有価証券報告書-第102期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末(2020年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2019年12月31日)と比較して
66億60百万円減少し、6,581億39百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度
末と比較して64億26百万円減少し、1,812億19百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して2億34百万円減少し、4,769億20百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,428億86百万円(前連結会計年度比5.7%減)、営業利益176億60百万
円(同8.6%増)、経常利益191億9百万円(同24.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益152億52百万円(前
連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純損失336億69百万円)となりました。
部門別の経営成績は次のとおりです。
「電子・情報」の分野は、売上高1,361億97百万円(前連結会計年度比1.3%増)となりました。「機能材料・その他」の分野は、売上高1,066億89百万円(同13.3%減)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比
べて202億38百万円増加し、1,212億15百万円となりました。
営業活動によって得られた資金は478億61百万円(前連結会計年度比262億24百万円の収入増)となりました。
投資活動に使用した資金は197億59百万円(同54億43百万円の支出増)となりました。
財務活動に使用した資金は77億39百万円(同142億37百万円の支出減)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)における生産実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
(注)1.生産金額は、平均販売価額により算出したものです。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
基本的に見込み生産を行っています。なお、当連結会計年度において特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)における販売実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在(2021年3月31日)において判断したものです。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して66億60百万円減少し、6,581億39百万円
となりました。流動資産では、株主への配当金の支払いや社債の償還等があったものの、営業活動によるキャッ
シュ・フローの増加や新たに借入を行ったこと等から現金及び預金が増加しました。一方、感染症の影響による
生産調整と下期からの販売の回復により商品及び製品が減少しました。
固定資産では、FPD用ガラスや医薬用管ガラスに係る設備の取得があったものの、減価償却が進んだこと等
から有形固定資産が減少しました。また、投資有価証券の売却及び評価額の減少により投資有価証券が減少しま
した。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して64億26百万円減少し、1,812億19百万円
となりました。流動負債では、生産調整による仕入れの減少等により支払手形及び買掛金が減少したほか、社債
を償還しました。一方、返済期限が1年以内の長期借入金の振り替えにより短期借入金が増加しました。
固定負債では、新たに借入を行ったものの、前述の短期借入金への振り替えがあったことから長期借入金が減
少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して2億34百万円減少し、4,769億20百万円
となりました。配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増
加しました。また、一部の通貨で円高に振れたことから為替換算調整勘定が減少しました。
b.経営成績
(当連結会計年度の経営成績)
(部門別の経営成績)
2020年度(当連結会計年度)は、米中通商問題の長期化や感染症の拡大が当社の事業活動に大きな影響を
与えました。FPD用ガラスは堅調な需要を取り込んだものの、ガラスファイバが感染症拡大により自動車
関連市場が大きく影響を受けたこと等から、売上高は前連結会計年度を下回りました。
一方、研究開発面では、生産性の向上やエネルギー使用量削減、環境負荷低減を実現する革新的な製造プ
ロセス技術を確立し、カーボンニュートラルの推進にも寄与する成果を得られました。また、事業戦略面で
は、ディスプレイ用ガラス事業において、高機能ディスプレイ用基板ガラスの拡販、第10.5世代ディスプレ
イ用基板ガラスの生産開始、超薄板ガラスの新製品開発と拡販に取り組んでまいりました。医療分野では、
2020年10月にマレーシアにおいて医薬用管ガラスの新設備を稼働させ生産能力の増強を行ったほか、殺菌用
機器等に使用される深紫外線透過ガラスの販売を開始するなど社会課題の解決に役立つ新製品の事業化を進
めてまいりました。
部門別の状況は次のとおりです。
「電子・情報」分野では、FPD用ガラスは、第2四半期連結会計期間(2020年4月1日~2020年6月30
日)は得意先の減産の影響を受けましたが、第3四半期連結会計期間(2020年7月1日~2020年9月30日)
