有価証券報告書-第36期(2024/06/01-2025/05/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用及び所得環境の改善やインバウンド需要の拡大により、回復の兆しが見られましたが、個人消費は物価高に伴い足踏み状態とみられます。また、中東、東欧、東アジアでの地政学リスクの高まりや、米国による関税政策など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く経営環境について、アニメーション産業は、一般社団法人日本動画協会による「アニメ産業レポート2024サマリー」2025年1月発表によれば、2023年のアニメ産業市場は前年比114.3%、4,188億円増の3兆3,465億円となり史上最高値を更新しました。根強い国内需要と、2010年代半ばから急速に数字を伸ばした海外市場に支えられたものです。アニメーション産業動向は次第に注目され、日本のコンテンツ輸出の中核を担うものと位置づけられるようになりました。
出版産業は、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所によると、2024年(1~12月期累計)の出版市場規模(推定販売金額)は、前年比1.5%減の1兆5,716億円と3年連続の前年割れとなりました。紙と電子を合算したコミック市場は前年比1.5%増の7,043億円となり、内訳は紙のコミックス(単行本)は1,472億円(同8.6%減)、コミックス誌は449億円(同9.7%減)で合計1,921億円(同8.8%減)。電子コミックは同6.0%増の5,122億円となっております。
このような情勢のもと当社グループは、テレビ・配信・ビデオ用アニメーション、劇場用アニメーション、その他にゲーム用、プロモーション用、実写等の企画・制作を行う映像制作事業、コミック誌、書籍(コミックス、ノベルス、原作ガイドブックを含む)の企画・製造・販売、電子書籍を含むコミックスの販売を行う出版事業、作品の二次利用による印税・収益分配金等を得る版権事業、キャラクター商品の卸販売等を行う商品販売事業を中心に行い、前期に比べ増収減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は14,598,270千円(前期比23.3%増)、経常利益は1,420,281千円(前期比2.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は828,016千円(前期比28.5%減)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度から、「その他」に含まれていた「商品販売事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。前期比較については、前期の数値を変更後のセグメントに組み替えた数値で比較しております。
(映像制作事業)
映像制作事業におきましては、テレビ用アニメーションは「春夏秋冬代行者 春の舞」「怪獣8号 第2期」「SPY × FAMILY Season 3」等、劇場用アニメーションは「劇場版ハイキュー!! VS 小さな巨人」等、配信用アニメーションは「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」「THE ONE PIECE」等、納品へ向けそれぞれ制作しております。
テレビ用アニメーションは「真・侍伝YAIBA」等、配信用アニメーションは「My Melody & Kuromi」、劇場用アニメーションの「怪獣8号 第1期総集編/同時上映 保科の休日」は納品しテレビ放映や配信(予定)、劇場上映となりました。その他プロモーションビデオ・CМ・ゲーム・遊技機のアニメーションを制作・納品しました。
映像制作事業では、物価の高騰により人件費やCG制作費、外注費等が高騰し、制作期間の長期化により、一部の作品については受注損失引当金を計上する作品もありました。
以上により、当事業の売上高は7,318,833千円(前期比17.9%増)、営業損失は1,101,625千円(前期は940,050千円の営業損失)となりました。
(出版事業)
出版事業におきましては、コミック誌の定期刊行物は「月刊コミックガーデン」(12点)を刊行しました。書籍(コミックス、ノベルスを含む)は、2024年夏にアニメ放送された「魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~」をはじめ、「転生貴族の異世界冒険録」「リィンカーネーションの花弁」の最新刊等、164点を刊行しました。出版事業売上における電子書籍の占有率は79.6%となり、前年度の同80.9%からほぼ横這いとなっています。
以上により、当事業の売上高は2,224,827千円(前期比4.8%減)、営業利益は348,635千円(前期比27.7%減)となりました。
(版権事業)
版権事業におきましては、「君に届け」「ハイキュー!!」「進撃の巨人」「怪獣8号」「SPY × FAMILY」等のシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上しました。
「君に届け 3RD SEASON」は、第1四半期連結会計期間に、配信事業者からのライセンス収入がすべて一括で計上されております。
以上により、当事業の売上高は3,956,166千円(前期比31.7%増)、営業利益は1,934,069千円(前期比6.1%増)となりました。
(商品販売事業)
商品販売事業におきましては、中国・上海に「I.G & WIT Anime Studio Store」を開店したことにより、人気作品のキャラクターの商品販売が好調に推移しました。
