有価証券報告書-第106期(2024/01/01-2024/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2024年1月1日~2024年12月31日)における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末(2024年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2023年12月31日)と比較して87億53百万円減少し、6,951億63百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して61億82百万円減少し、2,076億4百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して25億70百万円減少し、4,875億59百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,992億37百万円(前連結会計年度比6.9%増)、営業利益61億20百万円(前連結会計年度:営業損失104億20百万円)、経常利益124億17百万円(同:経常損失94億80百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益120億91百万円(同:親会社株主に帰属する当期純損失261億88百万円)となりました。
部門別の経営成績は次のとおりです。
「電子・情報」の分野は、売上高1,575億80百万円(前連結会計年度比18.3%増)となりました。「機能材料」の分野は、売上高1,416億57百万円(同3.5%減)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて484億99百万円増加し、1,235億82百万円となりました。
営業活動によって得られた資金は522億円(前連結会計年度比535億61百万円の収入増)となりました。
投資活動によって得られた資金は426億1百万円(同633億78百万円の収入増)となりました。
財務活動に使用した資金は488億32百万円(同372億60百万円の支出増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)における生産実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
(注)生産金額は、平均販売価額により算出したものです。
b.受注実績
基本的に見込み生産を行っています。なお、当連結会計年度において特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)における販売実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
(注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、
いずれの相手先も当該割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在(2025年3月31日)において判断したものです。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して87億53百万円減少し、6,951億63百万円となりました。流動資産では、販売の拡大や固定資産の売却等により、現金及び預金が増加し、商品及び製品が減少しました。固定資産では、ディスプレイ事業及び複合材事業で減損損失を計上したこと等から、有形固定資産が減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して61億82百万円減少し、2,076億4百万円となりました。借入金の返済を進めたことや、返済期限が1年以内の長期借入金を振り替えたことにより、長期借入金が減少し、短期借入金が増加しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して25億70百万円減少し、4,875億59百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益を計上した一方で、株主への配当金の支払い及び積極的な自己株式の取得を進めました。また、主要な通貨において円安に振れたこと等から、為替換算調整勘定が増加しました。
b.経営成績
(当連結会計年度の経営成績)
(部門別の経営成績)
「電子・情報」分野では、ディスプレイ事業は、第3四半期連結会計期間(2024年7月1日~9月30日)に入り需要が軟化したものの、おしなべて堅調な需要が継続しました。また、販売価格の引き上げも相まって、売上高は前連結会計年度を上回りました。電子デバイス事業は、半導体向け製品の需要が好調に推移し、その他の製品の需要も緩やかな回復が続いたことから、売上高は前連結会計年度を上回りました。これらの結果、電子・情報分野の売上は前連結会計年度比で増加しました。
「機能材料」分野では、複合材事業は、需要が回復しない中で厳しい競争環境が続き、販売が低迷したことから、売上高は前連結会計年度を下回りました。医療事業は、販売価格の引き上げを進めたこと等から、売上高は前連結会計年度を上回りました。耐熱事業は、需要が軟調なことから、売上高は前連結会計年度を下回りました。建築事業は、需要が堅調なことから、売上高は前連結会計年度を上回りました。これらの結果、機能材料分野の売上は前連結会計年度比で減少しました。
これらにより、売上高は2,992億37百万円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。
損益面では、販売価格の引き上げや半導体向け製品の好調な販売が営業利益に寄与しました。コスト面では、原材料及びエネルギーの価格や物流費用が高止まりしましたが、ディスプレイ事業での製造原価低減に加え、前連結会計年度に計上した一部原材料に係る評価損の影響がなくなったことなどから、61億20百万円の営業利益(前連結会計年度:営業損失104億20百万円)を計上しました。この結果、売上高営業利益率は2.0%と前連結会計年度と比べ、5.7ポイント上がりました。
営業外収益においては、海外子会社の借入に係る債権債務の評価替えによる為替差益等が経常利益を押し上げ、124億17百万円の経常利益(前連結会計年度:経常損失94億80百万円)を計上しました。
特別損益については、固定資産の減損損失を特別損失に計上した一方で、中期経営計画EGP2028に沿ってノンコア資産の処分と政策保有株式の縮減を行い、固定資産売却益及び投資有価証券売却益を特別利益に計上したことなどから、113億47百万円の利益となりました。
これらの結果、税金等調整前当期純利益は237億64百万円(前連結会計年度:税金等調整前当期純損失286億12百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は120億91百万円(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純損失261億88百万円)となりました。
