有価証券報告書-第81期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/07 10:00
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連結財務諸表規則等の改正(2009年12月11日 内閣府令第73号)に伴い、IFRSによる連結財務諸表の作成が認められることとなったため、第73期(自 2010年4月1日 至 2011年3月31日)よりIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しております。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a. 財政状態
当連結会計年度末では、総資産は前連結会計年度末に比べて1,132億70百万円増加し、7,639億15百万円となりました。
非流動資産は、513億47百万円増加し、2,558億2百万円となりました。これは主として、のれんが109億51百万円、無形資産が74億45百万円、長期金融資産が285億8百万円増加したことによるものであります。
流動資産は、619億24百万円増加し、5,081億13百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が475億62百万円増加したことによるものであります。
資本合計は、970億30百万円増加し、6,277億7百万円となりました。これは主として、利益剰余金が876億41百万円増加したことによるものであります。
親会社の所有者に帰属する持分合計は969億62百万円増加し、6,231億55百万円となりました。
負債は、162億41百万円増加し、1,362億8百万円となりました。
当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は81.6%となり、前連結会計年度末の80.9%から0.7ポイント上昇しました。
b. 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国において底堅く推移し、中国において成長が減速しつつあり、欧州においては緩やかな成長が続いております。日本経済についても緩やかな景気拡大が続いております。また、米国の保護主義の高まりによる世界各国との貿易摩擦やイギリスのEUからの離脱問題を巡る混乱など、政治面でのリスクにより、世界経済の先行きが見通しづらい状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループのライフケア事業については、ヘルスケア関連製品のメガネレンズ、コンタクトレンズともに増収、メディカル関連製品においても医療用内視鏡、白内障用眼内レンズで増収、ライフケア事業全体で売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。
情報・通信事業については、エレクトロニクス関連製品の半導体用マスクブランクス、液晶用フォトマスクが増収となり、情報・通信事業全体でも売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。
この結果、当連結会計年度の売上収益は5,658億10百万円と、前連結会計年度に比べて5.6%の増収となりました。
税引前当期利益は1,446億57百万円、前連結会計年度に比べて16.4%の増益となりました。
売上収益税引前当期利益率は25.6%となり、前年同期の23.2%から2.4ポイント上昇しました。
当期利益は1,220億72百万円となり、前連結会計年度に比べて23.0%の増益となりました。
また、基本的1株当たり利益は321.55円となり、前連結会計年度に比べて63.09円増加いたしました。
資産合計親会社所有者帰属持分当期利益率(ROA)は17.3%と前連結会計年度に比べて2.1ポイント上がり、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は21.2%と前連結会計年度に比べて2.0ポイント上がりました。
なお、当連結会計年度、前連結会計年度ともに非継続事業はありませんので、表示の数値及び増減率はすべて継続事業によるもののみであります。
なお、IFRSに準拠した連結財務諸表は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載しております。
当社グループの継続事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。(各セグメントの売上収益は、外部顧客に対するものであります。)
(ライフケア事業)
<ヘルスケア関連製品>メガネレンズは海外市場の米州において既存事業の成長に加えて、Performance Optics, LLCを買収した効果により伸長し、全体の売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。
コンタクトレンズは、専門小売店「アイシティ」の新規出店、既存店の強化による新規顧客の拡大を図ったことで、売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。
<メディカル関連製品>医療用内視鏡は、新製品の投入や販売体制強化により欧米において堅調に推移したことで、売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。
白内障用眼内レンズは、日本において堅調に推移したほか、海外においても競争力の高い製品Vivinexが増収に貢献し、全体の売上収益も対前連結会計年度で増収となりました。
この結果、当セグメント(ライフケア事業)の売上収益は3,733億88百万円と、前連結会計年度に比べて5.8%の増収となりました。セグメント利益は692億90百万円と22.8%の増益となりました。
(情報・通信事業)
<エレクトロニクス関連製品>最終製品であるパソコンやタブレット市場は飽和状態が続き、スマートフォン市場は成長が鈍化しています。しかしながら当社の半導体用マスクブランクスは、先端品における活発な研究開発需要を取り込んだことで、売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。
液晶用フォトマスクは、主にスマートフォン向け液晶における研究開発需要の回復や成長の続く中国市場の開拓などで、売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。
ハードディスク用ガラスサブストレートは、売上収益の大部分を占める2.5インチ製品は、2016年度後半からNAND型フラッシュメモリの供給量が不足したことでHDD(Hard Disk Drive)の総需要が高い状況が続いておりましたが、前第4四半期より供給が改善しHDDの総需要が縮小傾向になったことで、売上収益も対前連結会計年度で減収となりました。3.5インチ製品は最終顧客であるデータセンターでの採用が進んだことで売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。これらにより全体の売上収益は対前連結会計年度で増収となりました。
<映像関連製品>昨年度、市場縮小が一段落していたデジタルカメラ市場は、スマートフォンの侵食などにより再び減少に転じ、売上収益は対前連結会計年度で減収となりました。
この結果、当セグメント(情報・通信事業)の売上収益は1,875億46百万円と、前連結会計年度に比べて5.1%の増収となりました。セグメント利益は805億96百万円と15.2%の増益となりました。
(その他)
その他事業は主に、情報システムサービスを提供する事業及び新規事業等であります。
当セグメント(その他)の売上収益は48億75百万円と、前連結会計年度に比べて14.4%の増収となりました。セグメント利益は7億37百万円と14.7%の減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、為替変動による影響額39億10百万円を含め、前連結会計年度末に比べ475億62百万円増加し、2,933億97百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は1,465億88百万円(前連結会計年度比110億89百万円収入増)となりました。これは、税引前当期利益1,446億57百万円(前連結会計年度比204億9百万円収入増)、減価償却費及び償却費264億16百万円(前連結会計年度比22億96百万円収入減)、棚卸資産の増加額61億28百万円(前連結会計年度比78億92百万円収入減)、売上債権及びその他の債権の増加額30億66百万円(前連結会計年度比34億97百万円収入増)、仕入債務及びその他の債務の増加額49億85百万円(前連結会計年度比9億32百万円支出減)、支払法人所得税316億37百万円(前連結会計年度比52億12百万円支出増)などで資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は、701億44百万円(前連結会計年度比16億11百万円支出増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出266億72百万円(前連結会計年度比86億98百万円支出増)、投資の取得による支出277億77百万円(前連結会計年度264億44百万円支出増)、子会社の取得による支出197億42百万円(前連結会計年度比342億76百万円支出減)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は、327億92百万円(前連結会計年度比845億41百万円支出減)となりました。これは、支払配当金341億41百万円(前連結会計年度比50億99百万円支出増)などによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、消費税及び地方消費税に係る会計処理方法につき税抜方式を採用しているため、以下の記載金額に消費税及び地方消費税は含みません。
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績を報告セグメント(継続事業)ごとに示すと、次のとおりであります。
報告セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ライフケア247,368103.9%
情報・通信189,010105.6%
合計436,377104.6%

