有価証券報告書-第40期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本及び世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により極めて厳しい状況となっております。日本では、緊急事態宣言の発出、外出自粛・休業要請、海外への渡航制限等により、企業活動や個人消費が著しく制限され、2020年度の実質GDP成長率はマイナス4.6%とリーマン・ショック時の2008年度を上回るマイナスとなりました。海外では、米国の政権交代を契機に米中の対立が一層深刻化し、新型コロナウイルス感染症も世界各国でワクチン接種が開始されたものの、変種ウイルス感染拡大もあり、ワクチン接種の進捗が各国の経済活動を左右するなど不安定な状況が続いております。
当社グループと関連の深い建築・土木市場においては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、予定された工事等が延期・中止になるなどの影響が一部において発生しました。特に海外事業については現地経済活動の停滞や渡航制限により、売上減少等の影響を受けております。一方で建設用資機材の製造・販売事業は好調を維持したことより、売上高はほぼ横ばい、利益面では大幅な増益を達成しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ15億82百万円増加し236億13百万円となりました。内訳は、流動資産が前連結会計年度末に比べ11億58百万円増加し155億24百万円、有形固定資産が前連結会計年度末に比べ3億50百万円増加し62億85百万円、無形固定資産が前連結会計年度末に比べ50百万円減少し2億41百万円、投資その他の資産が前連結会計年度末に比べ1億23百万円増加し15億60百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ11億円増加し148億5百万円となりました。内訳は、流動負債が前連結会計年度末に比べ13億81百万円増加し103億63百万円、固定負債が前連結会計年度末に比べ2億80百万円減少し44億42百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ4億81百万円増加し88億7百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、建設用資機材の製造・販売事業は好調を維持しました。一方、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う建築用資材の製造・販売事業の建築金物分野での需要減少、建設コンサルタント事業での海外現地活動延期の影響を受けました。その結果、売上高は228億1百万円(前期比0.2%減)と減収となりました。
利益面では、新型コロナウイルス感染症拡大による売上高減少の影響がありましたが、比較的利益率の高い建設用資機材の製造・販売事業の売上高が増加したこと、移動制限等の影響で経費の増加が抑えられたことにより、営業利益11億85百万円(前期比11.4%増)、経常利益12億円(前期比12.9%増)となりました。また、ベトナム・バックダン橋事業運営会社株式の評価損を特別損失として計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益6億32百万円(前期比134.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(建設用資機材の製造・販売事業)
この事業では、「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」への対応が進められているなか、日本各地で発生が相次いだ地震・豪雨災害などの対策工事が進められております。そのようななか、当連結会計年度におきましては、ケーブル製品分野の『グラウンドアンカー』及び鉄鋼製品分野の『KIT受圧板』において豪雨災害対策工事を中心とした販売、落橋防止装置等橋梁耐震補強製品の販売、コンクリート製品分野での河川災害用ブロック等の販売が好調に推移し、増収増益となりました。
この結果、この事業の売上高は122億49百万円(前期比13.4%増)、営業利益11億76百万円(前期比41.0%増)となりました。
(建築用資材の製造・販売事業)
この事業では、セパレーター・吊りボルト等を中心とした建築金物分野において、新型コロナウイルス感染症拡大による民間建築工事の中断や内装工事の減少等により製品納入の期外への延期や中止となったこと、鉄骨工事分野において期初受注残が前期比減となったことおよび新型コロナウイルス感染症拡大による工事遅延により、減収減益となりました。
この結果、この事業の売上高は82億84百万円(前期比10.2%減)、営業利益3億19百万円(前期比26.4%減)となりました。
(建設コンサルタント事業)
この事業では、フランス語圏での強みを生かして、アジア・アフリカ圏をはじめとする各国での道路・橋梁建設や公共性の高い設備機材整備、環境改善等についてのコンサルタント事業を展開しております。また、新規分野として国内外におけるBIM/CIM適用事業支援業務への参画を目指しております。
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による海外現地活動の中断及び来期への工期延長の影響が大きく、低調に推移しました。
この結果、この事業の売上高は、3億22百万円(前期比48.0%減)、営業損失は1億46百万円(前期は22百万円の営業損失)となりました。
(補修・補強工事業)
この事業では、社会インフラ老朽化対策における橋梁、トンネルの補修・補強工事を推し進めております。国土強靱化対策等が進捗しており、受注環境は引続き良好に推移しております。
当連結会計年度におきましては、受注残が前期より少なかったことが大きく影響し、前期比を下回る売上高となりました。利益面では利益を重視した受注により、前期より増加しております。
この結果、この事業の売上高は19億44百万円(前期比11.3%減)、営業利益2億30百万円(前期比15.1%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が9億71百万円(前期比69.8%増)や、有形固定資産の取得による支出が5億55百万円あったことなどにより、前連結会計年度末に比べ11億34百万円増加し、当連結会計年度末には42億39百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、21億34百万円(前連結会計年度末は1億35百万円の減少)となりました。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益が9億71百万円並びにのれん償却額及び減価償却費の合計額が5億58百万円、投資有価証券評価損が2億10百万円となり、その他に仕入債務の増加額2億23百万円、前受金の増加額2億9百万円などであります。主な資金の減少は、法人税等の支払額が4億54百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、6億54百万円(前連結会計年度末は8億74百万円の減少)となりました。主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出が5億55百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、3億47百万円(前連結会計年度末は6億99百万円の減少)となりました。主な資金の減少は、長期借入金の返済による支出13億95百万円、配当金の支払額2億99百万円、社債の償還による支出1億77百万円、主な資金の増加は、長期借入れによる収入が16億円などであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ15億82百万円増加しましたが、その内訳は、流動資産が11億58百万円の増加、固定資産が4億23百万円の増加となっております。
