四半期報告書-第80期第1四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/08/09 9:10
【資料】
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【項目】
36項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、米国は底堅い成長を見せていますが、米中貿易摩擦による中国経済の減速は顕著であり、米国自体もこの影響を受け世界経済に打撃を与える恐れがあるものと見られています。加えて中東の地政学リスクなどにより、先行き不透明な状況を強めています。
国内経済においては、好調な企業収益を背景に、設備投資の増加や雇用の改善により、緩やかな回復が続いていましたが、米中貿易摩擦の影響は輸出を中心に出始め、国内景気減速が懸念される状況にあります。
当社グループの取引に関する業界は、建設関連での設備需要は好調でしたが、半導体製造装置や工作機械などのFA関連が低調に推移し、また、自動車関連ではADAS(先進運転支援システム)関連が堅調でしたが、自動車関連全体では軟調に推移しました。
このような状況下、当社グループは、事業環境の変化に適応した顧客価値創造型ビジネスモデルの実践を加速させ、収益性の向上を図るビジョンのもと、既存の中核事業の高付加価値化、成長事業のビジネスモデル確立及び次世代新規ビジネスの創出を目指し、今期の事業活動をスタートさせています。
その結果、当第1四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比37億39百万円減少し、1,289億89百万円となりました。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末比39億86百万円減少し、630億26百万円となりました。
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末比2億47百万円増加し、659億63百万円となりました。
(経営成績)
当社グループの当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高567億40百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益9億85百万円(前年同期比41.3%増)、経常利益11億5百万円(前年同期比40.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7億13百万円(前年同期比32.4%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
①FAシステム
[当第1四半期連結売上高101億54百万円(前年同期比7.7%減)、営業利益2億22百万円(前年同期比40.4%減)]
国内建設関連の受配電設備向けは好調でしたが、米中貿易摩擦、スマホ・半導体不況の影響を受け、半導体・液晶関連製造装置、実装機及び工作機械向けが低調に推移し、減収となりました。
また営業利益は、売上総利益の減少により大幅な減益となりました。
②冷熱システム
[当第1四半期連結売上高82億44百万円(前年同期比37.9%増)、営業利益2億77百万円(前年同期比456.1%増)]
大都市圏をはじめとした再開発案件の進展により設備業者向けが好調を継続、冷蔵・冷凍の低温分野並びに機器卸店向けも好調に推移し大幅な増収となりました。
また営業利益は、売上総利益の増加により大幅な増益となりました。
③ICT施設システム
[当第1四半期連結売上高23億71百万円(前年同期比63.3%増)、営業利益76百万円(前年同四半期は営業損失79百万円)]
情報通信分野及びメディカル分野のICTネットワーク関連機器が好調に推移しました。ビルシステム分野の大都市圏を中心とした好況な建設市場によりビル設備関連機器も好調に推移し、さらにスマートアグリ分野での大型植物工場案件の計上により大幅な増収となりました。
また営業利益は、情報通信分野並びにスマートアグリ分野が貢献し、大幅な増益となりました。
④エレクトロニクス
[当第1四半期連結売上高359億70百万円(前年同期比8.3%減)、営業利益4億42百万円(前年同期比14.0%増)]
国内では、自動車関連の国内向け生産は横ばいで欧米向け生産が軟調、ADAS(先進運転支援システム)関連は堅調に推移いたしました。また、白物家電のエアコンなど空調機器関連は好調でしたが、産業機器関連は、主に中国向け工作機械、半導体製造装置などのFA関連が低調となり、減収となりました。
海外子会社では、中国地域においてエアコン関連向け販売が好調に推移しましたが、産業機器関連向け販売が低調となり減収となりました。
また営業利益は、売上総利益率の改善と販売費及び一般管理費の削減により大幅な増益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当社グループは、経営成績の向上と財政状態の安定を図り、資金需要に応じた一定の手許流動性を維持することを目的に、健全かつ効率的な財務活動を行っております。
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比5億3百万円減少し、166億4百万円の残高となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は、10億89百万円(前年同期比11億82百万円収入増)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益11億11百万円の計上と、売上債権・仕入債務の減少並びにたな卸資産の増加によるネット資金の増加9億60百万円、法人税等の支払9億6百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において投資活動に使用した資金は、4億93百万円(前年同期比3億61百万円支出増)となりました。これは主に、非連結子会社株式の取得による支出2億41百万円を含む投資有価証券の売買によるネット支出4億24百万円、無形固定資産の取得による支出45百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において財務活動に使用した資金は、11億64百万円(前年同期比9億86百万円支出増)となりました。これは主に、配当金の支払6億9百万円、短期借入金の減少5億54百万円によるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。