四半期報告書-第78期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/10 15:45
【資料】
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【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において、判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期累計期間のわが国経済は、コロナ対策のための行動制限が緩和されたことにより、社会経済活動が回復を見せ景気の持ち直しが明確になってきました。世界経済についても、各国で行動制限が緩和され概ね回復基調にあると言えますが、急激な需要回復による世界規模の物価高騰に加え、ウクライナ情勢の長期化によりエネルギー価格やその需給に不安を抱えていますので、依然として先行きが不透明な状況が続いております。また、欧米各国ではインフレ抑制のために積極的な利上げが行われていますが、日銀は金融緩和を続行しているため円相場が不安定さを増しており、ともすれば物価上昇に拍車がかかる局面が出てきております。
このような状況のなか、当第1四半期累計期間における当社の財政状態及び経営成績は以下のとおりです。
①財政状態
(資産)
流動資産は、前事業年度末に比べて、11百万円増加して3,550百万円となりました。これは主に、商品及び製品の増加20百万円および原材料及び貯蔵品の増加30百万円による一方で、現金及び預金の減少33百万円によるものです。
固定資産は、前事業年度末に比べて、26百万円増加して4,663百万円となりました。これは主にリース資産(純額)の増加14百万円、無形固定資産の増加10百万円および投資その他の資産のその他の増加20百万円による一方で、機械及び装置(純額)の減少18百万円によるものです。
この結果、資産合計は前事業年度末に比べて、38百万円増加して8,213百万円となりました。
(負債)
流動負債は前事業年度末に比べて、106百万円増加して2,496百万円となりました。これは主に、支払手形、買掛金及び契約負債の増加34百万円、賞与引当金の増加44百万円およびその他の流動負債の増加102百万円による一方で、短期借入金の減少115百万円によるものです。
固定負債は、前事業年度末に比べて、26百万円減少して1,878百万円となりました。これは主に、役員退職慰労引当金の増加6百万円およびその他の固定負債の増加22百万円による一方で、長期借入金の減少54百万円によるものです。
この結果、負債合計は前事業年度末に比べて、79百万円増加して4,374百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比べて、41百万円減少して3,839百万円となりました。これは主に、四半期純利益24百万円により増加する一方で、剰余金の配当48百万円および繰延ヘッジ損益の減少24百万円によるものです。
この結果、自己資本比率は前事業年度末の47.5%から46.7%となりました。
②経営成績
当第1四半期累計期間の売上高は、製品商品売上高が1,246百万円(前年同期比21.1%増)および作業屑売上高が246百万円(前年同期比47.8%増)となり、合計で1,493百万円(前年同期比24.8%増)となりました。製品商品売上高のうち、LPガス容器用弁は今年1~3月にかけて製品値上げを実施させていただいた効果、および競合他社の廃業に伴う数量増により、大幅な増加となりました。一方で、設備用はコロナによる工事案件の進捗遅延、バルク付属機器はコロナによる生産停滞により売上高が減少しました。作業屑売上高については、当期は工場の稼働率を上げたこと、および黄銅材の引き取り価格が高騰したことにより、大幅に増加しました。
損益面につきましては、LPガス容器用弁をはじめとする黄銅弁全般の製品値上げが効果を発揮したこと、および当社が採用している棚卸資産の評価方法(総平均法)では、材料等の仕入価格が上昇を続けている場合に棚卸資産評価額が増加するため、短期的には資産効果による利益増となること、等により、当第1四半期での各利益数値は通期業績予想に対して大幅な進捗を見せております。ただし、今後は評価額が高めの棚卸資産が販売されていくため収益性が悪化していくと見込んでおります。
以上により、当第1四半期累計期間においては、営業利益40百万円(前年同期は営業損失14百万円)、経常利益41百万円(前年同期は経常損失19百万円)および四半期純利益24百万円(前年同は四半期純損失26百万円)となっております。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の新たに生じた課題はありません。
(3)研究開発活動
当第1四半期累計期間における研究開発活動の金額は、59百万円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期累計期間における生産、受注及び販売の実績は「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載の通りであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当第1四半期累計期間において、当社の経営成績に重大な影響を与える要因に変更はありません。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資本の財源及び資金の流動性について、主要原材料の黄銅材、鉄鋼材、ステンレス鋼材および鉄鋼鋳鍛造品等の原材料、人件費、外注加工費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金は、自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金は、金融機関からの長期借入を基本としております。機動的かつ効率的な資金調達をすべく、取引銀行5行と当座貸越契約、取引銀行1行と特殊当座貸越契約を締結しております。
なお、当第1四半期会計期間の末日における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,108百万円となっております。