四半期報告書-第207期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における事業環境は、日本の景気は緩やかに持ち直しております。製造業では設備投資や生産が復調傾向にあるものの、輸出は概ね横ばいとなっております。海外の景気は、中国では新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により、持ち直しの動きに足踏みがみられるものの、米国および新興国では持ち直しております。
このような状況の中、当社グループにおいては、自動車の生産調整の影響もありましたが、半導体製造装置向け製品の需要が高水準で推移したことにより、当社グループの売上高は、前年同四半期に対し16,494百万円(10.3%)増加の176,315百万円となりました。
売上原価については、原材料価格やエネルギーコストの高騰により、前年同四半期に対し13,809百万円(11.5%)増加の133,710百万円となりました。また、販売費及び一般管理費については、売上高の増加により、前年同四半期に対し1,051百万円(5.3%)増加の20,899百万円となりました。
営業利益については、前年同四半期に対し1,633百万円(8.1%)増加の21,705百万円となり、営業利益率は12.3%となりました。
営業外収益については、主に為替差益の増加により前年同四半期に対し1,180百万円(51.8%)増加の3,456百万円となりました。また、営業外費用については、前年同四半期に対し24百万円(9.0%)減少の243百万円となりました。
上記の結果、経常利益については、前年同四半期に対し2,838百万円(12.9%)増加の24,918百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益については、前年同四半期に対し1,419百万円(8.9%)増加の17,397百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間のセグメント別の経営成績は以下のとおりです。
<プラント向け工事・販売>(単位:百万円)
プラント向け工事・販売については、石油精製、石油化学向けを中心に需要が堅調に推移したため、売上高は前年同四半期に対し10.0%増の47,168百万円、セグメント利益は前年同四半期に対し40.4%増の5,860百万円となりました。
<工業製品>(単位:百万円)
工業製品については、中国の経済状況悪化の影響で環境製品の需要が減少しましたが、国内での電子部品やインフラ向けシール材、無機断熱材の需要が堅調に推移したため、売上高は前年同四半期に対し8.4%増の38,723百万円、セグメント利益は前年同四半期に対し0.5%増の6,608百万円となりました。
<高機能製品>(単位:百万円)
高機能製品については、半導体メモリを中心に投資減少の傾向にあり、先々については不透明な状況にあるものの、半導体製造装置向け製品の需要が高水準で推移したため、売上高は前年同四半期に対し27.4%増の33,535百万円、セグメント利益は前年同四半期に対し41.5%増の8,155百万円となりました。
<自動車部品>(単位:百万円)
自動車部品については、中国での新型コロナウイルス感染症拡大に伴う都市封鎖や、サプライチェーンの混乱による自動車の生産調整が続きましたが、為替相場の円安進行により、売上高は前年同四半期に対し6.7%増の35,626百万円となりました。一方で原材料価格の上昇等の影響により、セグメント利益は前年同四半期に対し48.4%減の1,663百万円となりました。
<建材>(単位:百万円)
建材については、当第3四半期連結累計期間の工事量が減少したため、売上高は前年同四半期に対し1.1%減の21,261百万円となりました。また原材料価格の上昇等の影響により、セグメント損失は582百万円(前年同四半期はセグメント利益339百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、現金及び預金が3,466百万円減少しましたが、電子記録債権が4,948百万円、原材料及び貯蔵品が3,844百万円、建物及び構築物が2,980百万円、受取手形及び売掛金が2,632百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比較して10,444百万円増加の257,368百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における負債は、電子記録債務が716百万円増加しましたが、未払法人税等が3,522百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して3,026百万円減少の88,375百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、利益剰余金が11,427百万円、為替換算調整勘定が2,587百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比較して13,470百万円増加の168,992百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して3,477百万円減少し50,937百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は8,003百万円(前年同四半期は15,880百万円の獲得)となりました。
これは、法人税等の支払額10,230百万円、売上債権の増加6,264百万円、棚卸資産の増加3,033百万円、為替差益1,211百万円等により資金が減少しましたが、税金等調整前四半期純利益24,550百万円、減価償却費5,396百万円等により資金が増加したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は6,048百万円(前年同四半期は6,140百万円の支出)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出6,259百万円等により資金が減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は6,307百万円(前年同四半期は5,901百万円の支出)となりました。
これは、配当金の支払額5,948百万円等により資金が減少したことによります。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4,222百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、高機能製品の受注残高が17,445百万円と前年同四半期末と比較し、43.6%の増加となりました。これは、半導体製造装置向け関連製品の需要が増加したことによるものです。
自動車部品の受注残高が2,622百万円と前年同四半期末と比較し、47.3%の増加となりました。これは、自動車部品関連の需要が回復基調にあることによるものです。
