有価証券報告書-第83期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
連結財務諸表規則等の改正(2009年12月11日 内閣府令第73号)に伴い、IFRSによる連結財務諸表の作成が認められることとなったため、第73期(自 2010年4月1日 至 2011年3月31日)よりIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しております。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a. 財政状態
当連結会計年度末では、総資産は前連結会計年度末に比べて422億82百万円増加し、8,532億90百万円となりました。
非流動資産は、88億69百万円増加し、2,987億5百万円となりました。これは主として、有形固定資産―純額が126億55百万円、長期金融資産が60億30百万円増加した一方、のれんが63億94百万円、無形資産が26億86百万円減少したことによるものであります。
流動資産は、334億13百万円増加し、5,545億84百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が169億15百万円、売上債権及びその他の債権が139億11百万円、その他の短期金融資産が25億93百万円増加したことによるものであります。
資本合計は、431億47百万円増加し、6,724億12百万円となりました。これは主として、利益剰余金が342億16百万円、累積その他の包括利益が262億65百万円増加した一方、自己株式が155億97百万円増加したことによるものです。
親会社の所有者に帰属する持分合計は429億59百万円増加し、6,880億円となりました。
負債は、8億65百万円減少し、1,808億78百万円となりました。
当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は80.6%となり、前連結会計年度末の79.5%から1.1ポイント上昇しました。
b. 経営成績
当社グループの当連結会計年度の売上収益は5,479億21百万円と、前連結会計年度に比べて5.0%の減収となりました。
税引前当期利益は1,592億18百万円となり、前連結会計年度に比べて8.1%の増益となりました。
売上収益税引前当期利益率は29.1%となり、前連結会計年度の25.5%から3.6ポイント上昇しました。
当期利益は1,252億21百万円となり、前連結会計年度に比べて9.3%の増益となりました。
また、基本的1株当たり利益は335.77円となり、前連結会計年度に比べて32.5円増加いたしました。
資産合計親会社所有者帰属持分当期利益率(ROA)は15.1%と前連結会計年度に比べて0.5ポイント上昇し、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は18.8%と前連結会計年度に比べて0.7ポイント上昇しました。
ライフケア事業については、ヘルスケア関連製品のメガネレンズとコンタクトレンズ、メディカル関連製品の医療用内視鏡と白内障用眼内レンズいずれも減収となり、ライフケア事業全体としても減収となりました。
情報・通信事業についてはエレクトロニクス関連製品の半導体用マスクブランクスは大幅増収、FPD用フォトマスクは減収、ハードディスク用ガラスサブストレートはわずかに減収となりました。映像関連製品は減収となりました。これらにより、情報・通信事業全体では増収となりました。
なお、当連結会計年度、前連結会計年度ともに非継続事業はありませんので、表示の数値及び増減率はすべて継続事業によるもののみであります。
なお、IFRSに準拠した連結財務諸表は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載しております。
当社グループの継続事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。(各セグメントの売上収益は、外部顧客に対するものであります。)
(ライフケア事業)
<ヘルスケア関連製品>メガネレンズは、国・地域により差はあるものの売上収益は回復傾向にあります。しかし、上期前半に新型コロナウイルス感染拡大抑制のために各国で経済活動の制限が実施され、顧客である眼鏡販売店の臨時休業や外出制限などにより、当社の販売も大きな影響を受けたことから、当連結会計年度を通しては減収となりました。
コンタクトレンズは、売上収益は回復傾向にありますが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う専門小売店「アイシティ」の店舗の臨時休業や時間短縮営業を行ったことなどから減収となりました。
<メディカル関連製品>医療用内視鏡は、全体として売上収益は回復傾向にありますが、国内外において新型コロナウイルス感染拡大により、当社の販売活動が大きな影響を受けたことや、病院を取り巻く経営環境の変化で投資への抑制がみられたことなどから減収となりました。
白内障用眼内レンズは、海外を中心に販売が回復傾向にありますが、上期前半に国内外での新型コロナウイルスの影響により、白内障の手術数が減少し、当社販売も減少したことで、当連結会計年度を通しては減収となりました。
