有価証券報告書-第182期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
資産合計は、前期末比299億1千8百万円(2.8%)増の1兆941億2千万円となりました。これは、「現金及び預金」が減少したものの、「有形固定資産」、「投資有価証券」が増加したことによるものです。
負債合計は、前期末比255億8千1百万円(4.3%)減の5,694億6千2百万円となりました。これは、有利子負債が減少したことによるものです。
純資産合計は、前期末比555億円(11.8%)増の5,246億5千8百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したことによるものです。
(連結貸借対照表)
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益は総じてみれば改善し、個人消費は持ち直しの動きがみられるものの、雇用環境の変化に加え、円安や物価上昇の影響もあり、緩やかな回復となりました。
このような状況の中で、当社グループは、中期経営計画「D1プラン」(2022~2024年度)において、「コロナ禍による低迷から成長軌道へと回帰するとともに、長期ビジョン実現に向けた経営推進体制を整備する」を中期経営目標として掲げ、諸施策を推進してまいりました。
グループ経営体制の強化に向けた取り組みとして、9月1日付で関東鉄道株式会社を完全子会社としたほか、営業力・採用力の強化等を目的に、バス事業、タクシー事業及び茨城県下における事業において、中間持株会社体制への移行に向けた対応を着実に推進し、タクシー事業が本年3月1日に、バス事業及び茨城県下における事業が4月1日に新体制で営業を開始いたしました。
さらに、本年4月1日に、当社の完全子会社である新京成電鉄株式会社を吸収合併いたしました。
このほか、当社と同様に千葉県に本社を置くイオン株式会社と、両社の持つ拠点の価値向上により地域活性化に貢献し、グループ全体の成長と収益拡大を目的として、10月に資本業務提携契約を締結いたしました。これにより中長期的な企業価値向上を目指してまいります。なお、両社による第一弾の取り組みとして、新津田沼駅周辺の再整備による新たなランドマーク化を計画しております。
以上の結果、営業収益は3,193億1千4百万円(前期比7.7%増)となり、営業利益は360億8百万円(前期比42.7%増)となりました。経常利益は、617億5千5百万円(前期比19.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、関係会社株式売却益の減少により、699億6千1百万円(前期比20.2%減)となりました。
(連結損益計算書)
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(運輸業)
鉄道事業では、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、勝田台駅南口エレベーターを整備し供用を開始したほか、京成高砂駅、青砥駅、鬼越駅のホームドア整備等を推進いたしました。安全輸送確保の取り組みとして、高架橋及び駅の耐震補強工事等を進めました。さらに、「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」をコンセプトとした新型車両「3200形」の営業運転を開始いたしました。
大規模工事については、葛飾区内の押上線連続立体化事業において、仮下り線切り替え工事が完了したほか、本線荒川橋梁架替事業等、各種工事を推進いたしました。また、成田空港の機能強化に伴う輸送力の強化に向けた宗吾車両基地拡充工事において、地盤改良工事及び基礎工事を推進いたしました。
営業面では、11月にダイヤ改正を実施し、LCC等夜間到着便をご利用のお客様の利便性向上のため、成田空港を夜間時間帯に出発するスカイライナーを1本増発したほか、モーニングライナー及びイブニングライナーの特急料金を距離に応じた料金体系へ改定いたしました。また、海外プロモーションを強化し、インバウンド需要の着実な取り込みを図ったほか、6月には3代目「京成スカイライナー」のご利用者数が5000万人となりました。さらに、AI顔認証でスカイライナーに乗車できる新サービスを導入し、利便性向上及びスムーズな乗車サービスの提供を図りました。
このほか、リニューアル工事に合わせ、市川市と連携し、市川真間駅に地域のインフォメーション施設を新設するなど、行政等との連携で沿線の魅力向上に努めました。また、環境への取り組みとして、青砥駅においてホーム上家への太陽光パネルの設置や壁面緑化、雨水の再利用等を実施いたしました。
バス事業では、高速バス路線において、勝田・水戸~成田空港線及び谷田部車庫・研究学園駅~バスタ新宿線の運行を開始したほか、株式会社オリエンタルランドとの連携により、「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」の開業と合わせた乗り入れが実現いたしました。また、需要動向を踏まえたダイヤ改正を実施し、効率的な運行を図ったほか、一部の路線において変動運賃制(ダイナミックプライシング)を導入するなど、収益の拡大に努めました。一般乗合バス路線においては、市川駅と舞浜駅を結ぶ直行路線バス等の運行を開始したほか、需要の変化に応じたダイヤ改正等を実施いたしました。また、環境への取り組みとして、京成バス株式会社等において、EV(電気自動車)車両を導入いたしました。
