有価証券報告書-第86期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 12:47
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(1)経営成績等の状況
① 財政状態及び経営成績の概要
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善等から緩やかな回復基調で推移いたしましたが、昨年度より続いている米中貿易の緊張状態、中国の経済成長率は過去最低を更新、英国のEU離脱など不安定な状態が継続するなかで、年度後半に発生した新型コロナウイルス感染症は世界中の経済活動に影を落とすとともに収束の目途も見えず、先行きに対する不透明感がさらに増大してまいりました。
当社グループの事業に影響する製造業の設備投資は、年度を通じて工作機械の受注減少が続くなど、減少傾向で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループは、半導体事業においてSiCパワーモジュールの量産体制が整ったことにより本格的な営業活動を開始いたしました。また、インド市場へ新たに半導体の販売を開始するとともに電源機器の拡販に努めましたが、期を通して両事業ともに業界全体において設備投資の抑制や先送りが継続し、非常に厳しい受注状態が続きました。
これらの結果、当社の当連結会計年度の業績につきましては、売上高は218億7千5百万円(前期比10.2%減少)、営業利益は2億5千6百万円(前期比86.0%減少)、経常利益は2億4千3百万円(前期比86.5%減少)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、繰延税金資産を取り崩したことなどにより法人税等調整額7億6千1百万円を計上した結果、6億8千万円の損失(前期は13億3千9百万円の利益)となりました。
[セグメント別の状況]
(a) 半導体事業
当事業におきましては、売上高に占める割合の高いFA機器向けモジュールや産業用インバータ分野において、国内外ともに取引先の在庫調整局面が予想以上に続いたことで売上(受注)が落ち込んだことに加え、年度後半の新型コロナウイルス感染症の発生で中国・東南アジア・米国・欧州での営業活動に制約が生じ、顧客の生産活動が一時停止したこともあり、さらに売上は減少いたしました。また、SiCパワーモジュールは、正式採用を獲得し始めておりますが、業績への本格的な寄与には今しばらく時間を要す状況であります。
以上の結果、売上高は56億8千8百万円(前期比16.6%減少)、セグメント利益は、減収に加え製品構成の変化による収益性の悪化並びに為替変動の影響(主として円-中国元取引での円高影響)により、3億6千8百万円の損失(前期は4億5千2百万円の利益)となりました。
(b) 電源機器事業
当事業におきましては、一般産業用電源において牽引役となった銅箔生成用電源や電解コンデンサ用アルミ箔エッチング用電源が上期まで堅調に推移しましたが、下期以降は顧客側での投資が減速したことにより、年間を通して安定した動きにはなりませんでした。インバータの分野につきましては、営業活動の成果が表れ、無停電電源装置や蓄電池搭載のインバータなどが国内向けに好調に推移し、大きく増収いたしました。しかし、当社の主力製品である表面処理用電源は、国内、海外ともに設備投資抑制や先送りの影響を受け、大幅な減収となりました。加えて、新型コロナウイルス感染症の発生により当社グループの海外生産活動は工場の稼働・部材の調達面で影響を受け、一部の製品に出荷遅れが生じました。
以上の結果、売上高は161億8千6百万円(前期比7.8%減少)となりました。セグメント利益は減収に加え、採算の厳しい大型案件が多かったこと、収益性の高い表面処理用電源の売上が伸び悩んだことなど、製品構成の変化の影響が大きく、6億2千4百万円(前期比54.7%減少)となりました。
② 財政状態の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態の概要は次のとおりです。
総資産 240億5千1百万円 (前年同期差 ▲44億8千万円)
流動資産 176億1千1百万円 (前年同期差 ▲32億5千4百万円)
現金及び預金 46億5千9百万円 (前年同期差 ▲13億3百万円)
売上債権 74億6千5百万円 (前年同期差 ▲5億5千4百万円)
在庫 52億6千3百万円 (前年同期差 ▲13億5百万円)
その他資産 2億2千3百万円 (前年同期差 ▲9千1百万円)
固定資産 64億4千万円 (前年同期差 ▲12億2千5百万円)
総負債 55億6千2百万円 (前年同期差 ▲30億1千7百万円)
仕入債務 24億9千6百万円 (前年同期差 ▲21億8千9百万円)
その他負債 30億6千5百万円 (前年同期差 ▲8億2千8百万円)
純資産 184億8千9百万円 (前年同期差 ▲14億6千3百万円)
資産の部の主な変動要因は以下のとおりとなります。
(流動資産)
売上高の減少に伴い売上債権が減少し、また、生産高も減少したことから在庫についても減少いたしました。
(固定資産)
有形固定資産は投資額が減価償却額を下回ったことから2億7千6百万円減少いたしました。繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、取り崩しを行い5億8千7百万円減少いたしました。また、政策保有株式の一部を売却したことで、投資有価証券が1億6百万円減少いたしました。
負債の部は、生産減少に伴う仕入減少から、仕入債務が減少いたしました。
純資産の部の減少につきましては、親会社株主に帰属する当期純損失6億8千万円と配当3億6千7百万円が主たる要因です。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における当社グループのキャッシュ・フローの概要は次のとおりです。
営業キャッシュ・フロー 3千6百万円 (前年同期差 ▲7億1千万円)
税金等調整前当期純利益 +2億9千万円
減価償却費 +10億3千万円
運転資金の増減 ▲3億2千8百万円
法人税等の支払 ▲2億9千1百万円
その他要因 ▲6億6千4百万円
投資キャッシュ・フロー ▲5億7千1百万円 (前年同期差 +8千7百万円)
設備投資による支出 ▲7億1千2百万円
固定資産・投資有価証券売却 +1億4千1百万円
財務キャッシュ・フロー ▲6億5千9百万円 (前年同期差 +3億2百万円)
借入金・リース返済 ▲2億1千6百万円
配当金支払 ▲3億6千6百万円
自己株式取得による支出 ▲7千6百万円
当連結会計年度では、営業キャッシュ・フローが3千6百万円と前年同期から7億1千万円の減少となり、投資・財務費用を賄うことができませんでした。結果として、現金及び現金同等物は46億5千9百万円(前年同期差13億3百万円の減少)となりました。今後は、再び成長路線を志向するなかで、資金をしっかり捻出し、将来の事業の成長に向けた投資並びに株主様への利益還元に振り向けてまいります。
④ 生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
半導体事業(百万円)5,12680.5
電源機器事業(百万円)15,05888.0
合計(百万円)20,18486.0