この結果、当セグメント(ライフケア事業)の売上収益は3,418億1百万円と、8.9%の減収となりました。セグメント利益については635億44百万円と2.1%の増益となりました。
(情報・通信事業)
<エレクトロニクス関連製品>半導体用マスクブランクスは、EUV(Extreme Ultraviolet)向けを含む先端品における活発な研究開発や量産開始のための需要を取り込んだことで、対前連結会計年度で大幅な増収となりました。
FPD用フォトマスクは、巣ごもり需要に起因するTVパネル市場価格の上昇により、顧客が量産活動を優先する動きがみられました。その結果、研究開発向けのフォトマスク需要が減少し、減収となりました。
ハードディスク用ガラスサブストレートは、今後大きな成長が見込まれる3.5インチ製品は最終顧客であるデータセンターでニアライン向けの需要が続いたことにより売上収益が大きく増加しました。2.5インチ製品はHDDからSSDへの置き換えの加速、上期前半の新型コロナウイルス感染拡大によるサプライチェーンの乱れによる影響などで減収となり、事業全体でわずかに減収となりました。
<映像関連製品>カメラ向けのレンズは、コンパクトデジタルカメラ向け・交換レンズ向けともにスマートフォンによる侵食の影響が続いています。また、回復傾向にありますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による顧客の生産拠点の稼働率の低下、販売店の休業、外出制限による撮影機会の減少などによりカメラ製品の需要と販売が減少したことなどで、当社のカメラ向けレンズの販売も落ち込み減収となりました。
この結果、当セグメント(情報・通信事業)の売上収益は2,009億65百万円と、対前連結会計年度で2.2%の増収となりました。セグメント利益は949億5百万円と、対前連結会計年度で7.7%の増益となりました。
(その他)
その他事業は主に、音声合成ソフトウェア事業や情報システムサービスを提供する事業、及び新規事業等であります。
当セグメント(その他)の売上収益は51億54百万円と、対前連結会計年度で8.1%の増収となりました。セグメント利益は8億6百万円と、増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、為替変動による影響額105億66百万円を含め、前連結会計年度末に比べ169億15百万円増加し、3,348億97百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は1,518億12百万円(前連結会計年度比115億53百万円収入減)となりました。これは、税引前当期利益1,592億18百万円(前連結会計年度比119億50百万円収入増)、減価償却費及び償却費363億36百万円(前連結会計年度比19億63百万円収入増)、減損損失81億66百万円(前連結会計年度比78億66百万円収入増)などで資金が増加した一方、売上債権及びその他の債権の増加額97億88百万円(前連結会計年度比139億75百万円収入減)、仕入債務及びその他の債務の減少額63億52百万円(前連結会計年度比115億4百万円支出増)、支払法人所得税348億75百万円(前連結会計年度比117億6百万円支出増)などで資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は、297億90百万円(前連結会計年度比175億94百万円支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出312億46百万円(前連結会計年度比139億31百万円支出減)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は、1,156億73百万円(前連結会計年度比302億5百万円支出増)となりました。これは、自己株式の取得による支出766億75百万円(前連結会計年度比323億92百万円支出増)、支払配当金337億20百万円(前連結会計年度比3億22百万円支出減)などによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、消費税及び地方消費税に係る会計処理方法につき税抜方式を採用しているため、以下の記載金額に消費税及び地方消費税は含みません。
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績を報告セグメント(継続事業)ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
当社グループは、主として需要と現有設備を勘案した見込生産のため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を報告セグメント(継続事業)ごとに示すと、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、「事業ポートフォリオ経営」、「小さな池の大きな魚」の考え方に基づき、光学製品で培った技術を軸として、「ライフケア」及び「情報・通信」の二つのセグメントを中心に競争力の高い事業をグローバルに展開しています。
当社グループは、世界的な高齢化の進展、新興国での経済成長による生活水準の向上により、長期的な市場の拡大が見込まれているライフケア事業や、情報化社会の進展により中期的な市場成長が見込まれる情報・通信事業の半導体・HDD関連製品などの成長分野に効率的に経営資源を投入しています。
