四半期報告書-第123期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/02/13 13:48
【資料】
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【項目】
43項目
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間の経済情勢は、海外では、中国及び欧州において一部弱さは見られるものの、米国景気の着実な回復により、全体としては緩やかに回復した。国内においても、雇用情勢の着実な改善等が見られ、景気は緩やかに回復した。一方、先行きについては、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、金融資本市場の変動の影響等による景気下振れリスクに留意する必要がある。
こうした中で、当社グループでは、2017年度からスタートした中期経営計画「Change & Growth」のもと、事業基盤の再構築と生産性向上、グループ総合力の発揮及びポートフォリオ・マネジメントの推進を基本戦略として、各種重点施策を鋭意推進してきた。
以上のような取組みを進める中で、当第3四半期連結累計期間の売上高は、環境・プラント部門の増加等により、前第3四半期連結累計期間に比べ25,905百万円(10.8%)増加の265,075百万円となった。
損益面では、営業損益は、機械部門の赤字拡大及びインフラ部門の赤字計上があったものの、環境・プラント部門が黒字転換したことにより、前第3四半期連結累計期間に比べ7,275百万円改善し、2,656百万円の営業損失にとどまった。また、経常損益も、前第3四半期連結累計期間に比べ5,148百万円改善し、5,527百万円の損失計上となった。一方、特別損失の計上により、親会社株主に帰属する四半期純損益については、前第3四半期連結累計期間から6,318百万円赤字が拡大し、15,896百万円の損失計上となった。
セグメントごとの経営成績の概要は次のとおりである。
①環境・プラント国内ごみ焼却施設の大口工事の進捗により、売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ26,736百万円(19.4%)増加の164,484百万円となった。また、海外子会社の赤字縮小及び国内大口工事のコスト削減等により、セグメント損益は前第3四半期連結累計期間の損失計上から10,719百万円改善し、2,424百万円の利益計上となった。
②機械プロセス機器及び精密機械の減少等に伴い、売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ4,060百万円(5.6%)減少の68,623百万円となった。また、プロセス機器の収益悪化等により、セグメント損失も前第3四半期連結累計期間から743百万円悪化し、3,305百万円となった。
③インフラ大口工事の増加により、売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ2,725百万円(13.4%)増加の23,030百万円となったものの、個別工事の採算悪化及び新製品における補償工事費の発生等により、セグメント損益は2,500百万円の損失計上(前第3四半期連結累計期間は424百万円の利益計上)となった。
④その他売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ503百万円(6.0%)増加の8,936百万円となり、セグメント利益も前第3四半期連結累計期間に比べ252百万円(49.7%)増加の759百万円となった。
当社グループの事業の性質上、連結会計年度末に完成する工事の割合が大きく、売上高が連結会計年度末に集中することから、業績は季節的変動が大きくなる傾向がある。
また、財政状態については次のとおりである。
①流動資産
前連結会計年度末の253,193百万円から21,699百万円(8.6%)減少し、231,494百万円となった。これは、主に売上債権の回収に伴う受取手形及び売掛金の減少によるものである。
②固定資産
前連結会計年度末の175,734百万円から1,623百万円(0.9%)増加し、177,357百万円となった。これは、主に設備投資及び一部の在外連結子会社にてIFRS第16号を適用したことに伴う使用権資産の計上によるものである。
③負債
前連結会計年度末の308,630百万円から2,206百万円(0.7%)減少し、306,424百万円となった。これは、主に仕入債務の支払いに伴う減少によるものである。
④純資産
前連結会計年度末の120,410百万円から17,888百万円(14.9%)減少し、102,522百万円となった。これは、主に親会社株主に帰属する四半期純損失の計上によるものである。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はない。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は、4,665百万円である。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況について重要な変更はない。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、拡充、改修等の計画について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりである。
当社向島工場の総合事務所の更新、㈱アイメックス本社工場の新単身寮の新設及び㈱エイチアンドエフ本社工場等の大型5面加工機の新設について、工程の変更により完了年月がそれぞれ2019年8月、2020年12月及び2021年2月に変更となった。
なお、当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の更新計画は次のとおりである。
会社名
事業所名
所在地セグメントの名称区分設備の内容投資予定金額着手・完了予定資金調達
方法
総額
(百万円)
既支出額
(百万円)
着手年月完了年月
㈱エイチアンドエフ
本社工場等
福井県
あわら市
機械更新本社第2工場建屋883-2020年2月2021年3月自己資金

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性のある要因について重要な変更はない。
(7) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①有利子負債
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は、前連結会計年度末の126,343百万円から、4,414百万円増加し、130,757百万円となった。
②コミットメントライン
安定的な経常運転資金枠の確保及びマーケット環境の一時的な変化等不測の事態への対応手段確保のため、主要取引銀行との間で30,000百万円のコミットメントラインを設定している。なお、当第3四半期連結会計期間末の借入実行残高は27,500百万円である。
(8) 経営戦略の現状と今後の方針
当社グループでは、事業規模のみならず収益性・健全性を兼ね備えた社会的存在感のある企業グループを目指して、2030年での達成を目指した長期ビジョン「Hitz 2030 Vision」及び2017年度を初年度とする3か年の中期経営計画「Change & Growth」を策定している。現在、「Change & Growth」のもと、2017年度から2019年度までの3か年を「Hitz 2030 Vision」実現のための基盤整備の期間と位置づけ、事業基盤の再構築と生産性向上、グループ総合力の発揮及びポートフォリオ・マネジメントの推進を基本戦略として、重点施策に鋭意取り組んでいる。