以降、テレビやIT関連のディスプレイ市場が急速に回復したことから、出荷は前連結会計年度を上回りま
した。価格は前連結会計年度比で緩やかに下落しました。カバーガラス(化学強化専用ガラス)は、スマー
トフォン等の需要低迷により出荷は前連結会計年度比で減少しました。光関連・電子デバイス用ガラスは、
主に自動車部品向けが減少したものの、光関連ガラスが堅調であったことから出荷は前連結会計年度比で増
加しました。また、LTCC(低温同時焼成セラミックス)の合弁事業も売上に寄与しました。
「機能材料・その他」分野では、ガラスファイバは、感染症の影響もあり、第2四半期連結会計期間を底
に第3四半期連結会計期間以降自動車部品向け高機能樹脂用途を中心に出荷が回復に転じたものの、前連結
会計年度比では減少しました。耐熱ガラス及び建築用ガラスは、感染症の影響により、出荷が前連結会計年
度比で減少しましたが、医薬用管ガラスは関連市場の旺盛な需要を受け、出荷が前連結会計年度比で増加し
ました。これらにより、売上高は2,428億86百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。
損益面では、売上高の減少やガラスファイバの稼働率の低下等が利益を押し下げたものの、FPD用ガラ
スを中心に生産性が大幅に改善し、また、費用削減の取り組みや工事の見直し等もあり、営業利益は176億60
百万円(同8.6%増)となりました。この結果、売上高営業利益率は7.3%と前連結会計年度と比べ、1.0ポイ
ント上がりました。
また、前連結会計年度は在外連結子会社への融資に係る債権債務の評価替えによる為替差損を計上しまし
たが、当連結会計年度は為替差益に転じたこと等から、経常利益は191億9百万円(同24.3%増)となりまし
た。
特別利益については、一部のガラス溶融炉の修理予定がなくなったことに伴う特別修繕引当金戻入額が前
連結会計年度比で減少したものの、投資有価証券売却益が増加したことから、前連結会計年度比で増加しま
した。特別損失については、減損損失は、欧米ガラス繊維事業子会社に係る多額の損失を計上した前連結会
計年度と比べ当連結会計年度は大幅に減少しました。事故損失は、前連結会計年度では在外連結子会社にお
ける停電や台風による国内製造設備の一部損傷に係る費用等を計上しましたが、当連結会計年度では在外連
結子会社における事故や国内事業場における停電に伴う損失を計上しました。また、当連結会計年度におい
てガラス繊維事業子会社に係る事業構造改善費用を計上しました。
この結果、特別利益から特別損失を差し引いた純額は7億87百万円の利益となり、税金等調整前当期純利益
は198億96百万円(前連結会計年度:税金等調整前当期純損失192億68百万円)となりました。法人税、住民
税及び事業税は39億36百万円を、法人税等調整額は4億35百万円を計上しました。これらの結果、親会社株主
に帰属する当期純利益は152億52百万円(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純損失336億69百万
円)となりました。
なお、1株当たり当期純利益は157円84銭(前連結会計年度:1株当たり当期純損失348円50銭)となりま
した。
2021年度については、感染症は依然として収束の兆しが見えていませんが、世界経済は米国や中国を中心に
持ち直しの動きが続くものと予想されます。主力事業については、「電子・情報」分野では、FPD用ガラス
は、国内事業場における停電が2021年12月期第1四半期連結会計期間(2021年1月1日~2021年3月31日)の
出荷に一時的な影響を与えるものの、ディスプレイ市場の旺盛な需要を背景に堅調に推移するものと予想して
います。また、中国厦門において生産能力の増強を行い、中国市場の需要を取り込んでいきます。「機能材
料・その他」分野では、ガラスファイバは、市況が急速に回復している中、需要動向に対応したグローバル生
産体制の再構築を進めていきます。医薬用管ガラスは、2020年10月にマレーシアにおいて生産能力の増強を行
いましたが、既存の設備を含め更なる生産効率の向上に努め、医薬容器市場の旺盛な需要に対応していきま
す。
2021年度は中期経営計画「EGP2021」の最終年度となります。2021年度の業績予想は、「EGP20
21」の数値目標を下回るものの、この2年間の取り組みにより、企業体質強化の面で着実に成果が上がって
おり、次なる成長への基盤は確立されたものと評価しています。研究開発においては、複数の新製品を開発、マーケティング組織による市場分析と事業化を推進してきました。ディスプレイ事業においては、革新的な製
造プロセス技術の確立、第10.5世代ディスプレイ用基板ガラスの生産開始、超薄板ガラスの新製品開発、中国
市場への積極展開を進めてまいりました。ガラス繊維事業においては、感染症拡大の影響を受ける中、市況変
化に対応して生産を行うとともに、欧米拠点における構造改革を進め、競争力の向上に努めてまいりました。
当社グループとしては、引き続き、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
(3)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題 <中期経営計画「EGP202
1」>」に掲げた取り組みを着実に実行していくことで、2021年度の通期目標を確実に達成し、更なる飛躍を
目指してまいります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」
に記載しています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前述の経営成績に記載の業績を収めたことから、税金等調整前当期純利益を計上しまし
た。また、生産調整により仕入債務が減少したものの、下期からの販売の回復によりたな卸資産が減少しまし
