有価証券報告書-第100期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/03/29 10:02
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
世界経済は、米国では堅調な雇用情勢や個人消費を背景に景気回復が続く一方、欧州や中国では景気の減速感
が強まってきました。国内経済は、雇用情勢や個人消費の改善等により緩やかな回復が続きました。
このような中、中期経営計画「EGP2018」最終年度となる当連結会計年度(平成30年1月1日~平成30年
12月31日)においては、液晶ディスプレイ(LCD)用基板ガラスの出荷は堅調に推移し、高機能樹脂用ガラスフ
ァイバは、当連結会計年度の後半に需要が減少したものの、平成29年9月に取得した米国子会社(エレクトリッ
ク・グラス・ファイバ・アメリカ:EGFA)が売上増に貢献しました。これらにより、売上高は前連結会計年度
(平成29年1月1日~平成29年12月31日)を上回りました。一方、損益面では、原燃料価格の上昇、EGFAや電
気硝子(厦門)有限公司の増産等に係る先行費用、EGFAにおいて生産性が当初の想定に届かなかったこと、ま
た、為替差損等の影響により、利益は前連結会計年度を下回る結果となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して388億44百万円減少し、7,255億75百万円
となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して166億3百万円減少し、2,040
億27百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して222億41百万円
減少し、5,215億47百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高3,003億26百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益248億65百万円
(同22.8%減)、経常利益198億32百万円(同41.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益151億99百万円(同
44.1%減)となりました。
部門別の経営成績は次のとおりです。
「電子・情報」の分野は、売上高1,522億25百万円(同2.1%増)となりました。「機能材料・その他」の分野
は、売上高1,481億0百万円(同11.1%増)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べ
て24億13百万円増加し、1,162億48百万円となりました。
営業活動によって得られた資金は520億2百万円(前連結会計年度比58億42百万円の収入増)となりました。
投資活動に使用した資金は195億51百万円(同490億93百万円の支出減)となりました。
財務活動に使用した資金は285億3百万円(同383億0百万円の支出増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日)における生産実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ガラス事業294,586104.2
合計294,586104.2

(注)1.生産金額は、平均販売価額により算出したものです。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
基本的に見込み生産を行っています。なお、当連結会計年度において特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日)における販売実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ガラス事業300,326106.3
合計300,326106.3

(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 平成29年1月1日
至 平成29年12月31日)
当連結会計年度
(自 平成30年1月1日
至 平成30年12月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
LGディスプレイ㈱45,61616.242,57514.2

