有価証券報告書-第70期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績、及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における事業環境は、米国関税政策が自動車をはじめ幅広い産業に影響を及ぼし、原材料費、エネルギーコスト、物流費等の高止まりが続くなど、先行きの不透明感が強い状況で推移しました。
このような環境下において、当社グループでは、水素・新エネルギー分野を中心とした成長領域への投資、生産体制の最適化およびDXの推進など、中期経営計画で掲げた各種施策を着実に進めております。
一方で、当期に稼働を開始した新工場については、中長期的な生産効率向上およびコスト競争力強化を見据えた戦略的な投資であるものの、稼働初期段階においては減価償却費や固定費の負担が先行する状況となりました。また、原材料費および人件費の上昇も利益を圧迫する要因となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産残高は、前連結会計年度末に比べて20億65百万円増加し686億70百万円となりました。
当連結会計年度末の負債残高は、前連結会計年度末に比べて6億93百万円減少し77億27百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産残高は、前連結会計年度末に比べて27億59百万円増加し609億42百万円となりました。
b.経営成績
当社グループは、2024年4月から2027年3月までの3年間を実行期間とする「中期経営計画2026」のもと、①収益力の強化と成長領域への投資拡大、②生産体制の最適化とコスト競争力の強化、③持続的成長実現に向けた経営基盤構築を主要課題として掲げ、持続的な企業価値向上を目指して各種施策に取り組んでおります。
当連結会計年度の業績は以下のとおりです。
売上高 272億89百万円(前連結会計年度比 0.1%増)
営業利益 11億82百万円(前連結会計年度比 49.5%減)
経常利益 14億66百万円(前連結会計年度比 41.6%減)
親会社株主に帰属する当期純利益 21億44百万円(前連結会計年度比 59.4%増)
事業のセグメント別の業績は、次のとおりです。
[迅速流体継手事業]
迅速流体継手事業は半導体向け及び自動車関連産業向け需要の低調が継続しているものの、産業機械向け需要は底堅く推移し、売上高は124億39百万円(前連結会計年度比3.7%の増収)となりました。利益面では、経費の増加及びタイバーツ高による仕入額の増加により原価率が上昇し、営業利益19億63百万円(同5.0%の減益)となりました。
[機械工具事業]
機械工具事業は、建設、建築業界向け製品の売上の減少により、売上高は82億57百万円(同4.0%の減収)となりました。利益面では、消耗品の売上減少に加え固定費比率上昇により、営業損失6億円(前連結会計年度は4億15百万円の営業利益)となりました。
[リニア駆動ポンプ事業]
リニア駆動ポンプ事業は、欧州の売上増により、売上高は45億14百万円(同3.4%の増収)となりました。利益面では、タイバーツ高による仕入額の増加の影響により、営業損失1億21百万円(前連結会計年度は1億43百万円の営業損失)となりました。
[建築機器事業]
建築機器事業は、建設業界の資材高騰及び人材不足の影響による遅延や延期が多く、売上高は20億78百万円(同9.3%の減収)となりました。利益面では、売上減少に加え固定費比率上昇より、営業損失58百万円(前連結会計年度は2百万円の営業利益)となりました。
海外売上高は、各地域において売上が増加したことにより、96億51百万円(前連結会計年度比4.4%の増収)となり、海外売上高の連結売上高に占める割合は35.4%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、定期預金の払戻による収入126億80百万円、税金等調整前当期純利益32億49百万円、減価償却費19億48百万円等による増加があったものの、定期預金の預入による支出101億91百万円、主として新工場建設に伴う有形固定資産の取得による支出62億79百万円、無形固定資産の取得による支出9億54百万円、法人税等の支払い8億91百万円、未払消費税等の減少7億13百万円、配当金の支払額7億11百万円等があったため、前連結会計年度末より16億79百万円減少し、当連結会計年度末には117億49百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、41億51百万円(前連結会計年度比53.2%増)となりました。これは、法人税等の支払い8億91百万円、未払消費税等の減少7億13百万円等による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益32億49百万円、減価償却費19億48百万円等による資金の増加があったことによるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は、47億75百万円(前連結会計年度比30.3%減)となりました。これは、定期預金の払戻による収入126億80百万円等による資金の増加があったものの、定期預金の預入による支出101億91百万円、有形固定資産の取得による支出62億79百万円、無形固定資産の取得による支出9億54百万円等による資金の減少があったことによるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は、10億39百万円(前連結会計年度比24.9%減)となりました。これは、親会社による配当金の支払い7億11百万円、リース債務の返済による支出3億25百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(2) 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産残高は、前連結会計年度末に比べて20億65百万円(前連結会計年度末比3.1%)増加し686億70百万円となりました。これは新工場竣工による有形固定資産の増加44億12百万円、無形固定資産の増加7億93百万円、投資有価証券の増加6億6百万円、現金及び預金の減少40億85百万円等によるものであります。
(負債合計)
負債残高は、前連結会計年度末に比べて、退職給付に係る負債の減少8億51百万円、買掛金の減少2億30百万円、繰延税金負債の増加2億34百万円、未払法人税等の増加1億69百万円等により6億93百万円(前連結会計年度末比8.2%)減少し77億27百万円となりました。
