有価証券報告書-第41期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/18 10:50
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで。)における経済環境は、米中貿易摩擦の深刻化、英国のEU離脱問題に加え、新型コロナウィルス感染症の世界的流行により、総じて厳しい状況となりました。一方で、次世代通信規格5Gの日本をはじめとする各国でのサービス開始、クラウドサービスの拡大等、世界的なデータ通信量増加を背景とした通信関連機器の需要拡大が見られました。
このような中、当社グループは、2020年3月期の基本方針として「新事業創出とグローバルコラボレーションによる成長加速」を掲げ、事業活動を展開してまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は6,382百万円(前連結会計年度比17.7%増)、営業利益は936百万円(同
19.9%増)、経常利益は1,023百万円(同4.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益81百万円を計上したことにより831百万円(同23.2%増)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
売上高
(百万円)
前年同期比(%)セグメント利益
または損失(△)
(百万円)
前年同期比(%)
光部品関連事業2,682114.2394149.8
光測定器関連事業3,668126.8617113.1
報告セグメント計6,350121.11,011125.0
その他3117.6△75-
合計6,382117.7936119.9

当連結会計年度末の総資産は、11,007百万円となり前連結会計年度末(10,564百万円)に比べ443百万円増加しました。流動資産は、現金及び預金、たな卸資産が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ545百万円増加し、5,396百万円となりました。固定資産は、5,610百万円と前連結会計年度末(5,712百万円)に比べ102百万円減少しました。これは、投資有価証券の減少によるものです。
負債は、1,895百万円と前連結会計年度末(1,655百万円)に比べ240百万円増加しました。これは、仕入債務、未払費用などのその他流動負債、退職給付に係る負債が増加したことによるものです。
純資産は、9,111百万円となり前連結会計年度末(8,909百万円)に比べ202百万円増加しました。これは、当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものです。この結果、自己資本比率は、82.8%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ241百万円増加し、2,862百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、840百万円の収入(前連結会計年度は581百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,104百万円、減価償却費253百万円であり、仕入債務の増加102百万円であり、主な減少要因は、たな卸資産の増加286百万円、法人税等の支払額283百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、117百万円の支出(前連結会計年度は434百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得338百万円であります。
なお、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの金額から投資活動によるキャッシュ・フローを控除したフリーキャッシュ・フローは、722百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより411百万円の支出(前連結会計年度は177百万円の支出)となりました。
回次第37期第38期第39期第40期第41期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
株主資本比率(%)88.187.389.085.886.1
時価ベースの株主資本比率(%)58.3102.9121.8159.4162.0
営業キャッシュ・フローマージン(%)11.520.216.810.713.2
フリ―キャッシュ・フロー(百万円)276629432147722

(注)株主資本比率:株主資本 / 総資産
時価ベースの株主資本比率:株式時価総額 / 総資産
営業キャッシュ・フローマージン:営業活動によるキャッシュ・フロー / 売上高
フリーキャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー - 投資活動によるキャッシュ・フロー
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式数を控除)により算出しています。
3.営業活動によるキャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
光部品関連事業(千円)1,628,504117.9
光測定器関連事業(千円)1,675,555153.1
合計3,304,060133.4

(注)1 金額は製造価額によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
光部品関連事業2,480,39581.6932,15882.2
光測定器関連事業5,072,120178.21,941,023361.0
報告セグメント計7,552,516128.32,873,181171.9
その他32,34518.1527-
合計7,584,861125.12,873,709171.9

(注)1 金額は販売価額によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
光部品関連事業(千円)2,682,084114.2
光測定器関連事業(千円)3,668,791126.8
報告セグメント計(千円)6,350,875121.1
その他(千円)31,85117.6
合計(千円)6,382,727117.7

(注)1 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度
相手先金額(千円)割合(%)相手先金額(千円)割合(%)
Fabrinet Co., Ltd.898,66616.6Huawei Technologies Co., Ltd.964,85915.1
---Fabrinet Co., Ltd.652,46910.2