ライフケア事業の当連結会計年度の業績については、回復基調にあるものの、新型コロナウイルスの感染拡大抑制のために各国政府による経済活動の制限が実施され、顧客である眼鏡販売店の臨時休業や外出制限などの影響により売上収益が減少しました。
情報・通信事業については、新型コロナウイルスの影響を受けたものの、半導体微細化技術であるEUV(Extreme Ultraviolet:極端紫外線)露光向けのマスクブランクスやデータセンターで使われるHDD用ガラスディスク基板などが好調で増収を達成することができました。
今後も事業環境を考慮しながら成長のための投資と株主還元を積極的に行う資本効率重視の経営を行っていきます。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。
当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債残高は207億49百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,348億97百万円となっております。
将来の成長のための内部留保については、成長分野における、シェア拡大、未開拓市場への参入、新技術の育成・獲得のための投資に資源を優先的に充当してまいります。既存事業の成長に加え、事業ポートフォリオのさらなる充実のためのM&Aも積極的に可能性を追求してまいります。一方、安定収益事業と位置付けております「情報・通信」分野においては、競争力の源泉となる技術力のさらなる強化のための設備投資並びに次世代技術・新製品の開発に向けた開発投資を継続してまいります。
当連結会計年度における設備投資については、ライフケア事業では、メガネレンズ増産のための投資等を行いました。情報・通信事業においては、主にEUV向け半導体用マスクブランクスのシンガポール工場における製造設備やデータセンター向けハードディスク用ガラスサブストレートのラオス新工場の立上げに伴う製造設備等への投資を行いました。この結果、当連結会計年度における有形固定資産の取得による支出は312億46百万円となりました。
これらの投資のための所要資金は、自己資金にて賄っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針の要約 4.重要な判断及び不確実性の見積りの主要な源泉」に記載しております。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a. 財政状態
当連結会計年度末では、総資産は前連結会計年度末に比べて422億82百万円増加し、8,532億90百万円となりました。
非流動資産は、88億69百万円増加し、2,987億5百万円となりました。これは主として、有形固定資産―純額が126億55百万円、長期金融資産が60億30百万円増加した一方、のれんが63億94百万円、無形資産が26億86百万円減少したことによるものであります。
流動資産は、334億13百万円増加し、5,545億84百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が169億15百万円、売上債権及びその他の債権が139億11百万円、その他の短期金融資産が25億93百万円増加したことによるものであります。
資本合計は、431億47百万円増加し、6,724億12百万円となりました。これは主として、利益剰余金が342億16百万円、累積その他の包括利益が262億65百万円増加した一方、自己株式が155億97百万円増加したことによるものです。
親会社の所有者に帰属する持分合計は429億59百万円増加し、6,880億円となりました。
負債は、8億65百万円減少し、1,808億78百万円となりました。
当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は80.6%となり、前連結会計年度末の79.5%から1.1ポイント上昇しました。
b. 経営成績
当社グループの当連結会計年度の売上収益は5,479億21百万円と、前連結会計年度に比べて5.0%の減収となりました。
税引前当期利益は1,592億18百万円となり、前連結会計年度に比べて8.1%の増益となりました。
売上収益税引前当期利益率は29.1%となり、前連結会計年度の25.5%から3.6ポイント上昇しました。
当期利益は1,252億21百万円となり、前連結会計年度に比べて9.3%の増益となりました。
また、基本的1株当たり利益は335.77円となり、前連結会計年度に比べて32.5円増加いたしました。
資産合計親会社所有者帰属持分当期利益率(ROA)は15.1%と前連結会計年度に比べて0.5ポイント上昇し、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は18.8%と前連結会計年度に比べて0.7ポイント上昇しました。
ライフケア事業については、ヘルスケア関連製品のメガネレンズとコンタクトレンズ、メディカル関連製品の医療用内視鏡と白内障用眼内レンズいずれも減収となり、ライフケア事業全体としても減収となりました。
