有価証券報告書-第105期(2023/01/01-2023/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2023年1月1日~2023年12月31日)における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末(2023年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2022年12月31日)と比較して439億90百万円減少し、7,039億17百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して52億8百万円減少し、2,137億86百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して387億82百万円減少し、4,901億30百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,799億74百万円(前連結会計年度比13.8%減)、営業損失104億20百万円(前連結会計年度:営業利益261億84百万円)、経常損失94億80百万円(同:経常利益340億58百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失261億88百万円(同:親会社株主に帰属する当期純利益281億67百万円)となりました。
部門別の経営成績は次のとおりです。
「電子・情報」の分野は、売上高1,332億9百万円(前連結会計年度比10.5%減)となりました。「機能材料」の分野は、売上高1,467億65百万円(同16.5%減)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて317億79百万円減少し、750億83百万円となりました。
営業活動に使用した資金は13億60百万円(前連結会計年度比329億24百万円の収入減)となりました。
投資活動に使用した資金は207億77百万円(同363億77百万円の支出減)となりました。
財務活動に使用した資金は115億72百万円(同56億98百万円の支出増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)における生産実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
(注)生産金額は、平均販売価額により算出したものです。
b.受注実績
基本的に見込み生産を行っています。なお、当連結会計年度において特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)における販売実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
(注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、
いずれの相手先も当該割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在(2024年3月29日)において判断したものです。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して439億90百万円減少し、7,039億17百万円
となりました。流動資産では、設備に係る支払い等が進んだことや自己株式の取得を行ったこと等により、現金
及び預金が減少しました。また、販売が減少したこと等により、商品及び製品が増加しました。固定資産では、ディスプレイ事業及び複合材事業の構造改革等により有形固定資産が減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して52億8百万円減少し、2,137億86百万円と
なりました。流動負債では、主に原料の仕入に係る支払いにより支払手形及び買掛金が減少しました。また、借
入金を返済したことにより短期借入金が減少しました。固定負債では、新たに借入を行ったこと等から、長期借
入金が増加しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して387億82百万円減少し、4,901億30百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失を計上したこと及び配当金の支払い並びに自己株式の取得をしたこと等により利益剰余金が減少しました。また、主要な通貨において円安に振れたこと等から、為替換算調整勘定が増加しました。
b.経営成績
(当連結会計年度の経営成績)
(部門別の経営成績)
「電子・情報」分野では、ディスプレイ事業は、最終製品の需要が芳しくない中、得意先の生産調整の影響を
受け、売上高は前連結会計年度を下回りました。電子デバイス事業は、半導体向け製品の需要が好調に推移しま
したが、光エレクトロニクス向けの需要が低迷し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
これらの結果、電子・情報分野の売上は前連結会計年度比で減少しました。
「機能材料」分野では、複合材事業は、自動車部品向け高機能樹脂用途を中心に製品需要が低調なことに加
え、競争環境が激化したことから、売上高は前連結会計年度を下回りました。医療や耐熱事業は製品需要が軟調
で、売上高は前連結会計年度を下回りました。一方、建築事業は安定した製品需要が継続し、売上高は前連結会
計年度を上回りました。これらの結果、機能材料分野の売上は前連結会計年度比で減少しました。
これらにより、売上高は2,799億74百万円(前連結会計年度比13.8%減)となりました。
損益面では、原燃料価格の高騰等によりコスト上昇が続く中、需要が低調であったことから、製品価格の改定
等によるコスト回収が想定を下回りました。こうした中、稼働率低下により原価高となっていたディスプレイ事
業や複合材事業において事業構造改革を断行し損益を改善してきましたが、一部の原材料において急激な価格下
