四半期報告書-第77期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続いております。社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていく中で持ち直しが期待されるものの、依然として、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動の影響など、先行きの不透明な状況が続いております。
国内の情報サービス市場においては、感染症拡大の長期化や企業活動の制約により、情報システム投資の先送りなど、投資動向に影響が生じており、当社を取り巻く環境は厳しい状況にあると認識しております。
このような環境の中、日本ユニシスグループは、「顧客・パートナーと共に社会を豊かにする価値を提供し、社会課題を解決する企業」として、業種・業態の垣根を越え、さまざまな企業をつなぐビジネスエコシステムを創る中核となり、デジタルトランスフォーメーション注1を実現するプラットフォームの提供企業となることを目指し、中期経営計画「Foresight in sight® 2020」(2018-2020年度)の重点施策に継続して取り組んでおります。
中期経営計画で定めた4つの注力領域は、対応する社会課題により、それぞれの領域の垣根を越えてクロスファンクショナルに活動しております。
スマートな社会の実現に向けた取り組みとして、AIによる需要予測に基づいて小売店舗の発注業務を自動化するクラウド型業務支援サービス「AI-Order Foresight™」、企業のマーケティングプロモーション戦略を支援する顧客データ分析サービス「RinzaTarget™」の提供を開始しました。「AI-Order Foresight」では、販売実績・気象情報・催事情報などの各種データを元に発注業務を自動化し、要員の経験やスキルに依存しない店舗運営や過剰在庫削減・食品ロス削減を推進することで、社会課題の解決に貢献してまいります。また、「RinzaTarget」では、当社が培ってきたデータ分析手法やAI分析アルゴリズムを活用し、実店舗と会員向けスマートフォンアプリでの購買など、オンラインとオフラインの購買体験から得られるデータを融合させて分析し、新たなプロモーション施策の立案の支援を行います。当社が大日本印刷株式会社とともに運営している、販売促進キャンペーンを展開するサービス「スマートキャンペーン®」においても「RinzaTarget」を採用しております。
IoTビジネスプラットフォームにおける新たな取り組みとして、故障の予兆を感知して障害発生前の機械の保全を可能にする工場向け回転機械不具合予兆検知サービス「VibSign™(ビブサイン)」、橋梁点検業務の省力化と品質向上をAIで実現するAI橋梁診断支援システム「Dr.Bridge™」の提供を開始いたしました。これらのAI、IoTを活用したサービスの提供を通じて、工場設備、年々老朽化が進む橋梁やトンネルなどの道路構造物の点検・診断等の保全業務の省力化と品質向上に貢献してまいります。
エネルギーマネジメントの分野においては、経済産業省資源エネルギー庁の補助事業である「令和2年度バーチャルパワープラント(VPP注2)構築実証事業」として採択された2つの実証事業に参画しております。1つ目の実証事業では、実証協力企業として、関西電力株式会社を始めとする各社と、一般家庭に設置された家庭用燃料電池「エネファーム®」を活用したバーチャルパワープラント実証を開始しており、太陽光発電設備とエネファームを組み合わせ、自家消費も考慮した最適なエネルギーマネジメントの実現を目指しております。2つ目の実証事業では、九州電力株式会社を幹事会社とするコンソーシアムに参画し、家庭向けエネルギーリソース制御システムの実証事業を進めております。これらの実証事業を通じて得られた知見を活かし、エネルギーマネジメントの可能性を広げていくことで、エネルギーを効率的に活用できる社会の実現に貢献してまいります。
その他に、「内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)注3」第2期で採択、開始された、「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」の構築および2022年の社会実装に向けたプロジェクトに参画しております。超高齢化社会における医療の質の確保と医療従事者の負担軽減に向けて、AIを駆使した先進的な診断・治療システムの確立を目指し、本活動を進めてまいります。
システムサービスの本番稼働時期の延伸や中小型案件の減少など新型コロナウイルスの影響が徐々に顕在化してきておりますが、早期に状況変化を把握し、適切な対策を実施すべく、モニタリングの徹底、強化を図っております。また、金融業務の顧客接点を強化するフロント系システムなどのデジタルトランスフォーメーション関連ビジネスや金融機関向けの勘定系アウトソーシング案件が堅調に増加しております。さらに、新型コロナウイルスの影響により企業活動が制限されている中でも事業継続を可能にする柔軟な働き方を実現するため、クラウド型ネットワークサービス「Wrap®」など働き方改革を支援する各種サービスや基盤の提供を進めております。