(6)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等のうち、当第3四半期連結累計期間において、変更があったものは次のとおりであります。
(注)1.前連結会計年度の設備の新設計画において、投資予定額を1,700百万円としておりましたが、1,890百万円に変更しております。
2.前連結会計年度の設備の新設計画において、完了予定を2022年10月としておりましたが、2023年3月に変更しております。
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設の計画の主なものは、次のとおりであります。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因について
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
(8)経営戦略の現状の見通し及び対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
(9)財務政策
運転資金および設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローから得られる資金、社債の発行および金融機関からの借入れにより調達しております。
(10)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
新型コロナウイルス感染症の影響による会計上の見積りについては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
(1)経営成績の状況
売上高 (百万円) | 営業利益 (百万円) | 親会社株主に 帰属する四半期純利益 (百万円) | 1株当たり 四半期純利益 (円) | |
当第3四半期 連結累計期間 | 176,315 | 21,705 | 17,397 | 262.28 |
前第3四半期 連結累計期間 | 159,820 | 20,071 | 15,978 | 240.88 |
増減 | 16,494 | 1,633 | 1,419 | 21.40 |
増減率(%) | +10.3 | +8.1 | +8.9 | +8.9 |
当第3四半期連結累計期間における事業環境は、日本の景気は緩やかに持ち直しております。製造業では設備投資や生産が復調傾向にあるものの、輸出は概ね横ばいとなっております。海外の景気は、中国では新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により、持ち直しの動きに足踏みがみられるものの、米国および新興国では持ち直しております。
このような状況の中、当社グループにおいては、自動車の生産調整の影響もありましたが、半導体製造装置向け製品の需要が高水準で推移したことにより、当社グループの売上高は、前年同四半期に対し16,494百万円(10.3%)増加の176,315百万円となりました。
売上原価については、原材料価格やエネルギーコストの高騰により、前年同四半期に対し13,809百万円(11.5%)増加の133,710百万円となりました。また、販売費及び一般管理費については、売上高の増加により、前年同四半期に対し1,051百万円(5.3%)増加の20,899百万円となりました。
営業利益については、前年同四半期に対し1,633百万円(8.1%)増加の21,705百万円となり、営業利益率は12.3%となりました。
営業外収益については、主に為替差益の増加により前年同四半期に対し1,180百万円(51.8%)増加の3,456百万円となりました。また、営業外費用については、前年同四半期に対し24百万円(9.0%)減少の243百万円となりました。
上記の結果、経常利益については、前年同四半期に対し2,838百万円(12.9%)増加の24,918百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益については、前年同四半期に対し1,419百万円(8.9%)増加の17,397百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間のセグメント別の経営成績は以下のとおりです。
<プラント向け工事・販売>(単位:百万円)
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率(%) | |
売上高 | 42,880 | 47,168 | 4,288 | +10.0 |
セグメント利益 | 4,173 | 5,860 | 1,686 | +40.4 |
プラント向け工事・販売については、石油精製、石油化学向けを中心に需要が堅調に推移したため、売上高は前年同四半期に対し10.0%増の47,168百万円、セグメント利益は前年同四半期に対し40.4%増の5,860百万円となりました。
<工業製品>(単位:百万円)
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率(%) | |
売上高 | 35,737 | 38,723 | 2,985 | +8.4 |
セグメント利益 | 6,572 | 6,608 | 35 | +0.5 |
工業製品については、中国の経済状況悪化の影響で環境製品の需要が減少しましたが、国内での電子部品やインフラ向けシール材、無機断熱材の需要が堅調に推移したため、売上高は前年同四半期に対し8.4%増の38,723百万円、セグメント利益は前年同四半期に対し0.5%増の6,608百万円となりました。
<高機能製品>(単位:百万円)
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率(%) | |
売上高 | 26,329 | 33,535 | 7,205 | +27.4 |
セグメント利益 | 5,764 | 8,155 | 2,390 | +41.5 |
高機能製品については、半導体メモリを中心に投資減少の傾向にあり、先々については不透明な状況にあるものの、半導体製造装置向け製品の需要が高水準で推移したため、売上高は前年同四半期に対し27.4%増の33,535百万円、セグメント利益は前年同四半期に対し41.5%増の8,155百万円となりました。
<自動車部品>(単位:百万円)
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率(%) | |
売上高 | 33,384 | 35,626 | 2,241 | +6.7 |
セグメント利益 | 3,221 | 1,663 | △1,557 | △48.4 |
自動車部品については、中国での新型コロナウイルス感染症拡大に伴う都市封鎖や、サプライチェーンの混乱による自動車の生産調整が続きましたが、為替相場の円安進行により、売上高は前年同四半期に対し6.7%増の35,626百万円となりました。一方で原材料価格の上昇等の影響により、セグメント利益は前年同四半期に対し48.4%減の1,663百万円となりました。
