有価証券報告書-第87期(2025/04/01-2026/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(以下、当期)の半導体市場は、生成AIの需要拡大を背景にデータセンタ向け投資が引き続き拡大し、先端ロジックやHBM(High Bandwidth Memory:高帯域幅メモリ)などの高性能半導体向け需要は高水準で推移しました。PC・スマートフォン向け需要にも緩やかな回復が見られた一方、パワー半導体向けはEV需要の鈍化を背景に低調な動きが見られるなど、用途別に強弱が見られました。
このような市場環境のもと、精密加工装置の出荷は高性能半導体向けの高付加価値製品を中心に好調に推移し、消耗品である精密加工ツールの出荷も顧客の設備稼働率等に連動して高水準の推移となりました。
これらの結果、通期の出荷額、売上高ともに6期連続で過去最高を更新しました。
業績は、製品および用途構成の変化に伴う僅かなGP率低下や人件費・研究開発費の増加があったものの、売上高の増加および高付加価値製品の収益寄与により、増収増益となりました。
出荷額 4,428億24百万円 (前期比 10.3%増)
売上高 4,368億89百万円 (前期比 11.1%増)
営業利益 1,849億89百万円 (前期比 10.9%増) 営業利益率 42.3%
経常利益 1,849億36百万円 (前期比 9.5%増) 経常利益率 42.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 1,355億21百万円 (前期比 9.4%増) 純利益率 31.0%
なお、当期時点で「4年累計経常利益率」は41.4%(前期は40.0%)となり、当社の目指すべき目標の一つである「4年累計経常利益率20%以上」を10期連続で達成しました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末(以下、前期末)と比べ893億23百万円増加し7,434億10百万円となりました。これは、主に現金及び預金、売掛金を中心とした流動資産が増加したことや、製造用の土地建物等への設備投資により有形固定資産が増加したことによるものです。
負債は、前期末と比べ60億98百万円減少し1,552億85百万円となりました。これは、主に電子記録債務や未払法人税等が減少したことによるものです。
純資産は、前期末と比べ954億22百万円増加し5,881億25百万円となりました。
これらの資本構成の結果、各指標は以下のとおりとなりました。
総資産利益率(ROA) 19.4% (前期比 1.1ポイント低下)
自己資本利益率(ROE) 25.1% (前期比 2.5ポイント低下)
4年累計RORA(Return On Risk Assets) 51.2% (前期比 0.4ポイント上昇)
自己資本比率 78.9% (前期末比 3.8ポイント上昇)
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
生産の実績については、販売実績と傾向が類似しているため、記載を省略しております。
② 受注実績
受注の実績については、短期の受注動向が顧客の投資動向により大きく変動する傾向にあり、中長期の会社業績を予測するための指標として必ずしも適切ではないため、記載しておりません。
③ 販売実績
当社グループは精密加工システム事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(注)前連結会計年度については販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しています。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,335億43百万円となりました。(前期比 10.9%増)
これは、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,357億69百万円となりました。(前期比 99.7%増)
これは、主に定期預金の預入や工場設備用の土地建物などの有形固定資産の取得による支出によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、450億35百万円となりました。(前期比 18.0%増)
これは、主に配当金の支払いによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,845億75百万円となりました。(前期末から445億91百万円の減少)また、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」を合算した「フリー・キャッシュ・フロー」は定期預金の預入による支出1,000億円等の影響もあり、22億25百万円のマイナスとなりました。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金、設備資金についてはまず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について必要な資金を調達しております。これらの自己資金は、機動的な事業経営、柔軟な研究開発活動を目的として、会社の対応力向上のために活用しております。
なお、今後の必要資金については、運転資金728億円、設備拡張資金164億円、技術購入予備費320億円、税金・配当の支払い等349億円を想定しております。
また、株主還元としては、「配当による還元」を基本方針としております。
基本の配当性向は25%(業績連動)とし、年度末時点で将来に備えた投資資金を勘案した上で余剰資金が発生した場合、その余剰資金の3分の1を追加配当として還元いたします。