風土改革に関しては、新しい働き方の実現に向け、働く場所と時間の自由度が高い柔軟な働き方やビジネスのデジタル化のための各種施策を推進しております。また、新たな取り組みとして、2020年度より社員の自律性と柔軟性を高め、社会課題解決に寄与する新サービスの創出を目指す社内プロジェクトを開始いたしました。本プロジェクトメンバーは社内公募を行い、様々な職種や専門性、性別、年齢の社員が入り混じる、多様性を重視したチーム編成としております。また、上下関係のないホラクラシー型組織注4を採用し、意思決定や目標設定、人事評価を分散型にするマネジメントモデルの試行と、会社・組織の枠を越えた活動を通じて新サービスを創出し、ビジネスエコシステムの形成を目指してまいります。
以上のように、中期経営計画「Foresight in sight 2020」の達成に向けて日本ユニシスグループ一体となって取り組んでおります。
(注)1.デジタルトランスフォーメーション:企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
2.バーチャルパワープラント(VPP):多数の小規模な発電所や、電力の需要抑制システムを一つの発電所のようにまとめて制御を行うこと。IT技術によって連動させることで、電力網の需給バランスを最適化できる。
3.戦略的イノベーション創造プログラム(SIP):内閣府総合科学技術・イノベーション会議が、府省の枠や旧来の分野の枠を超えたマネジメントに主導的な役割を果たすことを通じて、科学技術イノベーションを実現するために創設した国家プログラム。第2期では、健康・医療を含む12課題を推進している。
4.ホラクラシー型組織:上下関係がなく、意思決定権が分散されており、各メンバーが自主運営を行うマネジメント手法のこと。フラットな組織だが厳密な役割とルール(ガバナンス)によって運営される。
5.「スマートキャンペーン」は大日本印刷株式会社の登録商標、「エネファーム」は東京瓦斯株式会社・大阪瓦斯株式会社・ENEOS株式会社の登録商標、その他の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
売上高の状況
当第1四半期連結累計期間の売上高合計は、アウトソーシングサービスは増収となったものの、新型コロナウイルスの影響等から、ハードウェア販売やソフトウェア等が減収となった結果、641億40百万円(前年同期比1.6%減少)となりました。
営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益の状況
当第1四半期連結累計期間の売上総利益は、ハードウェアやシステムサービスが減益となった結果、前年同期に比べ60百万円減少の156億67百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、研究開発費が増加したものの一般経費が減少したこと等により、前年同期に比べ2億66百万円減少の123億85百万円(前年同期比2.1%減)となりました。
この結果、営業利益は前年同期に比べ2億5百万円増加の32億82百万円(前年同期比6.7%増)となりました。経常利益は偶発損失戻入益の減少や、受取配当金の減少により、前年同期に比べ2億29百万円減少の34億90百万円(前年同期比6.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に比べ5億56百万円減少の20億86百万円(前年同期比21.0%減)となりました。
財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産につきましては、前連結会計年度末比122億77百万円減少の2,026億98百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が36億95百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が218億88百万円減少したこと等により、130億86百万円減少の1,202億11百万円となりました。固定資産は注力領域およびICTコア領域の
アウトソーシングサービス関連を中心に30億88百万円を投資した一方、減価償却費26億55百万円を計上したこと等
から、8億8百万円増加の824億87百万円となりました。なお投資有価証券については、注力領域の強化・拡大を目的として、スタートアップや、ファンドへの戦略投資を行ったこと等により、前連結会計年度末比で11億16百万円
増加いたしました。 負債につきましては、支払手形及び買掛金が減少したこと等により、前連結会計年度末比111億11百万円減少の
812億65百万円となりました。 純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益による増加の一方、配当金の支払等により、前連結
会計年度末比11億65百万円減少の1,214億32百万円となりました。自己資本比率は58.9%と前連結会計年度末比2.9ポイント増加いたしました。