た。減価償却費は、主に前連結会計年度に欧米ガラス繊維事業子会社に係る多額の減損損失を計上し償却負担
が減少したため前連結会計年度の水準を下回りました。これらの結果、当連結会計年度において営業活動によ
って得られた資金は478億61百万円(前連結会計年度比262億24百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主としてFPD用ガラスや医薬用管ガラス関連設備の固定資産の取得により、当連結会計年度において投資
活動に使用した資金は197億59百万円(同54億43百万円の支出増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
新たに借入を行ったものの、株主への配当金の支払い及び社債の償還等を行ったことから、当連結会計年度に
おいて財務活動に使用した資金は77億39百万円(同142億37百万円の支出減)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額△1億24百万円を合わせ、当連結会計年度末の現金及び現金同等
物の残高は、前連結会計年度末と比べ202億38百万円増加し、1,212億15百万円となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を目指すとともに、経営全般の更なる効率化を追
求するべく、キャッシュ・フロー重視、資産効率重視(金融資産・たな卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集
約)、財務の健全性を財務方針に掲げています。
設備投資に関しては、設備の更新やガラス溶融炉の定期修繕のほか、将来の成長に資する分野に重点を置いて
投資をする予定です。研究開発に関しても、成長分野への事業展開を見据えて、社会における価値の創造に役立
つガラスの開発を進めてまいります。
当社グループの所要資金は、主として設備資金及び運転資金であり、これらを自己資金、借入金及び社債の発
行等で賄っています。また、グループファイナンスを活用することで手許資金の活用を図っています。一方、当
社グループは機動的な資金調達を行うため、国内金融機関と総額250億円のコミットメントライン契約を締結して
います。当社としましては、主要な取引先金融機関と良好な取引関係を維持していることに加えて、日本格付研
究所の格付は「シングルAプラス」となっていることから、安定的に資金調達ができるものと認識しています。
今後も、健全な財務基盤の下、感染症の影響を含む事業環境の変化する中においても安定した事業運営が行える
よう努めてまいります。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
将来に亘る事業の存続と発展を期するためには、継続的な研究開発と成長投資、並びにこれらの活動を支える
売上と利益が不可欠であると考えます。このため、当社グループでは、売上高、営業利益、営業利益率を重要な
指標と位置付けています。
2021年度は、中期経営計画に掲げた施策を着実に実行し、2021年2月2日に公表しました「2021年12月期通期
連結業績予想」を達成することで、次期中期経営計画に繋げてまいります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。当社グループの連結財務諸表で採用する会計方針や、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益費用の報告金額に影響を及ぼす見積りのうち、下記のものが特に重要なものと判断しています。
・固定資産の減損
当社グループでは、減損損失の認識及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その減少額を減損損失として計上しています。減損損失の認識及び測定にあたっては、その時点における合理的な情報等を基に将来キャッシュ・フローの見積りを行っていますが、事業計画や市場環境等の変化により、見積りの前提とした条件や仮定に変化が生じた場合、減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末(2020年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2019年12月31日)と比較して
66億60百万円減少し、6,581億39百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度
末と比較して64億26百万円減少し、1,812億19百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して2億34百万円減少し、4,769億20百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,428億86百万円(前連結会計年度比5.7%減)、営業利益176億60百万
円(同8.6%増)、経常利益191億9百万円(同24.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益152億52百万円(前
連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純損失336億69百万円)となりました。
部門別の経営成績は次のとおりです。
「電子・情報」の分野は、売上高1,361億97百万円(前連結会計年度比1.3%増)となりました。「機能材料・その他」の分野は、売上高1,066億89百万円(同13.3%減)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比
べて202億38百万円増加し、1,212億15百万円となりました。
営業活動によって得られた資金は478億61百万円(前連結会計年度比262億24百万円の収入増)となりました。
