有価証券報告書-第59期(2024/04/01-2025/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
①営業の全般的状況
当期におけるわが国経済は、人手不足、海外景気の減速といった逆風もあったものの、物価、地価および賃金などの上昇によりデフレ脱却が進む一方、インバウンド需要も拡大するなど、回復基調を維持しました。米国は、消費と投資が経済を牽引し、インフレ率も横ばいで推移しましたが、政権交代により関税政策が大きく変わる見込みで、不透明感が強まっています。欧州は、個人消費が下支えとなり緩やかな回復を維持しましたが、独仏の政治不安定により成長に勢いを欠き、インフレ率は高止まりしているものの、ECBは利下げを実施しました。中国は、成長率5.0%を達成しましたが、内需の鈍化や不動産市場の低迷が課題で、デフレ懸念も払しょくできていないことから、政府は消費刺激策を実施しています。
当社の主力製品である電子写真用キャリアの需要は、昨年度までの流通在庫の調整も終わり、実需相当で堅調に推移しました。新規機能性材料製品も前期比で増販となりました。
食品などの品質保持に使用される脱酸素剤の需要は、やや減速感はあるものの底堅く推移しておりますが、販売競争の激化と原材料価格の上昇などの影響で厳しい事業環境が継続しております。なお、製造子会社である株式会社ワンダーキープ高萩の高萩工場にて2023年11月17日に発生した火災により損害を受けた工場建物は、今期末に復旧いたしました。
この様な市場環境下、当期の連結売上高は機能性材料製品の数量増や価格適正化もあり、9,136百万円(前期比6.9%増)となりました。
損益面におきましては、主に機能性材料事業の減益により、連結営業利益は332百万円(前期比18.2%減)、営業外損益を加えた連結経常利益は376百万円(前期比21.3%減)となりました。
特別損益では、前期の火災による受取保険金144百万円の利益計上に対し、新規取得となる固定資産の圧縮損137百万円と固定資産処分損12百万円の損失を計上いたしました。
この結果、連結税金等調整前当期純利益は371百万円(前期比7.9%減)となり、法人税、住民税及び事業税、ならびに法人税等調整額を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は318百万円(前期比13.5%増)となりました。
②セグメントごとの状況
機能性材料事業
当セグメントにおきましては、電子写真用キャリアおよび新規機能性材料とも前期比で販売数量は増加いたしました。一方、前期にやや過剰だった在庫を適正化した影響に加え、原材料価格や人件費・減価償却費の上昇といった原価の押上げ要因も生じた結果、売上高は8,081百万円(前期比8.8%増)と増販となったものの、セグメント利益は874百万円(前期比0.1%増)と横ばいとなりました。
品質保持剤事業
当セグメントにおきましては、前期に発生した工場火災による製造ラインの一部停止により低下したシェアの回復が進まないこともあり、売上高は1,055百万円(前期比5.7%減)と減少いたしました。一方セグメント利益は、販売価格の適正化に加え、火災に伴う一過性費用の解消などにより、13百万円(前期比327.2%増)となりました。
③経営成績の分析
当連結会計年度は、年度当初においてはロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢が緊迫化し、地政学リスクの高まりとともに、資源価格を始めとする物価の先行きに一層の不透明感が増していることを前提に業績予想を発表いたしました。
経営成績としましては、機能性材料事業において、主力製品である電子写真用キャリアの販売が当初予想よりも上回ったことにより売上高が増加しました。品質保持剤事業においては、低下したシェアの回復が進まないこともあり、当初予想した売上高を下回りました。損益としましては、原材料価格の上昇や人件費・減価償却費の増加により、収益が圧迫され、経常利益は予想を下回りました。
その結果、通期の業績としましては、売上高は当初予想の8,830百万円に対し3.5%増の9,136百万円、経常利益は当初予想の510百万円に対し26.2%減の376百万円となりました。
前連結会計年度との比較では、機能性材料製品の数量増や価格適正化もあり、全体の売上高は6.9%増加いたしました。損益面では、主に機能性材料事業の減益により、営業利益は18.2%減、経常利益は21.3%減、税金等調整前当期純利益は7.9%減、当期純利益は法人税等の減少により13.5%増となりました。
④生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
(注) 1.金額は販売価格(消費税等抜き)によっております。
(b) 受注状況
当社グループの主要製品については、見込み生産が主で受注生産はほとんど行っておりません。
(c) 販売実績
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 財政状態
当期末は前期末に比べて、流動資産は売掛金及び電子記録債権が増加したことにより、450百万円増加いたしました。固定資産は太陽光発電オフサイトPPA導入に伴うリース資産の増加などにより、378百万円増加いたしました。以上により、総資産は827百万円増加いたしました。