資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金需要は、営業活動に関する資金需要として、システムサービスおよびサポートサービスの外注費、販売用のコンピュータおよびソフトウェアの仕入の他、製造費、販売費及び一般管理費などの営業費用によるものがあります。営業費用の主なものは人件費および営業支援費、新規サービスの開発等に向けた研究開発費です。また投資活動に関する資金需要として、注力領域のビジネス拡大に向けた、事業会社、スタートアップ、ファンドへの戦略投資、ICTコア領域の既存ビジネス遂行のための設備投資などがあります。
中期経営計画においては、投資戦略を重要な施策の一つとしており、2021年3月期までの3カ年で600億円程度の投資規模を想定しています。これらの投資については、各事業の進展や定量目標の達成状況を見ながら、各投資領域に機動的に資金を配分していく考えです。
必要な資金については、ICTコア領域や今後成長が見込まれる注力領域のビジネスから創出されるキャッシュ・フローおよび手許資金などでまかなうことを基本としており、当年度においてもこの方針に変更はありません。
また、機動的な資金調達と安定性の確保を狙いとし、従来より、主要取引金融機関と総額105億円の貸出コミットメントライン契約を締結しております。なお、当第1四半期連結累計期間において当該契約に基づく借入実行はありません。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
システムサービス
システムサービスは、ソフトウェアの請負開発業務、SEサービス、コンサルティング等からなり、売上高は195億47百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益は59億13百万円(前年同期比8.4%減)となりました。デジタルトランスフォーメーション関連の案件は堅調だった一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の大型案件で本番稼働の先送りや開発スケジュールの見直しが発生したことなどから、減収・減益となりました。また、当第1四半期連結累計期間において、基幹システムの構築案件で不採算が発生した影響から、収益性も若干低下しました。引き続き付加価値の高いビジネスの拡大を目指すとともに、案件リスク管理の徹底および生産性向上施策に取り組むことで、更なる収益性の向上を図ってまいります。
サポートサービス
サポートサービスは、ソフトウェア・ハードウェアの保守サービス、導入支援等からなり、売上高は127億40百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は36億53百万円(前年同期比3.2%増)となりました。売上高は若干の減少となりましたが、サポート拠点の統廃合などのコスト構造改革施策の効果が徐々に現れてきております。引き続きコスト削減に努め、収益性の維持・改善を図ってまいります。
アウトソーシング
アウトソーシングは、情報システムの運用受託やサービス型ビジネス等からなり、売上高は142億53百万円(前年同期比14.6%増)、セグメント利益は33億65百万円(前年同期比7.5%増)となりました。当第1四半期連結累計期間においては、前第4四半期から金融機関向け等の新規サービスが稼働している他、ITアウトソーシングの中小型案件が着実に積み上がっていることから増収・増益となりました。ITアウトソーシングの更なる拡大に加え、キャッシュレス関連などのスマート社会実現に向けたサービスや、持続可能なエネルギー社会に向けたエネルギーマネジメントソリューションの提供など、社会課題の解決に貢献するさまざまなサービス提供型ビジネスの拡大に取り組むことで、一層の事業拡大を目指してまいります。
ソフトウェア
ソフトウェアは、ソフトウェアの使用許諾契約によるソフトウェアの提供等からなり、売上高は59億17百万円(前年同期比11.9%減)、セグメント利益は7億21百万円(前年同期比11.2%増)となりました。当第1四半期連結累計期間においては、売上高は減収となったものの、製造業向けに利益率の高いソフトウェアの計上があったこと等により、セグメント利益は増益となっております。
ハードウェア
ハードウェアは機器の売買契約、賃貸借契約によるハードウェアの提供等からなり、売上高は86億67百万円(前年同期比20.8%減)、セグメント利益は13億87百万円(前年同期比8.9%減)となりました。前年同期に、AI関連機器の大型案件があったことなどから、減収・減益となっております。
その他
その他は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、回線サービスおよび設備工事等を含み、売上高は30億13百万円(前年同期比51.0%増)、セグメント利益は6億26百万円(前年同期比44.5%増)となりました。
(注) セグメント利益は四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っており、上記の全てのセグメント利益合計156億67百万円から研究開発費、のれんの償却額、各報告セグメントに配賦していない販売費及び一般管理費を含む調整額△123億85百万円を差し引いた32億82百万円が四半期連結損益計算書の営業利益となります。また、上記金額には消費税等を含んでおりません。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は、11億21百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続いております。社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていく中で持ち直しが期待されるものの、依然として、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動の影響など、先行きの不透明な状況が続いております。