(純資産合計)
純資産残高は、前連結会計年度末に比べて27億59百万円(前連結会計年度末比4.7%)増加し609億42百万円となりました。これは利益剰余金の増加14億25百万円、退職給付に係る調整累計額の増加5億27百万円、その他有価証券評価差額金の増加3億98百万円、為替換算調整勘定の増加2億84百万円等によるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年並み水準で推移し、272億89百万円(前連結会計年度比0.1%の増収)となりました。計画していた売上目標273億円に対してわずかに未達となりましたが、概ね計画どおりに推移いたしました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、11億82百万円(同49.5%の減益)となりました。営業利益目標は15億円を計画していましたが、計画比21.2%下回る結果となりました。要因については、機械工具事業および建築機器事業において建設業界向け製品の需要が減少し、売上が伸び悩んだことに加え、新工場立ち上げ期における生産効率の低下により、原価率が上昇したことが大きく影響したためです。
売上高と営業利益の各製品セグメントの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、14億66百万円(同41.6%の減益)となりました。経常利益目標は17億円を計画していましたが、計画に比べて13.7%下回る結果となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、21億44百万円(同59.4%の増益)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益目標は25億円を計画していましたが、計画に比べて14.2%下回る結果となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、米国の関税政策や地政学リスクの影響を受け、先行き不透明な状況が続きました。特に、米中対立の長期化や通商政策を巡る先行き不透明感が、企業の投資や貿易の停滞要因となりました。日本経済は、物価上昇が続く中でも賃上げの定着を背景に緩やかな回復基調を維持したものの、エネルギー価格や材料費の高止まりに加え、米国の関税政策による影響から、自動車および輸送用機器、設備機械など幅広い産業において、生産量の減少や設備投資の抑制が見られる状況が続きました。
このような環境下において2026年3月期の業績は、水素・新エネルギー分野を中心とした成長領域への投資、生産体制の最適化およびDXの推進など、中期経営計画で掲げた各種施策を着実に進め増収となった一方で、新工場の稼働による減価償却費や固定費負担や原材料費および人件費の上昇により減益となりました。
これらの状況を踏まえ、当社としては、「中期経営計画2026」における業績目標の達成が困難であると見込まれる現状を鑑み、外部要因・内部要因および対応すべき課題について総合的な検証を行っております。また、これらの課題に対する抜本的な対応策を含めた「中期経営計画2029」の策定を進めたうえで、2026年度中を目途に公表することを予定しております。
引き続き、中長期的な企業価値向上と持続的な成長を重視した経営を推進してまいります。
なお、経営成績等の分析の具体的数値については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及
びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況および②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
直近、3年間の経営成績の推移は以下のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関わる情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループは、持続的な成長のための資金確保と自然災害等の不測の事態があっても顧客に商品を提供できるように内部留保の充実に努めており、研究開発、生産設備等の投資は自己資金での実施を原則としますが、成長投資のための投資は、適宜、借入の活用も検討します。
事業運営上必要な資金の流動性は、十分に確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。本連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度末における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、ならびに当連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響する様な重要な変動に関する事項の予見、予想等を行わなければなりません。将来に関する事項につきましては、本有価証券報告書提出日現在で過去の実績や状況に応じて合理的な基準に従って見積り及び判断したものであります。実際の結果は、見積り予測困難な不確実性があるため、これらの見積りと乖離する可能性がありますのでご留意下さい。
当社グループは、以下の会計上の見積りが連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えております。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損について、主として営業活動から生ずる損益(翌連結会計年度以降の見通しを含む)及び土地等の市場価格に基づいて兆候の判定を行っています。減損の兆候があると判断した場合には、年度計画や中期経営計画における売上高及び営業利益の計画値等に基づき割引前将来キャッシュ・フローを見積ります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績、及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における事業環境は、米国関税政策が自動車をはじめ幅広い産業に影響を及ぼし、原材料費、エネルギーコスト、物流費等の高止まりが続くなど、先行きの不透明感が強い状況で推移しました。
このような環境下において、当社グループでは、水素・新エネルギー分野を中心とした成長領域への投資、生産体制の最適化およびDXの推進など、中期経営計画で掲げた各種施策を着実に進めております。