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在(平成31年3月29日)において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されてい
ます。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して388億44百万円減少し、7,255億75百万円
となりました。流動資産では、受取手形及び売掛金が減少し、商品及び製品が減少しました。固定資産では、主
として減価償却が進み有形固定資産が減少しました。償却等によりのれんが減少したため、無形固定資産が減少
しました。主として、一部の投資有価証券を売却したことや投資有価証券の時価が下がったことから、投資その
他の資産が減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して166億3百万円減少し、2,040億27百万円と
なりました。流動負債では、返済期限が1年以内の長期借入金を短期借入金へ振り替えましたが、返済により短
期借入金が減少しました。償還期限が1年以内の社債を固定負債から流動負債に振り替えたため、1年内償還予
定の社債が増加しました。固定負債では、前述の振り替えに伴い社債及び長期借入金が減少しました。また、一
部設備の修理をしたこと及び修理予定がなくなったことに伴い特別修繕引当金の取り崩しがありました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して222億41百万円減少し、5,215億47百万
円となりました。配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が
増加しました。株主還元として99億99百万円の自己株式を取得しました。その他有価証券評価差額金と為替換算
調整勘定が減少しました。
2) 経営成績
中期経営計画「EGP2018」の最終年度となる当連結会計年度においては、ディスプレイ分野では、中国の
溶融・成形子会社、電気硝子(厦門)有限公司において新設備を立上げ、第1四半期連結会計期間(平成30年1月
1日~平成30年3月31日)から稼働を開始し、成長市場である中国において新規顧客開拓を推進いたしました。
機能材料等の分野では、ガラス繊維事業において、EGFAの設備改善や増産工事を行い生産能力の拡充に努めま
した。新製品や開発関連では、高効率の紫外線透過ガラス、世界最高の可視光透過率を持つ赤外線吸収フィルタ
ー、世界最小・高出力ファイバレーザー用光アイソレーター等を開発しました。
このような中、当社グループにおいては、「電子・情報」の分野では、LCD用基板ガラスは、緩やかな価格下
落があったものの出荷は堅調に推移し、モバイル端末用カバーガラス(化学強化専用ガラス)も採用拡大を背景に
好調を維持しました。電子デバイス用ガラスは、生活家電等の市場動向に沿って緩やかに伸長し、光関連ガラスは
一部の製品を除き概ね順調でした。一方、太陽電池用基板ガラスは低調に推移しました。「機能材料・その他」の
分野では、高機能樹脂用ガラスファイバは、EGFAが売上増に貢献しましたが、第4四半期連結会計期間(平成
30年10月1日~平成30年12月31日)において、主として欧州や中国市場を中心とした需要減少の影響を受けまし
た。耐熱ガラスは一部で得意先の在庫調整の影響が続くなど全般的に低調でしたが、医薬用管ガラスは中国市場向
けが伸び、建築用ガラスは防火設備用途が堅調でした。これらにより、売上高は3,003億26百万円(前連結会計年度
比6.3%増)となりました。
損益面では、原燃料価格が上昇する中、EGFAの生産性改善や増産に係る工事、電気硝子(厦門)有限公司の
新設備立ち上げ等の先行費用が発生しました。これらに加え、EGFAにおいて生産性が当初の想定に届かず、同
社ののれん償却とも相まって、売上総利益は670億92百万円(同5.0%減)となり、営業利益は248億65百万円(同
22.8%減)となりました。この結果、売上高営業利益率は8.3%と前連結会計年度と比べ、3.1ポイント減少しまし
た。また、主として一部の海外子会社への融資に係る債権債務の評価替えによる為替差損が影響し、経常利益は198
億32百万円(同41.9%減)となりました。この他、特別修繕引当金戻入額や投資有価証券売却益、オランダ子会社
(エレクトリック・グラス・ファイバ・NL:EGFN)の退職給付制度改定益等の特別利益を計上した一方で、生産
設備停止損失等の特別損失を計上しました。この結果、特別利益から特別損失を差し引いた純額は55億95百万円の
利益となり、前連結会計年度と比べ70億93百万円増加しました。これらにより、税金等調整前当期純利益は254億28
百万円(同22.1%減)となりました。法人税、住民税及び事業税として48億72百万円を計上し、また、税効果会計
の影響等により法人税等調整額として48億68百万円を計上しました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純
利益は151億99百万円(同44.1%減)となりました。なお、1株当たりの当期純利益金額は、154円26銭(前連結会
計年度は273円29銭)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における当社グループのキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローでは、税金
等調整前当期純利益が減少しましたが、減価償却費は増加しました。一部設備の修理をしたこと及び修理予定がな
くなったことに伴い特別修繕引当金の取り崩しがあった一方で、為替差損が発生しました。これらの結果、当連結
会計年度において営業活動によって得られた資金は520億2百万円(前連結会計年度比58億42百万円の収入増)とな
りました。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、電気硝子(厦門)有限公司やEGFAにおける設備増強のほか、上述
の(総資産)に記載の投資有価証券の売却等により、当連結会計年度において投資活動に使用した資金は195億51
百万円(同490億93百万円の支出減)となりました。
これらにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、
324億51百万円(同549億35百万円の収入増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、短期借入金の一部を返済しました。長期借入れによる収入の一方で長
期借入金の一部を返済しました。自己株式の取得による支出がありました。このほか、株主への配当金及び子会社
における非支配株主への配当金を支払いました。これらの結果、当連結会計年度において財務活動に使用した資金
は285億3百万円(同383億0百万円の支出増)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額△15億34百万円を合わせ、当連結会計年度末の現金及び現金同等物
の残高は、前連結会計年度末と比べ24億13百万円増加し、1,162億48百万円となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
研究開発を推進し、新製品を収益の柱として育成していくことは会社の中長期の成長には不可欠ですが、前中
期経営計画「EGP2018」期間の3年間は、新製品の創出や事業化等の進捗が想定を下回る結果となりまし
た。主力事業については、「電子・情報」分野では、LCD用基板ガラスの出荷は安定的に伸びているものの、ガラス価格は緩やかながらも下落基調が続き、今後、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。「機能
材料・その他」分野では、高機能樹脂用ガラスファイバにおいてEGFAの生産性が想定に届かず、当連結会計
年度において事業全体の損益を下押ししました。これに対し、業績や財務状況に影響が及ばないよう早急な生産
性の改善が必要です。 こうした状況を踏まえ、当社グループは新中期経営計画「EGP2021」において、今後3年間さまざまな
施策に取り組むことといたします。研究開発については、「製品、技術、製造プロセスの一体的な開発体制構
築」、「マーケティング機能の拡充」、「年間100億円の研究開発を実行」等の取り組みを推進するため、平
成31年1月1日より新たな研究開発体制を発足させ、新製品の創出並びに市場への投入を加速していきます。L
CD用基板ガラスについては、「ディスプレイ用ガラス事業の生産性と品質の革新」、「中国をはじめとした成
長エリアにおけるプレゼンスの強化」等により売上高と収益性を高めていきます。高機能樹脂用ガラスファイバ
は、「ガラス繊維事業の拡大とM&Aシナジーの結実」を推進するべく、EGFAの生産性改善に注力するとと
もに、世界四極(日本、マレーシア、欧州、米国)でグローバルにビジネスを展開し、グループのシナジーを高
めていきます。(中期経営計画の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
(2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題の内容 <中期経営計画「EGP2021」>」をご参照下
さい。)
なお、上記の他、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等の
リスク」に記載しています。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を目指すとともに、経営全般の更なる効率化を追求
するべく、キャッシュ・フロー重視、資産効率重視(金融資産・棚卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集約)、財
務の健全性を財務方針に掲げています。
当社グループの所要資金については、設備資金及び運転資金であり、これらを自己資金及び借入金等でまかなっ
ています。また、当社グループは機動的な調達を行うため、国内金融機関と総額250億円のコミットメントライン
契約を締結しています。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
将来に亘る事業の存続と発展を期するためには、継続的な研究開発と成長投資、ならびにこれらの活動を支え
る売上と利益が不可欠であると考えます。このため、当社グループでは、売上高、営業利益、営業利益率を重要
な指標と位置付け、中期経営計画において目標を設定しています。
前中期経営計画「EGP2018」においては、売上高は目標(3,000億円)を達成することができ、営業利益
については目標(300億円、営業利益率として10%)には届きませんでしたが目標をクリアできる基盤は整えられ
たと評価しています。新中期経営計画「EGP2021」においては、売上高3,500億円、営業利益350億円、営
業利益率10%を目指しています。

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