国内の情報サービス市場においては、感染症拡大の長期化や企業活動の制約により、情報システム投資の先送りなど、投資動向に影響が生じており、当社を取り巻く環境は厳しい状況にあると認識しております。
このような環境の中、日本ユニシスグループは、「顧客・パートナーと共に社会を豊かにする価値を提供し、社会課題を解決する企業」として、業種・業態の垣根を越え、さまざまな企業をつなぐビジネスエコシステムを創る中核となり、デジタルトランスフォーメーション注1を実現するプラットフォームの提供企業となることを目指し、中期経営計画「Foresight in sight® 2020」(2018-2020年度)の重点施策に継続して取り組んでおります。
中期経営計画で定めた4つの注力領域は、対応する社会課題により、それぞれの領域の垣根を越えてクロスファンクショナルに活動しております。
スマートな社会の実現に向けた取り組みとして、AIによる需要予測に基づいて小売店舗の発注業務を自動化するクラウド型業務支援サービス「AI-Order Foresight™」、企業のマーケティングプロモーション戦略を支援する顧客データ分析サービス「RinzaTarget™」の提供を開始しました。「AI-Order Foresight」では、販売実績・気象情報・催事情報などの各種データを元に発注業務を自動化し、要員の経験やスキルに依存しない店舗運営や過剰在庫削減・食品ロス削減を推進することで、社会課題の解決に貢献してまいります。また、「RinzaTarget」では、当社が培ってきたデータ分析手法やAI分析アルゴリズムを活用し、実店舗と会員向けスマートフォンアプリでの購買など、オンラインとオフラインの購買体験から得られるデータを融合させて分析し、新たなプロモーション施策の立案の支援を行います。当社が大日本印刷株式会社とともに運営している、販売促進キャンペーンを展開するサービス「スマートキャンペーン®」においても「RinzaTarget」を採用しております。
IoTビジネスプラットフォームにおける新たな取り組みとして、故障の予兆を感知して障害発生前の機械の保全を可能にする工場向け回転機械不具合予兆検知サービス「VibSign™(ビブサイン)」、橋梁点検業務の省力化と品質向上をAIで実現するAI橋梁診断支援システム「Dr.Bridge™」の提供を開始いたしました。これらのAI、IoTを活用したサービスの提供を通じて、工場設備、年々老朽化が進む橋梁やトンネルなどの道路構造物の点検・診断等の保全業務の省力化と品質向上に貢献してまいります。
エネルギーマネジメントの分野においては、経済産業省資源エネルギー庁の補助事業である「令和2年度バーチャルパワープラント(VPP注2)構築実証事業」として採択された2つの実証事業に参画しております。1つ目の実証事業では、実証協力企業として、関西電力株式会社を始めとする各社と、一般家庭に設置された家庭用燃料電池「エネファーム®」を活用したバーチャルパワープラント実証を開始しており、太陽光発電設備とエネファームを組み合わせ、自家消費も考慮した最適なエネルギーマネジメントの実現を目指しております。2つ目の実証事業では、九州電力株式会社を幹事会社とするコンソーシアムに参画し、家庭向けエネルギーリソース制御システムの実証事業を進めております。これらの実証事業を通じて得られた知見を活かし、エネルギーマネジメントの可能性を広げていくことで、エネルギーを効率的に活用できる社会の実現に貢献してまいります。
その他に、「内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)注3」第2期で採択、開始された、「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」の構築および2022年の社会実装に向けたプロジェクトに参画しております。超高齢化社会における医療の質の確保と医療従事者の負担軽減に向けて、AIを駆使した先進的な診断・治療システムの確立を目指し、本活動を進めてまいります。
システムサービスの本番稼働時期の延伸や中小型案件の減少など新型コロナウイルスの影響が徐々に顕在化してきておりますが、早期に状況変化を把握し、適切な対策を実施すべく、モニタリングの徹底、強化を図っております。また、金融業務の顧客接点を強化するフロント系システムなどのデジタルトランスフォーメーション関連ビジネスや金融機関向けの勘定系アウトソーシング案件が堅調に増加しております。さらに、新型コロナウイルスの影響により企業活動が制限されている中でも事業継続を可能にする柔軟な働き方を実現するため、クラウド型ネットワークサービス「Wrap®」など働き方改革を支援する各種サービスや基盤の提供を進めております。