落に伴う評価損を計上したことなどから、104億20百万円の営業損失(前連結会計年度:営業利益261億84百万
円)を計上しました。この結果、売上高営業利益率は△3.7%と前連結会計年度と比べ、11.8ポイント下がりま
した。
営業外収益において海外子会社の借入に係る債権債務の評価替えによる為替差益等がありましたが、営業損失
を補うには至らず、94億80百万円の経常損失(前連結会計年度:経常利益340億58百万円)を計上しました。
特別損益については、特別修繕引当金戻入額、受取保険金、投資有価証券売却益等を特別利益に計上する一
方、事業構造改善費用、固定資産の減損損失等を特別損失に計上したことにより、191億31百万円の損失となり
ました。
これらの結果、税金等調整前当期純損失は286億12百万円(前連結会計年度:税金等調整前当期純利益395億17
百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は261億88百万円(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純
利益281億67百万円)となりました。
なお、1株当たり当期純損失は282円90銭(前連結会計年度:1株当たり当期純利益302円76銭)となりまし
た。
(2024年2月5日公表の2024年度の業績予想)
2024年度については、世界経済は、ウクライナ情勢や中東情勢などの地政学リスクに加え、原燃料価格の高止
まり、中国など諸外国の景気減速懸念等を背景に、引き続き不透明な状況が続くものと予想されます。
このような中、当社グループでは、新中期経営計画「EGP2028」を着実に実行していくことで収益の改
善、自己資本利益率(ROE)8%の実現、及び企業価値の向上に努めてまいります。「EGP2028」につ
いては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境、中長期的な会社
の経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 <中期経営計画「EGP2028」>」をご覧くだ
さい。
「電子・情報」分野においては、ディスプレイ事業は、得意先の生産調整の影響が残るものの、中国市場を中
心に回復を見込んでいます。電子デバイス事業は、半導体用サポートガラスを中心に半導体向け製品の販売が拡
大することから、生産能力の増強を進めてまいります。
「機能材料」分野においては、複合材事業は、自動車関連市場向けを含め需要回復には時間を要するものと予
想しています。医療、耐熱及び建築事業は、当連結会計年度と同程度の製品需要が継続する見通しです。
損益面では、原燃料価格の上昇はやや軟化し、当連結会計年度に実施した事業構造改革の効果が利益に寄与す
るものと見込んでいます。また、半導体向け製品の販売拡大が利益を牽引する見込みです。なお、2024年1月26
日に公表しました投資有価証券売却益及び同月29日に公表しました固定資産売却益を特別利益として第1四半期
連結会計期間(2024年1月1日~2024年3月31日)に計上します。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載し
ています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、税金等調整前当期純損失を計上しました。また、原材料等の仕入れに係る支払いが増加し
たことに加え、販売が減少したこと等により棚卸資産が増加しました。一方、減価償却費及び減損損失を計上し
ました。これらの結果、営業活動に使用した資金は13億60百万円(前連結会計年度比329億24百万円の収入減)
となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主としてディスプレイ事業及び医療事業の設備を取得した一方で、事業構造改革に伴い不要となった設備や投
資有価証券を売却したことにより、投資活動に使用した資金は207億77百万円(同363億77百万円の支出減)とな
りました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
新たに資金調達を行った一方で、株主への配当金の支払い及び自己株式の取得があったことから、財務活動に
使用した資金は115億72百万円(同56億98百万円の支出増)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額21億8百万円等を合わせ、当連結会計年度末の現金及び現金同等
物の残高は、前連結会計年度末と比べ317億79百万円減少し、750億83百万円となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を目指すとともに、経営全般のさらなる効率化を
追求するべく、キャッシュ・フロー重視、資産効率重視(金融資産・棚卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集
約)、財務の健全性を財務方針に掲げています。
設備投資に関しては、設備の更新やガラス溶融炉の定期修繕のほか、マーケットの成長やカスタマーニーズに
応じた投資を行うとともに、工場の強健化やカーボンニュートラルの実現に向けた投資を実行してまいります。
研究開発に関しては、会社の成長基盤となる基礎的研究開発を継続的に行うとともに、成長分野への事業展開を
見据えた製品開発を進めてまいります。
当社グループの所要資金は、設備資金及び運転資金であり、これらを自己資金、借入金等で賄っています。ま
た、グループファイナンスを活用することで手許資金の活用を図っています。なお、当社グループは機動的な資
金調達を行うため、国内金融機関と総額250億円のコミットメントライン契約を締結しています。当社としまして
は、主要な取引先金融機関と良好な取引関係を維持していることに加えて、日本格付研究所の格付は「シングル
Aプラス」となっていることから、安定的に資金調達ができるものと認識しています。
