有価証券報告書-第101期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/30 10:17
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【項目】
155項目
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首
から適用しており、財政状態については当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を
行っています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
世界経済は、長期化する米中通商問題、欧州や中国の景気減速等により先行き不透明な状況が続きました。国内
経済は、雇用や所得環境の改善が見られる一方で、外需の減速等を背景に輸出や生産に弱さが見られました。
このような中、中期経営計画「EGP2021」初年度となる当連結会計年度(2019年1月1日~2019年12月31
日)においては、薄型パネルディスプレイ(FPD)用ガラス、ガラスファイバ及び光関連・電子デバイス用ガラ
ス等の販売が減少したことから、売上高は前連結会計年度(2018年1月1日~2018年12月31日)を下回りました。
損益面においては、売上高の減少に加え、ガラスファイバの稼働率の低下による原価高、欧米ガラス繊維事業子
会社の収益改善の遅れ等により営業利益及び経常利益は前連結会計年度を下回りました。また、欧米ガラス繊維事
業子会社に係る減損損失の計上等により親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して605億19百万円減少し、6,648億円となり
ました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して161億26百万円減少し、1,876億45
百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して443億93百万円減少
し、4,771億54百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,571億89百万円(前連結会計年度比14.4%減)、営業利益159億37百万
円(同35.9%減)、経常利益153億73百万円(同22.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失336億69百万円
(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純利益151億99百万円)となりました。
部門別の経営成績は次のとおりです。
「電子・情報」の分野は、売上高1,343億2百万円(同11.8%減)となりました。「機能材料・その他」の分野
は、売上高1,228億86百万円(同17.0%減)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べ
て152億71百万円減少し、1,009億77百万円となりました。
営業活動によって得られた資金は216億37百万円(前連結会計年度比303億65百万円の収入減)となりました。
投資活動に使用した資金は143億16百万円(同52億34百万円の支出減)となりました。
財務活動に使用した資金は219億76百万円(同65億26百万円の支出減)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)における生産実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ガラス事業271,69292.2
合計271,69292.2

(注)1.生産金額は、平均販売価額により算出したものです。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
基本的に見込み生産を行っています。なお、当連結会計年度において特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)における販売実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ガラス事業257,18985.6
合計257,18985.6

(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
LGディスプレイ㈱42,57514.237,05814.4