固定資産のうち、工場設備の拡張・増強をはじめとする有形固定資産の増加が3億50百万円、散在していた本社機能を集約したことによる差入保証金の増加等による投資その他資産(その他)の増加が73百万円となっております。いずれも前向きな長期の投資であり、親会社株主に帰属する当期純利益と譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による株主資本の増加額3億60百万円とリース債務の増加額85百万円に見合っており、調達構造としても問題ないものです。
もう一方の増加要因である流動資産については、増加額の大部分が現金及び預金の11億16百万円であり、運転資本が3億45百万円減少したこと(*)、及び前受金や未払消費税を含むその他流動負債が6億99百万円増加したことにより、現金及び預金が一次的に増加したものであります。運転資本の変動や今後未払額が支払われることにより現金及び預金は減っていくことが予想され、過剰な現預金を抱えているのではないと考えております(後述「適正な現預金の水準」の項をご参照下さい)。
資産の残高ベースのリスク許容度(リスク資産に対して十分なエコノミック・キャピタルを有しているか)については、有形固定資産と投資有価証券の合計額69億26百万円に対し、自己資本(純資産-非支配株主持分)87億86百万円あることにより、リスク資産に対するバッファー(エコノミック・キャピタル)は十分にある状態になっていると考えております。また、有利子負債は、前連結会計年度末54億70百万円から1億12百万円増加し、自己資本比率は37.6%から0.4%低下し37.2%となりましたが、D/Eレシオは0.02改善し、0.64となりました。変動幅が大きくないこと、水準として著変がないことより、問題ないものと判断しております。
(*)運転資本(売上債権+棚卸資産-仕入債務)は、51億15百万円から47億70百万円と3億45百万円減少しました。
(百万円)
リスクバッファーとしての自己資本が問題のない水準と考えられる一方で、資本の効率性の観点では、財務レバレッジを上げる余地についての分析も必要と考えております(後述「資本効率の持続的な向上」の項をご参照下さい)。当連結会計年度末での財務レバレッジは2.69であり、前連結会計年度末の2.66から0.03の増加に止まっております。今後実際に機動的な資金調達(大型の設備投資やM&A)を実施していくためには、平時には有利子負債による調達余地を残しておく必要があり、外部格付機関が発表している格付別財務指標を鑑みれば自己資本比率はもう少し高い水準を視野に入れていくことが望ましいと考えております。従って、財務レバレッジを現時点で大きく引き上げることは優先度としては高くなく、当連結会計年度末の水準は妥当な水準と考えております。
2)経営成績
前連結会計年度との比較では下記のように分析しております。
連結売上高は38百万円減少しました。セグメント別の内訳は、建設用資機材の製造・販売事業のセグメントにおいて14億45百万円増加と大きく増加しましたが、その他のセグメントでは合計で14億83百万円減少となり、建設用資機材の製造・販売事業の増加を上回る減少となりました。減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う建築用資材の製造・販売事業での需要減及び建設コンサルタント事業での海外現地活動延期の影響によるものです。
連結売上総利益は1億57百万円増加し、売上高総利益率は0.7%向上しました。増収となった建設用資機材の製造・販売事業で増益となったほか、建設コンサルタント事業を除く他のセグメントにおいては採算向上策や効率化策が功を奏し、減収による利益減を軽減することが出来ました。
販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルス感染症の影響による移動制限等により営業経費等についての支出が見送られたこと、減収となった事業で経費節減に注力したことにより、36百万円の増加に止まりました。
以上の結果、連結営業利益は1億20百万円の増加、連結経常利益は1億37百万円の増加となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は3億62百万円増加しました。連結経常利益の増加に加え、投資有価証券評価損が2億8百万円減少したことが主因です。
当連結会計年度は、「中期経営計画2020-2022」の初年度に当たります。中期経営計画の初年度の計画比では下記のように分析しております。
当連結会計年度の売上高は1億98百万円の計画未達で終わりました。セグメント別では、建設用資機材の製造・販売事業で12億58百万円の超過達成、その他のセグメントは合計で14億57百万円の未達となりました。未達の大きな要因は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う建築用資材の製造・販売事業での需要減及び建設コンサルタント事業での海外現地活動延期の影響によるものです。
連結売上総利益は1億2百万円、売上高総利益率は0.7%計画を上回りました。比較的に利益率の高い建設用資機材の製造・販売事業で売上高が増加したのが主因です。
販売費及び一般管理費は、計画では戦略的な先行投資を大胆に実施していくことにより前連結会計年度比で3億91百万円増加する計画でしたが、販売運賃が想定以上に上昇しなかったこと、新型コロナウイルス感染症の影響による移動制限等により営業経費等についての支出が見送られたこと等により前連結会計年度比36百万円の増加に止まり、計画比では3億54百万円少なくなりました。その中には戦略的な先行投資の位置付けである報告セグメントに帰属しない研究開発費の未達79百万円が含まれております。
以上の結果、連結営業利益は計画比4億57百万円の大幅な超過達成となりました。国内の建設用資機材の製造・販売事業では想定以上の追い風を確実に売上に結び付けられた一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により建築用資材の製造・販売事業及び建設コンサルタント事業で大幅な計画未達の結果となりました。戦略的な先行投資も一部先送りになる等計数上は非常に良好な内容であるものの一部で課題の残る結果となったとみております。
(百万円、%)
各セグメント別の課題解決状況を踏まえた分析は以下の通りです。
(建設用資機材の製造・販売事業)
国土強靭化、高速道路耐震化、インフラ老朽化対応のため需要の拡大が続くと予想し、その需要を確実に売上高に結びつける営業活動を実施しました。その成果として、ケーブル製品分野及び鉄鋼製品分野等において、前連結会計年度比及び中期経営計画比いずれにおいても大幅な増収となりました。また、コンクリート製品分野においても令和元年台風19号の災害復旧のための河川災害用ブロック等の特需に的確に対応することができました。
新型コロナウイルス感染症の影響については、国内においては予定された工事等が延期・中止になるなどの影響が一部において発生しましたが、大きな影響はありませんでした。海外業務については、海外工事の遅延・中断や渡航制限により事業がほぼ停止状態となり建設用資機材の輸出に大きな影響が生じました。