投資活動に使用した資金は197億59百万円(同54億43百万円の支出増)となりました。
財務活動に使用した資金は77億39百万円(同142億37百万円の支出減)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)における生産実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| ガラス事業 | 221,435 | 81.5 | |
| 合計 | 221,435 | 81.5 | |
(注)1.生産金額は、平均販売価額により算出したものです。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
基本的に見込み生産を行っています。なお、当連結会計年度において特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)における販売実績をセグメントごとに示す
と、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| ガラス事業 | 242,886 | 94.3 | |
| 合計 | 242,886 | 94.3 | |
(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| LGディスプレイ㈱ | 37,058 | 14.4 | 31,754 | 13.1 |
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在(2021年3月31日)において判断したものです。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
| 前連結会計年度末 (百万円) | 当連結会計年度末 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 総資産 | 664,800 | 658,139 | △6,660 |
| 負債 | 187,645 | 181,219 | △6,426 |
| 純資産 | 477,154 | 476,920 | △234 |
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して66億60百万円減少し、6,581億39百万円
となりました。流動資産では、株主への配当金の支払いや社債の償還等があったものの、営業活動によるキャッ
シュ・フローの増加や新たに借入を行ったこと等から現金及び預金が増加しました。一方、感染症の影響による
生産調整と下期からの販売の回復により商品及び製品が減少しました。
固定資産では、FPD用ガラスや医薬用管ガラスに係る設備の取得があったものの、減価償却が進んだこと等
から有形固定資産が減少しました。また、投資有価証券の売却及び評価額の減少により投資有価証券が減少しま
した。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して64億26百万円減少し、1,812億19百万円
となりました。流動負債では、生産調整による仕入れの減少等により支払手形及び買掛金が減少したほか、社債
を償還しました。一方、返済期限が1年以内の長期借入金の振り替えにより短期借入金が増加しました。
固定負債では、新たに借入を行ったものの、前述の短期借入金への振り替えがあったことから長期借入金が減
少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して2億34百万円減少し、4,769億20百万円
となりました。配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増
加しました。また、一部の通貨で円高に振れたことから為替換算調整勘定が減少しました。
b.経営成績
(当連結会計年度の経営成績)
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | |
| 売上高 | 257,511 | 242,886 | △5.7 |
| 営業利益 | 16,258 | 17,660 | 8.6 |
| (営業利益率) | (6.3%) | (7.3%) | - |
| 経常利益 | 15,373 | 19,109 | 24.3 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は 親会社株主に帰属する当期純損失(△) | △33,669 | 15,252 | - |
(部門別の経営成績)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 比率 (%) | |
| 電子・情報 | 134,414 | 52 | 136,197 | 56 | 1,783 | 1.3 |
| 機能材料・その他 | 123,096 | 48 | 106,689 | 44 | △16,407 | △13.3 |
| 合計 | 257,511 | 100 | 242,886 | 100 | △14,625 | △5.7 |
2020年度(当連結会計年度)は、米中通商問題の長期化や感染症の拡大が当社の事業活動に大きな影響を
与えました。FPD用ガラスは堅調な需要を取り込んだものの、ガラスファイバが感染症拡大により自動車
関連市場が大きく影響を受けたこと等から、売上高は前連結会計年度を下回りました。
一方、研究開発面では、生産性の向上やエネルギー使用量削減、環境負荷低減を実現する革新的な製造プ
ロセス技術を確立し、カーボンニュートラルの推進にも寄与する成果を得られました。また、事業戦略面で
は、ディスプレイ用ガラス事業において、高機能ディスプレイ用基板ガラスの拡販、第10.5世代ディスプレ
イ用基板ガラスの生産開始、超薄板ガラスの新製品開発と拡販に取り組んでまいりました。医療分野では、
2020年10月にマレーシアにおいて医薬用管ガラスの新設備を稼働させ生産能力の増強を行ったほか、殺菌用