余剰資金が発生した場合、その時点で全てを還元すると、その年度においては配当額が多額となる一方、次年度には大幅な減配となります。これを防ぐため、配当額をある程度平準化して安定的に支払うためにも余剰資金は毎年3分の1ずつ還元しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成においては、会計方針の適用や会計上の見積り及び仮定の設定を行っています。これらの見積り及び仮定は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づく経営者の最善の判断に基づいています。見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直され、これらの見直しによる影響は、当該見積りを見直した連結会計年度及び将来の連結会計年度において認識しております。
① 棚卸資産の評価
棚卸資産は、取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末における正味売却価額が取得原価より下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。また、滞留期間や将来の販売予測に基づいて営業循環過程から外れた棚卸資産を識別し、処分見込価額等まで帳簿価額を切り下げております。
棚卸資産の評価は、経営者が最善と判断した見積りに基づいて実施しておりますが、客先の設備投資動向や生産動向の影響による将来の需給バランスや市況の変化等により、正味売却価額や将来の販売予測等に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されている商品及び製品390億22百万円、仕掛品431億7百万円には、当社グループの主要な製品の1つである精密加工装置が653億11百万円含まれております。
② 退職給付債務の測定
退職給付債務は、割引率や将来の退職率・死亡率・昇給率などの計算基礎に基づき算定しており、これらの仮定の合理性については、外部の年金数理人からの助言を得ています。これらの仮定は、経営者が最善と判断した見積りにより決定しておりますが、関連法令の改正等により計算基礎に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来の課税所得の見積額及び実行可能なタックス・プランニング等を踏まえ、経営者が最善と判断した見積りに基づいて金額を算定しておりますが、将来の課税所得の見積額は業績等により変動するため、実際の課税所得の金額が見積りと異なった場合や、タックス・プランニング等に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
④ 固定資産の減損
減損損失の認識において使用される将来キャッシュ・フロー、成長率、割引率等の前提条件については、一定の仮定に基づき設定しております。これらの仮定は、経営者が最善と判断した見積りに基づいて決定しておりますが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更が生じた場合には、固定資産の減損処理を行い、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(以下、当期)の半導体市場は、生成AIの需要拡大を背景にデータセンタ向け投資が引き続き拡大し、先端ロジックやHBM(High Bandwidth Memory:高帯域幅メモリ)などの高性能半導体向け需要は高水準で推移しました。PC・スマートフォン向け需要にも緩やかな回復が見られた一方、パワー半導体向けはEV需要の鈍化を背景に低調な動きが見られるなど、用途別に強弱が見られました。
このような市場環境のもと、精密加工装置の出荷は高性能半導体向けの高付加価値製品を中心に好調に推移し、消耗品である精密加工ツールの出荷も顧客の設備稼働率等に連動して高水準の推移となりました。
これらの結果、通期の出荷額、売上高ともに6期連続で過去最高を更新しました。
業績は、製品および用途構成の変化に伴う僅かなGP率低下や人件費・研究開発費の増加があったものの、売上高の増加および高付加価値製品の収益寄与により、増収増益となりました。
出荷額 4,428億24百万円 (前期比 10.3%増)
売上高 4,368億89百万円 (前期比 11.1%増)
営業利益 1,849億89百万円 (前期比 10.9%増) 営業利益率 42.3%
経常利益 1,849億36百万円 (前期比 9.5%増) 経常利益率 42.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 1,355億21百万円 (前期比 9.4%増) 純利益率 31.0%
なお、当期時点で「4年累計経常利益率」は41.4%(前期は40.0%)となり、当社の目指すべき目標の一つである「4年累計経常利益率20%以上」を10期連続で達成しました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末(以下、前期末)と比べ893億23百万円増加し7,434億10百万円となりました。これは、主に現金及び預金、売掛金を中心とした流動資産が増加したことや、製造用の土地建物等への設備投資により有形固定資産が増加したことによるものです。
負債は、前期末と比べ60億98百万円減少し1,552億85百万円となりました。これは、主に電子記録債務や未払法人税等が減少したことによるものです。
純資産は、前期末と比べ954億22百万円増加し5,881億25百万円となりました。
これらの資本構成の結果、各指標は以下のとおりとなりました。
総資産利益率(ROA) 19.4% (前期比 1.1ポイント低下)
自己資本利益率(ROE) 25.1% (前期比 2.5ポイント低下)
4年累計RORA(Return On Risk Assets) 51.2% (前期比 0.4ポイント上昇)
自己資本比率 78.9% (前期末比 3.8ポイント上昇)
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
生産の実績については、販売実績と傾向が類似しているため、記載を省略しております。
② 受注実績
受注の実績については、短期の受注動向が顧客の投資動向により大きく変動する傾向にあり、中長期の会社業績を予測するための指標として必ずしも適切ではないため、記載しておりません。