以上により、当事業の売上高は870,437千円(前期の売上高は27,304千円)、営業利益は377,867千円(前期は25,083千円の営業損失)となりました。
(その他事業)
その他事業におきましては、雑誌のイラスト描きや講師料等により、当事業の売上高は228,005千円(前期比14.8%減)、営業損失は948千円(前期は6,806千円の営業利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は4,639,924千円となり、前期と比べ3,106,901千円(前期比40.1%減)の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、1,858,966千円(前期は3,056,010千円の増加)となりました。これは主に減価償却費が1,509,397千円、税金等調整前当期純利益が1,412,195千円、受注損失引当金の増加が132,335千円、預り金の増加が100,092千円、一方、売上債権の増加が3,125,363千円、未払印税の減少が999,331千円、前受金の減少が738,765千円、法人税等の支払額が459,158千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、722,857千円(前期は1,284,910千円の減少)となりました。これは主に保険積立金の解約による収入が24,779千円、一方、映像マスターや建物及び構築物等の有形固定資産の取得による支出が657,390千円、コンテンツ資産やソフトウェアの無形固定資産の取得による支出が70,949千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、514,551千円(前期は146,997千円の減少)となりました。これは主に配当金の支払額が288,769千円、長期借入金の返済による支出が200,000千円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 受注制作実績
当連結会計年度における映像制作事業の制作実績及び受注状況を映像制作事業の区分ごとに示すと、次のとおりであります。なお、出版事業、版権事業及び商品販売事業は、受注制作ではないため、制作実績及び受注実績を記載しておりません。
映像制作実績
(注)金額は、製造原価によっております。
受注実績
b. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
また、当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示並びに当該会計期間における収益・費用に影響を与える見積りを合理的に行わなければなりません。経営陣は見積りに影響を与える要因を把握し、把握した要因に関して適切な仮定設定、情報収集を行い、見積り金額を計算しております。実際の結果は、見積り特有の不確実性により、見積りと異なる場合があります。
なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 概況
概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
b. セグメント別の状況(売上高、営業利益の分析)
セグメント別の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
c. 営業外収益(費用)
営業外収益は52,152千円(前期比73.8%減)となりました。
主な要因は投資事業組合運用益が117,336千円、受取手数料が43,124千円減少したことであります。
営業外費用は58,057千円(前期比29.4%増)となりました。
主な要因は為替差損が10,769千円増加し、賃貸収入原価が6,049千円減少したことであります。
d. 特別利益
特別利益は14,457千円(前期比92.8%減)となりました。
主な要因は投資有価証券売却益が14,457千円増加し、受取補償金が200,000千円減少したことであります。
e. 特別損失
特別損失は22,542千円(前期比45.9%減)となりました。
主な要因は減損損失が10,193千円増加し、棚卸資産廃棄損が32,886千円減少したことであります。
f. 税金等調整前当期純利益
以上の結果、税金等調整前当期純利益は1,412,195千円(前期比8.3%減)となりました。
g. 法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額)
法人税、住民税及び事業税の負担額は法人税等調整額を含め596,463千円(前期比46.0%増)となりました。
h. 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は828,016千円(前期比28.5%減)となりました。
③ 当連結会計年度の財政状態の分析
a. 資産
資産合計は、13,092,090千円(前期比6.5%減)となりました。
流動資産につきましては、主に売掛金及び契約資産が3,126,409千円増加し、一方、現金及び預金が3,106,900千円減少し、結果、10,643,190千円となりました。
固定資産につきましては、主に映像マスターが107,836千円増加し、一方、コンテンツ資産が1,039,847千円減少し、結果、2,448,899千円となりました。
b. 負債
負債合計は、5,262,694千円(前期比21.3%減)となりました。
流動負債につきましては、主に未払法人税等が197,343千円、受注損失引当金が132,335千円、預り金が100,092千円増加し、一方、未払印税が999,331千円、前受金が738,765千円、一年内返済予定の長期借入金が200,000千円減少し、結果、4,886,712千円となりました。