負債は主に支払手形及び買掛金の増加並びに太陽光発電オフサイトPPA導入に伴うリース債務の増加により、744百万円増加いたしました。
純資産は主に利益剰余金の増加により、84百万円増加いたしました。
自己資本比率は、負債の増加により80.8%と前期末比3.9%減少いたしました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ現金収入が676百万円増加し、856百万円の収入となりました。主に売上債権の増減額が増加したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ現金支出が126百万円増加し、504百万円の支出となりました。主に有形固定資産の取得による支出が増加したことによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度並みの275百万円の支出となりました。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ81百万円増加し2,804百万円となりました。
また、当社は流動性をさらに確保するため、複数の金融機関との間でコミットメントライン契約を締結し、全額未使用のまま10億円の融資枠を維持しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準により作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。当社の連結財務諸表において採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
上記のような仮定を考慮して見積り及び予測を行っておりますが、現時点で全ての影響について合理的に見積り及び予測を行うことは困難であり、また、需要環境によっても変動する可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
①営業の全般的状況
当期におけるわが国経済は、人手不足、海外景気の減速といった逆風もあったものの、物価、地価および賃金などの上昇によりデフレ脱却が進む一方、インバウンド需要も拡大するなど、回復基調を維持しました。米国は、消費と投資が経済を牽引し、インフレ率も横ばいで推移しましたが、政権交代により関税政策が大きく変わる見込みで、不透明感が強まっています。欧州は、個人消費が下支えとなり緩やかな回復を維持しましたが、独仏の政治不安定により成長に勢いを欠き、インフレ率は高止まりしているものの、ECBは利下げを実施しました。中国は、成長率5.0%を達成しましたが、内需の鈍化や不動産市場の低迷が課題で、デフレ懸念も払しょくできていないことから、政府は消費刺激策を実施しています。
当社の主力製品である電子写真用キャリアの需要は、昨年度までの流通在庫の調整も終わり、実需相当で堅調に推移しました。新規機能性材料製品も前期比で増販となりました。
食品などの品質保持に使用される脱酸素剤の需要は、やや減速感はあるものの底堅く推移しておりますが、販売競争の激化と原材料価格の上昇などの影響で厳しい事業環境が継続しております。なお、製造子会社である株式会社ワンダーキープ高萩の高萩工場にて2023年11月17日に発生した火災により損害を受けた工場建物は、今期末に復旧いたしました。
この様な市場環境下、当期の連結売上高は機能性材料製品の数量増や価格適正化もあり、9,136百万円(前期比6.9%増)となりました。
損益面におきましては、主に機能性材料事業の減益により、連結営業利益は332百万円(前期比18.2%減)、営業外損益を加えた連結経常利益は376百万円(前期比21.3%減)となりました。
特別損益では、前期の火災による受取保険金144百万円の利益計上に対し、新規取得となる固定資産の圧縮損137百万円と固定資産処分損12百万円の損失を計上いたしました。
この結果、連結税金等調整前当期純利益は371百万円(前期比7.9%減)となり、法人税、住民税及び事業税、ならびに法人税等調整額を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は318百万円(前期比13.5%増)となりました。
②セグメントごとの状況
機能性材料事業
当セグメントにおきましては、電子写真用キャリアおよび新規機能性材料とも前期比で販売数量は増加いたしました。一方、前期にやや過剰だった在庫を適正化した影響に加え、原材料価格や人件費・減価償却費の上昇といった原価の押上げ要因も生じた結果、売上高は8,081百万円(前期比8.8%増)と増販となったものの、セグメント利益は874百万円(前期比0.1%増)と横ばいとなりました。
品質保持剤事業
当セグメントにおきましては、前期に発生した工場火災による製造ラインの一部停止により低下したシェアの回復が進まないこともあり、売上高は1,055百万円(前期比5.7%減)と減少いたしました。一方セグメント利益は、販売価格の適正化に加え、火災に伴う一過性費用の解消などにより、13百万円(前期比327.2%増)となりました。
③経営成績の分析
当連結会計年度は、年度当初においてはロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢が緊迫化し、地政学リスクの高まりとともに、資源価格を始めとする物価の先行きに一層の不透明感が増していることを前提に業績予想を発表いたしました。