なお、1株当たり当期純利益は141円67銭(前連結会計年度:1株当たり当期純損失282円90銭)となりました。
(2025年2月5日公表の2025年度の業績予想)
2025年度については、世界経済は、地政学リスクの緩和見込みや各国の経済政策によって回復に向かうと期待されるものの、米国の政策転換や国際協調の低下等による影響から、引き続き不透明な状況が続くものと予想されます。
このような中、当社グループでは、中期経営計画EGP2028を着実に実行していくことで売上の拡大、収益の改善、ROE8%の実現に努めてまいります。EGP2028については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境、中長期的な会社の経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 <中期経営計画EGP2028>」をご覧ください。
「電子・情報」分野においては、ディスプレイ事業は、堅調な需要を見込んでいます。電子デバイス事業は、半導体用サポートガラスを中心に半導体向け製品の販売がより拡大する見込みです。
「機能材料」分野においては、複合材事業及び医療、耐熱、建築事業は、当連結会計年度と同程度の製品需要が継続する見通しです。
損益面では、原燃料価格は高止まりすると見込んでいますが、ディスプレイ事業の収益性向上と電子デバイス事業の売上高増加が営業利益の拡大に貢献します。また、販売価格の改定と生産性改善の取り組みを継続してまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、税金等調整前当期純利益を計上したことに加え、棚卸資産が減少したこと等により、営業活動によって得られた資金は522億円(前連結会計年度比535億61百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主として電子デバイス事業の設備を取得した一方で、中期経営計画EGP2028に沿って不要となった固定資産や投資有価証券を売却したことにより、投資活動によって得られた資金は426億1百万円(同633億78百万円の収入増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
借入金の返済、自己株式の取得及び株主への配当金の支払いがあったこと等から、財務活動に使用した資金は488億32百万円(同372億60百万円の支出増)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額25億31百万円を合わせ、当連結会計年度末の資金の残高は、前連結会計年度末と比べ484億99百万円増加し、1,235億82百万円となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を目指すとともに、経営全般のさらなる効率化を追求するべく、キャッシュ・フロー重視、資産効率重視(金融資産・棚卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集約)、財務の健全性を財務方針に掲げています。
設備投資に関しては、設備の更新やガラス溶融炉の定期修繕のほか、マーケットの成長やカスタマーニーズに応じた投資を行うとともに、工場の強健化やカーボンニュートラルの実現に向けた投資を実行してまいります。研究開発に関しては、会社の成長基盤となる基礎的研究開発を継続的に行うとともに、成長分野への事業展開を見据えた製品開発を進めてまいります。
当社グループの所要資金は、設備資金及び運転資金であり、これらを自己資金、借入金等で賄っています。また、グループファイナンスを活用することで手許資金の活用を図っています。なお、当社グループは機動的な資金調達を行うため、国内金融機関と総額250億円のコミットメントライン契約を締結しています。当社としましては、主要な取引先金融機関と良好な取引関係を維持していることに加えて、日本格付研究所の格付は「シングルAプラス」となっていることから、安定的に資金調達ができるものと認識しています。
今後も、健全な財務基盤の下、事業環境の変化する中においても安定した事業運営が行えるよう努めてまいります。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画EGP2028においては、売上高、営業利益、営業利益率、ROEを重要な指標と位置付けて経営目標に掲げています。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。当社グループの連結財務諸表で採用する会計方針や、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益費用の報告金額に影響を及ぼす見積りのうち、下記のものが特に重要なものと判断しています。
・固定資産の減損
当社グループでは、減損損失の認識及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その減少額を減損損失として計上しています。減損損失の認識及び測定にあたっては、その時点における合理的な情報等を基に将来キャッシュ・フローの見積りを行っていますが、事業計画や市場環境等の変化により、見積りの前提とした条件や仮定に変化が生じた場合、減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度(2024年1月1日~2024年12月31日)における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末(2024年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2023年12月31日)と比較して87億53百万円減少し、6,951億63百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して61億82百万円減少し、2,076億4百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して25億70百万円減少し、4,875億59百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,992億37百万円(前連結会計年度比6.9%増)、営業利益61億20百万円(前連結会計年度:営業損失104億20百万円)、経常利益124億17百万円(同:経常損失94億80百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益120億91百万円(同:親会社株主に帰属する当期純損失261億88百万円)となりました。
部門別の経営成績は次のとおりです。
「電子・情報」の分野は、売上高1,575億80百万円(前連結会計年度比18.3%増)となりました。「機能材料」の分野は、売上高1,416億57百万円(同3.5%減)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて484億99百万円増加し、1,235億82百万円となりました。