固定負債につきましては、主に株式給付引当金が34,626千円減少し、結果、375,982千円となりました。
c. 純資産
純資産は、7,829,395千円(前期比7.0%増)となりました。
主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益及び剰余金の配当により利益剰余金が538,629千円増加したことであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
a. 資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、映像制作事業並びに出版事業に係わる売上原価及び、労務費、業務委託費及び外注費が主な部分を占めております。また、版権事業における権利取得のための出資金があります。
設備資金といたしましては、編集機器、コンピュータ購入費やネットワーク費等があります。
b. 財務政策
運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としておりますが、自己資金で賄えない急な資金需要が発生する等の場合は、金利動向を踏まえ必要に応じ長期・短期借入金で調達しております。
設備資金及び作品への出資金につきましては、社債の発行、長期借入金により最適な調達を行っていく方針であり、調達時期、条件について最も有利な手段を選択するべく検討することとしております。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等及び3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用及び所得環境の改善やインバウンド需要の拡大により、回復の兆しが見られましたが、個人消費は物価高に伴い足踏み状態とみられます。また、中東、東欧、東アジアでの地政学リスクの高まりや、米国による関税政策など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く経営環境について、アニメーション産業は、一般社団法人日本動画協会による「アニメ産業レポート2024サマリー」2025年1月発表によれば、2023年のアニメ産業市場は前年比114.3%、4,188億円増の3兆3,465億円となり史上最高値を更新しました。根強い国内需要と、2010年代半ばから急速に数字を伸ばした海外市場に支えられたものです。アニメーション産業動向は次第に注目され、日本のコンテンツ輸出の中核を担うものと位置づけられるようになりました。
出版産業は、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所によると、2024年(1~12月期累計)の出版市場規模(推定販売金額)は、前年比1.5%減の1兆5,716億円と3年連続の前年割れとなりました。紙と電子を合算したコミック市場は前年比1.5%増の7,043億円となり、内訳は紙のコミックス(単行本)は1,472億円(同8.6%減)、コミックス誌は449億円(同9.7%減)で合計1,921億円(同8.8%減)。電子コミックは同6.0%増の5,122億円となっております。
このような情勢のもと当社グループは、テレビ・配信・ビデオ用アニメーション、劇場用アニメーション、その他にゲーム用、プロモーション用、実写等の企画・制作を行う映像制作事業、コミック誌、書籍(コミックス、ノベルス、原作ガイドブックを含む)の企画・製造・販売、電子書籍を含むコミックスの販売を行う出版事業、作品の二次利用による印税・収益分配金等を得る版権事業、キャラクター商品の卸販売等を行う商品販売事業を中心に行い、前期に比べ増収減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は14,598,270千円(前期比23.3%増)、経常利益は1,420,281千円(前期比2.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は828,016千円(前期比28.5%減)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度から、「その他」に含まれていた「商品販売事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。前期比較については、前期の数値を変更後のセグメントに組み替えた数値で比較しております。
(映像制作事業)
映像制作事業におきましては、テレビ用アニメーションは「春夏秋冬代行者 春の舞」「怪獣8号 第2期」「SPY × FAMILY Season 3」等、劇場用アニメーションは「劇場版ハイキュー!! VS 小さな巨人」等、配信用アニメーションは「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」「THE ONE PIECE」等、納品へ向けそれぞれ制作しております。
テレビ用アニメーションは「真・侍伝YAIBA」等、配信用アニメーションは「My Melody & Kuromi」、劇場用アニメーションの「怪獣8号 第1期総集編/同時上映 保科の休日」は納品しテレビ放映や配信(予定)、劇場上映となりました。その他プロモーションビデオ・CМ・ゲーム・遊技機のアニメーションを制作・納品しました。
映像制作事業では、物価の高騰により人件費やCG制作費、外注費等が高騰し、制作期間の長期化により、一部の作品については受注損失引当金を計上する作品もありました。
以上により、当事業の売上高は7,318,833千円(前期比17.9%増)、営業損失は1,101,625千円(前期は940,050千円の営業損失)となりました。