タクシー事業では、乗務員の採用の強化等により、稼働率の向上並びに回復した需要の着実な取り込みを図りました。また、環境への取り組みとして、帝都自動車交通株式会社において、EV(電気自動車)車両を導入するなど、各種施策を実施いたしました。
以上の結果、営業収益は1,982億6千1百万円(前期比9.9%増)となり、営業利益は209億3千9百万円(前期比75.0%増)となりました。
(事業別内訳)
(当社鉄道事業運輸成績表)
(流通業)
流通業では、株式会社京成ストアにおいて、フランチャイズ契約に基づき「ドラッグストア マツモトキヨシ船橋前原店」をオープンいたしました。また、株式会社コミュニティー京成において、「PRONTO海浜幕張店」の運営を引き継いだほか、「ファミリーマート日暮里駅構内店」をリニューアルオープンいたしました。さらに、株式会社水戸京成百貨店において、市況やライフスタイルの変化等への対応を目的に、大規模リニューアルに着手いたしました。このほか、京成バラ園芸株式会社において、バラの開花時期以外もお客様にお楽しみいただけるよう、期間限定でいちご狩り施設をオープンするなど、集客及び収益の拡大に努めました。
以上の結果、営業収益は576億6千1百万円(前期比2.4%増)となり、営業利益は3億3千万円(前期比25.7%減)となりました。
(事業別内訳)
(不動産業)
不動産賃貸業では、足立区千住河原町の賃貸住宅が稼働いたしました。また、事業基盤の拡充及び沿線活性化に向け、墨田区錦糸のオフィスビルを取得したほか、環境へ配慮したZEH-M認定物件を含む都内エリアの賃貸住宅16物件を取得いたしました。さらに、当社及び日本コープ共済生活協同組合連合会の共同企業体が「新鎌ケ谷駅周辺地区市有地活用」の事業予定者に選定されました。このほか、イオン株式会社と不動産情報を共有するなど、資本業務提携契約に基づく検討・協議を推進いたしました。
不動産販売業では、中高層住宅「プレミスト千葉公園」及び「サングランデ東松戸」を販売し、引き渡しを開始いたしました。また、2026年度に引き渡し開始予定の中高層住宅「ルネ柏ディアパーク」の販売を開始いたしました。さらに、船橋市本町の超高層住宅の建設工事を推進したほか、戸建住宅及び地域交流施設計画用地として、独立行政法人都市再生機構より成田市橋賀台の土地を取得いたしました。
このほか、新鎌ヶ谷駅前における複合開発として、中高層住宅「ザ・レジデンス新鎌ケ谷ターミナルフロント」及び商業施設の建設工事を推進いたしました。
以上の結果、営業収益は355億9千9百万円(前期比6.2%増)となり、営業利益は105億4千5百万円(前期比4.6%増)となりました。
(事業別内訳)
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業では、インバウンドを中心に増加した需要の着実な取り込みを図りました。ホテル業では、海外旅行博への出展や中国及び台湾の旅行代理店への営業強化により、団体客を誘致したことに加え、インバウンド需要の拡大を背景とした適切な価格設定を実施するとともに、運営費用の増加を踏まえて、高稼働率の維持及び客室単価の上昇を実現いたしました。また、鋸山ロープウェー株式会社及び筑波観光鉄道株式会社において、台湾の猫空ロープウェイと相互の旅客誘致の促進を目的とし、友好協定書を締結したほか、締結を記念した各種イベント等を実施いたしました。さらに、株式会社イウォレ京成において、フランチャイズ契約に基づき、「サブウェイ ユアエルム八千代台店」をオープンいたしました。このほか、京成トラベルサービス株式会社において、当社新型車両のデビュー記念ツアーを実施するなど、多様な旅行商品の企画・催行により、収益の確保に努めました。
以上の結果、営業収益は191億1千5百万円(前期比12.1%増)となり、営業利益は16億4千3百万円(前期比129.5%増)となりました。
(建設業)
建設業では、本線荒川橋梁架替事業をはじめとする鉄道施設改良工事や新鎌ヶ谷駅前における商業施設建設工事等を実施したほか、当社グループ外からの受注工事として、都内のビジネスホテルや千葉県内における複合型リゾート施設の新築工事等を推進いたしました。また、北海道新幹線整備工事等の共同企業体による大規模工事へ参入するなど積極的な営業活動により、受注拡大に努めました。
以上の結果、営業収益は362億5千2百万円(前期比15.4%増)となり、営業利益は23億6千6百万円(前期比29.5%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業では、営業収益は117億9千3百万円(前期比17.2%増)となり、営業利益は4億8千1百万円(前期比110.3%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に減価償却費等を調整した結果、411億4千9百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ188億9千5百万円の収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の売却による収入等がありましたが、固定資産の取得による支出等により92億4千5百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済による支出等により628億6千9百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ226億4百万円の支出増となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ309億5千9百万円減少し、513億6千9百万円となりました。
