有価証券報告書-第49期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 15:19
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は以下のとおりです。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、コロナ禍をいち早く脱した中国の経済回復や、欧米での経済活動再開に向けたワクチン接種も見られましたが、依然として新型コロナウイルス感染症の世界的大流行と各国で実施された経済活動の制限、新型コロナウイルス変異株の流行や米中の対立が継続していることもあり、依然不透明な状況にあります。
日本経済におきましては、政府の感染拡大防止と経済活動の両立を意図した施策が奏効することなく、見通しも立たないまま、不安定な状態が続きました。
当社の属する半導体業界におきましては、5G、EV、データセンタ、民生用における需要増及び米中の対立に端を発したサプライチェーンの再構築等により、ビジネスチャンスは大きく拡大しております。
このような経済状況のもと、当社グループは、5G関連やAI、IoT、EV等の需要期待を背景に、刻々と変化する顧客ニーズを捉えた装置の開発と販売に努めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高241億95百万円(前連結会計年度比10.4%増)、営業利益7億27百万円(前連結会計年度は営業損失3億61百万円)、経常利益7億39百万円(前連結会計年度は経常損失4億43百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益3億37百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失9億58百万円)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(メカトロニクス関連事業)
ハードデータセンタ及びパワー半導体への堅調な需要により、HDD製造向けバーニッシャー装置、パワー半導体素子用レーザアニーラが、また5G等の電子部品、EV等の車載関連部品向けテーピング装置及び自動機が好調に推移し増収増益となりました。
これらの結果、メカトロニクス関連事業の売上高は101億68百万円(前連結会計年度比20.9%増)となり、セグメント利益は5億73百万円(同118.9%増)となりました。
(ディスプレイ関連事業)
主な市場である中国の経済活動が再開し前期受注分の売上が計上され大幅な増収となりましたが、本格的な回復には至らず、固定費等を吸収できず引き続き損失となりました。
これらの結果、ディスプレイ関連事業の売上高は66億86百万円(同46.3%増)となり、セグメント損失は2億62百万円(同セグメント損失10億47百万円)となりました。
(産業機器関連事業)
国内クリーニング市場は、新型コロナウイルス感染症の拡大及びワークスタイルの変化等の影響を大きく受け、中国クリーニング市場も立ち直りが見えず、大幅な減収減益となりました。
これらの結果、産業機器関連事業の売上高は8億18百万円(同53.7%減)となり、セグメント損失は2億59百万円(同セグメント損失13百万円)となりました。
(電子機器関連事業)
電力会社向け制御通信機器及び人工透析装置が安定的に推移したことに加え、開発費が減少したことにより大幅な増益となりました。
これらの結果、電子機器関連事業の売上高は65億22百万円(同8.9%減)となり、セグメント利益は4億69百万円(同62.0%増)となりました。
(2) 当期の財政状態の概況
①資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度における流動資産は291億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億85百万円減少しました。主な増加要因は現金及び預金34億78百万円、商品及び製品2億17百万円であり、主な減少要因は仕掛品26億53百万円、受取手形及び売掛金22億74百万円であります。
固定資産は83億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億41百万円減少しました。主な増加要因は機械装置及び運搬具95百万円、投資有価証券48百万円であり、主な減少要因はのれん1億19百万円、繰延税金資産1億8百万円、建物及び構築物1億8百万円であります。その結果、総資産は375億8百万円となり、前連結会計年度末に比べて16億26百万円の減少となりました。
流動負債は153億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億58百万円減少しました。主な増加要因は短期借入金8億52百万円、未払法人税等2億48百万円であり、主な減少要因は支払手形及び買掛金18億17百万円、前受金7億47百万円、1年内償還予定の社債7億円であります。
固定負債は79億93百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億70百万円増加しました。主な増加要因は社債5億円、長期借入金1億49百万円であり、主な減少要因は事業整理損失引当金1億52百万円であります。その結果、負債は233億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億87百万円の減少となりました。
純資産は141億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ60百万円増加しました。主な増加要因は利益剰余金1億56百万円であります。その結果、自己資本比率は37.5%となり、1株当たり純資産は1,548円94銭となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ34億81百万円増加し、99億32百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、34億77百万円の増加(前連結会計年度は26億52百万円の減少)となりました。主な増加要因は売上債権の減少24億43百万円、税金等調整前当期純利益7億30百万円、たな卸資産の減少23億88百万円、減価償却費5億87百万円、法人税等の還付3億86百万円、未収消費税の減少1億32百万円であり、主な減少要因は仕入債務の減少18億84百万円、前受金の減少7億52百万円、法人税等の支払額1億98百万円、事業整理損失引当金の減少1億52百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、5億40百万円の減少(前連結会計年度は44百万円の増加)となりました。主な増加要因は有形固定資産売却による収入1億45百万円であり、主な減少要因は有形固定資産の取得による支出4億99百万円、関係会社株式の取得による支出1億75百万円、無形固定資産の取得による支出11百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、5億48百万円の増加(前連結会計年度は11億88百万円の増加)となりました。主な増加要因は長期借入れによる収入32億76百万円、短期借入金の増加13億11百万円、社債の発行による収入5億円であり、主な減少要因は長期借入金の返済による支出35億98百万円、社債の償還に関する支出7億円、配当金の支払額1億81百万円であります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
メカトロニクス関連事業(百万円)7,188100.6
ディスプレイ関連事業(百万円)3,87867.6
産業機器関連事業(百万円)53158.7
電子機器関連事業(百万円)4,55388.1
合計(百万円)16,15185.2