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注金額
(百万円)
前期比(%)受注残高
(百万円)
前期比(%)
半導体事業5,59785.71,51694.3
電源機器事業14,43378.95,50275.8
合計20,03080.67,01879.2

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
半導体事業(百万円)5,68883.4
電源機器事業(百万円)16,18692.2
合計(百万円)21,87589.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績の概要は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
連結財務諸表の作成に際し、貸倒債権、棚卸資産、受注損失、固定資産、税効果会計、法人税等、退職給付債務、アフターサービス、偶発事象や訴訟等に関して判断を行い、継続して評価を行っております。なお、見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因に基づき行っており、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 経営成績の状況
売上高 218億7千5百万円(前期 243億6千9百万円)
営業利益 2億5千6百万円(前期 18億3千3百万円)
営業利益率 1.2%(前期 7.5%)
親会社株主に帰属する当期純利益 ▲6億8千万円(前期 13億3千9百万円)
セグメント別の経営成績の概況と前年同期からの増減の要因は、以下のとおりであります。
(a)半導体事業
売上高 56億8千8百万円(前期 68億1千6百万円)
営業利益 ▲3億6千8百万円(前期 4億5千2百万円)
営業利益率 ▲6.5%(前期 6.6%)
[半導体事業利益増減要因]
売上減少による要因 ▲6億4百万円
限界利益率の低下による要因 ▲1億7千1百万円
固定費削減による要因 +1億7千4百万円
在庫の変動による要因 ▲1億1千7百万円
為替変動による要因 ▲1億6百万円
売上高は、主要な用途である汎用インバータ向け、FAサーボ向け、商用エアコン向けなどでお客様が在庫調整の局面に入り、中国の景況感の悪化等の影響から想定以上に在庫調整が長引いたことから前年同期から11億2千8百万円の減少となりました。これによる利益の減少が最も大きな要因となっております。また、販売機種構成の変化から限界利益率が4.0ポイント低下したことにより減益となりました。固定経費の削減に努めてまいりましたが、為替変動(特に中国元が前期平均から当期平均0.73円と円高となったこと)による減益も併せて、3億6千8百万円の営業損失となりました。
(b)電源機器事業
売上高 161億8千6百万円(前期 175億5千3百万円)
営業利益 6億2千4百万円(前期 13億8千1百万円)
営業利益率 3.9%(前期 7.9%)
[電源機器事業利益増減要因]
売上減少による要因 ▲7億3千4百万円
限界利益率の低下による要因 ▲1億5千6百万円
固定費削減による要因 +4億2千1百万円
在庫の変動による要因 ▲2億9千3百万円
為替変動による要因 +5百万円
売上高は、リチウムイオン電池の電極で使用される銅箔生成用電源や電子部品で使用されるアルミエッチング用電源等の素材加工用電源が伸長し、また、蓄電池付のパワーコンディショナなどこれまで培ってきたインバータ電源で売上増となったものの、コアビジネスである表面処理用電源がお客様の設備投資先送りなどから大幅に減少いたしました。併せて、2月から3月にかけて新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、中国生産の減少から組込型電源の売上高も減少いたしました
以上の結果、売上高は前年同期比13億6千6百万円の減少となり、これによる利益が7億3千4百万円の減益となりました。機種構成・販路構成の変化から限界利益率は1.0ポイント低下し、固定費の削減に努めてまいりましたが、営業利益は6億2千4百万円(前期比7億5千6百万円の減益)となりました。
③ 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ44億8千万円減少し、240億5千1百万円となりました。これは、主に現金及び預金が13億3百万円減少したこと、売上高の減少に伴い売上債権が5億5千4百万円減少したこと、生産高の減少に伴い在庫が13億5百万円減少したこと及び固定資産が12億2千5百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ30億1千7百万円減少し、55億6千2百万円となりました。これは、主に生産高減少に伴い仕入債務が21億8千9百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ14億6千3百万円減少し、184億8千9百万円となりました。これは、主に利益剰余金が10億2千5百万円減少したことによるものです。
この結果、連結自己資本比率は、前連結会計年度末の69.9%に対して当連結会計年度末では76.9%と7.0ポイント増加いたしました。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社製品の製造に係る材料費、外注加工費等の製造費用、各事業の販売費及び一般管理費があります。投資を目的とした資金需要は、半導体を中心とした製造用設備や情報処理のためのソフトウェア等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。資金の源泉は、主として営業活動によるキャッシュ・フローを調達原資とするとともに、必要に応じて金融機関からの借入を基本としております。なお、現時点で重要な資本的支出の予定はありません。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載しているとおりであります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおりであります。

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