有価証券報告書-第124期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/05 9:03
【資料】
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【項目】
164項目
(1)業績等の概要
①全般的概況
当連結会計年度は、米国関税政策に翻弄され、貿易コスト上昇への対応に追われた年度となりました。日米及び各国間相互関税のソフトランディングや、得意先による関税負担への理解も進んだことから、当初想定していた業績への下方圧力は、結果として限定的な影響となりました。グローバルの金利環境は、米国、欧州、アセアン等で想定より高止まりしており、近時においてはインフレ再燃リスクもささやかれ始めております。また、中国経済も成長率鈍化の傾向が依然継続しております。地政学リスクに目を転じますと、国際的な緊張が、特に中東地域で顕著となっており、資源価格への影響、サプライチェーンの混乱、円安基調の継続等、ビジネス環境への影響度を増している状況です。
2026年3月期の業績については、当社グループの売上高(外貨ベース)は、日本、欧州、アジア地域で前年同期比増加し、米国、中国地域で前年同期比減少となりました。営業利益は、日本及び米国地域の収益性改善等により、前年同期比で増益となっております。
この結果、当連結会計年度の売上高は前年同期比3,042百万円増加し、162,278百万円(1.9%増)、営業利益は3,932百万円増加し、11,249百万円(53.8%増)、経常利益は4,277百万円増加し、12,378百万円(52.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、4,514百万円増加し、8,765百万円(106.2%増)となりました。
②セグメント別概況
セグメント別の状況は、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析(ⅰ)売上高、営業利益増減分析」に記載しております。
③キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況は「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況(ⅰ)キャッシュ・フローの分析」に記載しております。
④生産、受注及び販売の実績
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(金額単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度
生産高
当連結会計年度
生産高
増減増減率(%)
日本67,68769,3391,6512.4%
米国44,70043,791△909△2.0%
欧州4,8585,68382517.0%
アジア22,17424,2392,0659.3%
中国15,38113,318△2,062△13.4%
報告セグメント計154,802156,3721,5691.0%
その他303322186.1%
合計155,106156,6941,5881.0%

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、運送業などを営む国内子会社の事業活動を含んでおります。
(ⅱ)受注状況
当社グループは、主に、各納入先より生産計画の提示を受け、これに基づき当社グループの生産能力を勘案して、生産計画を立て見込生産を行っております。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(金額単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度
販売高
当連結会計年度
販売高
増減増減率(%)
日本71,94874,7122,7633.8%
米国44,48443,946△538△1.2%
欧州4,8745,66779216.3%
アジア22,08724,2992,21110.0%
中国15,53513,330△2,205△14.2%
報告セグメント計158,931161,9553,0231.9%
その他303322186.1%
合計159,235162,2783,0421.9%

(注)1.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
トヨタ自動車㈱17,82711.219,00011.7

(注)2.用途別製品販売の概況は次のとおりであります。
用途別売上高前連結会計年度当連結会計年度増 減
(百万円)構成比(%)(百万円)構成比(%)(百万円)増減率(%)
自動車用127,46180.0130,27180.32,8102.2
建設産業機械用27,05617.027,51817.04611.7
空調機器用2,6301.72,5141.5△115△4.4
その他2,0861.31,9731.2△113△5.4
合 計159,235100.0162,278100.03,0421.9


