有価証券報告書-第86期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 15:57
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167項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。
(1) 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国の個人消費やAI投資を背景に前半は堅調に推移しましたが、関税強化や地政学リスクの高まりにより後半にかけては景気後退への警戒感から減速傾向となりました。
米国では、良好な雇用環境を背景に個人消費が底堅く推移したものの、年度後半には関税政策や金融引き締めの影響で景気は抑制されました。中国では、不動産市場の調整長期化や内需の弱さが重石となり、停滞感が継続しました。日本では、物価上昇による影響や外需の弱さから一部に停滞感がみられたものの、雇用環境の改善や賃上げ、各種政策支援による内需が下支えした結果、個人消費が持ち直し、緩やかな回復基調を維持しました。
当社グループの取引に関する業界では、電子部品・半導体分野では自動車向けパワー半導体やAI関連製品の需要は堅調に推移しましたが、産業機器用途では在庫調整局面および中国市場の不安定さが継続し市況は低調に推移しました。FA分野では自動化や省人化などの需要拡大を背景に年度末にかけて在庫調整が概ね一巡したものの、本格回復には至りませんでした。冷熱ビル分野では資材高騰や技術者不足の影響があったものの、省エネ設備の更新や環境対策設備が堅調に推移したことにより、全体として概ね好調に推移しました。
当社グループは、中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」の初年度として、将来の成長基盤を確実なものとするため、全セグメントで計画的な人財投資および戦略的投資を継続しました。財務面では、資本効率を意識した経営を徹底し、ROIC(投下資本利益率)の向上を重視しております。企業活動を通じて全てのステークホルダーと共に新たな価値を創出し続けることで「社会的価値」と「経済的価値」を両立させ、持続的な企業価値向上を実現すべく計画に取り組みました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高2,127億72百万円(前期比1.4%減)、営業利益52億44百万円(前期比4.3%減)、経常利益57億67百万円(前期比4.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益52億75百万円(前期比12.2%増)となりました。

セグメントごとの業績の概要及び分析は、次のとおりです。

FA分野では、販売店や盤メーカー向けが堅調に推移し、セットメーカー向け半導体装置関連の需要は回復基調にありますが、エンドユーザー向け等の回復は遅れており、主要取扱品の販売は、低調に推移しました。

冷熱分野では、大手設備業者向けビル用エアコン及び低温機器が低調に推移しましたが、職場環境改善や暑熱対策といった社会課題への対応需要を捉え、店舗設備用エアコンや施設エリア向け空調機の販売は好調に推移しました。
ビルシステム分野では、産業用蓄電池などのエネルギー関連設備向けの販売や昇降機の販売が寄与したものの、資機材や労務費高騰に伴う計画見直しなどにより伸び悩みました。

スマートアグリ分野では、植物工場事業および野菜販売のトップシェアを維持するとともに、当事業で培ってきた光合成を最適化する技術を活用した受託研究やコンサルティング、テストプラントなどの受注も堅調に推移しました。
ICT分野では、ビデオマネジメントシステム(FlaRevo)は堅調に推移しましたが、メモリ高騰に起因するIT関連商材のコスト高や供給問題の影響を受けました。
ヘルスケア分野では、電子カルテ向け関連機器の販売は伸長しましたが、医療機関の経営悪化による設備投資の減速の影響を受け、低調に推移しました。
X-Tech全体としては、当社の省電力技術の蓄積が効果的にスマートアグリ分野の事業運営に活かされたことで増益となり、通期で黒字化しました。

国内では、データセンター向けAIサーバー関連向けビジネスは好調を維持しました。産業機器市場では、顧客の中国向けビジネスは販売落込みによる在庫調整が継続しておりますが、一部仕向け先や機種では顧客の部品在庫の消化が進み、需要の底は脱しまだまだ限定的ながら受注が入り始めております。車載市場では、BEV(バッテリーEV)の減速や一部メーカーを除いた生産調整の継続、民生関連市場についても低迷が継続しており、低調に推移しました。
海外では、民生関連市場においてOA機器向け販売は堅調に推移しましたが、中国を中心として産業機器関連・車載関連向けはいずれも低調に推移しました。台湾商材のソリューションビジネスが立ち上がり海外全体の業績に寄与しました。
通期の業績の見通しとして公表した経営目標値とその達成状況は次のとおりです。
経営目標値
(百万円)
当連結会計年度実績
(百万円)
達成率
(%)
売上高215,000212,77298.9
営業利益5,5005,24495.3
経常利益5,6005,767102.9
親会社株主に帰属する
当期純利益
5,0005,275105.5