今後も、健全な財務基盤の下、事業環境の変化する中においても安定した事業運営が行えるよう努めてまいり
ます。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「EGP2028」においては、売上高、営業利益、営業利益率、ROEを重要な指標と位置付けて経営目標に掲げています。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。当社グループの連結財務諸表で採用する会計方針や、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益費用の報告金額に影響を及ぼす見積りのうち、下記のものが特に重要なものと判断しています。
・固定資産の減損
当社グループでは、減損損失の認識及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その減少額を減損損失として計上しています。減損損失の認識及び測定にあたっては、その時点における合理的な情報等を基に将来キャッシュ・フローの見積りを行っていますが、事業計画や市場環境等の変化により、見積りの前提とした条件や仮定に変化が生じた場合、減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度(2023年1月1日~2023年12月31日)における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末(2023年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2022年12月31日)と比較して439億90百万円減少し、7,039億17百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して52億8百万円減少し、2,137億86百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して387億82百万円減少し、4,901億30百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,799億74百万円(前連結会計年度比13.8%減)、営業損失104億20百万円(前連結会計年度:営業利益261億84百万円)、経常損失94億80百万円(同:経常利益340億58百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失261億88百万円(同:親会社株主に帰属する当期純利益281億67百万円)となりました。
部門別の経営成績は次のとおりです。
「電子・情報」の分野は、売上高1,332億9百万円(前連結会計年度比10.5%減)となりました。「機能材料」の分野は、売上高1,467億65百万円(同16.5%減)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて317億79百万円減少し、750億83百万円となりました。
営業活動に使用した資金は13億60百万円(前連結会計年度比329億24百万円の収入減)となりました。
投資活動に使用した資金は207億77百万円(同363億77百万円の支出減)となりました。
財務活動に使用した資金は115億72百万円(同56億98百万円の支出増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)における生産実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ガラス事業 | 290,300 | 83.7 |
| 合計 | 290,300 | 83.7 |
(注)生産金額は、平均販売価額により算出したものです。
b.受注実績
基本的に見込み生産を行っています。なお、当連結会計年度において特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)における販売実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ガラス事業 | 279,974 | 86.2 |
| 合計 | 279,974 | 86.2 |
(注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、
いずれの相手先も当該割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在(2024年3月29日)において判断したものです。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
| 前連結会計年度末 (百万円) | 当連結会計年度末 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 総資産 | 747,907 | 703,917 | △43,990 |
| 負債 | 218,995 | 213,786 | △5,208 |
| 純資産 | 528,912 | 490,130 | △38,782 |
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して439億90百万円減少し、7,039億17百万円
となりました。流動資産では、設備に係る支払い等が進んだことや自己株式の取得を行ったこと等により、現金
及び預金が減少しました。また、販売が減少したこと等により、商品及び製品が増加しました。固定資産では、ディスプレイ事業及び複合材事業の構造改革等により有形固定資産が減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して52億8百万円減少し、2,137億86百万円と
なりました。流動負債では、主に原料の仕入に係る支払いにより支払手形及び買掛金が減少しました。また、借
入金を返済したことにより短期借入金が減少しました。固定負債では、新たに借入を行ったこと等から、長期借