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月5日)現在において当社グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析
(ⅰ)売上高、営業利益増減分析
セグメントごとの、売上高、営業損益の増減要因は、以下の通りです。
・日本
自動車用売上高、建設産業機械用売上高共に、受注の増加等により前年同期比増加しました。この結果、当該セグメントの売上高は、前年同期比2,763百万円増加し、74,712百万円となりました。
営業利益は、売上増加等により、前年同期比1,264百万円増加し、3,957百万円となりました。
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・米国
自動車用売上高は、受注の増加等により前年同期比増加となりましたが、建設産業機械用売上高は、受注の減少等により前年同期比減少となりました。この結果、当該セグメントの売上高は、前年同期比538百万円減少し43,946百万円となり、外貨ベースでは、0.2%の減少となりました。
営業利益は、生産移管プロジェクト進捗による生産性向上により収益性が改善、前年同期比1,169百万円改善となり、591百万円となりました。
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・欧州
自動車用売上高は、受注の増加等により、前年同期比増加しました。この結果、当該セグメントの売上高は、前年同期比792百万円増加し、5,667百万円となりました。外貨ベースでは、0.2%の増加となりました。
営業利益は、コスト上昇により前年同期比11百万円減少し、35百万円となりました。
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・アジア
自動車用売上高は、受注の増加等により前年同期比増加しました。この結果、当該セグメントの売上高は、前年同期比2,211百万円増加し、24,299百万円となりました。外貨ベースでは、8.1%の増加となりました。
営業利益は、売上増加等により、前年同期比790百万円増加し、5,044百万円となりました。
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・中国
自動車用売上高は、受注の減少等により前年同期比減少し、建設産業用機械用売上高は、受注の増加等により前年同期比増加しました。この結果、当該セグメントの売上高は、前年同期比2,205百万円減少し、13,330百万円となりました。外貨ベースでは、17.4%の減少となりました。
営業利益は、市場クレーム費用の減少等により、前年同期比747百万円増加し、1,402百万円となりました。
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(ⅱ)親会社株主に帰属する当期純利益の増減分析
以上のセグメント別概況の通り、当連結会計年度の当社グループ営業利益は、11,249百万円(前期比3,932百万円増加)となりました。これに対し、営業外損益・特別損益・法人税等・非支配株主に帰属する当期純利益が、前期比582百万円増加したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比4,514百万円増加し、8,765百万円となりました。
(営業外損益・特別損失・法人税等の増減要因)
(金額単位:百万円)
項目(損△)前連結会計年度
(2025年3月期)
当連結会計年度
(2026年3月期)
増減主な要因
営業利益7,31611,2493,932
為替差益65851円安の進行による為替差益増加。
支払利息△407△247160米国子会社借入減少による支払利息減少。
その他営業外損益1,1851,318132雑入増加。
固定資産売却益123320社宅売却による。
減損損失△303△174128米国子会社での減損損失減少。
固定資産除却損△1,217△561,160前期開発方針の見直しによるソフトウェア仮勘定の廃棄による。
固定資産売却損△11△37△26固定資産売却損増加。
投資有価証券売却益-460460保有株式売却。
法人税、住民税及び事業税△2,423△3,641△1,218海外子会社の配当に係る源泉税増加等による税金費用増加。
法人税等調整額102△188△290関係会社留保利益増加にともなう繰延税金負債増加。
非支配株主に帰属する当期純利益△11△91-
親会社株主に帰属する当期純利益4,2508,7654,514

(ⅲ)経営方針、経営戦略等、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2025年度より中期経営計画『T.RAD-2025』をスタートしております。2026年3月期の達成状況は、次表のとおりで、売上高は目標達成、経常利益率、ROEは、ともに大幅に改善し、目標を達成しました。当社グループは、4年ごとに中期経営計画を策定し、進捗管理を行ってきましたが、業界・環境変化のスピードが速く、4年の間に環境条件と中期計画の前提に乖離が生じます。この課題を解決すべく、今後は、2030年度の長期目標(売上高2,000億円、ROE15%、PBR1倍)に向けた経営戦略と経営目標数値を毎年見直し、年次毎に経営目標数値を策定することといたしました。2025年度の終了により2026年度がスタートになり新たに中期経営計画『T.RAD-2026』を策定いたしました。2030年度の長期目標(売上高2,000億円、ROE20%、時価総額1,000億円)に経営目標数値を見直し致しました。
指標2026年3月期
(実績)
2026年3月期
(中期計画)
売上高
(達成率)
162,278百万円
(115.9%)
140,000百万円
経常利益率
(達成率)
7.6%
(253.3%)
3.0%
ROE
(達成率)
17.2
(400.0%)
4.3