経営成績としましては、機能性材料事業において、主力製品である電子写真用キャリアの販売が当初予想よりも上回ったことにより売上高が増加しました。品質保持剤事業においては、低下したシェアの回復が進まないこともあり、当初予想した売上高を下回りました。損益としましては、原材料価格の上昇や人件費・減価償却費の増加により、収益が圧迫され、経常利益は予想を下回りました。
その結果、通期の業績としましては、売上高は当初予想の8,830百万円に対し3.5%増の9,136百万円、経常利益は当初予想の510百万円に対し26.2%減の376百万円となりました。
前連結会計年度との比較では、機能性材料製品の数量増や価格適正化もあり、全体の売上高は6.9%増加いたしました。損益面では、主に機能性材料事業の減益により、営業利益は18.2%減、経常利益は21.3%減、税金等調整前当期純利益は7.9%減、当期純利益は法人税等の減少により13.5%増となりました。
④生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| 機能性材料事業 | 8,137,328 | 11.1 |
| 品質保持剤事業 | 1,004,725 | △12.8 |
| 合計 | 9,142,053 | 7.8 |
(注) 1.金額は販売価格(消費税等抜き)によっております。
(b) 受注状況
当社グループの主要製品については、見込み生産が主で受注生産はほとんど行っておりません。
(c) 販売実績
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| 機能性材料事業 | 8,081,232 | 8.8 |
| 品質保持剤事業 | 1,055,062 | △5.7 |
| 合計 | 9,136,295 | 6.9 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 京セラ ドキュメントソリューションズ㈱ | 1,547,865 | 18.1 | 1,818,568 | 19.9 |
| ㈱コニカミノルタサプライズ | 995,735 | 11.6 | 1,296,707 | 14.2 |
| 富士フイルム マニュファクチャリング㈱ | 1,165,872 | 13.6 | 1,269,422 | 13.9 |
| 上野キヤノンマテリアル㈱ | 1,155,921 | 13.5 | 1,160,153 | 12.7 |
(2) 財政状態
当期末は前期末に比べて、流動資産は売掛金及び電子記録債権が増加したことにより、450百万円増加いたしました。固定資産は太陽光発電オフサイトPPA導入に伴うリース資産の増加などにより、378百万円増加いたしました。以上により、総資産は827百万円増加いたしました。
負債は主に支払手形及び買掛金の増加並びに太陽光発電オフサイトPPA導入に伴うリース債務の増加により、744百万円増加いたしました。
純資産は主に利益剰余金の増加により、84百万円増加いたしました。
自己資本比率は、負債の増加により80.8%と前期末比3.9%減少いたしました。
(3)キャッシュ・フロー
| 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 180百万円 | 856百万円 | 676百万円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △378百万円 | △504百万円 | △126百万円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △235百万円 | △275百万円 | △40百万円 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 2,723百万円 | 2,804百万円 | 81百万円 |
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ現金収入が676百万円増加し、856百万円の収入となりました。主に売上債権の増減額が増加したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ現金支出が126百万円増加し、504百万円の支出となりました。主に有形固定資産の取得による支出が増加したことによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度並みの275百万円の支出となりました。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ81百万円増加し2,804百万円となりました。
また、当社は流動性をさらに確保するため、複数の金融機関との間でコミットメントライン契約を締結し、全額未使用のまま10億円の融資枠を維持しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準により作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。当社の連結財務諸表において採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
上記のような仮定を考慮して見積り及び予測を行っておりますが、現時点で全ての影響について合理的に見積り及び予測を行うことは困難であり、また、需要環境によっても変動する可能性があります。