半期報告書-第164期(2024/04/01-2025/03/31)
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年4月1日~9月30日)における日本経済は、インフレ傾向のなかでも個人消費は回復基調にあり、またインバウンド需要も引き続き回復基調を維持しております。
海外経済は、米国は消費を中心に緩やかな成長が続いており、欧州も6月の利下げ転換後、緩やかに回復してきています。中国は住宅市況の悪化が続いており、実質GDP成長率は年初に比べ緩やかになってきています。
(単位:百万円)
このような中、エモーショナルバリューソリューション事業では、国内市場向けのウオッチ事業、和光事業が、堅調な個人消費やインバウンド需要を背景に大きく売上高を伸ばし、海外市場向けのウオッチ事業もセイコーのグローバルブランドを中心に伸長して、売上高は前年同期を上回りました。デバイスソリューション事業は、前年度第4四半期ごろから一部の製品で調整局面から回復しつつあり、売上高は前年同期を上回りました。システムソリューション事業は多角化やストックビジネス拡大への取組みが引き続き奏功して、前年同期を上回る売上高となりました。その結果、当社グループの当中間連結会計期間の売上高は、1,510億円(前年同期比15.0%増)となりました。
連結全体の国内売上高は809億円(同20.4%増)、海外売上高は700億円(同9.3%増)となり、海外売上高割合は46.4%でした。
当中間連結会計期間の広告宣伝販促費は前年同期に対して約10%増加し、販売費及び一般管理費は前年同期から45億円の増加となりました。営業利益は、エモーショナルバリューソリューション事業が牽引し、前年同期から51億円増加の133億円(同63.6%増)となりました。営業外収支は円高に伴う為替差損の計上等により前年同期から悪化し、経常利益は前年同期を35億円上回る128億円(同38.8%増)となりました。その結果、親会社株主に帰属する中間純利益は、23億円増加の86億円(同38.0%増)となりました。
なお、当中間連結会計期間の平均為替レートは1米ドル152.8円、1ユーロ166.0円でした。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
エモーショナルバリューソリューション事業(EVS事業)
EVS事業の売上高は前年同期比117億円増加の1,017億円(前年同期比13.0%増)となりました。
国内のウオッチは、堅調な個人消費やインバウンド需要を背景に「グランドセイコー」、「セイコープロスペックス」をはじめとするグローバルブランドが好調に推移し、前年同期から売上高を大きく伸ばしました。また、海外でも「セイコープレザージュ」が牽引し、売上高は前年同期から増加しました。ウオッチムーブメントの外販ビジネスについても堅調に推移し、売上高は前年同期から増加しました。
和光事業の売上高は、引き続き好調なインバウンド需要もあり前年同期から増加しましたが、クロック、スポーツ・ファシリティ事業は前年同期から減少しました。
営業利益は、前年同期から41億円増加し136億円(同43.3%増)となりました。
デバイスソリューション事業(DS事業)
DS事業は売上高303億円(前年同期比9.8%増)、営業利益11億円(同373.6%増)となりました。
小型電池は、医療向け酸化銀電池が引き続き好調に推移し、売上高が大幅に伸長しました。また、前年度第4四半期ごろより調整局面からの回復傾向にあった水晶や、前年度まで低迷していた半導体製造装置向け高機能金属なども売上高が増加し、前年同期から増収増益となりました。
システムソリューション事業(SS事業)
SS事業の売上高235億円(前年同期比24.5%増)、営業利益は23億円(同6.0%増)となりました。
IoT関連ビジネスがテレマティクスビジネスの拡大により順調に伸長し、また、前年度第4四半期に実施したM&Aのシナジー効果によりセキュリティ関連ビジネスが拡大したことで、34四半期連続で対前年同四半期比増収増益となりました。
(資産)
当中間連結会計期間末の総資産は3,742億円となり、前年度末に比べて、為替による影響も含め20億円の減少となりました。流動資産では、現金及び預金が8億円増加したほか、受取手形、売掛金及び契約資産が31億円減少したことなどにより、流動資産合計は前年度末より25億円減少し1,721億円となりました。固定資産では、有形固定資産が8億円減少し、投資その他の資産が13億円増加したことから、固定資産合計は前年度末と比べ5億円増加の2,020億円となりました。
(負債)
