有価証券報告書-第86期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態
(資産)
非流動資産では、主として有形固定資産-純額やのれんが増加しました。流動資産は、棚卸資産、売上債権及びその他の債権や現金及び現金同等物が増加しました。資産合計では、前連結会計年度末に比べて、増加しました。
(資本)
主として、剰余金の配当や自己株式の取得により減少した一方、当期利益、その他の包括利益によって増加したため、前連結会計年度末に比べて、増加しました。
(負債)
主として、長期有利子負債、その他の長期金融負債、仕入債務及びその他の債務やその他の流動負債が増加したため、前連結会計年度末に比べて、増加しました。
b. 経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりです。 ハードディスク用ガラスサブストレート売上の急減速がありましたが、ライフケア事業において業績が堅調であったことや為替換算の影響により、売上収益・利益ともに増加しました。
なお、IFRS会計基準に準拠した連結財務諸表は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載しております。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。(各セグメントの売上収益は、外部顧客に対するものであります。)
① ライフケア事業
<ヘルスケア関連製品>メガネレンズは小児向け近視抑制レンズ(MiYOSMART)をはじめとする高付加価値製品の販売増加、米国でのチェーン店向け販売の増加により、大幅な増収となりました。
コンタクトレンズはプライベートブランド品(hoyaONE)や、オンラインサービスが好調に推移したことにより増収となりました。
<メディカル関連製品>医療用内視鏡は、中国で反腐敗運動等の影響を一部受けたものの、社内構造改革の進展がみられたことや為替換算影響により増収となりました。
白内障用眼内レンズは、世界的に白内障手術の件数が回復したことや新製品のローンチにより、大幅増収となりました。
メディカル関連製品のその他の製品群においては、製薬等に使用されるクロマトグラフィー用担体や金属インプラントなど主要製品が好調であったため、大幅増収となりました。
② 情報・通信事業
<エレクトロニクス関連製品>半導体用マスクブランクスは在庫調整の影響によりわずかに減収となりました。
FPD用フォトマスクは装置の入れ替えなどに伴う自社の生産キャパシティが減少したことなどにより、売上収益は微減となりました。
ハードディスク用ガラスサブストレートは、主に3.5インチ製品において最終顧客であるデータセンターによる投資抑制やサプライチェーンにおける在庫調整により減収となりました。
<映像関連製品>映像関連製品は増収となりました。旅行需要の回復やミラーレスカメラの新機種発売を背景に、特に交換レンズの売上が好調でした。
③ その他
その他事業は主に、情報システムサービス事業の譲渡によりセグメント利益が大幅増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税引前当期利益や運転資本の増減等により、前連結会計年度より収入が増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として定期預金の預入による支出の減少により、前連結会計年度より支出が減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主として自己株式の取得による支出の減少により、前連結会計年度より支出が減少しました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
当社グループは、主として需要と現有設備を勘案した見込生産のため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、「事業ポートフォリオ経営」、「小さな池の大きな魚」の考え方に基づき、光学製品で培った技術を軸として、「ライフケア」及び「情報・通信」の二つのセグメントを中心に競争力の高い事業をグローバルに展開しています。
当社グループは、世界的な高齢化の進展、新興国での経済成長による生活水準の向上により、長期的な市場の拡大が見込まれているライフケア事業や、情報化社会の進展により中期的な市場成長が見込まれる情報・通信事業の半導体・HDD関連製品などの成長分野に効率的に経営資源を投入しています。
当連結会計年度における業績は、情報・通信事業において、顧客の在庫調整の影響等により売上が低迷していましたが、ライフケア事業において業績が好調であったことや為替換算の影響により、グループ全体では売上収益・利益ともに増加しました。
ライフケア事業においては、高付加価値品の販売が好調であったことにより、大幅な増収となりました。
情報・通信事業においては、半導体製造用マスクブランクスが在庫調整の影響によりわずかに減収となりました。HDD用ガラスサブストレートが在庫調整により減収となりました。
今後も事業環境を考慮しながら成長のための投資と株主還元を積極的に行う資本効率重視の経営を行っていきます。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。
当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債残高は292億40百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,251億62百万円となっております。
将来の成長のための内部留保については、成長分野における、シェア拡大、未開拓市場への参入、新技術の育成・獲得のための投資に資源を優先的に充当してまいります。既存事業の成長に加え、事業ポートフォリオのさらなる充実のためのM&Aも積極的に可能性を追求してまいります。