機器等に使用される深紫外線透過ガラスの販売を開始するなど社会課題の解決に役立つ新製品の事業化を進
めてまいりました。
部門別の状況は次のとおりです。
「電子・情報」分野では、FPD用ガラスは、第2四半期連結会計期間(2020年4月1日~2020年6月30
日)は得意先の減産の影響を受けましたが、第3四半期連結会計期間(2020年7月1日~2020年9月30日)
以降、テレビやIT関連のディスプレイ市場が急速に回復したことから、出荷は前連結会計年度を上回りま
した。価格は前連結会計年度比で緩やかに下落しました。カバーガラス(化学強化専用ガラス)は、スマー
トフォン等の需要低迷により出荷は前連結会計年度比で減少しました。光関連・電子デバイス用ガラスは、
主に自動車部品向けが減少したものの、光関連ガラスが堅調であったことから出荷は前連結会計年度比で増
加しました。また、LTCC(低温同時焼成セラミックス)の合弁事業も売上に寄与しました。
「機能材料・その他」分野では、ガラスファイバは、感染症の影響もあり、第2四半期連結会計期間を底
に第3四半期連結会計期間以降自動車部品向け高機能樹脂用途を中心に出荷が回復に転じたものの、前連結
会計年度比では減少しました。耐熱ガラス及び建築用ガラスは、感染症の影響により、出荷が前連結会計年
度比で減少しましたが、医薬用管ガラスは関連市場の旺盛な需要を受け、出荷が前連結会計年度比で増加し
ました。これらにより、売上高は2,428億86百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。
損益面では、売上高の減少やガラスファイバの稼働率の低下等が利益を押し下げたものの、FPD用ガラ
スを中心に生産性が大幅に改善し、また、費用削減の取り組みや工事の見直し等もあり、営業利益は176億60
百万円(同8.6%増)となりました。この結果、売上高営業利益率は7.3%と前連結会計年度と比べ、1.0ポイ
ント上がりました。
また、前連結会計年度は在外連結子会社への融資に係る債権債務の評価替えによる為替差損を計上しまし
たが、当連結会計年度は為替差益に転じたこと等から、経常利益は191億9百万円(同24.3%増)となりまし
た。
特別利益については、一部のガラス溶融炉の修理予定がなくなったことに伴う特別修繕引当金戻入額が前
連結会計年度比で減少したものの、投資有価証券売却益が増加したことから、前連結会計年度比で増加しま
した。特別損失については、減損損失は、欧米ガラス繊維事業子会社に係る多額の損失を計上した前連結会
計年度と比べ当連結会計年度は大幅に減少しました。事故損失は、前連結会計年度では在外連結子会社にお
ける停電や台風による国内製造設備の一部損傷に係る費用等を計上しましたが、当連結会計年度では在外連
結子会社における事故や国内事業場における停電に伴う損失を計上しました。また、当連結会計年度におい
てガラス繊維事業子会社に係る事業構造改善費用を計上しました。
この結果、特別利益から特別損失を差し引いた純額は7億87百万円の利益となり、税金等調整前当期純利益
は198億96百万円(前連結会計年度:税金等調整前当期純損失192億68百万円)となりました。法人税、住民
税及び事業税は39億36百万円を、法人税等調整額は4億35百万円を計上しました。これらの結果、親会社株主
に帰属する当期純利益は152億52百万円(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純損失336億69百万
円)となりました。
なお、1株当たり当期純利益は157円84銭(前連結会計年度:1株当たり当期純損失348円50銭)となりま
した。
| 2020年度実績 | 2021年度業績予想 (2021年2月2日公表) | EGP2021目標値 | |
| 売上高 | 2,428億円 | 2,600億円 | 3,000億円 |
| 営業利益 | 176億円 | 200億円 | 250億円 |
| (営業利益率) | (7.3%) | (7.7%) | (8.0%) |
| 経常利益 | 191億円 | 200億円 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 152億円 | 155億円 | - |
2021年度については、感染症は依然として収束の兆しが見えていませんが、世界経済は米国や中国を中心に
持ち直しの動きが続くものと予想されます。主力事業については、「電子・情報」分野では、FPD用ガラス
は、国内事業場における停電が2021年12月期第1四半期連結会計期間(2021年1月1日~2021年3月31日)の
出荷に一時的な影響を与えるものの、ディスプレイ市場の旺盛な需要を背景に堅調に推移するものと予想して
います。また、中国厦門において生産能力の増強を行い、中国市場の需要を取り込んでいきます。「機能材
料・その他」分野では、ガラスファイバは、市況が急速に回復している中、需要動向に対応したグローバル生
産体制の再構築を進めていきます。医薬用管ガラスは、2020年10月にマレーシアにおいて生産能力の増強を行
いましたが、既存の設備を含め更なる生産効率の向上に努め、医薬容器市場の旺盛な需要に対応していきま
す。
2021年度は中期経営計画「EGP2021」の最終年度となります。2021年度の業績予想は、「EGP20
21」の数値目標を下回るものの、この2年間の取り組みにより、企業体質強化の面で着実に成果が上がって
おり、次なる成長への基盤は確立されたものと評価しています。研究開発においては、複数の新製品を開発、マーケティング組織による市場分析と事業化を推進してきました。ディスプレイ事業においては、革新的な製
造プロセス技術の確立、第10.5世代ディスプレイ用基板ガラスの生産開始、超薄板ガラスの新製品開発、中国
市場への積極展開を進めてまいりました。ガラス繊維事業においては、感染症拡大の影響を受ける中、市況変
