 、「その他の費用」は549億円 (同:549億円) となりました。
[連結業績 (フルベース) ] | (単位:百万円) | ||
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減額 (増減率) | |
売上収益 | 992,293 | 1,164,365 | 172,072 (17.3%) |
営業利益 | 169,371 | 181,279 | 11,908 (7.0%) |
税引前四半期利益 | 167,402 | 180,238 | 12,836 (7.7%) |
四半期利益 | 132,495 | 144,839 | 12,345 (9.3%) |
基本的1株当たり四半期利益 (円) | 71.51 | 79.43 | 7.92 (11.1%) |
四半期包括利益 | 164,538 | 218,550 | 54,012 (32.8%) |
〈主要製品の売上〉
(単位:億円) | |||
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | |
XTANDI/イクスタンジ | 4,116 | 5,119 | 24.4% |
パドセブ | 146 | 331 | 126.9% |
ゾスパタ | 257 | 363 | 41.1% |
エベレンゾ | 21 | 24 | 15.0% |
ベタニス/ミラベトリック/ベットミガ | 1,269 | 1,410 | 11.1% |
プログラフ (注) | 1,411 | 1,516 | 7.5% |
(注) プログラフ:アドバグラフ、グラセプター、アスタグラフXLを含む
・特にドイツやイタリア、カナダを中心に「転移性ホルモン感受性前立腺がん(M1 HSPC)」でのシェアが拡大し、売上に貢献しました。
<パドセブ>・販売している全ての地域で売上が拡大しました。
・2022年4月に承認を取得した欧州において、発売国が計20ヵ国と着実に増加し、売上に貢献しました。
<ゾスパタ>・全ての地域で前年同四半期連結累計期間と比べて売上が拡大しました。
<エベレンゾ>・欧州において、発売国が増加したことに伴い売上が拡大した一方で、日本では引き続き市場の競合激化の影響を受け売上が減少しました。
<ベタニス/ミラベトリック/ベットミガ>・日本では売上が減少しましたが、それ以外の地域では売上が拡大しました。
<プログラフ>・日本以外の地域で売上が伸長し、グローバルの売上は拡大しました。
〈地域別売上収益の状況〉
地域別の売上収益は下表のとおりです。全ての地域において、売上収益が増加しました。
(単位:億円) | |||
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | |
日本 | 2,032 | 2,045 | 0.6% |
米国 | 4,079 | 5,011 | 22.8% |
エスタブリッシュドマーケット | 2,330 | 2,711 | 16.4% |
グレーターチャイナ | 503 | 652 | 29.4% |
インターナショナルマーケット | 892 | 1,052 | 18.0% |
(注) 当第3四半期連結会計期間から、オーストラリアのコマーシャル区分をエスタブリッシュドマーケットからインターナショナルマーケットに変更しています。前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間の金額は当該変更を反映しています。
エスタブリッシュドマーケット:欧州、カナダ
グレーターチャイナ:中国、香港、台湾
インターナショナルマーケット:ロシア、中南米、中東、アフリカ、東南アジア、南アジア、韓国、
オーストラリア、輸出売上等
[セグメント情報]
当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しています。
② キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは、2,122億円 (前年同四半期連結累計期間比33億円増) となりました。
・法人所得税の支払額は582億円 (同243億円増) となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは、△618億円 (同142億円支出増) となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは、△911億円 (同501億円支出減) となりました。
・普通社債を発行したことにより、社債の発行及び長期借入れによる収入が500億円ありました。
・配当金の支払額は1,004億円(同151億円増)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、3,818億円 (前連結会計年度末比658億円増) となりました。
(2) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は2,061億円 (前年同四半期連結累計期間比16.0%増) となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。