当連結会計年度における設備投資については、ライフケア事業では、メガネレンズ増産のための投資等を行いました。情報・通信事業においては、主に半導体用マスクブランクス、FPD用フォトマスクの増産を目的とした投資を行いました。この結果、当連結会計年度における有形固定資産の取得による支出は410億74百万円となりました。
これらの投資のための所要資金は、主に自己資金にて賄っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性のある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針の要約 4.重要な判断及び不確実性の見積りの主要な源泉」に記載しております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | 増減 | |
| 非流動資産合計 | 318,171 | 346,988 | 28,817 |
| 流動資産合計 | 710,155 | 856,635 | 146,479 |
| 資産合計 | 1,028,326 | 1,203,623 | 175,296 |
| 資本合計 | 814,604 | 962,264 | 147,660 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 818,321 | 967,758 | 149,437 |
| 負債合計 | 213,722 | 241,359 | 27,637 |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 79.6 | 80.4 | 0.8pt |
(資産)
非流動資産では、主として有形固定資産-純額やのれんが増加しました。流動資産は、棚卸資産、売上債権及びその他の債権や現金及び現金同等物が増加しました。資産合計では、前連結会計年度末に比べて、増加しました。
(資本)
主として、剰余金の配当や自己株式の取得により減少した一方、当期利益、その他の包括利益によって増加したため、前連結会計年度末に比べて、増加しました。
(負債)
主として、長期有利子負債、その他の長期金融負債、仕入債務及びその他の債務やその他の流動負債が増加したため、前連結会計年度末に比べて、増加しました。
b. 経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりです。 ハードディスク用ガラスサブストレート売上の急減速がありましたが、ライフケア事業において業績が堅調であったことや為替換算の影響により、売上収益・利益ともに増加しました。
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 増減率(%) | |
| 売上収益 | 723,582 | 762,610 | 5.4 |
| 税引前当期利益 | 215,832 | 236,564 | 9.6 |
| 当期利益 | 168,788 | 182,566 | 8.2 |
| 税引前当期利益率 (%) | 29.8 | 31.0 | 1.2pt |
| 資産合計親会社所有者帰属持分当期利益率(ROA)(%) | 16.7 | 16.4 | △0.3pt |
| 親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)(%) | 20.8 | 20.3 | △0.5pt |
なお、IFRS会計基準に準拠した連結財務諸表は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載しております。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。(各セグメントの売上収益は、外部顧客に対するものであります。)
① ライフケア事業
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 増減率(%) | |
| 売上収益 | 474,628 | 530,024 | 11.7 |
| セグメント利益 | 94,319 | 120,971 | 28.3 |
<ヘルスケア関連製品>メガネレンズは小児向け近視抑制レンズ(MiYOSMART)をはじめとする高付加価値製品の販売増加、米国でのチェーン店向け販売の増加により、大幅な増収となりました。
コンタクトレンズはプライベートブランド品(hoyaONE)や、オンラインサービスが好調に推移したことにより増収となりました。
<メディカル関連製品>医療用内視鏡は、中国で反腐敗運動等の影響を一部受けたものの、社内構造改革の進展がみられたことや為替換算影響により増収となりました。
白内障用眼内レンズは、世界的に白内障手術の件数が回復したことや新製品のローンチにより、大幅増収となりました。
メディカル関連製品のその他の製品群においては、製薬等に使用されるクロマトグラフィー用担体や金属インプラントなど主要製品が好調であったため、大幅増収となりました。
② 情報・通信事業
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 増減率(%) | |
| 売上収益 | 244,338 | 228,328 | △6.6 |
| セグメント利益 | 119,667 | 107,906 | △9.8 |
<エレクトロニクス関連製品>半導体用マスクブランクスは在庫調整の影響によりわずかに減収となりました。
FPD用フォトマスクは装置の入れ替えなどに伴う自社の生産キャパシティが減少したことなどにより、売上収益は微減となりました。
ハードディスク用ガラスサブストレートは、主に3.5インチ製品において最終顧客であるデータセンターによる投資抑制やサプライチェーンにおける在庫調整により減収となりました。
<映像関連製品>映像関連製品は増収となりました。旅行需要の回復やミラーレスカメラの新機種発売を背景に、特に交換レンズの売上が好調でした。
③ その他