化に対応して生産を行うとともに、欧米拠点における構造改革を進め、競争力の向上に努めてまいりました。
当社グループとしては、引き続き、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
(3)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題 <中期経営計画「EGP202
1」>」に掲げた取り組みを着実に実行していくことで、2021年度の通期目標を確実に達成し、更なる飛躍を
目指してまいります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」
に記載しています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 21,637 | 47,861 | 26,224 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △14,316 | △19,759 | △5,443 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △21,976 | △7,739 | 14,237 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 100,977 | 121,215 | 20,238 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前述の経営成績に記載の業績を収めたことから、税金等調整前当期純利益を計上しまし
た。また、生産調整により仕入債務が減少したものの、下期からの販売の回復によりたな卸資産が減少しまし
た。減価償却費は、主に前連結会計年度に欧米ガラス繊維事業子会社に係る多額の減損損失を計上し償却負担
が減少したため前連結会計年度の水準を下回りました。これらの結果、当連結会計年度において営業活動によ
って得られた資金は478億61百万円(前連結会計年度比262億24百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主としてFPD用ガラスや医薬用管ガラス関連設備の固定資産の取得により、当連結会計年度において投資
活動に使用した資金は197億59百万円(同54億43百万円の支出増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
新たに借入を行ったものの、株主への配当金の支払い及び社債の償還等を行ったことから、当連結会計年度に
おいて財務活動に使用した資金は77億39百万円(同142億37百万円の支出減)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額△1億24百万円を合わせ、当連結会計年度末の現金及び現金同等
物の残高は、前連結会計年度末と比べ202億38百万円増加し、1,212億15百万円となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を目指すとともに、経営全般の更なる効率化を追
求するべく、キャッシュ・フロー重視、資産効率重視(金融資産・たな卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集
約)、財務の健全性を財務方針に掲げています。
設備投資に関しては、設備の更新やガラス溶融炉の定期修繕のほか、将来の成長に資する分野に重点を置いて
投資をする予定です。研究開発に関しても、成長分野への事業展開を見据えて、社会における価値の創造に役立
つガラスの開発を進めてまいります。
当社グループの所要資金は、主として設備資金及び運転資金であり、これらを自己資金、借入金及び社債の発
行等で賄っています。また、グループファイナンスを活用することで手許資金の活用を図っています。一方、当
社グループは機動的な資金調達を行うため、国内金融機関と総額250億円のコミットメントライン契約を締結して
います。当社としましては、主要な取引先金融機関と良好な取引関係を維持していることに加えて、日本格付研
究所の格付は「シングルAプラス」となっていることから、安定的に資金調達ができるものと認識しています。
今後も、健全な財務基盤の下、感染症の影響を含む事業環境の変化する中においても安定した事業運営が行える
よう努めてまいります。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
将来に亘る事業の存続と発展を期するためには、継続的な研究開発と成長投資、並びにこれらの活動を支える
売上と利益が不可欠であると考えます。このため、当社グループでは、売上高、営業利益、営業利益率を重要な
指標と位置付けています。
2021年度は、中期経営計画に掲げた施策を着実に実行し、2021年2月2日に公表しました「2021年12月期通期
連結業績予想」を達成することで、次期中期経営計画に繋げてまいります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。当社グループの連結財務諸表で採用する会計方針や、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益費用の報告金額に影響を及ぼす見積りのうち、下記のものが特に重要なものと判断しています。
・固定資産の減損
当社グループでは、減損損失の認識及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その減少額を減損損失として計上しています。減損損失の認識及び測定にあたっては、その時点における合理的な情報等を基に将来キャッシュ・フローの見積りを行っていますが、事業計画や市場環境等の変化により、見積りの前提とした条件や仮定に変化が生じた場合、減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。