(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
メカトロニクス関連事業9,688109.03,23887.1
ディスプレイ関連事業2,26346.03,75545.9
産業機器関連事業82144.2159101.7
電子機器関連事業7,85373.16,185127.4
合計20,62678.113,33878.9

(注)金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
メカトロニクス関連事業(百万円)10,168120.9
ディスプレイ関連事業(百万円)6,686146.3
産業機器関連事業(百万円)81846.3
電子機器関連事業(百万円)6,52291.1
合計(百万円)24,195110.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
Wuhan China Star Optoelectronics Technology CO. Ltd.320.13,58714.8
ニプロ株式会社3,19314.62,62710.9

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の計上、偶発債務の開示に関連して、種々の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りが過去の実績や状況に応じて合理的であると考えられる様々な要因に基づき判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成において使用される重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性がありますが、重要な顧客に対する債権について、早期回収のための取組みを行っております。
b.たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の評価につきましては、主として個別法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定)を採用しております。
c.投資有価証券
その他有価証券のうち時価のあるものについては、期末の市場価格等に基づく時価法、時価のないものについては移動平均法による原価法で評価しております。その他有価証券のうち時価のあるものについては、時価の変動により投資有価証券の価額が変動し、その結果純資産が増減します。また、その他有価証券について、時価又は実質価額が著しく下落した場合には、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損しております。将来、時価又は実質価額が著しく下落し、回復見込みが認められない場合には、減損する可能性があります。
d.繰延税金資産
会計上と税務上の資産負債との間に生じる一時的な差異に係る税効果につきましては、期末におけるスケジューリング可能な将来減算一時差異において、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計上しております。
なお、評価性引当額は将来税務上減算される一時差異及び繰越欠損金などについて計上した繰延税金資産のうち、実現が不確実であると考えられる部分について設定しております。
e.退職給付費用
当社は、確定給付型の退職一時金制度と企業年金基金制度を採用しております。
国内連結子会社は、主に確定給付型の退職一時金制度及び確定拠出型の企業年金制度を採用しております。
退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算において想定される前提条件に基づいて算出されております。具体的には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づく死亡率などがその前提条件となります。これらの前提条件のうち、特に割引率については、それらが変動することにより退職給付費用及び退職給付債務の額に大きな影響を与えることがあります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高が前連結会計年度比10.4%増の241億95百万円、営業利益7億27百万円(前連結会計年度は営業損失3億61百万円)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は3億37百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失9億58百万円)となりましたが、これはメカトロニクス関連事業におけるデータセンタ及びパワー半導体への堅調な需要、ディスプレイ関連事業における主要な市場である中国の経済活動が再開したこと、電子機器関連事業における電力会社向け制御通信機器及び人工透析装置が前年度に引き続き安定的に推移したことによるものです。
なお、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2.事業等のリスク」欄もご参照ください。
③売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、売上高が増加したことに伴い、190億87百万円(前連結会計年度比8.3%増)となりました。また、販売費及び一般管理費につきましては、コスト削減に努めたことにより、43億80百万円(同6.0%減)となりました。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの中心事業であるメカトロニクス関連事業及びディスプレイ関連事業は、市場の変化に多大な影響を受ける設備投資の増減に対応できる生産体制の構築と、技術革新が激しい業界のニーズに対する研究開発体制の構築が不可欠だと考えております。
⑤経営戦略の現状と見通し
a.メカトロニクス関連事業
メカトロニクス関連事業におきましては、地球環境問題への関心の高まりに伴う自動車のEVシフトや自動制御の進化により、新たなニーズが次々と生まれております。このような状況のもと、刻々と変化する顧客のニーズを捉えた製品の開発及び販売拡充に努めてまいります。
b.ディスプレイ関連事業
ディスプレイ関連事業におきましては、スマートフォン、4K・8Kテレビ、また、有機ELやフレキシブルパネルといった新しいデバイス向けの需要が拡大しており、旺盛な受注に支えられて順調に推移しております。このような状況のもと、最先端のデバイスに対応した製品の開発及び販売拡充に努めてまいります。
c.産業機器関連事業
産業機器関連事業におきましては、国内におけるクリーニング市場の需要は成熟し飽和状態にありますが、医療リネン業界の需要、また、新興国における新たな需要が生まれつつあります。このような状況のなか、国内外の販売代理店との連携を強化し、販売拡充に努めてまいります。
d.電子機器関連事業
電子機器関連事業におきましては、電力自由化の普及に伴う設備投資の再開などにより、新たなニーズが次々と生まれております。このような状況のもと、刻々と変化する顧客のニーズを捉えた製品の開発及び販売拡充に努めてまいります。
⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)当期の財政状態の概況 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」の項に記載の内容をご参照ください。
b.財務政策
当社グループは運転資金・各種投資資金を金融機関からの借入金及び社債に依存しております。当連結会計年度末の有利子負債額は、前連結会計年度末の137億62百万円から152億63百万円へ増加しております。
当社グループは、安定した期間利益の確保に基づく財務体質の改善が経営上最も重要な課題のひとつであると認識しており、今後とも業績の向上に努めてまいります。
なお、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2.事業等のリスク」欄もご参照ください。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループ各社間の連携と競争によって企業体質の強化を図り、持続的な成長が可能な企業集団を目指してまいります。

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