情報・通信事業についてはエレクトロニクス関連製品の半導体用マスクブランクスは大幅増収、FPD用フォトマスクは減収、ハードディスク用ガラスサブストレートはわずかに減収となりました。映像関連製品は減収となりました。これらにより、情報・通信事業全体では増収となりました。
なお、当連結会計年度、前連結会計年度ともに非継続事業はありませんので、表示の数値及び増減率はすべて継続事業によるもののみであります。
なお、IFRSに準拠した連結財務諸表は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載しております。
当社グループの継続事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。(各セグメントの売上収益は、外部顧客に対するものであります。)
(ライフケア事業)
<ヘルスケア関連製品>メガネレンズは、国・地域により差はあるものの売上収益は回復傾向にあります。しかし、上期前半に新型コロナウイルス感染拡大抑制のために各国で経済活動の制限が実施され、顧客である眼鏡販売店の臨時休業や外出制限などにより、当社の販売も大きな影響を受けたことから、当連結会計年度を通しては減収となりました。
コンタクトレンズは、売上収益は回復傾向にありますが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う専門小売店「アイシティ」の店舗の臨時休業や時間短縮営業を行ったことなどから減収となりました。
<メディカル関連製品>医療用内視鏡は、全体として売上収益は回復傾向にありますが、国内外において新型コロナウイルス感染拡大により、当社の販売活動が大きな影響を受けたことや、病院を取り巻く経営環境の変化で投資への抑制がみられたことなどから減収となりました。
白内障用眼内レンズは、海外を中心に販売が回復傾向にありますが、上期前半に国内外での新型コロナウイルスの影響により、白内障の手術数が減少し、当社販売も減少したことで、当連結会計年度を通しては減収となりました。
この結果、当セグメント(ライフケア事業)の売上収益は3,418億1百万円と、8.9%の減収となりました。セグメント利益については635億44百万円と2.1%の増益となりました。
(情報・通信事業)
<エレクトロニクス関連製品>半導体用マスクブランクスは、EUV(Extreme Ultraviolet)向けを含む先端品における活発な研究開発や量産開始のための需要を取り込んだことで、対前連結会計年度で大幅な増収となりました。
FPD用フォトマスクは、巣ごもり需要に起因するTVパネル市場価格の上昇により、顧客が量産活動を優先する動きがみられました。その結果、研究開発向けのフォトマスク需要が減少し、減収となりました。
ハードディスク用ガラスサブストレートは、今後大きな成長が見込まれる3.5インチ製品は最終顧客であるデータセンターでニアライン向けの需要が続いたことにより売上収益が大きく増加しました。2.5インチ製品はHDDからSSDへの置き換えの加速、上期前半の新型コロナウイルス感染拡大によるサプライチェーンの乱れによる影響などで減収となり、事業全体でわずかに減収となりました。
<映像関連製品>カメラ向けのレンズは、コンパクトデジタルカメラ向け・交換レンズ向けともにスマートフォンによる侵食の影響が続いています。また、回復傾向にありますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による顧客の生産拠点の稼働率の低下、販売店の休業、外出制限による撮影機会の減少などによりカメラ製品の需要と販売が減少したことなどで、当社のカメラ向けレンズの販売も落ち込み減収となりました。
この結果、当セグメント(情報・通信事業)の売上収益は2,009億65百万円と、対前連結会計年度で2.2%の増収となりました。セグメント利益は949億5百万円と、対前連結会計年度で7.7%の増益となりました。
(その他)
その他事業は主に、音声合成ソフトウェア事業や情報システムサービスを提供する事業、及び新規事業等であります。
当セグメント(その他)の売上収益は51億54百万円と、対前連結会計年度で8.1%の増収となりました。セグメント利益は8億6百万円と、増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、為替変動による影響額105億66百万円を含め、前連結会計年度末に比べ169億15百万円増加し、3,348億97百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は1,518億12百万円(前連結会計年度比115億53百万円収入減)となりました。これは、税引前当期利益1,592億18百万円(前連結会計年度比119億50百万円収入増)、減価償却費及び償却費363億36百万円(前連結会計年度比19億63百万円収入増)、減損損失81億66百万円(前連結会計年度比78億66百万円収入増)などで資金が増加した一方、売上債権及びその他の債権の増加額97億88百万円(前連結会計年度比139億75百万円収入減)、仕入債務及びその他の債務の減少額63億52百万円(前連結会計年度比115億4百万円支出増)、支払法人所得税348億75百万円(前連結会計年度比117億6百万円支出増)などで資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は、297億90百万円(前連結会計年度比175億94百万円支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出312億46百万円(前連結会計年度比139億31百万円支出減)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は、1,156億73百万円(前連結会計年度比302億5百万円支出増)となりました。