建設用資機材の製造・販売事業においては戦略的な先行投資を実施することにより、経費が大幅に増加する予定でしたが、販売運賃が想定以上に上昇しなかったこと、新型コロナウイルス感染症の影響による移動制限等により営業経費等についての支出が見送られたこと等により経費は想定したほど増加しませんでした。
以上により、当連結会計年度の売上高は前期比14億45百万円、期初計画比12億58百万円増加しました。営業利益は前期比3億42百万円、期初計画比6億40百万円の増加となりました。
今後につきましては、ケーブル製品分野及び鉄鋼製品分野等において良好な事業環境が続くと思われ、今後も確実に成果に結びつけていくこと、実施した先行投資を確実に事業基盤の強化に結びつけていくことが必要となります。また、海外事業につきましては新型コロナウイルス感染症の影響が続き、コンクリート製品分野につきましては台風19号の災害復旧に一段落がつくとみており、事業環境としては厳しいものになると予想されますが、引続き利益重視で対応していきます。なお、翌連結会計年度においては、ここ数年の災害復旧に一応の目処がつくこと、大型プロジェクトに対する納入が当連結会計年度に前倒しになったこと、新型コロナウイルス感染症の影響によって停滞していた営業経費が復活すること等により当連結会計年度より減収減益を想定しております。
中期経営計画の課題である需要拡大及び製品の多品種化への製造面での対応、新商品・新製品の開発にも引続き取り組んでいく計画です。
(建築用資材の製造・販売事業)
セパレーター・吊りボルト等を中心とした建築金物分野において、新型コロナウイルス感染症拡大による民間建築工事の中断や内装工事の減少等により製品納入の期外への延期や中止となったこと、鉄骨工事分野において期初受注残が前期比減となったことおよび新型コロナウイルス感染症拡大による工事遅延により、売上高は前期比9億38百万円、期初計画比8億45百万円の減収となりました。
大幅な減収を踏まえ、期中より案件採算の向上、経費節減に努めましたが、営業利益は前期比1億14百万円、期初計画比1億31百万円の減益となりました。
翌連結会計年度においても、内装工事を中心に新型コロナウイルス感染症の影響は続くことが予想され、鋼材価格の高騰が予想されるなど事業環境は厳しいと思われますが、引続き需要の確実な取り込み、選別受注や生産体制の効率化等による利益率の向上に取り組んでいきます。
(建設コンサルタント事業)
当事業では、新型コロナウイルス感染症の影響により海外現地活動の中断及び来期への工程延長の影響が大きく、低調に推移しました。売上を計上できるようになったのはほぼ第4四半期になって以降となり、売上高は前期比2億97百万円、当初計画比5億27百万円、営業利益は前期比1億24百万円、当初計画比1億83百万円減少しました。
当連結会計年度の期末受注残高は、前連結会計年度の期末受注残高を94.5%上回っていることより、翌期連結会計年度は新型コロナウイルス感染症の影響が懸念されるなか、現地活動の状況が業績の重要な要素となると思われます。
予てより課題である有償資金協力案件への参加等受注案件の多様化及びBIM/CIM適用事業支援業務への本格参入を引続き推進していきます。
(補修・補強工事業)
国を挙げての社会インフラ老朽化対応により需要は拡大しており、環境面では良好な状況が続いておりますが、採算を重視した選別受注により、売上高は前期比2億47百万円、期初計画比84百万円の減収となりました。
利益面では、新型コロナウイルス感染症の影響により発注元が追加工事を厳しく選別すること等により利益率の低下が懸念されましたが、選別受注による採算向上が功を奏し、営業利益は前期比30百万円、当初計画比49百万円の増益となりました。
本事業は、規模の拡大は人材の数に制約されるため、人材難の環境下での飛躍的な規模の拡大には限界があります。そのため、地道な利益体質の強化策と並行して、ノンオーガニックな拡大を検討していきます。
以上の4つの報告セグメントのセグメント利益の合計額は、連結財務諸表上の営業利益と一致しません。差異は調整額となりますが、調整額のうち特に大きな金額となっているのが、報告セグメントに帰属しない研究開発費です。公共投資の予算規模に大きな影響を受ける建設資機材の製造・販売事業に代わる収益事業を創造していくため、当社グループは、研究開発に大変注力しております。当連結会計年度の実績は3億46百万円、売上高の1.5%となっております。
(注)本研究開発費は、報告セグメントに帰属する研究開発費は含んでおらず、研究開発部署の人件費・経費を含む金額です。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、基礎営業キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローから運転資本の増減を除いたもの)より13億68百万円のインフローに対し、投資(製造設備等に対する固定資産投資と差入保証金)6億69百万円と株主還元(配当金)2億99百万円に配分しました。余剰額3億99百万円と運転資本の減少による余剰分7億65百万円の合計額11億65百万円を、有利子負債の返済に48百万円、現金及び現金同等物、定期預金等へ11億16百万円充当しました。
新型コロナウイルス感染症の影響により支出が抑えられた側面がありますが、今後の企業価値向上のための設備投資等に重点的に投資した後においても、運転資本と定期預金の増減を除き、株主還元を入れたフリーキャッシュ・フローはプラスになりました。
「中期経営計画2020-2022」においても、キャッシュのインフローを成長投資に重点的に配分していく方針であります。
(百万円)
b.財務戦略
当社グループの企業価値の持続的な向上を図っていく財務運営の基本方針は、以下の通りです。
・財務の健全性と成長投資を両立させることでキャッシュ・フローの持続的な増加
・長期安定的な株主還元の実施
・資本コストを上回る資本効率の向上(2023年3月期のROE目標10%)
(適正な現預金の水準)
・当連結会計年度末の現預金の水準は、連結売上高の月商の2.4ヶ月分となっており、前連結会計年度末比増加しました。前受金や未払消費税等のその他流動負債の増加により一時的に現預金が増加しているものと考えられます。
・グループ企業間でのキャッシュ・マネジメント・システムの運用を開始しており、資金の効率性は向上していると考えております。
・但し、当社グループは事業の性格上工事現場の進捗に売上時期が左右されること、大型プロジェクトの動向等により運転資本の振れが大きくなります。あるべき現預金の水準についてはまだ検討途上の状況であり、キャッシュ・マネジメント・システムの運用本格化、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮化の方向性を踏まえ、ベスト・プラクティスを明確にしていきたいと考えております。
(百万円)
(運転資本)
・営業キャッシュ・フローの水準は、毎年運転資本の増減に大きく左右される状況となっております。より適切な管理を目指し、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮も含め、方向性を見出していきたいと考えております。「中期経営計画2020-2022」では、サプライチェーンの最適化を目指していくことになっており、将来的には運転資本の圧縮にも効果を期待しております。
(資金調達の基本方針)
・当社グループは、「中期経営計画2020-2022」の期間を既存事業基盤の再構築と成長投資の両立期と位置付けており、中期経営計画期間中に成長投資に25億円超を配分する計画となっております。中期経営計画期間中の基礎営業キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローから運転資本の増減を控除したもの)の3年間の目標累計額を45億円超としており、重点的に成長投資に配分していきます。