入金が増加しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して387億82百万円減少し、4,901億30百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失を計上したこと及び配当金の支払い並びに自己株式の取得をしたこと等により利益剰余金が減少しました。また、主要な通貨において円安に振れたこと等から、為替換算調整勘定が増加しました。
b.経営成績
(当連結会計年度の経営成績)
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | |
| 売上高 | 324,634 | 279,974 | △13.8 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 26,184 | △10,420 | - |
| (営業利益率) | (8.1%) | (△3.7%) | - |
| 経常利益又は経常損失(△) | 34,058 | △9,480 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は 親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 28,167 | △26,188 | - |
(部門別の経営成績)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 比率 (%) | |
| 電子・情報 | 148,764 | 45.8 | 133,209 | 47.6 | △15,555 | △10.5 |
| 機能材料 | 175,870 | 54.2 | 146,765 | 52.4 | △29,104 | △16.5 |
| 合計 | 324,634 | 100.0 | 279,974 | 100.0 | △44,660 | △13.8 |
「電子・情報」分野では、ディスプレイ事業は、最終製品の需要が芳しくない中、得意先の生産調整の影響を
受け、売上高は前連結会計年度を下回りました。電子デバイス事業は、半導体向け製品の需要が好調に推移しま
したが、光エレクトロニクス向けの需要が低迷し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
これらの結果、電子・情報分野の売上は前連結会計年度比で減少しました。
「機能材料」分野では、複合材事業は、自動車部品向け高機能樹脂用途を中心に製品需要が低調なことに加
え、競争環境が激化したことから、売上高は前連結会計年度を下回りました。医療や耐熱事業は製品需要が軟調
で、売上高は前連結会計年度を下回りました。一方、建築事業は安定した製品需要が継続し、売上高は前連結会
計年度を上回りました。これらの結果、機能材料分野の売上は前連結会計年度比で減少しました。
これらにより、売上高は2,799億74百万円(前連結会計年度比13.8%減)となりました。
損益面では、原燃料価格の高騰等によりコスト上昇が続く中、需要が低調であったことから、製品価格の改定
等によるコスト回収が想定を下回りました。こうした中、稼働率低下により原価高となっていたディスプレイ事
業や複合材事業において事業構造改革を断行し損益を改善してきましたが、一部の原材料において急激な価格下
落に伴う評価損を計上したことなどから、104億20百万円の営業損失(前連結会計年度:営業利益261億84百万
円)を計上しました。この結果、売上高営業利益率は△3.7%と前連結会計年度と比べ、11.8ポイント下がりま
した。
営業外収益において海外子会社の借入に係る債権債務の評価替えによる為替差益等がありましたが、営業損失
を補うには至らず、94億80百万円の経常損失(前連結会計年度:経常利益340億58百万円)を計上しました。
特別損益については、特別修繕引当金戻入額、受取保険金、投資有価証券売却益等を特別利益に計上する一
方、事業構造改善費用、固定資産の減損損失等を特別損失に計上したことにより、191億31百万円の損失となり
ました。
これらの結果、税金等調整前当期純損失は286億12百万円(前連結会計年度:税金等調整前当期純利益395億17
百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は261億88百万円(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純
利益281億67百万円)となりました。
なお、1株当たり当期純損失は282円90銭(前連結会計年度:1株当たり当期純利益302円76銭)となりまし
た。
(2024年2月5日公表の2024年度の業績予想)
| 第2四半期(累計) | 通期 | EGP2028目標値 | |
| 売上高 | 1,500億円 | 3,100億円 | 4,000億円 |
| 営業利益 | 40億円 | 160億円 | 500億円 |
| (営業利益率) | (2.7%) | (5.2%) | (12.5%) |
| 経常利益 | 40億円 | 160億円 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 180億円 | 270億円 | - |
2024年度については、世界経済は、ウクライナ情勢や中東情勢などの地政学リスクに加え、原燃料価格の高止
まり、中国など諸外国の景気減速懸念等を背景に、引き続き不透明な状況が続くものと予想されます。
このような中、当社グループでは、新中期経営計画「EGP2028」を着実に実行していくことで収益の改
善、自己資本利益率(ROE)8%の実現、及び企業価値の向上に努めてまいります。「EGP2028」につ
いては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境、中長期的な会社
の経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 <中期経営計画「EGP2028」>」をご覧くだ