(連結キャッシュ・フロー計算書)
④ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしておりません。
そのため、生産、受注及び販売の状況については、「② 経営成績の状況」におけるセグメントごとに業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、長期経営計画「Dプラン」(2022~2030年度)を策定し、その第1段階となる中期経営計画「D1プラン」(2022~2024年度)では、最終年度(2024年度)における数値目標の達成に向けて、基本方針・基本戦略に基づき、各事業を推進してまいりました。
当連結会計年度は、中期経営計画「D1プラン」に基づき、成田空港アクセスの利便性向上、収益賃貸物件の開発・取得等を実施しました。その結果、前期比で増収増益となりました。
(経営指標)
(注) EBITDA倍率=有利子負債残高÷(営業利益+減価償却費)
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金及び設備投資資金について、営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入及び社債の発行等により調達することとし、事業運営上必要な流動性の確保と安定的な調達を基本方針としております。なお、鉄道車両等については、総支払コストの有利性や費用の平準化に鑑み、主にリースにより調達しております。また、複数の金融機関との間で震災対応型コミットメントライン契約等を締結し、安定的な資金調達に備えております。
有利子負債残高については、収益力強化や事業選別の徹底等により、有利子負債の増加を抑制する所存であります。
設備投資については、当社グループの持続的成長に資する中長期的な収益拡大に向けた投資を継続的に実行してまいります。特にコア事業である運輸業、不動産賃貸業に経営資源を集中的に投下し、安全の確保と競争力の強化により収益拡大を目指してまいります。
当連結会計年度においては、鉄道設備の改修及び収益賃貸物件の取得等の、将来の収益拡大に向けた投資に充当いたしました。
株主還元については、「D1プラン」では連結配当性向10%以上を目標として、安定的かつ継続的に利益還元してまいりました。なお、当連結会計年度の連結配当性向は14.6%となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
資産合計は、前期末比299億1千8百万円(2.8%)増の1兆941億2千万円となりました。これは、「現金及び預金」が減少したものの、「有形固定資産」、「投資有価証券」が増加したことによるものです。
負債合計は、前期末比255億8千1百万円(4.3%)減の5,694億6千2百万円となりました。これは、有利子負債が減少したことによるものです。
純資産合計は、前期末比555億円(11.8%)増の5,246億5千8百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したことによるものです。
(連結貸借対照表)
| 単位:百万円、% | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 資産合計 | 1,064,202 | 1,094,120 | 29,918 |
| 負債合計 | 595,044 | 569,462 | △25,581 |
| 有利子負債残高 | 401,306 | 363,050 | △38,256 |
| 純資産合計 | 469,157 | 524,658 | 55,500 |
| 自己資本 | 451,622 | 508,984 | 57,361 |
| 自己資本比率 | 42.4 | 46.5 | 4.1pt |
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益は総じてみれば改善し、個人消費は持ち直しの動きがみられるものの、雇用環境の変化に加え、円安や物価上昇の影響もあり、緩やかな回復となりました。
このような状況の中で、当社グループは、中期経営計画「D1プラン」(2022~2024年度)において、「コロナ禍による低迷から成長軌道へと回帰するとともに、長期ビジョン実現に向けた経営推進体制を整備する」を中期経営目標として掲げ、諸施策を推進してまいりました。
グループ経営体制の強化に向けた取り組みとして、9月1日付で関東鉄道株式会社を完全子会社としたほか、営業力・採用力の強化等を目的に、バス事業、タクシー事業及び茨城県下における事業において、中間持株会社体制への移行に向けた対応を着実に推進し、タクシー事業が本年3月1日に、バス事業及び茨城県下における事業が4月1日に新体制で営業を開始いたしました。