・また、新規事業を立上げるための投資は、2023年度以降本格化するため、大規模な投資に耐えうるよう「中期経営計画2020-2022」の期間中は、デット・キャパシティをある程度維持していくことを考えており、D/Eレシオ、自己資本比率を見ながら財務規律、財務の健全性を向上させていく予定です。
・但し、M&A等により突発的に資金が必要になった場合や新規事業が予定より早く立ち上がる場合等には、その後のキャッシュ・フローを慎重に精査した上で、D/Eレシオの一時的な大幅悪化を許容する場合もあります。
(資本効率の持続的な向上)
・中長期的な企業価値向上を実現するために、資本効率の向上が不可欠だと考えており、当社グループは連結財務諸表における自己資本当期純利益率(ROE)を「中期経営計画2020-2022」の終了時には10%超とすることを重要な経営指標として掲げております。資本コストを意識した場合、ROE10%超はクリアすべき水準と考えております。
・当連結会計年度末のROEは、7.4%と前連結会計年度末の3.2%より大きく回復しました。売上高当期純利益率(ROS)の大幅な上昇が要因です。
「中期経営計画2020-2022」の最終年度には、ROSは3.9%まで引き上げることによりROEを引き上げる計画です。投資を急ぐあまり総資産回転率が悪化したり、有利子負債が平時に極端に増えることのないよう財務規律に基づいて運営していく必要がある(財務レバレッジを大きく上げる段階にはない)と考えております。
(株主還元)
・株主還元・配当政策は経営の最重要課題の一つと認識しております。直接的な利益還元(配当)と成長投資による中長期的な株価上昇によるトータルリターンの向上を基本としています。「中期経営計画2020-2022」においても、中長期の成長に向けた投資を優先し、長期に亘る成長を確実に配当還元する方針としており、短期の業績に左右されず、株主資本の成長に合わせ配当金額が増加する株主資本配当率(*)を配当の水準を決定する際の指標としていきます。具体的には、株主資本配当率3.5%を目安としていきます。
(*)株主資本配当率=配当金総額÷期末株主資本(新株式払込金を除く)×100
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績や入手可能な情報に基づいておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本及び世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により極めて厳しい状況となっております。日本では、緊急事態宣言の発出、外出自粛・休業要請、海外への渡航制限等により、企業活動や個人消費が著しく制限され、2020年度の実質GDP成長率はマイナス4.6%とリーマン・ショック時の2008年度を上回るマイナスとなりました。海外では、米国の政権交代を契機に米中の対立が一層深刻化し、新型コロナウイルス感染症も世界各国でワクチン接種が開始されたものの、変種ウイルス感染拡大もあり、ワクチン接種の進捗が各国の経済活動を左右するなど不安定な状況が続いております。
当社グループと関連の深い建築・土木市場においては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、予定された工事等が延期・中止になるなどの影響が一部において発生しました。特に海外事業については現地経済活動の停滞や渡航制限により、売上減少等の影響を受けております。一方で建設用資機材の製造・販売事業は好調を維持したことより、売上高はほぼ横ばい、利益面では大幅な増益を達成しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ15億82百万円増加し236億13百万円となりました。内訳は、流動資産が前連結会計年度末に比べ11億58百万円増加し155億24百万円、有形固定資産が前連結会計年度末に比べ3億50百万円増加し62億85百万円、無形固定資産が前連結会計年度末に比べ50百万円減少し2億41百万円、投資その他の資産が前連結会計年度末に比べ1億23百万円増加し15億60百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ11億円増加し148億5百万円となりました。内訳は、流動負債が前連結会計年度末に比べ13億81百万円増加し103億63百万円、固定負債が前連結会計年度末に比べ2億80百万円減少し44億42百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ4億81百万円増加し88億7百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、建設用資機材の製造・販売事業は好調を維持しました。一方、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う建築用資材の製造・販売事業の建築金物分野での需要減少、建設コンサルタント事業での海外現地活動延期の影響を受けました。その結果、売上高は228億1百万円(前期比0.2%減)と減収となりました。
利益面では、新型コロナウイルス感染症拡大による売上高減少の影響がありましたが、比較的利益率の高い建設用資機材の製造・販売事業の売上高が増加したこと、移動制限等の影響で経費の増加が抑えられたことにより、営業利益11億85百万円(前期比11.4%増)、経常利益12億円(前期比12.9%増)となりました。また、ベトナム・バックダン橋事業運営会社株式の評価損を特別損失として計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益6億32百万円(前期比134.0%増)となりました。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前期比 | 公表期初予想 | 実績と予想の差異 | ||
| 売上高 (百万円) | 22,839 | 22,801 | △38 | 23,000 | △198 | |
| 営業利益 (百万円) | 1,064 | 1,185 | +120 | 728 | +457 | |
| 営業利益率 (%) | 4.7% | 5.2% | +0.5 | 3.2% | +2.0 |
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(建設用資機材の製造・販売事業)
この事業では、「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」への対応が進められているなか、日本各地で発生が相次いだ地震・豪雨災害などの対策工事が進められております。そのようななか、当連結会計年度におきましては、ケーブル製品分野の『グラウンドアンカー』及び鉄鋼製品分野の『KIT受圧板』において豪雨災害対策工事を中心とした販売、落橋防止装置等橋梁耐震補強製品の販売、コンクリート製品分野での河川災害用ブロック等の販売が好調に推移し、増収増益となりました。
この結果、この事業の売上高は122億49百万円(前期比13.4%増)、営業利益11億76百万円(前期比41.0%増)となりました。
(建築用資材の製造・販売事業)
この事業では、セパレーター・吊りボルト等を中心とした建築金物分野において、新型コロナウイルス感染症拡大による民間建築工事の中断や内装工事の減少等により製品納入の期外への延期や中止となったこと、鉄骨工事分野において期初受注残が前期比減となったことおよび新型コロナウイルス感染症拡大による工事遅延により、減収減益となりました。
この結果、この事業の売上高は82億84百万円(前期比10.2%減)、営業利益3億19百万円(前期比26.4%減)となりました。