負債につきましては、短期借入金が71億円減少、長期借入金(「1年内返済予定の長期借入金」を含む)が69億円増加し、借入金合計は1,175億円となりました。電子記録債務が29億円、未払金が66億円減少したほか、支払手形及び買掛金が5億円、未払法人税等が6億円、賞与引当金が7億円増加したことなどにより、負債合計は前年度末と比べ、為替による影響も含め79億円減少の2,169億円となりました。
(純資産)
純資産につきましては、株主資本は71億円の増加、為替換算調整勘定は16億円減少したことなどから、合計では前年度末と比べ59億円増加の1,572億円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の期末残高は335億円となり、前年度末と比べて8億円の増加となりました。
これは、主として以下の要因によるものです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益が128億円となり、減価償却費70億円を加え、棚卸資産の増加△21億円および未払金の減少△58億円などの調整を行った結果、前年同期から62億円減少の115億円のプラスとなりました(前年同期は177億円のプラス)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得△50億円、無形固定資産の取得△16億円などにより、67億円のマイナスとなりました(前年同期は78億円のマイナス)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長短借入金の返済や配当金の支払いなどにより31億円のマイナスとなりました(前年同期は118億円のマイナス)。
(3) 研究開発活動
当中間連結会計期間における当社連結全体の研究開発活動の金額は21億円であります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年4月1日~9月30日)における日本経済は、インフレ傾向のなかでも個人消費は回復基調にあり、またインバウンド需要も引き続き回復基調を維持しております。
海外経済は、米国は消費を中心に緩やかな成長が続いており、欧州も6月の利下げ転換後、緩やかに回復してきています。中国は住宅市況の悪化が続いており、実質GDP成長率は年初に比べ緩やかになってきています。
(単位:百万円)
2023年3月期 中間会計期間 (a) | 2024年3月期 中間会計期間 (b) | 2025年3月期 中間会計期間 ① | 前々年同期 増減 ①-(a) | 前年同期 増減 ①-(b) | |
売上高 | 129,921 | 131,295 | 151,001 | 21,080 | 19,706 |
営業利益 | 8,847 | 8,160 | 13,351 | 4,503 | 5,191 |
% | 6.8% | 6.2% | 8.8% | 2.0pt | 2.6pt |
経常利益 | 9,567 | 9,247 | 12,833 | 3,265 | 3,585 |
% | 7.4% | 7.0% | 8.5% | 1.1pt | 1.5pt |
親会社株主に帰属する 中間純利益 | 5,292 | 6,281 | 8,667 | 3,375 | 2,386 |
% | 4.1% | 4.8% | 5.7% | 1.6pt | 0.9pt |
換算レート | |||||
USD(円) | 134.0 | 141.1 | 152.8 | 18.8 | 11.7 |
EUR(円) | 138.8 | 153.5 | 166.0 | 27.3 | 12.6 |
このような中、エモーショナルバリューソリューション事業では、国内市場向けのウオッチ事業、和光事業が、堅調な個人消費やインバウンド需要を背景に大きく売上高を伸ばし、海外市場向けのウオッチ事業もセイコーのグローバルブランドを中心に伸長して、売上高は前年同期を上回りました。デバイスソリューション事業は、前年度第4四半期ごろから一部の製品で調整局面から回復しつつあり、売上高は前年同期を上回りました。システムソリューション事業は多角化やストックビジネス拡大への取組みが引き続き奏功して、前年同期を上回る売上高となりました。その結果、当社グループの当中間連結会計期間の売上高は、1,510億円(前年同期比15.0%増)となりました。
連結全体の国内売上高は809億円(同20.4%増)、海外売上高は700億円(同9.3%増)となり、海外売上高割合は46.4%でした。