さらに、本年4月1日に、当社の完全子会社である新京成電鉄株式会社を吸収合併いたしました。
このほか、当社と同様に千葉県に本社を置くイオン株式会社と、両社の持つ拠点の価値向上により地域活性化に貢献し、グループ全体の成長と収益拡大を目的として、10月に資本業務提携契約を締結いたしました。これにより中長期的な企業価値向上を目指してまいります。なお、両社による第一弾の取り組みとして、新津田沼駅周辺の再整備による新たなランドマーク化を計画しております。
以上の結果、営業収益は3,193億1千4百万円(前期比7.7%増)となり、営業利益は360億8百万円(前期比42.7%増)となりました。経常利益は、617億5千5百万円(前期比19.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、関係会社株式売却益の減少により、699億6千1百万円(前期比20.2%減)となりました。
(連結損益計算書)
| 単位:百万円、% | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減率 | |
| 運輸業 | 営 業 収 益 | 180,360 | 198,261 | 17,900 | 9.9 |
| 営 業 利 益 | 11,967 | 20,939 | 8,971 | 75.0 | |
| 流通業 | 営 業 収 益 | 56,292 | 57,661 | 1,368 | 2.4 |
| 営 業 利 益 | 445 | 330 | △ 114 | △ 25.7 | |
| 不動産業 | 営 業 収 益 | 33,525 | 35,599 | 2,074 | 6.2 |
| 営 業 利 益 | 10,077 | 10,545 | 468 | 4.6 | |
| レジャー・サービス業 | 営 業 収 益 | 17,047 | 19,115 | 2,067 | 12.1 |
| 営 業 利 益 | 716 | 1,643 | 927 | 129.5 | |
| 建設業 | 営 業 収 益 | 31,414 | 36,252 | 4,837 | 15.4 |
| 営 業 利 益 | 1,826 | 2,366 | 539 | 29.5 | |
| その他の事業 | 営 業 収 益 | 10,061 | 11,793 | 1,731 | 17.2 |
| 営 業 利 益 | 228 | 481 | 252 | 110.3 | |
| 小 計 | 営 業 収 益 | 328,702 | 358,683 | 29,981 | 9.1 |
| 営 業 利 益 | 25,262 | 36,307 | 11,044 | 43.7 | |
| 連結修正 | 営 業 収 益 | △ 32,192 | △ 39,368 | △ 7,176 | ― |
| 営 業 利 益 | △ 20 | △ 298 | △ 278 | ― | |
| 連 結 | 営 業 収 益 | 296,509 | 319,314 | 22,804 | 7.7 |
| 営 業 利 益 | 25,241 | 36,008 | 10,766 | 42.7 | |
| 経 常 利 益 | 51,591 | 61,755 | 10,164 | 19.7 | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 87,657 | 69,961 | △ 17,695 | △ 20.2 | |
| (注) 持分法による投資利益 | 25,927 | 25,739 | △ 187 | △ 0.7 | |
| 関係会社株式売却益 | 70,853 | 53,157 | △ 17,696 | △ 25.0 | |
| 持分変動損失 | ― | 14,602 | 14,602 | ― | |
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(運輸業)
鉄道事業では、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、勝田台駅南口エレベーターを整備し供用を開始したほか、京成高砂駅、青砥駅、鬼越駅のホームドア整備等を推進いたしました。安全輸送確保の取り組みとして、高架橋及び駅の耐震補強工事等を進めました。さらに、「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」をコンセプトとした新型車両「3200形」の営業運転を開始いたしました。
大規模工事については、葛飾区内の押上線連続立体化事業において、仮下り線切り替え工事が完了したほか、本線荒川橋梁架替事業等、各種工事を推進いたしました。また、成田空港の機能強化に伴う輸送力の強化に向けた宗吾車両基地拡充工事において、地盤改良工事及び基礎工事を推進いたしました。
営業面では、11月にダイヤ改正を実施し、LCC等夜間到着便をご利用のお客様の利便性向上のため、成田空港を夜間時間帯に出発するスカイライナーを1本増発したほか、モーニングライナー及びイブニングライナーの特急料金を距離に応じた料金体系へ改定いたしました。また、海外プロモーションを強化し、インバウンド需要の着実な取り込みを図ったほか、6月には3代目「京成スカイライナー」のご利用者数が5000万人となりました。さらに、AI顔認証でスカイライナーに乗車できる新サービスを導入し、利便性向上及びスムーズな乗車サービスの提供を図りました。