(建設コンサルタント事業)
この事業では、フランス語圏での強みを生かして、アジア・アフリカ圏をはじめとする各国での道路・橋梁建設や公共性の高い設備機材整備、環境改善等についてのコンサルタント事業を展開しております。また、新規分野として国内外におけるBIM/CIM適用事業支援業務への参画を目指しております。
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による海外現地活動の中断及び来期への工期延長の影響が大きく、低調に推移しました。
この結果、この事業の売上高は、3億22百万円(前期比48.0%減)、営業損失は1億46百万円(前期は22百万円の営業損失)となりました。
(補修・補強工事業)
この事業では、社会インフラ老朽化対策における橋梁、トンネルの補修・補強工事を推し進めております。国土強靱化対策等が進捗しており、受注環境は引続き良好に推移しております。
当連結会計年度におきましては、受注残が前期より少なかったことが大きく影響し、前期比を下回る売上高となりました。利益面では利益を重視した受注により、前期より増加しております。
この結果、この事業の売上高は19億44百万円(前期比11.3%減)、営業利益2億30百万円(前期比15.1%増)となりました。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前期比 | 公表期初予想 | 実績と予想の差異 | |||
| 建設用資機材の | 売上高 (百万円) | 10,803 | 12,249 | +1,445 | 10,990 | +1,258 | |
| 製造・販売事業 | 営業利益 (百万円) | 834 | 1,176 | +342 | 536 | +640 | |
| 営業利益率 (%) | 7.7% | 9.6% | +1.9 | 4.9% | +4.7 | ||
| 建築用資材の | 売上高 (百万円) | 9,223 | 8,284 | △938 | 9,130 | △845 | |
| 製造・販売事業 | 営業利益 (百万円) | 433 | 319 | △114 | 450 | △131 | |
| 営業利益率 (%) | 4.7% | 3.9% | △0.9 | 4.9% | △1.1 | ||
| 建設コンサルタント | 売上高 (百万円) | 620 | 322 | △297 | 850 | △527 | |
| 事業 | 営業利益 (百万円) | △22 | △146 | △124 | 36 | △183 | |
| 営業利益率 (%) | - | - | - | 4.3% | - | ||
| 補修・補強工事業 | 売上高 (百万円) | 2,191 | 1,944 | △247 | 2,029 | △84 | |
| 営業利益 (百万円) | 200 | 230 | +30 | 181 | +49 | ||
| 営業利益率 (%) | 9.1% | 11.9% | +2.7 | 8.9% | +2.9 |
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が9億71百万円(前期比69.8%増)や、有形固定資産の取得による支出が5億55百万円あったことなどにより、前連結会計年度末に比べ11億34百万円増加し、当連結会計年度末には42億39百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、21億34百万円(前連結会計年度末は1億35百万円の減少)となりました。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益が9億71百万円並びにのれん償却額及び減価償却費の合計額が5億58百万円、投資有価証券評価損が2億10百万円となり、その他に仕入債務の増加額2億23百万円、前受金の増加額2億9百万円などであります。主な資金の減少は、法人税等の支払額が4億54百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、6億54百万円(前連結会計年度末は8億74百万円の減少)となりました。主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出が5億55百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、3億47百万円(前連結会計年度末は6億99百万円の減少)となりました。主な資金の減少は、長期借入金の返済による支出13億95百万円、配当金の支払額2億99百万円、社債の償還による支出1億77百万円、主な資金の増加は、長期借入れによる収入が16億円などであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 建設用資機材の製造・販売事業 (千円) | 12,512,805 | 9.65 |
| 建築用資材の製造・販売事業 (千円) | 4,875,132 | △12.03 |
| 建設コンサルタント事業 (千円) | - | - |
| 補修・補強工事業 (千円) | - | - |
| 合計 (千円) | 17,387,938 | 2.56 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 建設用資機材の製造・販売事業 | 12,514,485 | 22.35 | 2,328,463 | 12.86 |
| 建築用資材の製造・販売事業 | 9,086,226 | 8.50 | 1,747,119 | 84.86 |
| 建設コンサルタント事業 | 1,299,659 | 617.53 | 2,010,200 | 94.52 |
| 補修・補強工事業 | 2,193,883 | 35.72 | 686,768 | 56.89 |
| 合計 | 25,094,254 | 23.01 | 6,772,551 | 51.20 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 建設用資機材の製造・販売事業 (千円) | 12,249,112 | 13.38 |
| 建築用資材の製造・販売事業 (千円) | 8,284,194 | △10.18 |
| 建設コンサルタント事業 (千円) | 322,851 | △47.97 |
| 補修・補強工事業 (千円) | 1,944,861 | △11.27 |
| 合計 (千円) | 22,801,019 | △0.17 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ15億82百万円増加しましたが、その内訳は、流動資産が11億58百万円の増加、固定資産が4億23百万円の増加となっております。
固定資産のうち、工場設備の拡張・増強をはじめとする有形固定資産の増加が3億50百万円、散在していた本社機能を集約したことによる差入保証金の増加等による投資その他資産(その他)の増加が73百万円となっております。いずれも前向きな長期の投資であり、親会社株主に帰属する当期純利益と譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による株主資本の増加額3億60百万円とリース債務の増加額85百万円に見合っており、調達構造としても問題ないものです。
もう一方の増加要因である流動資産については、増加額の大部分が現金及び預金の11億16百万円であり、運転資本が3億45百万円減少したこと(*)、及び前受金や未払消費税を含むその他流動負債が6億99百万円増加したことにより、現金及び預金が一次的に増加したものであります。運転資本の変動や今後未払額が支払われることにより現金及び預金は減っていくことが予想され、過剰な現預金を抱えているのではないと考えております(後述「適正な現預金の水準」の項をご参照下さい)。