③ 販売実績
当社グループは精密加工システム事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 精密加工システム事業(百万円) | 436,889 | 111.1 |
| 合計(百万円) | 436,889 | 111.1 |
(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Ltd. | - | - | 48,240 | 11.0 |
(注)前連結会計年度については販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しています。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,335億43百万円となりました。(前期比 10.9%増)
これは、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,357億69百万円となりました。(前期比 99.7%増)
これは、主に定期預金の預入や工場設備用の土地建物などの有形固定資産の取得による支出によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、450億35百万円となりました。(前期比 18.0%増)
これは、主に配当金の支払いによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,845億75百万円となりました。(前期末から445億91百万円の減少)また、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」を合算した「フリー・キャッシュ・フロー」は定期預金の預入による支出1,000億円等の影響もあり、22億25百万円のマイナスとなりました。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金、設備資金についてはまず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について必要な資金を調達しております。これらの自己資金は、機動的な事業経営、柔軟な研究開発活動を目的として、会社の対応力向上のために活用しております。
なお、今後の必要資金については、運転資金728億円、設備拡張資金164億円、技術購入予備費320億円、税金・配当の支払い等349億円を想定しております。
また、株主還元としては、「配当による還元」を基本方針としております。
基本の配当性向は25%(業績連動)とし、年度末時点で将来に備えた投資資金を勘案した上で余剰資金が発生した場合、その余剰資金の3分の1を追加配当として還元いたします。
余剰資金が発生した場合、その時点で全てを還元すると、その年度においては配当額が多額となる一方、次年度には大幅な減配となります。これを防ぐため、配当額をある程度平準化して安定的に支払うためにも余剰資金は毎年3分の1ずつ還元しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成においては、会計方針の適用や会計上の見積り及び仮定の設定を行っています。これらの見積り及び仮定は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づく経営者の最善の判断に基づいています。見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直され、これらの見直しによる影響は、当該見積りを見直した連結会計年度及び将来の連結会計年度において認識しております。
① 棚卸資産の評価
棚卸資産は、取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末における正味売却価額が取得原価より下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。また、滞留期間や将来の販売予測に基づいて営業循環過程から外れた棚卸資産を識別し、処分見込価額等まで帳簿価額を切り下げております。
棚卸資産の評価は、経営者が最善と判断した見積りに基づいて実施しておりますが、客先の設備投資動向や生産動向の影響による将来の需給バランスや市況の変化等により、正味売却価額や将来の販売予測等に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されている商品及び製品390億22百万円、仕掛品431億7百万円には、当社グループの主要な製品の1つである精密加工装置が653億11百万円含まれております。
② 退職給付債務の測定
退職給付債務は、割引率や将来の退職率・死亡率・昇給率などの計算基礎に基づき算定しており、これらの仮定の合理性については、外部の年金数理人からの助言を得ています。これらの仮定は、経営者が最善と判断した見積りにより決定しておりますが、関連法令の改正等により計算基礎に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来の課税所得の見積額及び実行可能なタックス・プランニング等を踏まえ、経営者が最善と判断した見積りに基づいて金額を算定しておりますが、将来の課税所得の見積額は業績等により変動するため、実際の課税所得の金額が見積りと異なった場合や、タックス・プランニング等に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
④ 固定資産の減損
減損損失の認識において使用される将来キャッシュ・フロー、成長率、割引率等の前提条件については、一定の仮定に基づき設定しております。これらの仮定は、経営者が最善と判断した見積りに基づいて決定しておりますが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更が生じた場合には、固定資産の減損処理を行い、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。