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 増減率(%) | |
| 売上収益 | 4,615 | 4,259 | △7.7 |
| セグメント利益 | 938 | 3,896 | 315.5 |
その他事業は主に、情報システムサービス事業の譲渡によりセグメント利益が大幅増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 増減額 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 201,829 | 222,802 | 20,973 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △47,496 | △35,808 | 11,687 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △194,593 | △110,892 | 83,701 |
| 現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額 | 26,743 | 43,172 | 16,430 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 405,888 | 525,162 | 119,274 |
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税引前当期利益や運転資本の増減等により、前連結会計年度より収入が増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として定期預金の預入による支出の減少により、前連結会計年度より支出が減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主として自己株式の取得による支出の減少により、前連結会計年度より支出が減少しました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| 報告セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ライフケア | 374,123 | 113.8 |
| 情報・通信 | 210,251 | 88.2 |
| 合計 | 584,374 | 103.0 |
(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
当社グループは、主として需要と現有設備を勘案した見込生産のため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
| 報告セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ライフケア | 530,024 | 111.7 |
| 情報・通信 | 228,328 | 93.4 |
| その他 | 4,259 | 92.3 |
| 合計 | 762,610 | 105.4 |
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、「事業ポートフォリオ経営」、「小さな池の大きな魚」の考え方に基づき、光学製品で培った技術を軸として、「ライフケア」及び「情報・通信」の二つのセグメントを中心に競争力の高い事業をグローバルに展開しています。
当社グループは、世界的な高齢化の進展、新興国での経済成長による生活水準の向上により、長期的な市場の拡大が見込まれているライフケア事業や、情報化社会の進展により中期的な市場成長が見込まれる情報・通信事業の半導体・HDD関連製品などの成長分野に効率的に経営資源を投入しています。
当連結会計年度における業績は、情報・通信事業において、顧客の在庫調整の影響等により売上が低迷していましたが、ライフケア事業において業績が好調であったことや為替換算の影響により、グループ全体では売上収益・利益ともに増加しました。
ライフケア事業においては、高付加価値品の販売が好調であったことにより、大幅な増収となりました。
情報・通信事業においては、半導体製造用マスクブランクスが在庫調整の影響によりわずかに減収となりました。HDD用ガラスサブストレートが在庫調整により減収となりました。
今後も事業環境を考慮しながら成長のための投資と株主還元を積極的に行う資本効率重視の経営を行っていきます。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。
当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債残高は292億40百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,251億62百万円となっております。
将来の成長のための内部留保については、成長分野における、シェア拡大、未開拓市場への参入、新技術の育成・獲得のための投資に資源を優先的に充当してまいります。既存事業の成長に加え、事業ポートフォリオのさらなる充実のためのM&Aも積極的に可能性を追求してまいります。
当連結会計年度における設備投資については、ライフケア事業では、メガネレンズ増産のための投資等を行いました。情報・通信事業においては、主に半導体用マスクブランクス、FPD用フォトマスクの増産を目的とした投資を行いました。この結果、当連結会計年度における有形固定資産の取得による支出は410億74百万円となりました。
これらの投資のための所要資金は、主に自己資金にて賄っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性のある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針の要約 4.重要な判断及び不確実性の見積りの主要な源泉」に記載しております。