(ⅳ)財政状態の分析
(金額単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減増減率(%)
流動資産合計61,41958,790△2,629△4.3
固定資産合計36,06740,9344,86713.5
資産合計97,48699,7252,2382.3
負債合計48,74246,654△2,087△4.3
純資産合計48,74453,0704,3258.9
自己資本比率49.9%53.2%3.3%

・資産合計
資産合計は、有形固定資産、退職給付に係る資産等の増加により、前連結会計年度末比2,238百万円増加し、99,725百万円となりました。
・負債合計
負債合計は、買掛金、電子記録債務等の減少により、2,087百万円減少し、46,654百万円となりました。
・純資産合計
純資産合計は、利益剰余金、退職給付に係る調整累計額等の増加により、4,325百万円増加し、53,070百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況
(ⅰ)キャッシュ・フローの分析
(金額単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
営業活動によるキャッシュ・フロー7,56312,5584,995
投資活動によるキャッシュ・フロー△6,473△7,204△731
フリー・キャッシュ・フロー1,0895,3534,263
財務活動によるキャッシュ・フロー△6,947△5,8691,078
現金及び現金同等物期末残高15,69815,560△137

当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は15,560百万円と、前連結会計年度末(期首残高)に比べて137百万円(0.9%)の減少となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況と、前連結会計年度に対するキャッシュ・フローの増減は、次のとおりです。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加、売上債権の減少等により、12,558百万円の資金の増加となり、前連結会計年度が7,563百万円であったことに比べて、4,995百万円の増加となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により7,204百万円の資金の減少となり、前連結会計年度が6,473百万円の減少であったことに比べて、731百万円の減少となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得、配当金の支払等により、5,869百万円の資金の減少となり、前連結会計年度が6,947百万円の減少であったことに比べて、1,078百万円の増加となりました。
(ⅱ)財政政策
・当社グループは、健全な財務体質を維持しつつ、成長分野への投資と、株主還元の両立を目指しております。PBR向上のため、ROE向上と、健全な財務体質との両立をはかり、最適な財務レバレッジを目指してまいります。
・資金調達については、総合的な見地から、最も有利な手段での調達を目指しており、現在では、金融機関からの借入金を主としております。また、海外子会社の余剰資金については、配当金等により、当社に集約のうえ、各子会社の資金需要にあわせて、適正に再配分を行っております。
(ⅲ)資金需要及び調達
・当社グループにおける投資は、電動化、DX及び環境対応など、当社の競争力(技術力・生産性)を更に強化する成長投資を行うとともに、新工場建設やM&A、新規事業等の戦略投資も実施してまいります。これら投資資金の調達については、自己資金に加え、金融機関からの借入金、及び売掛債権の流動化による調達を適切に実施する予定です。
また、不測の事態により、資金不足が生じる場合に備えて、財務の健全性を維持するとともに、各金融機関と良好な関係を維持し、安定的で低コストの資金調達が可能な体制を維持してまいります。
重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、一定の仮定にもとづく、見積り、判断を必要とするものがあります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」「1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」[注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、一定の仮定にもとづく、見積り、判断を必要とするもののうち、特に以下の重要な会計方針が、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(ⅰ)製品保証引当金の計上
当社グループは、製品のアフターサービスに対する支出に備えるため、過去の実績を基礎にして発生見込額を計上しております。また、個別に発生が見込まれるクレーム費支出については、対象となる台数、台当たりの修理費用、顧客との責任割合等を勘案し、当社グループが負担すると合理的に見込まれる金額を見積計上しています。また、製品保証引当金に関して、連結財務諸表、及び財務諸表において、「重要な会計上の見積り」として、注記しております。

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