営業活動によって得られた資金は522億円(前連結会計年度比535億61百万円の収入増)となりました。
投資活動によって得られた資金は426億1百万円(同633億78百万円の収入増)となりました。
財務活動に使用した資金は488億32百万円(同372億60百万円の支出増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)における生産実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ガラス事業 | 280,358 | 96.6 |
| 合計 | 280,358 | 96.6 |
(注)生産金額は、平均販売価額により算出したものです。
b.受注実績
基本的に見込み生産を行っています。なお、当連結会計年度において特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)における販売実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ガラス事業 | 299,237 | 106.9 |
| 合計 | 299,237 | 106.9 |
(注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、
いずれの相手先も当該割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在(2025年3月31日)において判断したものです。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
| 前連結会計年度末 (百万円) | 当連結会計年度末 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 総資産 | 703,917 | 695,163 | △8,753 |
| 負債 | 213,786 | 207,604 | △6,182 |
| 純資産 | 490,130 | 487,559 | △2,570 |
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して87億53百万円減少し、6,951億63百万円となりました。流動資産では、販売の拡大や固定資産の売却等により、現金及び預金が増加し、商品及び製品が減少しました。固定資産では、ディスプレイ事業及び複合材事業で減損損失を計上したこと等から、有形固定資産が減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して61億82百万円減少し、2,076億4百万円となりました。借入金の返済を進めたことや、返済期限が1年以内の長期借入金を振り替えたことにより、長期借入金が減少し、短期借入金が増加しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して25億70百万円減少し、4,875億59百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益を計上した一方で、株主への配当金の支払い及び積極的な自己株式の取得を進めました。また、主要な通貨において円安に振れたこと等から、為替換算調整勘定が増加しました。
b.経営成績
(当連結会計年度の経営成績)
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | |
| 売上高 | 279,974 | 299,237 | 6.9 |
| 営業利益又は営業損失(△) | △10,420 | 6,120 | - |
| (営業利益率) | (△3.7%) | (2.0%) | - |
| 経常利益又は経常損失(△) | △9,480 | 12,417 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は 親会社株主に帰属する当期純損失(△) | △26,188 | 12,091 | - |
(部門別の経営成績)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 比率 (%) | |
| 電子・情報 | 133,209 | 47.6 | 157,580 | 52.7 | 24,371 | 18.3 |
| 機能材料 | 146,765 | 52.4 | 141,657 | 47.3 | △5,108 | △3.5 |
| 合計 | 279,974 | 100.0 | 299,237 | 100.0 | 19,263 | 6.9 |
「電子・情報」分野では、ディスプレイ事業は、第3四半期連結会計期間(2024年7月1日~9月30日)に入り需要が軟化したものの、おしなべて堅調な需要が継続しました。また、販売価格の引き上げも相まって、売上高は前連結会計年度を上回りました。電子デバイス事業は、半導体向け製品の需要が好調に推移し、その他の製品の需要も緩やかな回復が続いたことから、売上高は前連結会計年度を上回りました。これらの結果、電子・情報分野の売上は前連結会計年度比で増加しました。
「機能材料」分野では、複合材事業は、需要が回復しない中で厳しい競争環境が続き、販売が低迷したことから、売上高は前連結会計年度を下回りました。医療事業は、販売価格の引き上げを進めたこと等から、売上高は前連結会計年度を上回りました。耐熱事業は、需要が軟調なことから、売上高は前連結会計年度を下回りました。建築事業は、需要が堅調なことから、売上高は前連結会計年度を上回りました。これらの結果、機能材料分野の売上は前連結会計年度比で減少しました。
これらにより、売上高は2,992億37百万円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。
損益面では、販売価格の引き上げや半導体向け製品の好調な販売が営業利益に寄与しました。コスト面では、原材料及びエネルギーの価格や物流費用が高止まりしましたが、ディスプレイ事業での製造原価低減に加え、前連結会計年度に計上した一部原材料に係る評価損の影響がなくなったことなどから、61億20百万円の営業利益(前連結会計年度:営業損失104億20百万円)を計上しました。この結果、売上高営業利益率は2.0%と前連結会計年度と比べ、5.7ポイント上がりました。
営業外収益においては、海外子会社の借入に係る債権債務の評価替えによる為替差益等が経常利益を押し上げ、124億17百万円の経常利益(前連結会計年度:経常損失94億80百万円)を計上しました。
特別損益については、固定資産の減損損失を特別損失に計上した一方で、中期経営計画EGP2028に沿ってノンコア資産の処分と政策保有株式の縮減を行い、固定資産売却益及び投資有価証券売却益を特別利益に計上したことなどから、113億47百万円の利益となりました。