これは、自己株式の取得による支出766億75百万円(前連結会計年度比323億92百万円支出増)、支払配当金337億20百万円(前連結会計年度比3億22百万円支出減)などによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、消費税及び地方消費税に係る会計処理方法につき税抜方式を採用しているため、以下の記載金額に消費税及び地方消費税は含みません。
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績を報告セグメント(継続事業)ごとに示すと、次のとおりであります。
| 報告セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ライフケア | 222,391 | 87.3% |
| 情報・通信 | 185,955 | 92.9% |
| 合計 | 408,345 | 89.7% |
(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
当社グループは、主として需要と現有設備を勘案した見込生産のため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を報告セグメント(継続事業)ごとに示すと、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
| 報告セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ライフケア | 341,801 | 91.1% |
| 情報・通信 | 200,965 | 102.2% |
| その他 | 5,154 | 108.1% |
| 合計 | 547,921 | 95.0% |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、「事業ポートフォリオ経営」、「小さな池の大きな魚」の考え方に基づき、光学製品で培った技術を軸として、「ライフケア」及び「情報・通信」の二つのセグメントを中心に競争力の高い事業をグローバルに展開しています。
当社グループは、世界的な高齢化の進展、新興国での経済成長による生活水準の向上により、長期的な市場の拡大が見込まれているライフケア事業や、情報化社会の進展により中期的な市場成長が見込まれる情報・通信事業の半導体・HDD関連製品などの成長分野に効率的に経営資源を投入しています。
ライフケア事業の当連結会計年度の業績については、回復基調にあるものの、新型コロナウイルスの感染拡大抑制のために各国政府による経済活動の制限が実施され、顧客である眼鏡販売店の臨時休業や外出制限などの影響により売上収益が減少しました。
情報・通信事業については、新型コロナウイルスの影響を受けたものの、半導体微細化技術であるEUV(Extreme Ultraviolet:極端紫外線)露光向けのマスクブランクスやデータセンターで使われるHDD用ガラスディスク基板などが好調で増収を達成することができました。
今後も事業環境を考慮しながら成長のための投資と株主還元を積極的に行う資本効率重視の経営を行っていきます。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。
当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債残高は207億49百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,348億97百万円となっております。
将来の成長のための内部留保については、成長分野における、シェア拡大、未開拓市場への参入、新技術の育成・獲得のための投資に資源を優先的に充当してまいります。既存事業の成長に加え、事業ポートフォリオのさらなる充実のためのM&Aも積極的に可能性を追求してまいります。一方、安定収益事業と位置付けております「情報・通信」分野においては、競争力の源泉となる技術力のさらなる強化のための設備投資並びに次世代技術・新製品の開発に向けた開発投資を継続してまいります。
当連結会計年度における設備投資については、ライフケア事業では、メガネレンズ増産のための投資等を行いました。情報・通信事業においては、主にEUV向け半導体用マスクブランクスのシンガポール工場における製造設備やデータセンター向けハードディスク用ガラスサブストレートのラオス新工場の立上げに伴う製造設備等への投資を行いました。この結果、当連結会計年度における有形固定資産の取得による支出は312億46百万円となりました。
これらの投資のための所要資金は、自己資金にて賄っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針の要約 4.重要な判断及び不確実性の見積りの主要な源泉」に記載しております。