四半期報告書-第77期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/10 15:40
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39項目
当第2四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により依然として厳しい状況にあるなか、米国では、景気は着実に持ち直しており、設備投資や生産は緩やかに増加しています。欧州、アジアでは、総じて持ち直しの動きがみられるものの、タイ、ベトナムでは、感染の再拡大により、景気は弱い動きとなっており、中国でも、景気の回復が鈍化しています。日本国内においては、感染対策を徹底し、ワクチン接種が進むなかで、各種政策の効果や海外経済の改善などにより持ち直していくことが期待されます。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大の動向が国内外の経済に与える影響には十分注意する必要があり、依然として、先行きは不透明な状況にあります。
当社グループが関連する自動車業界では半導体供給不足等の影響が深刻であり、当第2四半期連結累計期間においては、世界の主要国における新車販売台数は大きく落ち込みましたが、第3四半期以降は、供給制約緩和による生産正常化が進むと見られ、新車販売台数増加が見込まれます。
このような状況の下、当社グループにおきましては、第12次(2020年度-2024年度)中期経営計画の重点施策である「事業構造改革の推進」、「企業体質の強化」、「次世代に向けた取り組み」を着実に推進し、当第2四半期連結累計期間においては、事業の選択と集中の一環として、8月に自動車用ドアミラー・自動車用ランプ事業からの撤退を決定するとともに、生産体制の最適化を目的に、9月末に新潟工場の閉鎖を実行しました。また、引き続き、投資の抑制、グローバルでの経費削減に取り組んでおり、企業体質の強化に努めております。
この結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、半導体供給不足による自動車メーカー減産による受注減少や新型コロナウイルス感染症の再拡大によるアジア地域のロックダウン、原材料価格高騰による材料費上昇の影響を受けたものの、連結売上高は136,928百万円(前年同期比21.3%増)と前年を上回り、前期に実施した構造改革施策の効果継続も相俟って、連結営業利益は3,479百万円(前年同期は2,120百万円の連結営業損失)、連結経常利益は3,485百万円(前年同期は2,183百万円の連結経常損失)と黒字転換いたしました。また、大阪営業所の不動産売却にともなう固定資産売却益77百万円、政策保有株式売却にともなう投資有価証券売却益641百万円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する四半期純利益は307百万円(前年同期は5,083百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)と黒字転換いたしました。
事業の種類別セグメント業績は次のとおりです。
輸送用機器関連事業の売上高は127,462百万円(前年同期比22.0%増)と前年同期比で大幅に増加し、セグメント利益は2,639百万円(前年同期は2,705百万円のセグメント損失)と黒字転換いたしました。
情報サービス事業は、自動車産業をはじめとした製造業の景気の不透明感の影響を受け、社会・産業セグメントの売上は前年を下回りましたが、自治体向け、警察向けソリューションなど、公共事業セグメントにおけるソフトウエア開発・システム販売、情報処理サービス等が堅調に推移した結果、売上高は7,743百万円(前年同期比7.7%増)となり、セグメント利益は519百万円(前年同期比8.2%増)となりました。
その他事業は、カー用品、二輪用品の販売が好調に推移したことにより、売上高は3,419百万円(前年同期比23.4%増)となり、セグメント利益は314百万円(前年同期比235.4%増)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における資産の合計は、337,389百万円(前連結会計年度末343,136百万円)となり、5,747百万円減少しました。流動資産は201,585百万円となり1,159百万円減少し、固定資産は、135,804百万円となり4,587百万円減少しました。
流動資産の減少は、商品及び製品が2,374百万円、仕掛品が514百万円、原材料及び貯蔵品が8,663百万円、それぞれ増加いたしましたが、受取手形、売掛金及び契約資産が8,760百万円減少したことが主な要因です。固定資産の減少は、建物及び構築物が696百万円、機械装置及び運搬具が2,611百万円、それぞれ減少したことが主な要因です。
当第2四半期連結会計期間末における負債の合計は、259,303百万円(前連結会計年度末266,919百万円)となり、7,615百万円減少しました。流動負債は、132,703百万円となり4,410百万円減少し、固定負債は126,599百万円となり3,204百万円減少しました。
流動負債の減少は、支払手形及び買掛金が3,789百万円減少したことが主な要因であり、固定負債の減少は、長期借入金が3,235百万円減少したことが主な要因です。
当第2四半期連結会計期間末における純資産の合計は、78,086百万円(前連結会計年度末76,217百万円)となり、1,868百万円増加しました。これは利益剰余金が437百万円、為替換算調整勘定が1,436百万円、それぞれ増加したことが主な要因です。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,980百万円減少し74,408百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,422百万円のプラス(前年同期は2,843百万円)となりました。この主な要因は、税金等調整前四半期純利益3,632百万円、減価償却費8,239百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、2,856百万円(前年同期は3,216百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出4,625百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、4,086百万円(前年同期は15,915百万円の獲得)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出2,285百万円、配当金の支払額786百万円です。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、5,951百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。