資産の残高ベースのリスク許容度(リスク資産に対して十分なエコノミック・キャピタルを有しているか)については、有形固定資産と投資有価証券の合計額69億26百万円に対し、自己資本(純資産-非支配株主持分)87億86百万円あることにより、リスク資産に対するバッファー(エコノミック・キャピタル)は十分にある状態になっていると考えております。また、有利子負債は、前連結会計年度末54億70百万円から1億12百万円増加し、自己資本比率は37.6%から0.4%低下し37.2%となりましたが、D/Eレシオは0.02改善し、0.64となりました。変動幅が大きくないこと、水準として著変がないことより、問題ないものと判断しております。
(*)運転資本(売上債権+棚卸資産-仕入債務)は、51億15百万円から47億70百万円と3億45百万円減少しました。
(百万円)
| 資 産 | 負 債 | |||||||||||||
| 2020年 3月期 | 2021年 3月期 | 増 減 | 2020年 3月期 | 2021年 3月期 | 増 減 | |||||||||
| 22,031 | 23,613 | (主な内訳) | (主な内訳) | |||||||||||
| +1,116 | 現金及び預金 | +33 | 支払手形及び買掛金 | |||||||||||
| +205 | 電子記録債務 | |||||||||||||
| 13,704 | 14,805 | +699 | その他流動負債 | |||||||||||
| △251 | 受取手形及び売掛金 | |||||||||||||
| +184 | 電子記録債権 | +85 | リース債務 | |||||||||||
| △40 | 在庫(商品・製品・仕掛品 | |||||||||||||
| ・原材料・貯蔵品) | +1,100 | |||||||||||||
| 純 資 産 | ||||||||||||||
| その他流動資産 | 2020年 3月期 | 2021年 3月期 | 増減 | |||||||||||
| +1,158 | 流動資産 | (主な内訳) | ||||||||||||
| +632 | 親会社株主帰属当期純利益 | |||||||||||||
| +350 | 有形固定資産 | △299 | 株主配当金支払い | |||||||||||
| 8,326 | 8,807 | +144 | その他有価証券評価差額金 | |||||||||||
| +73 | 無形固定資産 | |||||||||||||
| ・投資その他 | ||||||||||||||
| +1,582 | +481 | |||||||||||||
リスクバッファーとしての自己資本が問題のない水準と考えられる一方で、資本の効率性の観点では、財務レバレッジを上げる余地についての分析も必要と考えております(後述「資本効率の持続的な向上」の項をご参照下さい)。当連結会計年度末での財務レバレッジは2.69であり、前連結会計年度末の2.66から0.03の増加に止まっております。今後実際に機動的な資金調達(大型の設備投資やM&A)を実施していくためには、平時には有利子負債による調達余地を残しておく必要があり、外部格付機関が発表している格付別財務指標を鑑みれば自己資本比率はもう少し高い水準を視野に入れていくことが望ましいと考えております。従って、財務レバレッジを現時点で大きく引き上げることは優先度としては高くなく、当連結会計年度末の水準は妥当な水準と考えております。
2)経営成績
前連結会計年度との比較では下記のように分析しております。
連結売上高は38百万円減少しました。セグメント別の内訳は、建設用資機材の製造・販売事業のセグメントにおいて14億45百万円増加と大きく増加しましたが、その他のセグメントでは合計で14億83百万円減少となり、建設用資機材の製造・販売事業の増加を上回る減少となりました。減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う建築用資材の製造・販売事業での需要減及び建設コンサルタント事業での海外現地活動延期の影響によるものです。
連結売上総利益は1億57百万円増加し、売上高総利益率は0.7%向上しました。増収となった建設用資機材の製造・販売事業で増益となったほか、建設コンサルタント事業を除く他のセグメントにおいては採算向上策や効率化策が功を奏し、減収による利益減を軽減することが出来ました。
販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルス感染症の影響による移動制限等により営業経費等についての支出が見送られたこと、減収となった事業で経費節減に注力したことにより、36百万円の増加に止まりました。
以上の結果、連結営業利益は1億20百万円の増加、連結経常利益は1億37百万円の増加となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は3億62百万円増加しました。連結経常利益の増加に加え、投資有価証券評価損が2億8百万円減少したことが主因です。
当連結会計年度は、「中期経営計画2020-2022」の初年度に当たります。中期経営計画の初年度の計画比では下記のように分析しております。
当連結会計年度の売上高は1億98百万円の計画未達で終わりました。セグメント別では、建設用資機材の製造・販売事業で12億58百万円の超過達成、その他のセグメントは合計で14億57百万円の未達となりました。未達の大きな要因は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う建築用資材の製造・販売事業での需要減及び建設コンサルタント事業での海外現地活動延期の影響によるものです。
連結売上総利益は1億2百万円、売上高総利益率は0.7%計画を上回りました。比較的に利益率の高い建設用資機材の製造・販売事業で売上高が増加したのが主因です。
販売費及び一般管理費は、計画では戦略的な先行投資を大胆に実施していくことにより前連結会計年度比で3億91百万円増加する計画でしたが、販売運賃が想定以上に上昇しなかったこと、新型コロナウイルス感染症の影響による移動制限等により営業経費等についての支出が見送られたこと等により前連結会計年度比36百万円の増加に止まり、計画比では3億54百万円少なくなりました。その中には戦略的な先行投資の位置付けである報告セグメントに帰属しない研究開発費の未達79百万円が含まれております。
以上の結果、連結営業利益は計画比4億57百万円の大幅な超過達成となりました。国内の建設用資機材の製造・販売事業では想定以上の追い風を確実に売上に結び付けられた一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により建築用資材の製造・販売事業及び建設コンサルタント事業で大幅な計画未達の結果となりました。戦略的な先行投資も一部先送りになる等計数上は非常に良好な内容であるものの一部で課題の残る結果となったとみております。
(百万円、%)
| 2020年3月期 (前連結会計年度) | 中期経営計画 | 2021年3月期 (当連結会計年度) | 計画比 | ||||||||||
| 金額 | 対売上高比 | 前期比 | 金額 | 対売上高比 | 前期比 | 金額 | 対売上高比 | ||||||
| 売上高 | 22,839 | 100.0 | +160 | 23,000 | 100.0 | △38 | 22,801 | 100.0 | △198 | ||||
| 建設資機材 | 10,803 | 47.3 | +186 | 10,990 | 47.8 | +1,445 | 12,249 | 53.7 | +1,258 | ||||