一方で、当期に稼働を開始した新工場については、中長期的な生産効率向上およびコスト競争力強化を見据えた戦略的な投資であるものの、稼働初期段階においては減価償却費や固定費の負担が先行する状況となりました。また、原材料費および人件費の上昇も利益を圧迫する要因となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産残高は、前連結会計年度末に比べて20億65百万円増加し686億70百万円となりました。
当連結会計年度末の負債残高は、前連結会計年度末に比べて6億93百万円減少し77億27百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産残高は、前連結会計年度末に比べて27億59百万円増加し609億42百万円となりました。
b.経営成績
当社グループは、2024年4月から2027年3月までの3年間を実行期間とする「中期経営計画2026」のもと、①収益力の強化と成長領域への投資拡大、②生産体制の最適化とコスト競争力の強化、③持続的成長実現に向けた経営基盤構築を主要課題として掲げ、持続的な企業価値向上を目指して各種施策に取り組んでおります。
当連結会計年度の業績は以下のとおりです。
売上高 272億89百万円(前連結会計年度比 0.1%増)
営業利益 11億82百万円(前連結会計年度比 49.5%減)
経常利益 14億66百万円(前連結会計年度比 41.6%減)
親会社株主に帰属する当期純利益 21億44百万円(前連結会計年度比 59.4%増)
事業のセグメント別の業績は、次のとおりです。
[迅速流体継手事業]
迅速流体継手事業は半導体向け及び自動車関連産業向け需要の低調が継続しているものの、産業機械向け需要は底堅く推移し、売上高は124億39百万円(前連結会計年度比3.7%の増収)となりました。利益面では、経費の増加及びタイバーツ高による仕入額の増加により原価率が上昇し、営業利益19億63百万円(同5.0%の減益)となりました。
[機械工具事業]
機械工具事業は、建設、建築業界向け製品の売上の減少により、売上高は82億57百万円(同4.0%の減収)となりました。利益面では、消耗品の売上減少に加え固定費比率上昇により、営業損失6億円(前連結会計年度は4億15百万円の営業利益)となりました。
[リニア駆動ポンプ事業]
リニア駆動ポンプ事業は、欧州の売上増により、売上高は45億14百万円(同3.4%の増収)となりました。利益面では、タイバーツ高による仕入額の増加の影響により、営業損失1億21百万円(前連結会計年度は1億43百万円の営業損失)となりました。
[建築機器事業]
建築機器事業は、建設業界の資材高騰及び人材不足の影響による遅延や延期が多く、売上高は20億78百万円(同9.3%の減収)となりました。利益面では、売上減少に加え固定費比率上昇より、営業損失58百万円(前連結会計年度は2百万円の営業利益)となりました。
海外売上高は、各地域において売上が増加したことにより、96億51百万円(前連結会計年度比4.4%の増収)となり、海外売上高の連結売上高に占める割合は35.4%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、定期預金の払戻による収入126億80百万円、税金等調整前当期純利益32億49百万円、減価償却費19億48百万円等による増加があったものの、定期預金の預入による支出101億91百万円、主として新工場建設に伴う有形固定資産の取得による支出62億79百万円、無形固定資産の取得による支出9億54百万円、法人税等の支払い8億91百万円、未払消費税等の減少7億13百万円、配当金の支払額7億11百万円等があったため、前連結会計年度末より16億79百万円減少し、当連結会計年度末には117億49百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、41億51百万円(前連結会計年度比53.2%増)となりました。これは、法人税等の支払い8億91百万円、未払消費税等の減少7億13百万円等による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益32億49百万円、減価償却費19億48百万円等による資金の増加があったことによるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は、47億75百万円(前連結会計年度比30.3%減)となりました。これは、定期預金の払戻による収入126億80百万円等による資金の増加があったものの、定期預金の預入による支出101億91百万円、有形固定資産の取得による支出62億79百万円、無形固定資産の取得による支出9億54百万円等による資金の減少があったことによるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は、10億39百万円(前連結会計年度比24.9%減)となりました。これは、親会社による配当金の支払い7億11百万円、リース債務の返済による支出3億25百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 迅速流体継手(百万円) | 12,477 | 116.1 |
| 機械工具(百万円) | 6,896 | 76.0 |
| リニア駆動ポンプ(百万円) | 3,862 | 106.7 |
| 建築機器(百万円) | 1,383 | 49.6 |
| 報告セグメント計(百万円) | 24,619 | 93.9 |
(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(2) 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 迅速流体継手(百万円) | 12,439 | 103.7 |
| 機械工具(百万円) | 8,257 | 96.0 |
| リニア駆動ポンプ(百万円) | 4,514 | 103.4 |
| 建築機器(百万円) | 2,078 | 90.7 |
| 報告セグメント計(百万円) | 27,289 | 100.1 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ㈱山善 | 5,151 | 18.9 | 4,515 | 16.5 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産残高は、前連結会計年度末に比べて20億65百万円(前連結会計年度末比3.1%)増加し686億70百万円となりました。これは新工場竣工による有形固定資産の増加44億12百万円、無形固定資産の増加7億93百万円、投資有価証券の増加6億6百万円、現金及び預金の減少40億85百万円等によるものであります。
