四半期報告書-第81期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/08/12 9:01
【資料】
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【項目】
38項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、感染拡大に歯止めがかからない中で、世界銀行が2020年の世界経済予測を第二次世界大戦後で最悪の景気後退になると公表するなど、未曾有のダメージを受けました。
国内経済においても、移動制限により社会経済活動は大きく停滞し、消費者マインドは大きく落ち込みました。さらに、入国規制によりインバウンド需要はほぼ消滅し、輸出も欧米向け自動車関連を中心に大きく下振れするところとなりました。
このような状況下、当社グループは、「環境・安心・安全でサスティナブルな社会の実現に貢献する」をテーマに掲げ、代理店、商社の枠を超えた事業創出会社として新たな価値を創造していくことを目指し、5年間の新たな成長戦略として中期経営計画「ICHIGAN 2024」を2020年4月からスタートしましたが、当社グループの取引に関する業界は、次世代通信規格「5G」やデータセンター向けが好調でしたが、新型コロナウイルスの影響で産業・工作機械の設備投資が特に国内・欧米で冷え込み、また世界的に自動車販売が低迷しました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
資産の部は、商品及び製品が42億87百万円増加しましたが、現金及び預金が9億25百万円、受取手形及び売掛金が102億47百万円減少したこと等により、資産合計は前連結会計年度末比65億2百万円減少し、1,218億1百万円となりました。
負債の部は、支払手形及び買掛金が65億67百万円、未払法人税等が8億5百万円減少したこと等により、負債合計は前連結会計年度末比64億32百万円減少し、543億14百万円となりました。
純資産の部は、四半期包括利益を4億80百万円、配当金を6億8百万円計上したこと等により、純資産合計は前連結会計年度末比70百万円減少し、674億87百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.7ポイント増加し、55.2%となりました。
(経営成績)
当社グループの当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高465億25百万円(前年同期比18.0%減)、営業利益5億73百万円(前年同期比41.8%減)、経常利益6億69百万円(前年同期比39.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益4億32百万円(前年同期比39.4%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分及び名称を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値及び名称を当該変更後の数値及び名称で比較しております。詳細につきましては「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
①FAシステム
[当第1四半期連結売上高79億10百万円(前年同期比22.1%減)、営業利益43百万円(前年同期比80.3%減)]
半導体製造装置関連向けが増加に転じた一方、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、自動車関連を始めとした製造業向けが低調に推移し、大幅な減収となりました。
また営業利益は、減収により大幅な減益となりました。
②冷熱ビルシステム
[当第1四半期連結売上高66億51百万円(前年同期比23.2%減)、営業利益1億80百万円(前年同期比35.7%減)]
冷熱システム及びビルシステム分野では、活況を呈していた建設市場の反動減及び新型コロナウイルスの感染拡大による新規案件の延期・中止等が影響し、大幅な減収となりました。
また営業利益は、減収により大幅な減益となりました。
③ICTシステム
[当第1四半期連結売上高29億86百万円(前年同期比52.7%増)、営業利益3億34百万円(前年同期比356.6%増)]
ネットワークシステム分野では、モニタリング・RFIDなどの工場管理システムの新規受注が新型コロナウイルスの影響により遅れ、また好調に推移していたICTコンポーネントビジネスの需要が一服しました。ヘルスケア分野では、検査用サプライビジネスが低調に推移しました。一方、スマートアグリ分野での大型植物工場案件の計上がされたことにより、ICTシステム全体では大幅な増収となりました。
また営業利益は、スマートアグリ分野の貢献により、大幅な増益となりました。
④エレクトロニクス
[当第1四半期連結売上高289億86百万円(前年同期比19.4%減)、営業利益75百万円(前年同期比82.9%減)]
国内では、自動車関連向けは新型コロナウイルスの感染拡大による乗用車メーカーの工場稼働停止及び販売台数の減少による生産調整が影響し、低調に推移しました。また、産業機器関連向けも新型コロナウイルスの感染拡大による部品の調達難や米中貿易摩擦の影響によりFA関連が低調に推移し、大幅な減収となりました。
海外子会社では、自動車関連向けの販売が低調であったことに加え、中国地域における工場の稼働停止の影響を受け大幅な減収となりました。
また営業利益は、減収により大幅な減益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当社グループは、経営成績の向上と財政状態の安定を図り、資金需要に応じた一定の手許流動性を維持することを目的に、健全かつ効率的な財務活動を行っております。
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比4億24百万円減少し、197億40百万円の残高となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は、5億94百万円(前年同期比4億94百万円支出増)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益6億69百万円の計上と、売上債権・仕入債務の減少並びにたな卸資産の増加によるネット資金の増加11億27百万円、法人税等の支払9億71百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において投資活動に使用した資金は、1億10百万円(前年同期比3億82百万円収入増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出49百万円、短期貸付金の増加32百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において財務活動に使用した資金は、7億6百万円(前年同期比4億58百万円収入増)となりました。これは短期借入金の減少1億24百万円、配当金の支払5億81百万円によるものです。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書における会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定を変更しております。内容については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。