(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
当社グループは、主として需要と現有設備を勘案した見込生産のため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を報告セグメント(継続事業)ごとに示すと、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
報告セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ライフケア373,388105.8%
情報・通信187,546105.1%
その他4,875114.4%
合計565,810105.6%

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針の要約」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
a. 経営成績等の状況
当社グループでは、ポートフォリオ経営の考え方に基づき、光学製品で培った技術を軸として、ライフケア事業及び情報・通信事業をグローバルに展開しています。
当社グループは、世界的な高齢化の進展、新興国での経済成長による医療へのアクセス機会の改善により、市場の拡大が見込まれているライフケア事業を成長エリアとして捉え、経営資源を集中的に投入しています。
当事業においては事業体制の強化や、M&Aを通して新しい技術や顧客を獲得することにより、市場シェアを拡大させることで、各製品の成長を図っております。当期においては過去に行ったM&Aを含む先行投資を利益成長に結びつけることに注力し、業績を拡大することができました。
情報・通信事業においては高い市場シェアを持つ製品が多いものの、最終製品市場の成熟化が見込まれております。一方で成長分野もあり、ここに注力することで事業全体として、安定化を図ってまいります。
この方針のもと、当期において、データセンターのサーバーに使われるHDD用ガラスディスク基板の販売を開始いたしました。また、次世代の半導体製造技術であるEUV(Extreme Ultraviolet:極端紫外線)露光向けのマスクブランクス製品の研究開発需要などにタイムリーに対応したことで、売上収益を大きく伸ばすことができました。
以上の状況から当期において、全体として過去最高の売上収益を更新することができました。
今後、ライフケア事業での買収企業とのシナジーの早期実現、新工場の貢献などにより利益の伴った成長の実現、情報通信事業での成長分野への注力により当社グループ全体の成長を図ってまいります。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は28億38百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,933億97百万円となっております。
将来の成長のための内部留保については、成長分野における、シェア拡大、未開拓市場への参入、新技術の育成・獲得のための投資に資源を優先的に充当してまいります。既存事業の成長に加え、事業ポートフォリオのさらなる充実のためのM&Aも積極的に可能性を追求してまいります。一方、安定収益事業と位置付けております「情報・通信」分野においては、競争力の源泉となる技術力のさらなる強化のための設備投資並びに次世代技術・新製品の開発に向けた開発投資を継続してまいります。
当連結会計年度においては、眼内レンズの周辺事業のM&A等を行った結果、子会社取得による支出は197億42百万円となりました。また、当連結会計年度における設備投資については、ライフケア事業で、主にメガネレンズにおいて、増加する需要に対応するため新工場建設を決定いたしました。情報・通信事業においては、主に半導体、HDD関連製品の大規模な増産投資を決定いたしました。この結果、当連結会計年度における有形固定資産の取得による支出は266億72百万円となりました。
これらの投資のための所要資金は、自己資金にて賄っております。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
差異の主な内容及び概算額は以下のとおりであります。
(のれんの償却)
日本基準においては、のれんを償却しますが、IFRSにおいては、のれんを償却しないため、日本基準に比べ償却費が32億4百万円減少しております。

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