| 上記以外 | 12,035 | 52.7 | △26 | 12,009 | 52.2 | △1,483 | 10,551 | 46.3 | △1,457 | ||||
| 売上総利益 | 5,837 | 25.6 | +55 | 5,893 | 25.6 | +157 | 5,995 | 26.3 | +102 | ||||
| 先行投資(研究開発) | 336 | 1.5 | +90 | 426 | 1.9 | +10 | 346 | 1.5 | △79 | ||||
| 販売管理費 | 4,773 | 20.9 | +391 | 5,164 | 22.5 | +36 | 4,809 | 21.1 | △354 | ||||
| 営業利益 | 1,064 | 4.7 | △336 | 728 | 3.2 | +120 | 1,185 | 5.2 | +457 | ||||
各セグメント別の課題解決状況を踏まえた分析は以下の通りです。
(建設用資機材の製造・販売事業)
国土強靭化、高速道路耐震化、インフラ老朽化対応のため需要の拡大が続くと予想し、その需要を確実に売上高に結びつける営業活動を実施しました。その成果として、ケーブル製品分野及び鉄鋼製品分野等において、前連結会計年度比及び中期経営計画比いずれにおいても大幅な増収となりました。また、コンクリート製品分野においても令和元年台風19号の災害復旧のための河川災害用ブロック等の特需に的確に対応することができました。
新型コロナウイルス感染症の影響については、国内においては予定された工事等が延期・中止になるなどの影響が一部において発生しましたが、大きな影響はありませんでした。海外業務については、海外工事の遅延・中断や渡航制限により事業がほぼ停止状態となり建設用資機材の輸出に大きな影響が生じました。
建設用資機材の製造・販売事業においては戦略的な先行投資を実施することにより、経費が大幅に増加する予定でしたが、販売運賃が想定以上に上昇しなかったこと、新型コロナウイルス感染症の影響による移動制限等により営業経費等についての支出が見送られたこと等により経費は想定したほど増加しませんでした。
以上により、当連結会計年度の売上高は前期比14億45百万円、期初計画比12億58百万円増加しました。営業利益は前期比3億42百万円、期初計画比6億40百万円の増加となりました。
今後につきましては、ケーブル製品分野及び鉄鋼製品分野等において良好な事業環境が続くと思われ、今後も確実に成果に結びつけていくこと、実施した先行投資を確実に事業基盤の強化に結びつけていくことが必要となります。また、海外事業につきましては新型コロナウイルス感染症の影響が続き、コンクリート製品分野につきましては台風19号の災害復旧に一段落がつくとみており、事業環境としては厳しいものになると予想されますが、引続き利益重視で対応していきます。なお、翌連結会計年度においては、ここ数年の災害復旧に一応の目処がつくこと、大型プロジェクトに対する納入が当連結会計年度に前倒しになったこと、新型コロナウイルス感染症の影響によって停滞していた営業経費が復活すること等により当連結会計年度より減収減益を想定しております。
中期経営計画の課題である需要拡大及び製品の多品種化への製造面での対応、新商品・新製品の開発にも引続き取り組んでいく計画です。
(建築用資材の製造・販売事業)
セパレーター・吊りボルト等を中心とした建築金物分野において、新型コロナウイルス感染症拡大による民間建築工事の中断や内装工事の減少等により製品納入の期外への延期や中止となったこと、鉄骨工事分野において期初受注残が前期比減となったことおよび新型コロナウイルス感染症拡大による工事遅延により、売上高は前期比9億38百万円、期初計画比8億45百万円の減収となりました。
大幅な減収を踏まえ、期中より案件採算の向上、経費節減に努めましたが、営業利益は前期比1億14百万円、期初計画比1億31百万円の減益となりました。
翌連結会計年度においても、内装工事を中心に新型コロナウイルス感染症の影響は続くことが予想され、鋼材価格の高騰が予想されるなど事業環境は厳しいと思われますが、引続き需要の確実な取り込み、選別受注や生産体制の効率化等による利益率の向上に取り組んでいきます。
(建設コンサルタント事業)
当事業では、新型コロナウイルス感染症の影響により海外現地活動の中断及び来期への工程延長の影響が大きく、低調に推移しました。売上を計上できるようになったのはほぼ第4四半期になって以降となり、売上高は前期比2億97百万円、当初計画比5億27百万円、営業利益は前期比1億24百万円、当初計画比1億83百万円減少しました。
当連結会計年度の期末受注残高は、前連結会計年度の期末受注残高を94.5%上回っていることより、翌期連結会計年度は新型コロナウイルス感染症の影響が懸念されるなか、現地活動の状況が業績の重要な要素となると思われます。
予てより課題である有償資金協力案件への参加等受注案件の多様化及びBIM/CIM適用事業支援業務への本格参入を引続き推進していきます。
(補修・補強工事業)
国を挙げての社会インフラ老朽化対応により需要は拡大しており、環境面では良好な状況が続いておりますが、採算を重視した選別受注により、売上高は前期比2億47百万円、期初計画比84百万円の減収となりました。
利益面では、新型コロナウイルス感染症の影響により発注元が追加工事を厳しく選別すること等により利益率の低下が懸念されましたが、選別受注による採算向上が功を奏し、営業利益は前期比30百万円、当初計画比49百万円の増益となりました。
本事業は、規模の拡大は人材の数に制約されるため、人材難の環境下での飛躍的な規模の拡大には限界があります。そのため、地道な利益体質の強化策と並行して、ノンオーガニックな拡大を検討していきます。
以上の4つの報告セグメントのセグメント利益の合計額は、連結財務諸表上の営業利益と一致しません。差異は調整額となりますが、調整額のうち特に大きな金額となっているのが、報告セグメントに帰属しない研究開発費です。公共投資の予算規模に大きな影響を受ける建設資機材の製造・販売事業に代わる収益事業を創造していくため、当社グループは、研究開発に大変注力しております。当連結会計年度の実績は3億46百万円、売上高の1.5%となっております。
| 2017年 3月期 | 2018年 3月期 | 2019年 3月期 | 2020年 3月期 | 2021年 3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 研究開発費(百万円) | 181 | 208 | 250 | 336 | 346 | +10 | 3.2% |
| 売上高比率 (%) | 1.0 | 1.0 | 1.1 | 1.5 | 1.5 | - | - |
(注)本研究開発費は、報告セグメントに帰属する研究開発費は含んでおらず、研究開発部署の人件費・経費を含む金額です。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、基礎営業キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローから運転資本の増減を除いたもの)より13億68百万円のインフローに対し、投資(製造設備等に対する固定資産投資と差入保証金)6億69百万円と株主還元(配当金)2億99百万円に配分しました。余剰額3億99百万円と運転資本の減少による余剰分7億65百万円の合計額11億65百万円を、有利子負債の返済に48百万円、現金及び現金同等物、定期預金等へ11億16百万円充当しました。
新型コロナウイルス感染症の影響により支出が抑えられた側面がありますが、今後の企業価値向上のための設備投資等に重点的に投資した後においても、運転資本と定期預金の増減を除き、株主還元を入れたフリーキャッシュ・フローはプラスになりました。