(出版事業)
出版事業におきましては、コミック誌の定期刊行物は「月刊コミックガーデン」(12点)を刊行しました。書籍(コミックス、ノベルスを含む)は、2024年夏にアニメ放送された「魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~」をはじめ、「転生貴族の異世界冒険録」「リィンカーネーションの花弁」の最新刊等、164点を刊行しました。出版事業売上における電子書籍の占有率は79.6%となり、前年度の同80.9%からほぼ横這いとなっています。
以上により、当事業の売上高は2,224,827千円(前期比4.8%減)、営業利益は348,635千円(前期比27.7%減)となりました。
(版権事業)
版権事業におきましては、「君に届け」「ハイキュー!!」「進撃の巨人」「怪獣8号」「SPY × FAMILY」等のシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上しました。
「君に届け 3RD SEASON」は、第1四半期連結会計期間に、配信事業者からのライセンス収入がすべて一括で計上されております。
以上により、当事業の売上高は3,956,166千円(前期比31.7%増)、営業利益は1,934,069千円(前期比6.1%増)となりました。
(商品販売事業)
商品販売事業におきましては、中国・上海に「I.G & WIT Anime Studio Store」を開店したことにより、人気作品のキャラクターの商品販売が好調に推移しました。
以上により、当事業の売上高は870,437千円(前期の売上高は27,304千円)、営業利益は377,867千円(前期は25,083千円の営業損失)となりました。
(その他事業)
その他事業におきましては、雑誌のイラスト描きや講師料等により、当事業の売上高は228,005千円(前期比14.8%減)、営業損失は948千円(前期は6,806千円の営業利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は4,639,924千円となり、前期と比べ3,106,901千円(前期比40.1%減)の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、1,858,966千円(前期は3,056,010千円の増加)となりました。これは主に減価償却費が1,509,397千円、税金等調整前当期純利益が1,412,195千円、受注損失引当金の増加が132,335千円、預り金の増加が100,092千円、一方、売上債権の増加が3,125,363千円、未払印税の減少が999,331千円、前受金の減少が738,765千円、法人税等の支払額が459,158千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、722,857千円(前期は1,284,910千円の減少)となりました。これは主に保険積立金の解約による収入が24,779千円、一方、映像マスターや建物及び構築物等の有形固定資産の取得による支出が657,390千円、コンテンツ資産やソフトウェアの無形固定資産の取得による支出が70,949千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、514,551千円(前期は146,997千円の減少)となりました。これは主に配当金の支払額が288,769千円、長期借入金の返済による支出が200,000千円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 受注制作実績
当連結会計年度における映像制作事業の制作実績及び受注状況を映像制作事業の区分ごとに示すと、次のとおりであります。なお、出版事業、版権事業及び商品販売事業は、受注制作ではないため、制作実績及び受注実績を記載しておりません。
映像制作実績
| 区分 | 制作高(千円) | 前年同期比(%) |
| TV・配信・ビデオ用アニメ | 6,032,884 | 12.9 |
| 劇場用アニメ | 322,071 | △46.3 |
| その他のアニメ | 1,584,770 | 96.0 |
| その他 | 45,708 | 43.7 |
| 合 計 | 7,985,435 | 17.8 |
(注)金額は、製造原価によっております。
受注実績
| 区分 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| TV・配信・ビデオ用アニメ | 7,699,626 | 78.1 | 18,553,311 | 13.3 |
| 劇場用アニメ | 364,000 | △48.0 | 1,960,000 | 22.5 |
| その他のアニメ | 1,230,777 | 18.1 | 593,264 | △48.7 |
| その他 | 29,500 | 1,452.6 | 9,900 | - |
| 合 計 | 9,323,903 | 53.6 | 21,116,476 | 10.4 |
b. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 映像制作事業 | 7,318,833 | 17.9 |
| 出版事業 | 2,224,827 | △4.8 |
| 版権事業 | 3,956,166 | 31.7 |
| 商品販売事業 | 870,437 | 3,087.9 |
| その他事業 | 228,005 | △14.8 |
| 合 計 | 14,598,270 | 23.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 前連結会計年度 (自 2023年6月1日 至 2024年5月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年6月1日 至 2025年5月31日) | ||||