さい。
「電子・情報」分野においては、ディスプレイ事業は、得意先の生産調整の影響が残るものの、中国市場を中
心に回復を見込んでいます。電子デバイス事業は、半導体用サポートガラスを中心に半導体向け製品の販売が拡
大することから、生産能力の増強を進めてまいります。
「機能材料」分野においては、複合材事業は、自動車関連市場向けを含め需要回復には時間を要するものと予
想しています。医療、耐熱及び建築事業は、当連結会計年度と同程度の製品需要が継続する見通しです。
損益面では、原燃料価格の上昇はやや軟化し、当連結会計年度に実施した事業構造改革の効果が利益に寄与す
るものと見込んでいます。また、半導体向け製品の販売拡大が利益を牽引する見込みです。なお、2024年1月26
日に公表しました投資有価証券売却益及び同月29日に公表しました固定資産売却益を特別利益として第1四半期
連結会計期間(2024年1月1日~2024年3月31日)に計上します。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載し
ています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 31,563 | △1,360 | △32,924 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △57,155 | △20,777 | 36,377 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △5,874 | △11,572 | △5,698 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 106,862 | 75,083 | △31,779 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、税金等調整前当期純損失を計上しました。また、原材料等の仕入れに係る支払いが増加し
たことに加え、販売が減少したこと等により棚卸資産が増加しました。一方、減価償却費及び減損損失を計上し
ました。これらの結果、営業活動に使用した資金は13億60百万円(前連結会計年度比329億24百万円の収入減)
となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主としてディスプレイ事業及び医療事業の設備を取得した一方で、事業構造改革に伴い不要となった設備や投
資有価証券を売却したことにより、投資活動に使用した資金は207億77百万円(同363億77百万円の支出減)とな
りました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
新たに資金調達を行った一方で、株主への配当金の支払い及び自己株式の取得があったことから、財務活動に
使用した資金は115億72百万円(同56億98百万円の支出増)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額21億8百万円等を合わせ、当連結会計年度末の現金及び現金同等
物の残高は、前連結会計年度末と比べ317億79百万円減少し、750億83百万円となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を目指すとともに、経営全般のさらなる効率化を
追求するべく、キャッシュ・フロー重視、資産効率重視(金融資産・棚卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集
約)、財務の健全性を財務方針に掲げています。
設備投資に関しては、設備の更新やガラス溶融炉の定期修繕のほか、マーケットの成長やカスタマーニーズに
応じた投資を行うとともに、工場の強健化やカーボンニュートラルの実現に向けた投資を実行してまいります。
研究開発に関しては、会社の成長基盤となる基礎的研究開発を継続的に行うとともに、成長分野への事業展開を
見据えた製品開発を進めてまいります。
当社グループの所要資金は、設備資金及び運転資金であり、これらを自己資金、借入金等で賄っています。ま
た、グループファイナンスを活用することで手許資金の活用を図っています。なお、当社グループは機動的な資
金調達を行うため、国内金融機関と総額250億円のコミットメントライン契約を締結しています。当社としまして
は、主要な取引先金融機関と良好な取引関係を維持していることに加えて、日本格付研究所の格付は「シングル
Aプラス」となっていることから、安定的に資金調達ができるものと認識しています。
今後も、健全な財務基盤の下、事業環境の変化する中においても安定した事業運営が行えるよう努めてまいり
ます。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「EGP2028」においては、売上高、営業利益、営業利益率、ROEを重要な指標と位置付けて経営目標に掲げています。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。当社グループの連結財務諸表で採用する会計方針や、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益費用の報告金額に影響を及ぼす見積りのうち、下記のものが特に重要なものと判断しています。
・固定資産の減損
当社グループでは、減損損失の認識及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その減少額を減損損失として計上しています。減損損失の認識及び測定にあたっては、その時点における合理的な情報等を基に将来キャッシュ・フローの見積りを行っていますが、事業計画や市場環境等の変化により、見積りの前提とした条件や仮定に変化が生じた場合、減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。