(2)生産、受注及び販売の状況
①仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
FAシステム41,167104.1
冷熱ビルシステム33,691112.7
X-Tech6,62692.5
エレクトロニクス105,53795.2
合計187,02299.8

(注) 数量は単位、呼称が多岐にわたるため、省略しております。
②販売実績
ア 販売方法
当社グループは、メーカー製造に係る商品をユーザー又は販売店に、また、材料・半製品をメーカー又はユーザーに販売しています。
イ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
FAシステム50,023103.8
冷熱ビルシステム36,779113.4
X-Tech8,49697.8
エレクトロニクス117,47192.9
合計212,77298.6

(注) 1 販売実績は、受入手数料を含めて計上しています。
2 数量は単位、呼称が多岐にわたるため省略しています。
3 事業別の販売実績額には、事業間の内部取引の金額が含まれています。
(3)財政状態
資産の部は、電子記録債権が7億75百万円、商品及び製品が28百万円減少しましたが、現金及び預金が1億51百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が4億82百万円、未収入金が62億48百万円増加したこと等により、資産合計は前連結会計年度末比123億7百万円増加し、1,543億3百万円となりました。
負債の部は、電子記録債務が6億28百万円、長期借入金が2億13百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が49億86百万円、未払法人税等が8億99百万円増加したこと等により、負債合計は前連結会計年度末比69億88百万円増加し、597億70百万円となりました。
純資産の部は、親会社株主に帰属する当期純利益を52億75百万円計上した一方、配当金26億6百万円の支払による利益剰余金の減少、為替換算調整勘定が2億58百万円、退職給付に係る調整累計額が15億21百万円増加等により、純資産合計は前連結会計年度末比53億19百万円増加し、945億33百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末比1.5ポイント減少し、61.2%となりました。
(4)キャッシュ・フロー
当社グループは、経営成績の向上と財政状態の安定を図り、資金需要に応じた一定の手許流動性を維持しながら、健全かつ効率的な財務活動を行っております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比1億51百万円増加し、334億57百万円の残高となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、60億67百万円(前年同期比123億85百万円支出増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益73億14百万円の計上と、売上債権・棚卸資産の減少、並びに仕入債務の増加によるネット資金の増加52億24百万円、未収入金の増加による資金の減少61億22百万円、法人税等の支払11億16百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動に使用した資金は、29億85百万円(前年同期比29億70百万円支出増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出11億85百万円、無形固定資産の取得による支出32億18百万円、関係会社株式の売却による収入13億9百万円、投資有価証券の売却による収入8億19百万円、投資有価証券の取得による支出4億34百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動に使用した資金は、30億3百万円(前年同期比11億99百万円収入増)となりました。これは主に、配当金の支払26億円、短期借入金の返済1億88百万円、長期借入金の返済2億13百万円によるものです。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、経営成績の向上と財政状態の安定を図り、資金需要に応じた一定の手許流動性を維持しながら、健全かつ効率的な財務活動を行っております。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売活動のための商品及び部材等購入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、営業費用の主なものは人件費及び運賃諸掛であります。
当社グループは、持続的な企業価値の向上と共に株主の皆さまに対する継続的かつ安定的な利益配分を経営の最重要施策の一つとして位置づけ、配当水準の向上と安定化に努めてまいりました。2025 年4月にスタートした中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」では、株主の皆様に対する利益還元強化の姿勢をより明確化し、更なる拡充を図るため「連結総還元性向」及び「連結株主資本配当率(DOE)」を新たな指標として導入することといたしました。 当社グループは、財務の健全性を堅持するとともに中長期的な企業価値向上に向けた成長投資と株主各位への適正な利益還元を実施してまいります。
株主還元につきましては、短期的な業績に連動させず、中長期的かつ安定的に強化・拡充を図る方針であり、連結総還元性向50%又は連結株主資本配当率(DOE)3.5%を下限として剰余金の配当を実施いたします。 また、自己株式の取得につきましても、株価の動向や財務状況を勘案のうえ実施する予定です。
(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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