当中間連結会計期間の広告宣伝販促費は前年同期に対して約10%増加し、販売費及び一般管理費は前年同期から45億円の増加となりました。営業利益は、エモーショナルバリューソリューション事業が牽引し、前年同期から51億円増加の133億円(同63.6%増)となりました。営業外収支は円高に伴う為替差損の計上等により前年同期から悪化し、経常利益は前年同期を35億円上回る128億円(同38.8%増)となりました。その結果、親会社株主に帰属する中間純利益は、23億円増加の86億円(同38.0%増)となりました。
なお、当中間連結会計期間の平均為替レートは1米ドル152.8円、1ユーロ166.0円でした。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
エモーショナルバリューソリューション事業(EVS事業)
EVS事業の売上高は前年同期比117億円増加の1,017億円(前年同期比13.0%増)となりました。
国内のウオッチは、堅調な個人消費やインバウンド需要を背景に「グランドセイコー」、「セイコープロスペックス」をはじめとするグローバルブランドが好調に推移し、前年同期から売上高を大きく伸ばしました。また、海外でも「セイコープレザージュ」が牽引し、売上高は前年同期から増加しました。ウオッチムーブメントの外販ビジネスについても堅調に推移し、売上高は前年同期から増加しました。
和光事業の売上高は、引き続き好調なインバウンド需要もあり前年同期から増加しましたが、クロック、スポーツ・ファシリティ事業は前年同期から減少しました。
営業利益は、前年同期から41億円増加し136億円(同43.3%増)となりました。
デバイスソリューション事業(DS事業)
DS事業は売上高303億円(前年同期比9.8%増)、営業利益11億円(同373.6%増)となりました。
小型電池は、医療向け酸化銀電池が引き続き好調に推移し、売上高が大幅に伸長しました。また、前年度第4四半期ごろより調整局面からの回復傾向にあった水晶や、前年度まで低迷していた半導体製造装置向け高機能金属なども売上高が増加し、前年同期から増収増益となりました。
システムソリューション事業(SS事業)
SS事業の売上高235億円(前年同期比24.5%増)、営業利益は23億円(同6.0%増)となりました。
IoT関連ビジネスがテレマティクスビジネスの拡大により順調に伸長し、また、前年度第4四半期に実施したM&Aのシナジー効果によりセキュリティ関連ビジネスが拡大したことで、34四半期連続で対前年同四半期比増収増益となりました。
(資産)
当中間連結会計期間末の総資産は3,742億円となり、前年度末に比べて、為替による影響も含め20億円の減少となりました。流動資産では、現金及び預金が8億円増加したほか、受取手形、売掛金及び契約資産が31億円減少したことなどにより、流動資産合計は前年度末より25億円減少し1,721億円となりました。固定資産では、有形固定資産が8億円減少し、投資その他の資産が13億円増加したことから、固定資産合計は前年度末と比べ5億円増加の2,020億円となりました。
(負債)
負債につきましては、短期借入金が71億円減少、長期借入金(「1年内返済予定の長期借入金」を含む)が69億円増加し、借入金合計は1,175億円となりました。電子記録債務が29億円、未払金が66億円減少したほか、支払手形及び買掛金が5億円、未払法人税等が6億円、賞与引当金が7億円増加したことなどにより、負債合計は前年度末と比べ、為替による影響も含め79億円減少の2,169億円となりました。
(純資産)
純資産につきましては、株主資本は71億円の増加、為替換算調整勘定は16億円減少したことなどから、合計では前年度末と比べ59億円増加の1,572億円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の期末残高は335億円となり、前年度末と比べて8億円の増加となりました。
これは、主として以下の要因によるものです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益が128億円となり、減価償却費70億円を加え、棚卸資産の増加△21億円および未払金の減少△58億円などの調整を行った結果、前年同期から62億円減少の115億円のプラスとなりました(前年同期は177億円のプラス)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得△50億円、無形固定資産の取得△16億円などにより、67億円のマイナスとなりました(前年同期は78億円のマイナス)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長短借入金の返済や配当金の支払いなどにより31億円のマイナスとなりました(前年同期は118億円のマイナス)。
(3) 研究開発活動
当中間連結会計期間における当社連結全体の研究開発活動の金額は21億円であります。