(負債合計)
負債残高は、前連結会計年度末に比べて、退職給付に係る負債の減少8億51百万円、買掛金の減少2億30百万円、繰延税金負債の増加2億34百万円、未払法人税等の増加1億69百万円等により6億93百万円(前連結会計年度末比8.2%)減少し77億27百万円となりました。
(純資産合計)
純資産残高は、前連結会計年度末に比べて27億59百万円(前連結会計年度末比4.7%)増加し609億42百万円となりました。これは利益剰余金の増加14億25百万円、退職給付に係る調整累計額の増加5億27百万円、その他有価証券評価差額金の増加3億98百万円、為替換算調整勘定の増加2億84百万円等によるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年並み水準で推移し、272億89百万円(前連結会計年度比0.1%の増収)となりました。計画していた売上目標273億円に対してわずかに未達となりましたが、概ね計画どおりに推移いたしました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、11億82百万円(同49.5%の減益)となりました。営業利益目標は15億円を計画していましたが、計画比21.2%下回る結果となりました。要因については、機械工具事業および建築機器事業において建設業界向け製品の需要が減少し、売上が伸び悩んだことに加え、新工場立ち上げ期における生産効率の低下により、原価率が上昇したことが大きく影響したためです。
売上高と営業利益の各製品セグメントの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、14億66百万円(同41.6%の減益)となりました。経常利益目標は17億円を計画していましたが、計画に比べて13.7%下回る結果となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、21億44百万円(同59.4%の増益)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益目標は25億円を計画していましたが、計画に比べて14.2%下回る結果となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、米国の関税政策や地政学リスクの影響を受け、先行き不透明な状況が続きました。特に、米中対立の長期化や通商政策を巡る先行き不透明感が、企業の投資や貿易の停滞要因となりました。日本経済は、物価上昇が続く中でも賃上げの定着を背景に緩やかな回復基調を維持したものの、エネルギー価格や材料費の高止まりに加え、米国の関税政策による影響から、自動車および輸送用機器、設備機械など幅広い産業において、生産量の減少や設備投資の抑制が見られる状況が続きました。
このような環境下において2026年3月期の業績は、水素・新エネルギー分野を中心とした成長領域への投資、生産体制の最適化およびDXの推進など、中期経営計画で掲げた各種施策を着実に進め増収となった一方で、新工場の稼働による減価償却費や固定費負担や原材料費および人件費の上昇により減益となりました。
これらの状況を踏まえ、当社としては、「中期経営計画2026」における業績目標の達成が困難であると見込まれる現状を鑑み、外部要因・内部要因および対応すべき課題について総合的な検証を行っております。また、これらの課題に対する抜本的な対応策を含めた「中期経営計画2029」の策定を進めたうえで、2026年度中を目途に公表することを予定しております。
引き続き、中長期的な企業価値向上と持続的な成長を重視した経営を推進してまいります。
なお、経営成績等の分析の具体的数値については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及
びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況および②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
直近、3年間の経営成績の推移は以下のとおりです。
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 売上高(百万円) | 27,072 | 27,256 | 27,289 |
| 営業利益(百万円) | 2,680 | 2,342 | 1,182 |
| 営業利益率(%) | 9.9 | 8.6 | 4.3 |
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関わる情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループは、持続的な成長のための資金確保と自然災害等の不測の事態があっても顧客に商品を提供できるように内部留保の充実に努めており、研究開発、生産設備等の投資は自己資金での実施を原則としますが、成長投資のための投資は、適宜、借入の活用も検討します。
事業運営上必要な資金の流動性は、十分に確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。本連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度末における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、ならびに当連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響する様な重要な変動に関する事項の予見、予想等を行わなければなりません。将来に関する事項につきましては、本有価証券報告書提出日現在で過去の実績や状況に応じて合理的な基準に従って見積り及び判断したものであります。実際の結果は、見積り予測困難な不確実性があるため、これらの見積りと乖離する可能性がありますのでご留意下さい。
当社グループは、以下の会計上の見積りが連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えております。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損について、主として営業活動から生ずる損益(翌連結会計年度以降の見通しを含む)及び土地等の市場価格に基づいて兆候の判定を行っています。減損の兆候があると判断した場合には、年度計画や中期経営計画における売上高及び営業利益の計画値等に基づき割引前将来キャッシュ・フローを見積ります。