四半期報告書-第80期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/11/14 9:06
【資料】
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【項目】
39項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、米国が底堅い成長を続ける中、米中貿易摩擦による中国経済の減速は顕著に表れており、世界経済全体にも影響が広がる可能性をも秘めています。加えて英国のEU離脱による混迷や中東などの地政学リスクにより、先行き不透明感を強めています。
国内経済においては、堅調な企業収益を背景に、設備投資の増加や雇用の改善により、緩やかな回復が続いていましたが、米中貿易摩擦の影響は輸出の低迷や設備投資の鈍化など国内景気の減速が懸念される状況にあります。
当社グループの取引に関する業界は、建設関連などの設備需要は好調に推移したものの半導体製造装置や工作機械などのFA関連の低調が続き、また、自動車関連ではADAS(先進運転支援システム)関連が堅調でしたが、自動車関連全体では軟調に推移しました。
一方、スマートアグリ事業(植物工場)が本格的に立ち上がり、大きく伸長しました。
このような状況下、当社グループは、事業環境の変化に適応した顧客価値創造型ビジネスモデルの実践を加速させ、収益性の向上を図るビジョンのもと、既存の中核事業の高付加価値化、成長事業のビジネスモデル確立及び次世代新規ビジネスの創出を目指し、今期の事業活動を進めています。
その結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比75億16百万円減少し、1,252億12百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末比87億62百万円減少し、582億50百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末比12億46百万円増加し、669億62百万円となりました。
(経営成績)
当社グループの当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1,152億33百万円(前年同期比2.3%減)、営業利益27億83百万円(前年同期比17.7%増)、経常利益28億45百万円(前年同期比21.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益19億38百万円(前年同期比20.3%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
①FAシステム
[当第2四半期連結売上高210億27百万円(前年同期比6.9%減)、営業利益5億94百万円(前年同期比34.9%減)]
国内建設関連の受配電設備向けは好調でしたが、米中貿易摩擦、スマホ・半導体不況の影響を受け、半導体・液晶関連製造装置、実装機並びに工作機械向けが低調に推移、また自動車関連の設備投資案件が鈍化し、減収となりました。
また営業利益は、売上総利益の減少により大幅な減益となりました。
②冷熱システム
[当第2四半期連結売上高164億31百万円(前年同期比23.1%増)、営業利益8億72百万円(前年同期比75.6%増)]
大都市圏をはじめとした再開発案件の進展により設備業者向けが好調を継続、冷蔵・冷凍の低温分野並びに公立小中学校向け設備案件も好調に推移し、大幅な増収となりました。
また営業利益は、売上総利益の増加により大幅な増益となりました。
③ICT施設システム
[当第2四半期連結売上高52億38百万円(前年同期比67.3%増)、営業利益2億89百万円(前年同四半期は営業損失68百万円)]
情報通信分野及びメディカル分野のICTネットワーク関連機器が好調に推移しました。ビルシステム分野の大都市圏を中心とした好況な建設市場によりビル設備関連機器も好調に推移し、さらにスマートアグリ分野での大型植物工場案件の計上により大幅な増収となりました。
また営業利益は、スマートアグリ分野、情報通信分野及びメディカル分野が貢献し、大幅な増益となりました。
④エレクトロニクス
[当第2四半期連結売上高725億36百万円(前年同期比8.0%減)、営業利益10億97百万円(前年同期比0.2%増)]
国内では、自動車関連の国内向け生産は横ばいで欧米向け生産が軟調、ADAS(先進運転支援システム)関連は堅調に推移いたしました。またエアコンなどの空調機器は前半好調でしたが、産業機器関連では主に中国向け工作機械、半導体製造装置などのFA関連が低調となり、減収となりました。
海外子会社では、中国地域においてエアコン向け販売が好調に推移しましたが、産業機器関連が低調となり減収となりました。
また営業利益は、売上総利益率の改善と販売費及び一般管理費の削減により前期並みとなりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当社グループは、経営成績の向上と財政状態の安定を図り、資金需要に応じた一定の手許流動性を維持することを目的に、健全かつ効率的な財務活動を行っております。
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比16億33百万円増加し、187億41百万円の残高となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は、36億67百万円(前年同期比11億31百万円支出増)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益28億51百万円の計上と、売上債権・たな卸資産・仕入債務の減少によるネット資金の増加13億8百万円、法人税等の支払9億39百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動に使用した資金は、5億45百万円(前年同期比2億89百万円支出増)となりました。これは主に、非連結子会社株式の取得による支出2億41百万円を含む投資有価証券の売買によるネット支出4億71百万円、有形固定資産の取得による支出58百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動に使用した資金は、13億58百万円(前年同期比13億14百万円支出増)となりました。これは主に、短期借入金の減少7億50百万円、配当金の支払6億7百万円によるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。