風土改革に関しては、新しい働き方の実現に向け、働く場所と時間の自由度が高い柔軟な働き方やビジネスのデジタル化のための各種施策を推進しております。また、新たな取り組みとして、2020年度より社員の自律性と柔軟性を高め、社会課題解決に寄与する新サービスの創出を目指す社内プロジェクトを開始いたしました。本プロジェクトメンバーは社内公募を行い、様々な職種や専門性、性別、年齢の社員が入り混じる、多様性を重視したチーム編成としております。また、上下関係のないホラクラシー型組織注4を採用し、意思決定や目標設定、人事評価を分散型にするマネジメントモデルの試行と、会社・組織の枠を越えた活動を通じて新サービスを創出し、ビジネスエコシステムの形成を目指してまいります。
以上のように、中期経営計画「Foresight in sight 2020」の達成に向けて日本ユニシスグループ一体となって取り組んでおります。
(注)1.デジタルトランスフォーメーション:企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
2.バーチャルパワープラント(VPP):多数の小規模な発電所や、電力の需要抑制システムを一つの発電所のようにまとめて制御を行うこと。IT技術によって連動させることで、電力網の需給バランスを最適化できる。
3.戦略的イノベーション創造プログラム(SIP):内閣府総合科学技術・イノベーション会議が、府省の枠や旧来の分野の枠を超えたマネジメントに主導的な役割を果たすことを通じて、科学技術イノベーションを実現するために創設した国家プログラム。第2期では、健康・医療を含む12課題を推進している。
4.ホラクラシー型組織:上下関係がなく、意思決定権が分散されており、各メンバーが自主運営を行うマネジメント手法のこと。フラットな組織だが厳密な役割とルール(ガバナンス)によって運営される。
5.「スマートキャンペーン」は大日本印刷株式会社の登録商標、「エネファーム」は東京瓦斯株式会社・大阪瓦斯株式会社・ENEOS株式会社の登録商標、その他の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
売上高の状況
当第1四半期連結累計期間の売上高合計は、アウトソーシングサービスは増収となったものの、新型コロナウイルスの影響等から、ハードウェア販売やソフトウェア等が減収となった結果、641億40百万円(前年同期比1.6%減少)となりました。
営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益の状況
当第1四半期連結累計期間の売上総利益は、ハードウェアやシステムサービスが減益となった結果、前年同期に比べ60百万円減少の156億67百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、研究開発費が増加したものの一般経費が減少したこと等により、前年同期に比べ2億66百万円減少の123億85百万円(前年同期比2.1%減)となりました。
この結果、営業利益は前年同期に比べ2億5百万円増加の32億82百万円(前年同期比6.7%増)となりました。経常利益は偶発損失戻入益の減少や、受取配当金の減少により、前年同期に比べ2億29百万円減少の34億90百万円(前年同期比6.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に比べ5億56百万円減少の20億86百万円(前年同期比21.0%減)となりました。
財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産につきましては、前連結会計年度末比122億77百万円減少の2,026億98百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が36億95百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が218億88百万円減少したこと等により、130億86百万円減少の1,202億11百万円となりました。固定資産は注力領域およびICTコア領域の
アウトソーシングサービス関連を中心に30億88百万円を投資した一方、減価償却費26億55百万円を計上したこと等
から、8億8百万円増加の824億87百万円となりました。なお投資有価証券については、注力領域の強化・拡大を目的として、スタートアップや、ファンドへの戦略投資を行ったこと等により、前連結会計年度末比で11億16百万円
増加いたしました。 負債につきましては、支払手形及び買掛金が減少したこと等により、前連結会計年度末比111億11百万円減少の
812億65百万円となりました。 純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益による増加の一方、配当金の支払等により、前連結
会計年度末比11億65百万円減少の1,214億32百万円となりました。自己資本比率は58.9%と前連結会計年度末比2.9ポイント増加いたしました。
資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金需要は、営業活動に関する資金需要として、システムサービスおよびサポートサービスの外注費、販売用のコンピュータおよびソフトウェアの仕入の他、製造費、販売費及び一般管理費などの営業費用によるものがあります。営業費用の主なものは人件費および営業支援費、新規サービスの開発等に向けた研究開発費です。また投資活動に関する資金需要として、注力領域のビジネス拡大に向けた、事業会社、スタートアップ、ファンドへの戦略投資、ICTコア領域の既存ビジネス遂行のための設備投資などがあります。