このほか、リニューアル工事に合わせ、市川市と連携し、市川真間駅に地域のインフォメーション施設を新設するなど、行政等との連携で沿線の魅力向上に努めました。また、環境への取り組みとして、青砥駅においてホーム上家への太陽光パネルの設置や壁面緑化、雨水の再利用等を実施いたしました。
バス事業では、高速バス路線において、勝田・水戸~成田空港線及び谷田部車庫・研究学園駅~バスタ新宿線の運行を開始したほか、株式会社オリエンタルランドとの連携により、「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」の開業と合わせた乗り入れが実現いたしました。また、需要動向を踏まえたダイヤ改正を実施し、効率的な運行を図ったほか、一部の路線において変動運賃制(ダイナミックプライシング)を導入するなど、収益の拡大に努めました。一般乗合バス路線においては、市川駅と舞浜駅を結ぶ直行路線バス等の運行を開始したほか、需要の変化に応じたダイヤ改正等を実施いたしました。また、環境への取り組みとして、京成バス株式会社等において、EV(電気自動車)車両を導入いたしました。
タクシー事業では、乗務員の採用の強化等により、稼働率の向上並びに回復した需要の着実な取り込みを図りました。また、環境への取り組みとして、帝都自動車交通株式会社において、EV(電気自動車)車両を導入するなど、各種施策を実施いたしました。
以上の結果、営業収益は1,982億6千1百万円(前期比9.9%増)となり、営業利益は209億3千9百万円(前期比75.0%増)となりました。
(事業別内訳)
| 単位:百万円、% | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減率 | |
| 鉄道事業 | 営 業 収 益 | 91,939 | 103,342 | 11,403 | 12.4 |
| 営 業 利 益 | 8,083 | 15,377 | 7,293 | 90.2 | |
| バス事業 | 営 業 収 益 | 55,975 | 59,603 | 3,628 | 6.5 |
| 営 業 利 益 | 2,999 | 4,611 | 1,612 | 53.8 | |
| タクシー事業 | 営 業 収 益 | 32,446 | 35,315 | 2,868 | 8.8 |
| 営 業 利 益 | 884 | 950 | 65 | 7.5 | |
| 運輸業 | 営 業 収 益 | 180,360 | 198,261 | 17,900 | 9.9 |
| 営 業 利 益 | 11,967 | 20,939 | 8,971 | 75.0 | |
(当社鉄道事業運輸成績表)
| 単位 | 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | 増減率(%) | ||
| 営業日数 | 日 | 366 | 365 | △1 | △0.3 | |
| 営業キロ | キロ | 152.3 | 152.3 | ― | ― | |
| 客車走行キロ | 千キロ | 102,409 | 102,287 | △122 | △0.1 | |
| 旅客人員 | 定期 | 千人 | 152,592 | 157,901 | 5,309 | 3.5 |
| 定期外 | 〃 | 121,934 | 129,536 | 7,602 | 6.2 | |
| 計 | 〃 | 274,526 | 287,437 | 12,911 | 4.7 | |
| うち成田空港発着 | 〃 | 21,911 | 26,690 | 4,779 | 21.8 | |
| うち有料特急 | 〃 | 7,132 | 9,182 | 2,050 | 28.7 | |
| 旅客運輸収入 | 定期 | 百万円 | 18,469 | 20,055 | 1,586 | 8.6 |
| 定期外 | 〃 | 46,594 | 54,739 | 8,145 | 17.5 | |
| 計 | 〃 | 65,063 | 74,795 | 9,731 | 15.0 | |
| うち成田空港発着 | 〃 | 23,714 | 30,208 | 6,493 | 27.4 | |
| うち有料特急 | 〃 | 7,165 | 9,340 | 2,174 | 30.3 | |
| 運輸雑収 | 〃 | 2,625 | 2,751 | 125 | 4.8 | |
| 収入合計 | 〃 | 67,688 | 77,546 | 9,857 | 14.6 | |
| 一日平均収入 | 〃 | 184 | 212 | 27 | 14.9 | |
| 乗車効率 | % | 31.9 | 34.5 | 2.6pt | ― | |
| (注) 乗車効率は | 延人キロ | により、算出しております。 |
| 客車走行キロ×平均定員 |
(流通業)
流通業では、株式会社京成ストアにおいて、フランチャイズ契約に基づき「ドラッグストア マツモトキヨシ船橋前原店」をオープンいたしました。また、株式会社コミュニティー京成において、「PRONTO海浜幕張店」の運営を引き継いだほか、「ファミリーマート日暮里駅構内店」をリニューアルオープンいたしました。さらに、株式会社水戸京成百貨店において、市況やライフスタイルの変化等への対応を目的に、大規模リニューアルに着手いたしました。このほか、京成バラ園芸株式会社において、バラの開花時期以外もお客様にお楽しみいただけるよう、期間限定でいちご狩り施設をオープンするなど、集客及び収益の拡大に努めました。