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在(2020年3月30日)において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されてい
ます。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して605億19百万円減少し、6,648億円となり
ました。流動資産では、借入金を返済したこと等から現金及び預金が減少しました。また、販売の減少により、受取手形及び売掛金が減少した一方で、商品及び製品が増加しました。固定資産では、主に減価償却が進んだこ
とに加え、欧米ガラス繊維事業子会社に係る有形固定資産及びのれん等の減損損失を計上したことから有形固定
資産及び無形固定資産が減少しました。また、当連結会計年度及び今後の業績動向等を勘案し繰延税金資産の一
部を取り崩しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して161億26百万円減少し、1,876億45百万円
となりました。流動負債では、借入金を返済したことから短期借入金が減少しました。また、仕入れの減少等に
より支払手形及び買掛金が減少したほか、未払法人税等と事業場閉鎖損失引当金が減少しました。
固定負債では、繰延税金負債が増加した一方で、ガラス溶融炉の修理予定がなくなったことに伴い特別修繕引
当金を取り崩しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して443億93百万円減少し、4,771億54百万
円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失の計上に伴い利益剰余金が減少しました。また、一部の通貨
で円高に振れたことから為替換算調整勘定が減少しました。
2) 経営成績
当連結会計年度においては、研究開発では、製品、技術、製造プロセスの一体的な開発体制により、世界最高性
能の遠赤外線透過ガラスなど複数の新製品を開発しました。また、事業化を推進するため横断的なマーケティング
組織を新設しました。プロセス技術では、生産性の向上やエネルギー使用量削減、環境負荷低減を実現する革新的
な製造プロセス技術の開発が進展しました。ディスプレイ用ガラス事業では、高温プロセスでの寸法安定性を高め
た高機能ディスプレイ用基板ガラスや強度を向上させたカバーガラス(化学強化専用ガラス)を開発し、サンプル
ワークを進めています。ガラス繊維事業では、需要低迷が続く中、市況の変化に対応するため稼働調整を行う一方
で、市況回復時の事業拡大に備えるため、新製品や製造プロセスの開発を進めてまいりました。
このような中、当社グループ(当社及び連結子会社)においては、「電子・情報」の分野では、FPD用ガラス
は、第3四半期連結会計期間(2019年7月1日~2019年9月30日)以降、パネルメーカー各社の稼働減の影響を受
け、出荷は前連結会計年度を下回りました。価格は前連結会計年度比で緩やかに下落しました。カバーガラス(化
学強化専用ガラス)は、スマートフォン等の需要低迷により前連結会計年度比で減少しました。光関連・電子デバ
イス用ガラスは、蛍光体ガラス等の一部の製品の出荷は底堅く推移したものの、全体としては前連結会計年度比で
減少しました。2019年10月よりLTCC(低温同時焼成セラミックス)の合弁事業が売上に寄与しました。太陽電
池用基板ガラスは前連結会計年度比で減少しました。「機能材料・その他」の分野では、ガラスファイバは、自動
車部品向け高機能樹脂用途や風力発電用風車ブレード用途において関連市場の低迷が続き、住設用途についても想
定を下回ったことから、前連結会計年度比で出荷が減少しました。医薬用管ガラスは海外市場の旺盛な需要を受
け、前連結会計年度比で出荷が増加しました。耐熱ガラスは低調に推移し、前連結会計年度比で減少しました。建
築用ガラスは前連結会計年度並みの出荷となりました。これらにより、売上高は2,571億89百万円(前連結会計年
度比14.4%減)となりました。
損益面では、営業利益については、全体的に生産性の向上が進展したものの、売上高の減少やガラスファイバの
稼働率の低下による原価高、欧米ガラス繊維事業子会社の収益改善の遅れ、原燃料価格の上昇等が影響し、売上総
利益は545億66百万円となり、営業利益は159億37百万円(同35.9%減)となりました。この結果、売上高営業利益
率は6.2%と前連結会計年度と比べ、2.1ポイント下がりました。
また、一部の海外子会社の融資に係る債権債務の評価替えによる為替差損が減少したものの、営業利益の低下に
伴い、経常利益は153億73百万円(同22.5%減)となりました。
特別損益については、一部のガラス溶融炉の修理予定がなくなったことに伴う特別修繕引当金の取り崩しによる
戻入額を特別利益に計上しました。一方、欧米ガラス繊維事業に関して子会社の有形固定資産やのれん等の減損損
失、海外子会社における停電に伴う製造設備の一部損傷及び操業の一時的な停止による費用、台風による国内製造
設備の一部損傷に係る費用等を特別損失に計上しました。この結果、特別利益から特別損失を差し引いた純額は
346億42百万円の損失となり、税金等調整前当期純損失は192億68百万円(前連結会計年度:税金等調整前当期純利
益254億28百万円)となりました。また、当連結会計年度及び今後の業績動向等を勘案し繰延税金資産を取り崩し
たこと等から法人税等調整額として112億97百万円を計上しました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純
損失は336億69百万円(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純利益151億99百万円)となりました。なお、
1株当たりの当期純損失は、348円50銭(前連結会計年度:1株当たりの当期純利益154円26銭)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度においては、税金等調整前当期純損失を計上することとなりました。このほか、特別修繕引当金
の減少、たな卸資産の増加及び仕入債務の減少があった一方で、減価償却費及び減損損失を計上しました。これら
の結果、当連結会計年度において営業活動によって得られた資金は216億37百万円(前連結会計年度比303億65百万
円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主としてFPD用ガラスやガラスファイバ関連設備等の固定資産の取得により、当連結会計年度において投資活
動に使用した資金は143億16百万円(同52億34百万円の支出減)となりました。
これらにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、73
億21百万円(同251億30百万円の収入減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金の一部を返済しました。このほか、株主への配当金及び子会社における非支配株主への配当金を支払
いました。これらの結果、当連結会計年度において財務活動に使用した資金は219億76百万円(同65億26百万円の支
出減)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額△6億16百万円を合わせ、当連結会計年度末の現金及び現金同等物
の残高は、前連結会計年度末と比べ152億71百万円減少し、1,009億77百万円となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
中期経営計画「EGP2021」初年度の2019年度は、主要製品の需要低迷により業績は当初予想を下回る結
果となりました。こうした状況を踏まえ、2020年2月に、中期経営計画「EGP2021」の一部を見直すことと
なりました(見直し後の中期経営計画の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課
題等(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題の内容 <中期経営計画「EGP2021」>」をご参照
下さい。)。
2019年度業績予想
(2019年2月5日付)
2019年度実績EGP2021
経営目標(当初計画)
EGP2021
経営目標(見直し後)
売上高3,050億円2,571億円3,500億円3,000億円
営業利益250億円159億円350億円250億円
営業利益率8%6%10%8%

主力事業については、「電子・情報」分野では、FPD用ガラスは、今後も市場は緩やかに成長するものと想定
していますが、ガラス価格は緩やかながらも下落基調が継続するものと見込まれます。このような中、当社として
は革新的な製造プロセスの開発、水平展開を進めるとともに、主要市場である中国において事業基盤を強化し、安
定した成長と収益向上を図っていく必要があると考えています。「機能材料・その他」分野では、2019年度、ガラ
スファイバの収益が大きく落ち込むこととなり業績の回復が急務であると認識しています。2020年度はガラスファ
イバ関連市場の回復が緩やかにとどまるものと見込まれますが、当社グループではグローバルで生産体制、製造プ
ロセス、品種構成を抜本的に見直すことで生産性とコスト競争力を向上させ、2021年度には中期経営計画の経営目
標を達成していきたいと考えています。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記
載しています。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を目指すとともに、経営全般の更なる効率化を追求
するべく、キャッシュ・フロー重視、資産効率重視(金融資産・たな卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集約)、財務の健全性を財務方針に掲げています。
当社グループの所要資金については、設備資金及び運転資金であり、これらを自己資金及び借入金等で賄ってい
ます。また、当社グループは機動的な調達を行うため、国内金融機関と総額250億円のコミットメントライン契約
を締結しています。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
将来に亘る事業の存続と発展を期するためには、継続的な研究開発と成長投資、並びにこれらの活動を支える売
上と利益が不可欠であると考えます。このため、当社グループでは、売上高、営業利益、営業利益率を重要な指標
と位置付け、中期経営計画において目標を設定しています。
中期経営計画「EGP2021」の初年度は、主要製品の需要低迷により業績は当初予想を下回る結果となり、今後の見通しを踏まえて中期経営計画の一部を見直すこととしました。見直し後の経営目標は、売上高3,000億
円、営業利益250億円、営業利益率8%としています。2020年度は、2021年度に計画目標を達成するための経営体
質の強化の年と位置付けています。研究開発の推進と各製品における事業戦略を確実に実行し、2021年に繋げてま
いります。

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