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 当社グループの当連結会計年度の経営成績等
当連結会計年度における光通信関連の市場環境は、引き続き5G等の次世代インフラへの投資需要が旺盛であり、光部品製品、光測定器製品の販売は国内市場向け・海外市場向けともに堅調に伸長しました。一方で、半導体市場については設備投資に慎重な姿勢が見られたことから、OCT製品の販売は前連結会計年度に比して減少しました。この結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比17.7%増の6,382百万円となりました。
前連結会計年度よりも円ドル為替レートが2円以上円高(2019年4月~2020年3月平均)に推移したことによる海外売上高の目減りに加え、ベトナム生産協力工場における製造ラインの増設をはじめ、生産能力の引き上げにかかる治工具、検査装置等の購入に伴う製造経費の発生により、当連結会計年度の売上総利益率は48.2%と、前連結会計年度の51.2%に比して3.0ポイント悪化しました。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度比7.2%増加し、2,139百万円となりました。製品開発加速のための人員補強および開発費の投入、創立40周年の記念事業にかかる広告宣伝費などが主な増加要因です。
営業利益は936百万円と前連結会計年度に比して155百万円の増益となりました。前述のとおり、製造コスト・販売費および一般管理費の増加がありましたが、それを上回る増収により売上高営業利益率は14.7%と、前連結会計年度(14.4%)と比べ採算性が改善しております。
経常利益は、為替差損43百万円の計上などにより、1,023百万円(前連結会計年度比4.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益81百万円の計上等により831百万円(前連結会計年度比23.2%増)となりました。
なお新型コロナウイルス感染症の影響については、顧客・仕入先の事業所閉鎖や国際物流網の停滞、一部の当社グループ従業員を在宅勤務へ切り替える等、多少の混乱は見られましたが、当連結会計年度の業績への影響は軽微でした。
当社グループでは以下の対策を実施して、感染拡大防止に取り組んでおります。
原材料調達について、調達先多重化の一層の推進、長納期品の事前確保
海外・国内出張の原則禁止
在宅勤務・web会議等の活用推進
マスク着用、検温、手洗い・消毒の励行
会議室への同時入室人数の上限設定
自家用車での通勤
b. 経営成績に重要な影響を与える要因
「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、高付加価値製品の創出により利益を確保し、株主価値の拡大をはかることを目指し、売上高総利益率50%、売上高営業利益率15%、フリーキャッシュ・フローの確保を目標とすべき経営指標としております。
d. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
<光部品関連事業>当事業には、(1)主に光伝送機器メーカーに対して光通信用部品を提供する事業、(2)LCOS技術を利用した空間光変調器(SLM)を研究開発機関等に提供する事業が含まれております。当期後半には、米中貿易摩擦の影響等から北米向けにおいて在庫調整の動きがあり、当初想定していた通期の売上高には届かなかったものの前期と比べて北米と日本向け光モニタ製品を中心に好調に推移しました。この結果、売上高は2,682百万円と前期の2,348百万円と比べて14.2%増加いたしました。セグメント利益は394百万円となり前期セグメント利益263百万円に比べ49.8%増加いたしました。
<光測定器関連事業>当事業には(1)主に光通信用部品の製造現場または研究開発に使用する波長可変光源とその他測定器を提供する事業、(2)製造業向け及び医療向けにOCTシステムとOCT光源を提供する事業、(3)眼科で利用される光学式眼内寸法測定装置を医療機器メーカーと医療機関向けに提供する事業が含まれております。当期は、主に半導体市場における在庫調整に伴い、OCTシステムの売上が減少いたしました。その一方で、前期と比べて中国の光通信機器メーカー向けの波長可変光源、パワーメータ等を組み合わせた光部品評価システム及び光学式眼内寸法測定装置の売上が増加いたしました。この結果、当期の売上高は、3,668百万円と前期の2,894百万円と比べて26.8%増加いたしました。セグメント利益は617百万円となり前期のセグメント利益546百万円に比べて13.1%の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、当期末現在、約28億円の現金及び現金同等物を有しています。
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造に使用する原材料や部品の調達等の製造原価と、販売費及び一般管理費の他、既存製品の改良および新製品の開発に向けた設備投資によるものであります。また、今後は、当社グループの企業価値向上につなげるためのM&Aにも資金を積極的に投入していく考えです。現時点におきましては、これらの資金を営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金や投資有価証券の売却により充当していく予定であります。
資金の流動性については、連結売上高の3カ月分を目安に適正水準の範囲でコントロールする方針です。また、投資有価証券の償還や売却を進めることで手許流動性を確保しており、資金的な不安はありません。但し、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化も想定し、資金調達も含め、手許流動性を高めることに努めます。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたりましては、資産・負債の評価及び収益・費用の認識について重要な会計方針に基づき見積り及び仮定による判断を行っており、経営者はこれらの見積り及び仮定に関して継続して評価を行っております。実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性があるため見積りと異なる可能性があります。
なお、たな卸資産の評価に関しては、以下のとおり重要な会計上の見積りを行っております。
当社の連結貸借対照表に計上されているたな卸資産1,018,184千円には、光部品関連事業セグメントに関する商品及び製品、仕掛品、原材料のたな卸資産計502,192千円が含まれております。
連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおり、たな卸資産は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価しており、取得原価と連結会計年度末における正味売却価額のいずれか低い方の金額で評価をしておりますが、一定の回転期間もしくは滞留期間を超えるものに関しては、規則的に帳簿価額を切り下げる方法を採用しております。
当社グループが保有するたな卸資産の評価においては、下記を前提に置いております。
・販売価額は回収可能価額を示しており、仮に帳簿価額が販売価額を超過している場合、帳簿価額の回収可能性が毀損している。
・在庫の適正水準を向こう1年分程度と判断しており、過去の実績に基づいて1年払出分を超過する数量を保有している品目については回収可能性が毀損している。
・1年超利用されないものについては、今後所要が復活して利用再開されるよりも廃棄処理される可能性が徐々に高まり、3年間滞留したものについては再度利用する見込みがない。
また、新型コロナウイルス感染症拡大が会計上の見積りに与える影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しておりますが、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、見積りの結果に影響し、翌期以降の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

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