以上の結果、営業収益は576億6千1百万円(前期比2.4%増)となり、営業利益は3億3千万円(前期比25.7%減)となりました。
(事業別内訳)
| 単位:百万円、% | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減率 | |
| ストア業 | 営 業 収 益 | 40,747 | 42,273 | 1,525 | 3.7 |
| 営 業 利 益 | 541 | 506 | △ 35 | △6.5 | |
| 百貨店業 | 営 業 収 益 | 9,921 | 9,974 | 53 | 0.5 |
| 営 業 利 益 | △ 197 | △ 326 | △ 129 | ― | |
| その他流通業 | 営 業 収 益 | 5,623 | 5,413 | △ 209 | △3.7 |
| 営 業 利 益 | 101 | 151 | 50 | 49.7 | |
| 流通業 | 営 業 収 益 | 56,292 | 57,661 | 1,368 | 2.4 |
| 営 業 利 益 | 445 | 330 | △ 114 | △25.7 | |
(不動産業)
不動産賃貸業では、足立区千住河原町の賃貸住宅が稼働いたしました。また、事業基盤の拡充及び沿線活性化に向け、墨田区錦糸のオフィスビルを取得したほか、環境へ配慮したZEH-M認定物件を含む都内エリアの賃貸住宅16物件を取得いたしました。さらに、当社及び日本コープ共済生活協同組合連合会の共同企業体が「新鎌ケ谷駅周辺地区市有地活用」の事業予定者に選定されました。このほか、イオン株式会社と不動産情報を共有するなど、資本業務提携契約に基づく検討・協議を推進いたしました。
不動産販売業では、中高層住宅「プレミスト千葉公園」及び「サングランデ東松戸」を販売し、引き渡しを開始いたしました。また、2026年度に引き渡し開始予定の中高層住宅「ルネ柏ディアパーク」の販売を開始いたしました。さらに、船橋市本町の超高層住宅の建設工事を推進したほか、戸建住宅及び地域交流施設計画用地として、独立行政法人都市再生機構より成田市橋賀台の土地を取得いたしました。
このほか、新鎌ヶ谷駅前における複合開発として、中高層住宅「ザ・レジデンス新鎌ケ谷ターミナルフロント」及び商業施設の建設工事を推進いたしました。
以上の結果、営業収益は355億9千9百万円(前期比6.2%増)となり、営業利益は105億4千5百万円(前期比4.6%増)となりました。
(事業別内訳)
| 単位:百万円、% | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減率 | |
| 不動産賃貸業 | 営 業 収 益 | 25,875 | 27,568 | 1,692 | 6.5 |
| 営 業 利 益 | 9,362 | 9,863 | 501 | 5.4 | |
| 不動産販売業 | 営 業 収 益 | 3,273 | 3,055 | △ 218 | △6.7 |
| 営 業 利 益 | 291 | 197 | △ 93 | △32.2 | |
| 不動産管理業 | 営 業 収 益 | 4,376 | 4,976 | 600 | 13.7 |
| 営 業 利 益 | 424 | 484 | 60 | 14.3 | |
| 不動産業 | 営 業 収 益 | 33,525 | 35,599 | 2,074 | 6.2 |
| 営 業 利 益 | 10,077 | 10,545 | 468 | 4.6 | |
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業では、インバウンドを中心に増加した需要の着実な取り込みを図りました。ホテル業では、海外旅行博への出展や中国及び台湾の旅行代理店への営業強化により、団体客を誘致したことに加え、インバウンド需要の拡大を背景とした適切な価格設定を実施するとともに、運営費用の増加を踏まえて、高稼働率の維持及び客室単価の上昇を実現いたしました。また、鋸山ロープウェー株式会社及び筑波観光鉄道株式会社において、台湾の猫空ロープウェイと相互の旅客誘致の促進を目的とし、友好協定書を締結したほか、締結を記念した各種イベント等を実施いたしました。さらに、株式会社イウォレ京成において、フランチャイズ契約に基づき、「サブウェイ ユアエルム八千代台店」をオープンいたしました。このほか、京成トラベルサービス株式会社において、当社新型車両のデビュー記念ツアーを実施するなど、多様な旅行商品の企画・催行により、収益の確保に努めました。
以上の結果、営業収益は191億1千5百万円(前期比12.1%増)となり、営業利益は16億4千3百万円(前期比129.5%増)となりました。
(建設業)
建設業では、本線荒川橋梁架替事業をはじめとする鉄道施設改良工事や新鎌ヶ谷駅前における商業施設建設工事等を実施したほか、当社グループ外からの受注工事として、都内のビジネスホテルや千葉県内における複合型リゾート施設の新築工事等を推進いたしました。また、北海道新幹線整備工事等の共同企業体による大規模工事へ参入するなど積極的な営業活動により、受注拡大に努めました。