<建材>(単位:百万円)
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率(%) | |
売上高 | 21,488 | 21,261 | △226 | △1.1 |
セグメント利益 又は損失(△) | 339 | △582 | △921 | - |
建材については、当第3四半期連結累計期間の工事量が減少したため、売上高は前年同四半期に対し1.1%減の21,261百万円となりました。また原材料価格の上昇等の影響により、セグメント損失は582百万円(前年同四半期はセグメント利益339百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、現金及び預金が3,466百万円減少しましたが、電子記録債権が4,948百万円、原材料及び貯蔵品が3,844百万円、建物及び構築物が2,980百万円、受取手形及び売掛金が2,632百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比較して10,444百万円増加の257,368百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における負債は、電子記録債務が716百万円増加しましたが、未払法人税等が3,522百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して3,026百万円減少の88,375百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、利益剰余金が11,427百万円、為替換算調整勘定が2,587百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比較して13,470百万円増加の168,992百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して3,477百万円減少し50,937百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は8,003百万円(前年同四半期は15,880百万円の獲得)となりました。
これは、法人税等の支払額10,230百万円、売上債権の増加6,264百万円、棚卸資産の増加3,033百万円、為替差益1,211百万円等により資金が減少しましたが、税金等調整前四半期純利益24,550百万円、減価償却費5,396百万円等により資金が増加したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は6,048百万円(前年同四半期は6,140百万円の支出)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出6,259百万円等により資金が減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は6,307百万円(前年同四半期は5,901百万円の支出)となりました。
これは、配当金の支払額5,948百万円等により資金が減少したことによります。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4,222百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、高機能製品の受注残高が17,445百万円と前年同四半期末と比較し、43.6%の増加となりました。これは、半導体製造装置向け関連製品の需要が増加したことによるものです。
自動車部品の受注残高が2,622百万円と前年同四半期末と比較し、47.3%の増加となりました。これは、自動車部品関連の需要が回復基調にあることによるものです。
(6)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等のうち、当第3四半期連結累計期間において、変更があったものは次のとおりであります。
会社名 事業所名 | 設備の 所在地 | セグメント の名称 | 設備の 内容 | 投資予定額 | 資金調達 方法 | 着手および完了予定 | 投資目的 | ||
総額 (百万円) | 既支払額(百万円) | 着手 | 完了 | ||||||
ニチアス㈱ 袋井工場 | 袋井工場 (静岡県 袋井市) | 高機能製品 | 製造設備 | 1,890 (注)1 | 1,413 | 自己資金 及び 借入金 | 2021年6月 | 2023年3月 (注)2 | 生産能力 増強 |
(注)1.前連結会計年度の設備の新設計画において、投資予定額を1,700百万円としておりましたが、1,890百万円に変更しております。
2.前連結会計年度の設備の新設計画において、完了予定を2022年10月としておりましたが、2023年3月に変更しております。
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設の計画の主なものは、次のとおりであります。
会社名 事業所名 | 設備の 所在地 | セグメント の名称 | 設備の 内容 | 投資予定額 | 資金調達 方法 | 着手および完了予定 | 投資目的 | ||
総額 (百万円) | 既支払額(百万円) | 着手 | 完了 | ||||||
ニチアス㈱ 羽島工場 | 羽島工場 (岐阜県 羽島市) | 高機能製品 | 製造設備 | 670 | 23 | 自己資金 及び 借入金 | 2022年9月 | 2023年10月 | 生産能力 増強 |
㈱福島 ニチアス | 本社工場 (福島県 相馬郡) | 高機能製品 | 工場建物 製造設備 | 1,130 | 322 | 自己資金 及び 借入金 | 2022年11月 | 2023年12月 | 生産能力 増強 |
ニチアス㈱ 王寺工場 | 王寺工場 (奈良県 北葛城郡) | 高機能製品 | 製造設備 | 760 | - | 自己資金 及び 借入金 | 2022年12月 | 2024年3月 | 生産能力 増強 |
(7)経営成績に重要な影響を与える要因について
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
(8)経営戦略の現状の見通し及び対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
(9)財務政策
運転資金および設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローから得られる資金、社債の発行および金融機関からの借入れにより調達しております。
(10)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
新型コロナウイルス感染症の影響による会計上の見積りについては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。