これらの結果、税金等調整前当期純利益は237億64百万円(前連結会計年度:税金等調整前当期純損失286億12百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は120億91百万円(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純損失261億88百万円)となりました。
なお、1株当たり当期純利益は141円67銭(前連結会計年度:1株当たり当期純損失282円90銭)となりました。
(2025年2月5日公表の2025年度の業績予想)
| 第2四半期(累計) | 通期 | EGP2028目標値 | |
| 売上高 | 1,500億円 | 3,100億円 | 4,000億円 |
| 営業利益 | 100億円 | 200億円 | 500億円 |
| (営業利益率) | (6.7%) | (6.5%) | (12.5%) |
| 経常利益 | 100億円 | 200億円 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 100億円 | 150億円 | - |
2025年度については、世界経済は、地政学リスクの緩和見込みや各国の経済政策によって回復に向かうと期待されるものの、米国の政策転換や国際協調の低下等による影響から、引き続き不透明な状況が続くものと予想されます。
このような中、当社グループでは、中期経営計画EGP2028を着実に実行していくことで売上の拡大、収益の改善、ROE8%の実現に努めてまいります。EGP2028については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境、中長期的な会社の経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 <中期経営計画EGP2028>」をご覧ください。
「電子・情報」分野においては、ディスプレイ事業は、堅調な需要を見込んでいます。電子デバイス事業は、半導体用サポートガラスを中心に半導体向け製品の販売がより拡大する見込みです。
「機能材料」分野においては、複合材事業及び医療、耐熱、建築事業は、当連結会計年度と同程度の製品需要が継続する見通しです。
損益面では、原燃料価格は高止まりすると見込んでいますが、ディスプレイ事業の収益性向上と電子デバイス事業の売上高増加が営業利益の拡大に貢献します。また、販売価格の改定と生産性改善の取り組みを継続してまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △1,360 | 52,200 | 53,561 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △20,777 | 42,601 | 63,378 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △11,572 | △48,832 | △37,260 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 75,083 | 123,582 | 48,499 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、税金等調整前当期純利益を計上したことに加え、棚卸資産が減少したこと等により、営業活動によって得られた資金は522億円(前連結会計年度比535億61百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主として電子デバイス事業の設備を取得した一方で、中期経営計画EGP2028に沿って不要となった固定資産や投資有価証券を売却したことにより、投資活動によって得られた資金は426億1百万円(同633億78百万円の収入増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
借入金の返済、自己株式の取得及び株主への配当金の支払いがあったこと等から、財務活動に使用した資金は488億32百万円(同372億60百万円の支出増)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額25億31百万円を合わせ、当連結会計年度末の資金の残高は、前連結会計年度末と比べ484億99百万円増加し、1,235億82百万円となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を目指すとともに、経営全般のさらなる効率化を追求するべく、キャッシュ・フロー重視、資産効率重視(金融資産・棚卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集約)、財務の健全性を財務方針に掲げています。
設備投資に関しては、設備の更新やガラス溶融炉の定期修繕のほか、マーケットの成長やカスタマーニーズに応じた投資を行うとともに、工場の強健化やカーボンニュートラルの実現に向けた投資を実行してまいります。研究開発に関しては、会社の成長基盤となる基礎的研究開発を継続的に行うとともに、成長分野への事業展開を見据えた製品開発を進めてまいります。
当社グループの所要資金は、設備資金及び運転資金であり、これらを自己資金、借入金等で賄っています。また、グループファイナンスを活用することで手許資金の活用を図っています。なお、当社グループは機動的な資金調達を行うため、国内金融機関と総額250億円のコミットメントライン契約を締結しています。当社としましては、主要な取引先金融機関と良好な取引関係を維持していることに加えて、日本格付研究所の格付は「シングルAプラス」となっていることから、安定的に資金調達ができるものと認識しています。
今後も、健全な財務基盤の下、事業環境の変化する中においても安定した事業運営が行えるよう努めてまいります。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画EGP2028においては、売上高、営業利益、営業利益率、ROEを重要な指標と位置付けて経営目標に掲げています。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。当社グループの連結財務諸表で採用する会計方針や、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益費用の報告金額に影響を及ぼす見積りのうち、下記のものが特に重要なものと判断しています。
・固定資産の減損
当社グループでは、減損損失の認識及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その減少額を減損損失として計上しています。減損損失の認識及び測定にあたっては、その時点における合理的な情報等を基に将来キャッシュ・フローの見積りを行っていますが、事業計画や市場環境等の変化により、見積りの前提とした条件や仮定に変化が生じた場合、減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。