以上の結果、営業収益は362億5千2百万円(前期比15.4%増)となり、営業利益は23億6千6百万円(前期比29.5%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業では、営業収益は117億9千3百万円(前期比17.2%増)となり、営業利益は4億8千1百万円(前期比110.3%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に減価償却費等を調整した結果、411億4千9百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ188億9千5百万円の収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の売却による収入等がありましたが、固定資産の取得による支出等により92億4千5百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済による支出等により628億6千9百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ226億4百万円の支出増となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ309億5千9百万円減少し、513億6千9百万円となりました。
(連結キャッシュ・フロー計算書)
| 単位:百万円 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 60,045 | 41,149 | △18,895 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 28,137 | △9,245 | △37,383 |
| フリーキャッシュ・フロー | 88,182 | 31,904 | △56,278 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △40,264 | △62,869 | △22,604 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 82,328 | 51,369 | △30,959 |
④ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしておりません。
そのため、生産、受注及び販売の状況については、「② 経営成績の状況」におけるセグメントごとに業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、長期経営計画「Dプラン」(2022~2030年度)を策定し、その第1段階となる中期経営計画「D1プラン」(2022~2024年度)では、最終年度(2024年度)における数値目標の達成に向けて、基本方針・基本戦略に基づき、各事業を推進してまいりました。
当連結会計年度は、中期経営計画「D1プラン」に基づき、成田空港アクセスの利便性向上、収益賃貸物件の開発・取得等を実施しました。その結果、前期比で増収増益となりました。
(経営指標)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | (参考)D1プラン | |
| 2024年度 | ||||
| 営業収益 | 2,965億円 | 3,193億円 | 228億円 | 3,390億円 |
| 営業利益 | 252億円 | 360億円 | 107億円 | 376億円 |
| 営業利益率 | 8.5% | 11.3% | 2.8pt | 11.1% |
| EBITDA倍率 | 6.9倍 | 5.3倍 | △1.6pt | 5.4倍 |
(注) EBITDA倍率=有利子負債残高÷(営業利益+減価償却費)
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金及び設備投資資金について、営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入及び社債の発行等により調達することとし、事業運営上必要な流動性の確保と安定的な調達を基本方針としております。なお、鉄道車両等については、総支払コストの有利性や費用の平準化に鑑み、主にリースにより調達しております。また、複数の金融機関との間で震災対応型コミットメントライン契約等を締結し、安定的な資金調達に備えております。
有利子負債残高については、収益力強化や事業選別の徹底等により、有利子負債の増加を抑制する所存であります。
設備投資については、当社グループの持続的成長に資する中長期的な収益拡大に向けた投資を継続的に実行してまいります。特にコア事業である運輸業、不動産賃貸業に経営資源を集中的に投下し、安全の確保と競争力の強化により収益拡大を目指してまいります。
当連結会計年度においては、鉄道設備の改修及び収益賃貸物件の取得等の、将来の収益拡大に向けた投資に充当いたしました。
株主還元については、「D1プラン」では連結配当性向10%以上を目標として、安定的かつ継続的に利益還元してまいりました。なお、当連結会計年度の連結配当性向は14.6%となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。