中期経営計画においては、投資戦略を重要な施策の一つとしており、2021年3月期までの3カ年で600億円程度の投資規模を想定しています。これらの投資については、各事業の進展や定量目標の達成状況を見ながら、各投資領域に機動的に資金を配分していく考えです。
必要な資金については、ICTコア領域や今後成長が見込まれる注力領域のビジネスから創出されるキャッシュ・フローおよび手許資金などでまかなうことを基本としており、当年度においてもこの方針に変更はありません。
また、機動的な資金調達と安定性の確保を狙いとし、従来より、主要取引金融機関と総額105億円の貸出コミットメントライン契約を締結しております。なお、当第1四半期連結累計期間において当該契約に基づく借入実行はありません。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
システムサービス
システムサービスは、ソフトウェアの請負開発業務、SEサービス、コンサルティング等からなり、売上高は195億47百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益は59億13百万円(前年同期比8.4%減)となりました。デジタルトランスフォーメーション関連の案件は堅調だった一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の大型案件で本番稼働の先送りや開発スケジュールの見直しが発生したことなどから、減収・減益となりました。また、当第1四半期連結累計期間において、基幹システムの構築案件で不採算が発生した影響から、収益性も若干低下しました。引き続き付加価値の高いビジネスの拡大を目指すとともに、案件リスク管理の徹底および生産性向上施策に取り組むことで、更なる収益性の向上を図ってまいります。
サポートサービス
サポートサービスは、ソフトウェア・ハードウェアの保守サービス、導入支援等からなり、売上高は127億40百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は36億53百万円(前年同期比3.2%増)となりました。売上高は若干の減少となりましたが、サポート拠点の統廃合などのコスト構造改革施策の効果が徐々に現れてきております。引き続きコスト削減に努め、収益性の維持・改善を図ってまいります。
アウトソーシング
アウトソーシングは、情報システムの運用受託やサービス型ビジネス等からなり、売上高は142億53百万円(前年同期比14.6%増)、セグメント利益は33億65百万円(前年同期比7.5%増)となりました。当第1四半期連結累計期間においては、前第4四半期から金融機関向け等の新規サービスが稼働している他、ITアウトソーシングの中小型案件が着実に積み上がっていることから増収・増益となりました。ITアウトソーシングの更なる拡大に加え、キャッシュレス関連などのスマート社会実現に向けたサービスや、持続可能なエネルギー社会に向けたエネルギーマネジメントソリューションの提供など、社会課題の解決に貢献するさまざまなサービス提供型ビジネスの拡大に取り組むことで、一層の事業拡大を目指してまいります。
ソフトウェア
ソフトウェアは、ソフトウェアの使用許諾契約によるソフトウェアの提供等からなり、売上高は59億17百万円(前年同期比11.9%減)、セグメント利益は7億21百万円(前年同期比11.2%増)となりました。当第1四半期連結累計期間においては、売上高は減収となったものの、製造業向けに利益率の高いソフトウェアの計上があったこと等により、セグメント利益は増益となっております。
ハードウェア
ハードウェアは機器の売買契約、賃貸借契約によるハードウェアの提供等からなり、売上高は86億67百万円(前年同期比20.8%減)、セグメント利益は13億87百万円(前年同期比8.9%減)となりました。前年同期に、AI関連機器の大型案件があったことなどから、減収・減益となっております。
その他
その他は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、回線サービスおよび設備工事等を含み、売上高は30億13百万円(前年同期比51.0%増)、セグメント利益は6億26百万円(前年同期比44.5%増)となりました。
(注) セグメント利益は四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っており、上記の全てのセグメント利益合計156億67百万円から研究開発費、のれんの償却額、各報告セグメントに配賦していない販売費及び一般管理費を含む調整額△123億85百万円を差し引いた32億82百万円が四半期連結損益計算書の営業利益となります。また、上記金額には消費税等を含んでおりません。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は、11億21百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。