「中期経営計画2020-2022」においても、キャッシュのインフローを成長投資に重点的に配分していく方針であります。
(百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | ||||
| 基礎営業キャッシュ・フロー | 1,104 | 1,368 | |||
| 資産処分 | 206 | - | |||
| ①インフロー | 1,310 | 1,368 | |||
| 投資 | 固定資産 | △1,063 | △591 | ||
| 有価証券他 | △6 | △78 | |||
| △1,070 | △669 | ||||
| 株主還元 | △299 | △299 | |||
| ②アウトフロー | △1,369 | △969 | |||
| ③ネット資金(①+②) | △59 | 399 | |||
| ④運転資本 | △1,239 | 765 | |||
| ⑤有利子負債 | △400 | △48 | |||
| ⑥現金及び現金同等物、定期預金等からの調達 | 1,698 | △1,116 | |||
b.財務戦略
当社グループの企業価値の持続的な向上を図っていく財務運営の基本方針は、以下の通りです。
・財務の健全性と成長投資を両立させることでキャッシュ・フローの持続的な増加
・長期安定的な株主還元の実施
・資本コストを上回る資本効率の向上(2023年3月期のROE目標10%)
(適正な現預金の水準)
・当連結会計年度末の現預金の水準は、連結売上高の月商の2.4ヶ月分となっており、前連結会計年度末比増加しました。前受金や未払消費税等のその他流動負債の増加により一時的に現預金が増加しているものと考えられます。
・グループ企業間でのキャッシュ・マネジメント・システムの運用を開始しており、資金の効率性は向上していると考えております。
・但し、当社グループは事業の性格上工事現場の進捗に売上時期が左右されること、大型プロジェクトの動向等により運転資本の振れが大きくなります。あるべき現預金の水準についてはまだ検討途上の状況であり、キャッシュ・マネジメント・システムの運用本格化、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮化の方向性を踏まえ、ベスト・プラクティスを明確にしていきたいと考えております。
(百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
| 売上高 | 22,412 | 22,839 | 22,801 |
| 月商 | 1,867 | 1,903 | 1,900 |
| 現預金 | 5,132 | 3,433 | 4,549 |
| 月商比 | 2.7ヶ月 | 1.8ヶ月 | 2.4ヶ月 |
(運転資本)
・営業キャッシュ・フローの水準は、毎年運転資本の増減に大きく左右される状況となっております。より適切な管理を目指し、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮も含め、方向性を見出していきたいと考えております。「中期経営計画2020-2022」では、サプライチェーンの最適化を目指していくことになっており、将来的には運転資本の圧縮にも効果を期待しております。
(資金調達の基本方針)
・当社グループは、「中期経営計画2020-2022」の期間を既存事業基盤の再構築と成長投資の両立期と位置付けており、中期経営計画期間中に成長投資に25億円超を配分する計画となっております。中期経営計画期間中の基礎営業キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローから運転資本の増減を控除したもの)の3年間の目標累計額を45億円超としており、重点的に成長投資に配分していきます。
・また、新規事業を立上げるための投資は、2023年度以降本格化するため、大規模な投資に耐えうるよう「中期経営計画2020-2022」の期間中は、デット・キャパシティをある程度維持していくことを考えており、D/Eレシオ、自己資本比率を見ながら財務規律、財務の健全性を向上させていく予定です。
・但し、M&A等により突発的に資金が必要になった場合や新規事業が予定より早く立ち上がる場合等には、その後のキャッシュ・フローを慎重に精査した上で、D/Eレシオの一時的な大幅悪化を許容する場合もあります。
(資本効率の持続的な向上)
・中長期的な企業価値向上を実現するために、資本効率の向上が不可欠だと考えており、当社グループは連結財務諸表における自己資本当期純利益率(ROE)を「中期経営計画2020-2022」の終了時には10%超とすることを重要な経営指標として掲げております。資本コストを意識した場合、ROE10%超はクリアすべき水準と考えております。
・当連結会計年度末のROEは、7.4%と前連結会計年度末の3.2%より大きく回復しました。売上高当期純利益率(ROS)の大幅な上昇が要因です。
「中期経営計画2020-2022」の最終年度には、ROSは3.9%まで引き上げることによりROEを引き上げる計画です。投資を急ぐあまり総資産回転率が悪化したり、有利子負債が平時に極端に増えることのないよう財務規律に基づいて運営していく必要がある(財務レバレッジを大きく上げる段階にはない)と考えております。
| (%、倍) | |||||||
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | ||||
| 自己資本当期純利益率(ROE) | 純利益/自己資本 | 8.5 | 8.2 | 3.2 | 7.4 | ||
| 売上高当期純利益率(ROS) | 純利益/売上高 | 3.4 | 3.1 | 1.2 | 2.8 | ||
| 総資産回転率(分母平均) | 売上高/総資産 | 0.91 | 0.98 | 1.01 | 1.00 | ||
| 財務レバレッジ | 総資産/自己資本 | 2.74 | 2.68 | 2.66 | 2.69 | ||
(株主還元)
・株主還元・配当政策は経営の最重要課題の一つと認識しております。直接的な利益還元(配当)と成長投資による中長期的な株価上昇によるトータルリターンの向上を基本としています。「中期経営計画2020-2022」においても、中長期の成長に向けた投資を優先し、長期に亘る成長を確実に配当還元する方針としており、短期の業績に左右されず、株主資本の成長に合わせ配当金額が増加する株主資本配当率(*)を配当の水準を決定する際の指標としていきます。具体的には、株主資本配当率3.5%を目安としていきます。
(*)株主資本配当率=配当金総額÷期末株主資本(新株式払込金を除く)×100
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | ||
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | (百万円) | 699 | 270 | 632 |
| 株主資本 | (百万円) | 8,605 | 8,072 | 8,433 |
| 1株当たり配当金 | (円) | 10 | 10 | 10 |
| 配当金総額 | (百万円) | 299 | 299 | 300 |
| 配当性向(連結) | (%) | 42.7 | 110.6 | 47.4 |
| 株主資本配当率 | (%) | 3.48 | 3.70 | 3.56 |
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績や入手可能な情報に基づいておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。