| 相手先 | 金額 (千円) | 割合 (%) | 相手先 | 金額 (千円) | 割合 (%) |
| 東宝㈱ | 2,827,799 | 23.9 | Netflix Studios,LLC | 2,040,891 | 14.0 |
| - | - | - | Netflix Global,LLC | 1,532,981 | 10.5 |
| - | - | - | 東宝㈱ | 1,501,709 | 10.3 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
また、当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示並びに当該会計期間における収益・費用に影響を与える見積りを合理的に行わなければなりません。経営陣は見積りに影響を与える要因を把握し、把握した要因に関して適切な仮定設定、情報収集を行い、見積り金額を計算しております。実際の結果は、見積り特有の不確実性により、見積りと異なる場合があります。
なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 概況
概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
b. セグメント別の状況(売上高、営業利益の分析)
セグメント別の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
c. 営業外収益(費用)
営業外収益は52,152千円(前期比73.8%減)となりました。
主な要因は投資事業組合運用益が117,336千円、受取手数料が43,124千円減少したことであります。
営業外費用は58,057千円(前期比29.4%増)となりました。
主な要因は為替差損が10,769千円増加し、賃貸収入原価が6,049千円減少したことであります。
d. 特別利益
特別利益は14,457千円(前期比92.8%減)となりました。
主な要因は投資有価証券売却益が14,457千円増加し、受取補償金が200,000千円減少したことであります。
e. 特別損失
特別損失は22,542千円(前期比45.9%減)となりました。
主な要因は減損損失が10,193千円増加し、棚卸資産廃棄損が32,886千円減少したことであります。
f. 税金等調整前当期純利益
以上の結果、税金等調整前当期純利益は1,412,195千円(前期比8.3%減)となりました。
g. 法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額)
法人税、住民税及び事業税の負担額は法人税等調整額を含め596,463千円(前期比46.0%増)となりました。
h. 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は828,016千円(前期比28.5%減)となりました。
③ 当連結会計年度の財政状態の分析
a. 資産
資産合計は、13,092,090千円(前期比6.5%減)となりました。
流動資産につきましては、主に売掛金及び契約資産が3,126,409千円増加し、一方、現金及び預金が3,106,900千円減少し、結果、10,643,190千円となりました。
固定資産につきましては、主に映像マスターが107,836千円増加し、一方、コンテンツ資産が1,039,847千円減少し、結果、2,448,899千円となりました。
b. 負債
負債合計は、5,262,694千円(前期比21.3%減)となりました。
流動負債につきましては、主に未払法人税等が197,343千円、受注損失引当金が132,335千円、預り金が100,092千円増加し、一方、未払印税が999,331千円、前受金が738,765千円、一年内返済予定の長期借入金が200,000千円減少し、結果、4,886,712千円となりました。
固定負債につきましては、主に株式給付引当金が34,626千円減少し、結果、375,982千円となりました。
c. 純資産
純資産は、7,829,395千円(前期比7.0%増)となりました。
主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益及び剰余金の配当により利益剰余金が538,629千円増加したことであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
a. 資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、映像制作事業並びに出版事業に係わる売上原価及び、労務費、業務委託費及び外注費が主な部分を占めております。また、版権事業における権利取得のための出資金があります。
設備資金といたしましては、編集機器、コンピュータ購入費やネットワーク費等があります。
b. 財務政策
運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としておりますが、自己資金で賄えない急な資金需要が発生する等の場合は、金利動向を踏まえ必要に応じ長期・短期借入金で調達しております。
設備資金及び作品への出資金につきましては、社債の発行、長期借入金により最適な調達を行っていく方針であり、調達時期、条件について最も有利な手段を選択するべく検討することとしております。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等及び3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。